1. 「スネール」は、1しゅるいの 貝の 名まえでは ない
1. 「スネール」は、1種類の貝の名前ではない
1. 「スネール」という呼び名の正体
「スネール」と いう ことばは、じつは 1つの 生きものの 名まえでは ありません。水そうで かってに ふえて しまう、小さな まき貝の なかまを まとめて そう よんで いるだけです。
モノアラガイ、レッドラムズホーン、タニシなど、いろいろな しゅるいが「スネール」と よばれます。中でも いちばん よく 見つかるのが、サカマキガイと いう、大きさ 1センチほどの 貝です[1]。
水そうの ぬしたちが「スネールが わいた」と いう とき、たいてい この サカマキガイの ことを さして います。
「スネール」ということばは、実は1つの生きものの名前ではありません。水槽で勝手に増えてしまう、小さな巻貝の仲間をまとめてそう呼んでいるだけです。
モノアラガイ、レッドラムズホーン、タニシなど、いろいろな種類が「スネール」と呼ばれます。中でも一番よく見つかるのが、サカマキガイという、大きさ1センチほどの貝です[1]。
水槽の持ち主たちが「スネールがわいた」というとき、たいていこのサカマキガイのことを指しています。
2. 「ヨーロッパの 貝」だと おもわれて いたが、じつは ちがった
2. 「ヨーロッパの貝」だと思われていたが、実は違った
2. 産地は、100年以上も誤解されていた
サカマキガイと いう 名まえは、貝がらが おおくの まき貝と ぎゃくの むきに まかれて いる ことから つけられました[2]。
この 貝は、はじめて がくしゃに しょうかいされた ばしょが フランスだった ため、長い あいだ「ヨーロッパの 貝」だと おもわれて いました。でも じつは、ほんとうの ふるさとは 北アメリカだったと わかりました[2]。
みずに つよく、よごれた 水にも へいきなので、水草に くっついて 世界じゅうに 広がって いきました[2]。
3. 水草に くっついた、見えない たまご
3. 水草にくっついた、見えない卵
3. 卵は、水草にまぎれてやってくる
日本に すんで いる スネールが、どうやって それぞれの 水そうに たどりつくのか。いちばん おおい げんいんは、お店で 買って きた 水草です[3]。
サカマキガイは、ゼリーの ような とうめいな かたまりの 中に、たまごを 生みます。この たまごが、水草の 葉の うらがわなどに くっついて いる ことが あります。とても 小さいので、お店でも 買った 人でも、気づかない ことが おおく あります[3]。
水そうに 水草を 入れて しばらく すると、水そうの おだやかな かんきょうの 中で たまごが かえり、小さな 貝が うごきだします。
4. たった 1ぴきでも、なかまを ふやせる
4. たった1匹でも、仲間を増やせる
4. 雌雄同体だから、1匹でも増える
スネールが、あっと いう まに 水そうで ふえて しまう ひみつは、体の つくりに あります。
サカマキガイは、1つの 体の 中に、おすの はたらきと めすの はたらきの りょうほうを もって います。ほかの 貝と であわなくても、じぶん 1ぴきだけで たまごを 生める ことが あります[4]。
水草に、たまごが たった 1つ くっついて いただけでも、そこから 大きな むれに なって しまう ことが あります。
スネールが、あっという間に水槽で増えてしまう秘密は、体のつくりにあります。
サカマキガイは「雌雄同体」といって、1つの体の中に、オスとメス、両方の働きを持っています。ほかの貝と出会わなくても、自分1匹だけで卵を産めることがあります[4]。
水草に、卵がたった1つくっついていただけでも、そこから大きな群れになってしまうことがあります。
5. さかさまに あるいたり、空気を すったり できる
5. 逆さまに歩いたり、空気を吸ったりできる
5. 水面の裏を歩き、空気も吸う
サカマキガイには、もう 1つ おどろく ちからが あります。水めんの うらがわを、さかさまに くっついたまま あるく ことが できます。
コップに 水を ふちギリギリまで 入れても、少しの あいだ こぼれずに もりあがって いる ことが あります。水の ひょうめんには、ものを ささえる ちからが あります。スネールは、この ちからなども つかって いると 考えられて います。ただし ほんとうは、貝の 足や ねばねばした えきも かんけいする、もっと こみいった しくみのようです[5]。
水の 中だけでなく、空気を すって いきを する ことも できます。
水草を あらったり、水を かえたり しても、なかなか いなくならないのは、この 生きぬく ちからの つよさが かんけいして いるのかもしれません。
サカマキガイには、もう1つ驚く力があります。水面の裏側を、逆さまにくっついたまま歩くことができます。
コップに水をふちギリギリまで入れても、少しの間こぼれずに盛り上がっていることがあります。水の表面には、ものを支える力があります。スネールは、この力なども使っていると考えられています。ただし本当は、貝の足やねばねばした液も関係する、もっと込み入った仕組みのようです[5]。
水の中だけでなく、空気を吸って息をすることもできます。
水草を洗ったり、水を換えたりしても、なかなかいなくならないのは、この生き抜く力の強さが関係しているのかもしれません。
サカマキガイは、水面の表面張力などが関係すると考えられるしくみによって、水面下を逆さまの姿勢で移動する能力を持つ。あわせて、空気中でも呼吸ができるため、水中と水面の両方で活動範囲を確保できる[5]。
この行動範囲の広さと生命力の強さが、水槽内での駆除を難しくしている一因と考えられている。
6. ほんとうは、わるい ことばかりでは ない
6. 本当は、悪いことばかりではない
6. 実は、コケ取り屋としての一面もある
スネールは、きらわれものと いわれがちです。でも じつは、魚や 水草に、ちょくせつ わるさを する ことは、ほとんど ありません[6]。
それどころか、水そうの ガラスに つく コケや、魚の 食べのこしを 食べて くれる ことも あります。
スネールが 大はっせいして しまう ときは、水そうに 食べのこしが 多い ことも かんけいして いると いわれて います。見た目は きらわれがちですが、水そうの じょうたいを おしえて くれる 生きものでも あります。
スネールは、嫌われものといわれがちです。でも実は、魚や水草に、直接悪さをすることは、ほとんどありません[6]。
それどころか、水槽のガラスにつくコケや、魚の食べ残しを食べてくれることもあります。
スネールが大発生してしまうときは、水槽に食べ残しが多いことも関係していると言われています。見た目は嫌われがちですが、水槽の状態を教えてくれる生きものでもあります。
7. スネールと、どう つきあうか
7. スネールと、どう付き合うか
7. 増えすぎを、どう防ぐか
もし ふえすぎて こまったら、まず 手で つまんで へらす ほうほうが あります。
えさの りょうを へらす ことも、たいせつです。食べのこしが へれば、スネールの ごはんが へって、ふえにくく なります。
スネールを 食べて くれる 魚を 水そうに いれる、と いう ほうほうも あります[7]。
もし増えすぎて困ったら、まず手でつまんで減らす方法があります。
餌の量を減らすことも、大切です。食べ残しが減れば、スネールのごはんが減って、増えにくくなります。
スネールを食べてくれる魚を水槽に入れる、という方法もあります[7]。
じぶんでも やって みる
自分でも調べてみたくなったら
自分でも調べてみたくなったら
水そうを かって いる 人は、新しい 水草を 入れる まえに、大人と いっしょに 葉の うらがわを よく 見て みましょう。ゼリーの ような、とうめいな つぶつぶが ついて いないか さがして みて ください。
もし スネールを 見つけたら、水めんの うらがわを さかさまに あるいて いる ところを、じっくり かんさつして みるのも おもしろいですよ。
水そうの みずを さわった あとは、手を きちんと あらいましょう。
水槽を飼っている人は、新しい水草を入れる前に、大人と一緒に葉の裏側をよく見てみましょう。ゼリーのような、透明なつぶつぶがついていないか探してみてください。
もしスネールを見つけたら、水面の裏側を逆さまに歩いているところを、じっくり観察してみるのも面白いですよ。
水槽の水を触ったあとは、手をきちんと洗いましょう。
水草の卵塊を観察する
水槽を持っている場合、新しく水草を購入したら、水につける前に葉の裏側や茎をルーペで観察し、ゼリー状の卵塊がついていないか確認してみる。見つけたら指で取り除く。もし見逃して水槽内で孵化に気づいたら、何日目に稚貝が動き出したかを記録してみると、卵の成長速度が具体的に分かる。
殻の巻き方を見比べる
- サカマキガイが「左巻き」であることを、タニシやモノアラガイなど身近な他の巻貝の殻の向きと実際に見比べて確認してみる。[2]
水槽の水や生体に触れたあとは、必ず手を洗うこと。
しらべた ところ
参考にした情報源
参考にした情報源
- 東京アクアガーデン「水槽にスネール・小さな貝が発生した!その原因と対策を教えます!」。 https://t-aquagarden.com/column/snail_measures (「スネール」が水槽で増える小型巻貝の総称であり生物学的な分類名ではないこと、モノアラガイ・レッドラムズホーン・タニシなど複数種を含むこと、サカマキガイが最も頻繁に発生すること)
- Wikipedia(日本語版)「サカマキガイ」。 https://ja.wikipedia.org/wiki/サカマキガイ (和名が左巻きの殻に由来すること、フランスでの記載により長くヨーロッパ原産と誤解されてきたが実際には北米原産であること、水質汚濁への耐性、日本には明治から戦前までに侵入したこと)
- 東京アクアガーデン「貝の卵を見つけたら!水槽に発生するスネールの卵を駆除・掃除する方法」。 https://t-aquagarden.com/column/snail_found (購入した水草に付着した卵が主な侵入経路であること、ゼリー状の卵塊の特徴、水槽内で孵化して急速に増殖すること)
- 大阪府立環境農林水産総合研究所「サカマキガイ」ほか、複数の水生生物解説記事。 https://www.knsk-osaka.jp/zukan/zukan_database/sonota/795110a96590cf6/1450c05431d9115.html (サカマキガイが雌雄同体で他個体との交接に加えしばしば自家受精をすること、産卵の頻度と卵の数)
- 岩手県浄化槽協会「サカマキガイ」(生態解説ページ)。 https://iwjoso.sakura.ne.jp/column/sakamaki/sakamaki.html (サカマキガイが水面下を逆さまの姿勢で移動できること、空気中でも呼吸ができること、生命力の強さ)
- 東京アクアガーデン「水槽にスネール・小さな貝が発生した!その原因と対策を教えます!」(同上、生体への実害とコケ取りの効果に関する記述)。 https://t-aquagarden.com/column/snail_measures (スネールが生体に害を与えることはほとんどなくコケを食べる利点もあること、大量発生の背景に餌の与えすぎがあること)
- 東京アクアガーデン「水槽にスネール・小さな貝が発生した!その原因と対策を教えます!」(同上、駆除方法に関する記述)。 https://t-aquagarden.com/column/snail_measures (手作業での駆除、アベニーパファーやバジス・バジスなどスネールを捕食する魚の導入について)
なおした ところ
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