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水そうに いつのまにか いる、小さな 貝の しょうたい

スネールの正体 ── 水槽にいつの間にか現れる小さな貝

スネールの正体 ── 水槽にいつの間にか現れる小さな貝

分野:生きもの

水そうに、だれも 貝を 入れて いないのに、いつのまにか 小さな 貝が うごいて いる ことが あります。たった 1つの たまごから、水そう いっぱいに ふえて しまう ことも あります。

この 貝の 名まえは「スネール」。どこから 来て、なぜ こんなに ふえるのでしょう。

水槽に、だれも貝を入れていないのに、いつの間にか小さな貝が動いていることがあります。たった1つの卵から、水槽いっぱいに増えてしまうこともあります。

この貝の名前は「スネール」。どこから来て、なぜこんなに増えるのでしょうか。

水槽にだれも貝を入れていないのに、いつの間にか小さな巻貝が動いていることがある。たった1つの卵から、水槽いっぱいに増えてしまうことさえある。

この貝は「スネール」と呼ばれる。長年ヨーロッパ原産と誤解されてきた種であり、水面の裏側を逆さまに歩く力さえ持っている。どこから来て、なぜこれほど増えるのか、そして本当に駆除すべき相手なのかを整理する。

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1. 「スネール」は、1しゅるいの 貝の 名まえでは ない

1. 「スネール」は、1種類の貝の名前ではない

1. 「スネール」という呼び名の正体

「スネール」と いう ことばは、じつは 1つの 生きものの 名まえでは ありません。水そうで かってに ふえて しまう、小さな まき貝の なかまを まとめて そう よんで いるだけです。

モノアラガイ、レッドラムズホーン、タニシなど、いろいろな しゅるいが「スネール」と よばれます。中でも いちばん よく 見つかるのが、サカマキガイと いう、大きさ 1センチほどの 貝です[1]

水そうの ぬしたちが「スネールが わいた」と いう とき、たいてい この サカマキガイの ことを さして います。

「スネール」ということばは、実は1つの生きものの名前ではありません。水槽で勝手に増えてしまう、小さな巻貝の仲間をまとめてそう呼んでいるだけです。

モノアラガイ、レッドラムズホーン、タニシなど、いろいろな種類が「スネール」と呼ばれます。中でも一番よく見つかるのが、サカマキガイという、大きさ1センチほどの貝です[1]

水槽の持ち主たちが「スネールがわいた」というとき、たいていこのサカマキガイのことを指しています。

「スネール」は英語で貝を意味する一般名詞であり、生物学的な分類名ではない。アクアリウムの愛好家が、水槽内で意図せず増える小型の巻貝を総称して呼ぶ、趣味の世界の俗称である[1]

「スネール」に含まれる種は、モノアラガイ、レッドラムズホーン、タニシ、カワコザラガイなど多岐にわたるが、もっとも頻繁に発生するのが、殻高約1cmの小型巻貝、サカマキガイ(Physa acuta)である[1]

この記事でも、以下「スネール」という言葉は、主にこのサカマキガイを指すものとして話を進める。

2. 「ヨーロッパの 貝」だと おもわれて いたが、じつは ちがった

2. 「ヨーロッパの貝」だと思われていたが、実は違った

2. 産地は、100年以上も誤解されていた

サカマキガイと いう 名まえは、貝がらが おおくの まき貝と ぎゃくの むきに まかれて いる ことから つけられました[2]

この 貝は、はじめて がくしゃに しょうかいされた ばしょが フランスだった ため、長い あいだ「ヨーロッパの 貝」だと おもわれて いました。でも じつは、ほんとうの ふるさとは 北アメリカだったと わかりました[2]

みずに つよく、よごれた 水にも へいきなので、水草に くっついて 世界じゅうに 広がって いきました[2]

サカマキガイという名前は、貝殻が多くの巻貝と逆の向きに巻かれていることからつけられました[2]

この貝は、初めて学者に紹介された場所がフランスだったため、長い間「ヨーロッパの貝」だと思われていました。でも実は、本当のふるさとは北アメリカだったと分かりました[2]

水に強く、汚れた水にも平気なので、水草にくっついて世界中に広がっていきました[2]

サカマキガイ(逆巻貝)という和名は、多くの巻貝とは逆向きの左巻きの殻を持つことに由来する[2]

この種は、最初に学術的な記載がなされた場所がフランスのガロンヌ川であったため、従来は「ヨーロッパ原産」と考えられてきた。しかし実際の原産地は北米であることが分かっている[2]

水質汚濁への耐性が高く、水草などに付着する形で世界各地に移入・帰化しており、日本にも明治から戦前までの間に侵入したとされる[2]

3. 水草に くっついた、見えない たまご

3. 水草にくっついた、見えない卵

3. 卵は、水草にまぎれてやってくる

日本に すんで いる スネールが、どうやって それぞれの 水そうに たどりつくのか。いちばん おおい げんいんは、お店で 買って きた 水草です[3]

サカマキガイは、ゼリーの ような とうめいな かたまりの 中に、たまごを 生みます。この たまごが、水草の 葉の うらがわなどに くっついて いる ことが あります。とても 小さいので、お店でも 買った 人でも、気づかない ことが おおく あります[3]

水そうに 水草を 入れて しばらく すると、水そうの おだやかな かんきょうの 中で たまごが かえり、小さな 貝が うごきだします。

日本に住んでいるスネールが、どうやってそれぞれの水槽にたどりつくのか。一番多い原因は、お店で買ってきた水草です[3]

サカマキガイは、ゼリーのような透明なかたまりの中に、卵を産みます。この卵が、水草の葉の裏側などにくっついていることがあります。とても小さいので、お店でも買った人でも、気づかないことが多くあります[3]

水槽に水草を入れてしばらくすると、水槽の穏やかな環境の中で卵がかえり、小さな貝が動きだします。

スネールが各家庭の水槽に持ち込まれる経路として最も多いのは、購入した水草に付着した卵である[3]

サカマキガイはゼリー状の透明な卵塊を、水草の葉裏や石、流木などに産みつける。卵塊は数十個ほどの卵を含み、肉眼では見落としやすい大きさである[3]

水槽という、天敵がおらず水温も安定した環境に持ち込まれると、卵は短期間で孵化し、稚貝が活動を始める。

4. たった 1ぴきでも、なかまを ふやせる

4. たった1匹でも、仲間を増やせる

4. 雌雄同体だから、1匹でも増える

スネールが、あっと いう まに 水そうで ふえて しまう ひみつは、体の つくりに あります。

サカマキガイは、1つの 体の 中に、おすの はたらきと めすの はたらきの りょうほうを もって います。ほかの 貝と であわなくても、じぶん 1ぴきだけで たまごを 生める ことが あります[4]

水草に、たまごが たった 1つ くっついて いただけでも、そこから 大きな むれに なって しまう ことが あります。

スネールが、あっという間に水槽で増えてしまう秘密は、体のつくりにあります。

サカマキガイは「雌雄同体」といって、1つの体の中に、オスとメス、両方の働きを持っています。ほかの貝と出会わなくても、自分1匹だけで卵を産めることがあります[4]

水草に、卵がたった1つくっついていただけでも、そこから大きな群れになってしまうことがあります。

サカマキガイが爆発的に増殖する背景には、雌雄同体という生殖のしくみがある。1個体の中に卵巣と精巣の両方を持ち、他個体と交接することもあるが、しばしば自家受精によって単独でも産卵する[4]

産卵の頻度も高く、1日から2日おきに、数十個の卵を含むゼリー状の卵塊を産みつけることが知られている[4]

水草に紛れ込んだたった1個の卵、あるいは1匹の稚貝からでも、理論上は水槽内の個体群を形成できる。

5. さかさまに あるいたり、空気を すったり できる

5. 逆さまに歩いたり、空気を吸ったりできる

5. 水面の裏を歩き、空気も吸う

サカマキガイには、もう 1つ おどろく ちからが あります。水めんの うらがわを、さかさまに くっついたまま あるく ことが できます。

コップに 水を ふちギリギリまで 入れても、少しの あいだ こぼれずに もりあがって いる ことが あります。水の ひょうめんには、ものを ささえる ちからが あります。スネールは、この ちからなども つかって いると 考えられて います。ただし ほんとうは、貝の 足や ねばねばした えきも かんけいする、もっと こみいった しくみのようです[5]

水の 中だけでなく、空気を すって いきを する ことも できます。

水草を あらったり、水を かえたり しても、なかなか いなくならないのは、この 生きぬく ちからの つよさが かんけいして いるのかもしれません。

サカマキガイには、もう1つ驚く力があります。水面の裏側を、逆さまにくっついたまま歩くことができます。

コップに水をふちギリギリまで入れても、少しの間こぼれずに盛り上がっていることがあります。水の表面には、ものを支える力があります。スネールは、この力なども使っていると考えられています。ただし本当は、貝の足やねばねばした液も関係する、もっと込み入った仕組みのようです[5]

水の中だけでなく、空気を吸って息をすることもできます。

水草を洗ったり、水を換えたりしても、なかなかいなくならないのは、この生き抜く力の強さが関係しているのかもしれません。

サカマキガイは、水面の表面張力などが関係すると考えられるしくみによって、水面下を逆さまの姿勢で移動する能力を持つ。あわせて、空気中でも呼吸ができるため、水中と水面の両方で活動範囲を確保できる[5]

この行動範囲の広さと生命力の強さが、水槽内での駆除を難しくしている一因と考えられている。

6. ほんとうは、わるい ことばかりでは ない

6. 本当は、悪いことばかりではない

6. 実は、コケ取り屋としての一面もある

スネールは、きらわれものと いわれがちです。でも じつは、魚や 水草に、ちょくせつ わるさを する ことは、ほとんど ありません[6]

それどころか、水そうの ガラスに つく コケや、魚の 食べのこしを 食べて くれる ことも あります。

スネールが 大はっせいして しまう ときは、水そうに 食べのこしが 多い ことも かんけいして いると いわれて います。見た目は きらわれがちですが、水そうの じょうたいを おしえて くれる 生きものでも あります。

スネールは、嫌われものといわれがちです。でも実は、魚や水草に、直接悪さをすることは、ほとんどありません[6]

それどころか、水槽のガラスにつくコケや、魚の食べ残しを食べてくれることもあります。

スネールが大発生してしまうときは、水槽に食べ残しが多いことも関係していると言われています。見た目は嫌われがちですが、水槽の状態を教えてくれる生きものでもあります。

スネールは観賞魚や水草に直接害を与えることはほとんどなく、むしろコケや残餌を摂食するという有益な側面を持つ[6]

問題視される主な理由は、見た目の鑑賞性を損なうことと、爆発的な増殖そのものにある。残餌など餌が多い環境で増えやすいとも言われている[6]

7. スネールと、どう つきあうか

7. スネールと、どう付き合うか

7. 増えすぎを、どう防ぐか

もし ふえすぎて こまったら、まず 手で つまんで へらす ほうほうが あります。

えさの りょうを へらす ことも、たいせつです。食べのこしが へれば、スネールの ごはんが へって、ふえにくく なります。

スネールを 食べて くれる 魚を 水そうに いれる、と いう ほうほうも あります[7]

もし増えすぎて困ったら、まず手でつまんで減らす方法があります。

餌の量を減らすことも、大切です。食べ残しが減れば、スネールのごはんが減って、増えにくくなります。

スネールを食べてくれる魚を水槽に入れる、という方法もあります[7]

増えすぎたスネールへの対策は、いくつか組み合わせるのが現実的である。手作業での駆除、給餌量の見直しに加え、アベニーパファーやバジス・バジスなど、スネールを好んで捕食する魚を導入する方法がある[7]

ただし、これらの魚は気性が強い個体もいるため、既存の生体との相性を確認してから導入する必要がある[7]

もっとも根本的な対策は、そもそも卵を持ち込まないことである。

じぶんでも やって みる

自分でも調べてみたくなったら

自分でも調べてみたくなったら

水そうを かって いる 人は、新しい 水草を 入れる まえに、大人と いっしょに 葉の うらがわを よく 見て みましょう。ゼリーの ような、とうめいな つぶつぶが ついて いないか さがして みて ください。

もし スネールを 見つけたら、水めんの うらがわを さかさまに あるいて いる ところを、じっくり かんさつして みるのも おもしろいですよ。

あんぜんの ために

水そうの みずを さわった あとは、手を きちんと あらいましょう。

水槽を飼っている人は、新しい水草を入れる前に、大人と一緒に葉の裏側をよく見てみましょう。ゼリーのような、透明なつぶつぶがついていないか探してみてください。

もしスネールを見つけたら、水面の裏側を逆さまに歩いているところを、じっくり観察してみるのも面白いですよ。

安全のために

水槽の水を触ったあとは、手をきちんと洗いましょう。

水草の卵塊を観察する

水槽を持っている場合、新しく水草を購入したら、水につける前に葉の裏側や茎をルーペで観察し、ゼリー状の卵塊がついていないか確認してみる。見つけたら指で取り除く。もし見逃して水槽内で孵化に気づいたら、何日目に稚貝が動き出したかを記録してみると、卵の成長速度が具体的に分かる。

殻の巻き方を見比べる

  • サカマキガイが「左巻き」であることを、タニシやモノアラガイなど身近な他の巻貝の殻の向きと実際に見比べて確認してみる。[2]
安全のために

水槽の水や生体に触れたあとは、必ず手を洗うこと。

しらべた ところ

参考にした情報源

参考にした情報源

  1. 東京アクアガーデン「水槽にスネール・小さな貝が発生した!その原因と対策を教えます!」。 https://t-aquagarden.com/column/snail_measures (「スネール」が水槽で増える小型巻貝の総称であり生物学的な分類名ではないこと、モノアラガイ・レッドラムズホーン・タニシなど複数種を含むこと、サカマキガイが最も頻繁に発生すること)
  2. Wikipedia(日本語版)「サカマキガイ」。 https://ja.wikipedia.org/wiki/サカマキガイ (和名が左巻きの殻に由来すること、フランスでの記載により長くヨーロッパ原産と誤解されてきたが実際には北米原産であること、水質汚濁への耐性、日本には明治から戦前までに侵入したこと)
  3. 東京アクアガーデン「貝の卵を見つけたら!水槽に発生するスネールの卵を駆除・掃除する方法」。 https://t-aquagarden.com/column/snail_found (購入した水草に付着した卵が主な侵入経路であること、ゼリー状の卵塊の特徴、水槽内で孵化して急速に増殖すること)
  4. 大阪府立環境農林水産総合研究所「サカマキガイ」ほか、複数の水生生物解説記事。 https://www.knsk-osaka.jp/zukan/zukan_database/sonota/795110a96590cf6/1450c05431d9115.html (サカマキガイが雌雄同体で他個体との交接に加えしばしば自家受精をすること、産卵の頻度と卵の数)
  5. 岩手県浄化槽協会「サカマキガイ」(生態解説ページ)。 https://iwjoso.sakura.ne.jp/column/sakamaki/sakamaki.html (サカマキガイが水面下を逆さまの姿勢で移動できること、空気中でも呼吸ができること、生命力の強さ)
  6. 東京アクアガーデン「水槽にスネール・小さな貝が発生した!その原因と対策を教えます!」(同上、生体への実害とコケ取りの効果に関する記述)。 https://t-aquagarden.com/column/snail_measures (スネールが生体に害を与えることはほとんどなくコケを食べる利点もあること、大量発生の背景に餌の与えすぎがあること)
  7. 東京アクアガーデン「水槽にスネール・小さな貝が発生した!その原因と対策を教えます!」(同上、駆除方法に関する記述)。 https://t-aquagarden.com/column/snail_measures (手作業での駆除、アベニーパファーやバジス・バジスなどスネールを捕食する魚の導入について)

なおした ところ

更新履歴

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