このサイトは、ほんの入り口です

ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

ふとんを たたくと、白い ものが ぱっと 出るのは なぜ?

ふとんたたきで舞い上がる白いものは何か、そのあと掃除機がすすめられるのはなぜか

布団たたきで舞い上がるものの正体 ── 中綿の繊維くず・ダニのフンと死骸、「たたくだけでは除去できない」という自治体の説明

分野:からだ

てんきの いい 日に、ふとんを ほして ぽんぽんと たたく。すると、お日さまの 光の 中に、白い ものが ふわっと 出て きます。

あれは、いったい なんでしょう。たたくと きれいに なるのか、ぎゃくなのか。しらべた ことを、じゅんに 見て いきましょう。

日なたでふとんをたたくと、光の中に白い粒がふわっと舞い上がります。「こんなにほこりが出た。きれいになった」と感じる人は多いでしょう。

けれど、自治体の資料には、干してたたくだけではダニは取り除けないと書かれています。舞い上がったものの正体と、たたいたあとにすすめられていることを、資料を見比べながらたどります。

布団を叩くと舞い上がる白いものは、中綿の繊維くずだと説明されることがあり[6]、ダニの死骸やフンが混じるとも言われる[5]。一方、大阪府は「干してたたくだけではダニは除去できない」とし[1]、東京都・環境再生保全機構は、干したあとの掃除機がけを勧めている[2][3]。

このメモでは、公的機関の説明と、メーカー・業者の説明を分けて扱い、どこまでが確かでどこからが「言われている」段階なのかを整理する。

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1. 白い ものは、なんだろう?

1. 舞い上がる白いものは、何と言われているか

1. 白い粉の正体として挙げられる説 ── 中綿の繊維くず説と、その根拠の弱さ

ふとんの 中には、わたが 入って います。たたくと、その しょうげきで、わたの 毛が ちぎれて とび出す ことが ある、と 説明せつめいする ページが あります[6]。ただ、どれくらい まざって いるかは、その ページには 書かれて いません。

だから、白い ものは ぜんぶ ほこり、とは かぎりません。ダニの フンや しがいが まざって いる かも しれません。

「ほこり」ではないかもしれない

天気情報サイトの記事には、布団を叩いたときに舞い上がるのは、ほこりというより、叩いた衝撃でちぎれた中綿であることが多い、という説明があります[6]。

ただ、この記事には割合の根拠が書かれていません。中綿のほかに、ダニの死骸やフン、皮脂やフケなどが混じっている可能性もあります。

ウェザーニュースの解説は、布団を叩いたときに舞い上がるのはほこりではなく、衝撃でちぎれた中綿である場合が多いと述べる[6]。ただし同記事に割合や測定の根拠はなく、「大半が繊維くず」とまでは言えない。ダニの死骸やフンなどが混じる可能性は別の資料が指摘している[5]。

2. ダニは、どれくらい ちいさいの?

2. 目に見えないダニと、そのフンや死骸

2. チリダニの大きさとアレルゲン ── フン・死骸は水で洗える

ふとんに いる ダニ(チリダニ)は、体の 長さが 0.3から0.5ミリほどです。目では、ほとんど 見えません[2]。

アレルギーの もとに なるのは、生きた ダニだけでなく、ダニの フンや しがいも です。これらは 水で あらい ながせる、と 東京都は 書いて います[2]。

つぎに ふとんを ほす とき、光の 中で どんな ものが 見えるか、目を こらして みましょう。

0.3〜0.5ミリの相手

布団にすむチリダニは、体長が0.3〜0.5ミリほどで、肉眼ではふつう見えません[2]。舞い上がった白いものの中にダニがいても、私たちは気づけないことになります。

フンや死骸も対象になる

アレルギーの原因(アレルゲン)になるのは、生きたダニだけではなく、フンや死骸も含まれます。東京都は、こうしたアレルゲンは水で洗い流せるので、洗える寝具を選んで定期的に洗うよう勧めています[2]。

チリダニは体長0.3〜0.5mmで、肉眼では見えない[2][1]。アレルゲンとなるのは虫体だけでなくフンや死骸も含み、これらは水で洗い流せるため、東京都は洗える材質の寝具を選び定期的に洗うことを勧めている[2]。ダニの生態や加熱処理の話は、このメモでは扱わない。

3. まいあがった あと、どうなる?

3. 舞い上がった粒は、どのくらい空気中にいるのか

3. 空気中の滞在時間 ── 「刺激があったときだけ舞い、約15分以内に落ちる」という報告

ダニの アレルゲンを もった つぶは、ふだんは じっと して います。ベッドを 整えたり、そうじを したり、動かした ときだけ、空気に 出るそうです[4]。

ある ろんぶんでは、ほかの けんきゅうを ふまえて、そのあと 十五ふん ほどで 落ちる、と 書いて います[4]。ただし、部屋の ようすで かわるので、いつも 十五ふんとは かぎりません。

この ろんぶんは、ベッドを 整えたり そうじを したり する ときの ことで、ふとんたたきを しらべた ものでは ありません。たたく ときも つぶが 出るかは、この ろんぶんだけでは わかりません。

動かしたときだけ舞う

室内のダニアレルゲンを空気中で測った研究をまとめた論文には、先行研究をふまえて、アレルゲンを含む粒は、ベッドメイクや掃除のような刺激があったときだけ空気中に舞い、約15分以内に落ちる、と書かれています[4]。

布団たたきはどうか

この論文が扱っているのは、ベッドメイクや掃除の場面です。布団たたきそのものを測った結果ではありません。布団たたきでも同じことが起きるかどうかは、この論文だけでは分かりません。

環境再生保全機構は、布団の上げ下ろしのあと2時間は部屋を十分に換気するよう挙げています[3]。

PMC掲載の室内ダニ抗原の空気中測定に関する論文は、先行研究を踏まえ、ダニアレルゲンを含む粒子は、ベッドメイクや掃除などの撹乱があったときにのみ空気中に浮遊し、約15分以内に沈降するとする[4]。この論文が対象とした場面は寝具の整えや清掃であり、布団叩きそのものを測ったわけではないため、布団叩きにそのまま当てはめるのは推測になる。

環境再生保全機構は、ぜん息の悪化因子対策として、布団の上げ下ろしのあとの2時間は部屋を十分に換気することを挙げている[3]。

4. たたくだけで、ダニは いなくなる?

4. 「干してたたくだけ」では除けない

4. 大阪府の説明と、メーカーの解説 ── 表面に浮かぶという指摘

おおさかふの ページには、ふとんなどは 「ほして たたくだけでは、ダニは のぞけません」と 書いて あります[1]。

ダニを へらす ものを 売る 会社の 説明せつめいでは、たたくと ダニの しがいや フンが ふとんの 表面に うかび 上がる、と いいます[5]。そのまま ねると、すいこむ おそれが ある ので、たたいた あとは そうじきを かける ように、と 会社は すすめて います。

これは 会社の 説明せつめいで、けんきゅうの 名前は 書かれて いません。「そう 言われて いる」と 考える くらいが よさそうです。

公的機関の言い方

大阪府の保健所のページは、寝具類は干してたたくだけではダニは除去できないと述べ、シーツを外して掃除機をかけることを勧めています[1]。「たたくと悪い」と言っているのではなく、「それだけでは足りない」という書き方です。

メーカーの解説

ダニ対策製品のメーカーは、布団をたたくとダニの死骸やフンが表面に浮かび上がり、そのまま寝ると吸い込むおそれがあるので、たたいたあとは掃除機をかけるようすすめている、とメーカーは説明しています[5]。研究名は示されておらず、事業者の説明として読むのがよいでしょう。

「たたくと繊維が傷む」「ダニが奥へ逃げる」といった話も、清掃業者などが書いています[8]。ただ、公的機関の資料では確認できませんでした。

大阪府の保健所のページは、寝具類は干してたたくだけではダニは除去できないとし、シーツを外して掃除機をかけることを勧めている[1]。これは「たたくのは害」ではなく「それだけでは不十分」という記述である。

ダニ対策メーカーは、叩くと死骸・フンが表面に浮かび上がり、そのまま寝ると吸い込む恐れがあるとして、叩いたあとの掃除機がけを勧めると説明する[5]。ただし研究名や実測値は示されておらず、事業者の解説にとどまる。清掃業者の記事には、繊維が傷む・ダニが奥へ逃げるとの指摘があるが[8]、公的機関の資料には見つからなかった。

5. そうじきは、どう かければいい?

5. 干したあとの掃除機 ── ゆっくり、時間の目安は自治体で違う

5. 掃除機がけの方法と時間の目安 ── 出典ごとに違う数字

東京都は、よく ほした あと、ふとんの 表面を そうじきで すう ように すすめて います。ノズルを ゆっくり 動かすと、ダニだけでなく、フンや しがいも すい とれる、と いいます[2]。

時間の めやすは、出て いる 場所で ちがいます。せたがや区は 週に 1回 いじょう、一平方メートルに 二十びょう[7]、おおさかふは ふとん一まいに 一分半ほど[1]。どちらも 「ゆっくり、ていねいに」の 気もちは 同じです。

やる ときは、まどを あけて、おうちの 人と いっしょに して みましょう。

干す、吸う、換気する

東京都のアレルギー情報サイトは、布団は晴れた日によく干し、干した後に表面を掃除機で吸うよう勧めています。ノズルをゆっくり動かして吸うと、ダニ本体だけでなく、フンや死骸のアレルゲンも吸い取れる、という説明です[2]。環境再生保全機構も、寝具はよく干してから掃除機をていねいにかけるよう挙げています[3]。

時間の数字は資料で違う

世田谷区は、寝具やじゅうたんを中心に、週1回以上、1平方メートルあたり20秒の掃除機がけを呼びかけています[7]。大阪府は布団1枚あたり約1分30秒をあげ、仕事率200ワット以上の掃除機を勧めています[1]。数字は資料ごとに違うので、ひとつに決めず、「ゆっくり時間をかける」の目安として読むのがよさそうです。

やってみるなら、掃除機のノズルを、ふとんの端から端までゆっくり動かして、かかった時間を数えてみます。窓をあけて、換気しながら行います。

東京都は、晴れた日に布団を干し、その後表面を掃除機で吸い、ノズルをゆっくり動かすことでフンや死骸のアレルゲンも除去できると説明する[2]。環境再生保全機構も、寝具は干したのち掃除機を丁寧にかけることを挙げる[3]。

時間の目安は資料で異なる。世田谷区は寝具・じゅうたんを中心に週1回以上、1m²あたり20秒[7]。大阪府は布団1枚あたり約1分30秒で、仕事率200W以上の掃除機を推奨する[1]。数値は単位面積か1枚かの基準が違うため単純な比較はできず、いずれにせよ「速く済ませない」方向の目安と読める。

自分でも しらべて みたく なったら

自分でも調べてみたくなったら

自分でも調べてみたくなったら

ふとんを ほした とき、たたく 前と あとで、光の 中の ようすが ちがうか、見て みましょう。そうじきを かけた あとは、ノズルの ごみの 中に 白い わたが ないか、おうちの 人と 見て みましょう。

ホームページで しらべるなら、「東京都アレルギー情報じょうほうnavi」や おおさかふの ダニの ページが、日本語で 読めます。

今日できること:布団を干したとき、たたく前とあとで光の中の粒の見え方が違うか、観察してみましょう。掃除機をかけたあと、ゴミの中に白い綿のようなものがあるかも見てみます。

公式情報:東京都アレルギー情報navi、大阪府、環境再生保全機構(ERCA)のページは、日本語で読めます。メーカーや業者の説明と読み比べると、言い方の違いが見えてきます。

本文の主な根拠は、大阪府[1]、東京都[2]、環境再生保全機構[3]、世田谷区[7]の資料で、いずれも日本語で読める。空気中の粒子の話は英語論文[4]で、メーカー・業者の説明[5][8]とは性格が違う点に注意して読むとよい。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

出典について:大阪府・東京都・世田谷区・環境再生保全機構の公的な資料を中心に、論文1本と、メーカー・業者・天気情報サイトの解説を使った。何に使ったかは、それぞれの項目の最後に書いている。

  1. 大阪府「ダニとアレルギーの関係」。https://www.pref.osaka.lg.jp/o100130/ibarakihoken/eiseika/dani.html (干してたたくだけでは除去できない、ダニの大きさ、掃除機の時間の目安について)
  2. 東京都アレルギー情報navi「室内環境対策」。https://www.hokeniryo1.metro.tokyo.lg.jp/allergy/measure/indoor.html (干したあとの掃除機、フンや死骸のアレルゲン、洗えること、ダニの大きさについて)
  3. 環境再生保全機構「悪化因子の対策 室内環境」。https://www.erca.go.jp/yobou/zensoku/basic/adult/control/measures/indoor.html (干したあとの掃除機、布団の上げ下ろしのあとの換気について)
  4. 室内ダニ抗原の空気中測定に関する論文(PMC3528730)。https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC3528730/ (刺激があったときだけ舞い、約15分以内に落ちるという報告について)
  5. アース製薬「Danny 布団たたきでアレルギーのリスクが高まる!?」。https://www.earth.jp/en/danny/data/3/ (メーカーによる、たたくと死骸やフンが表面に出るという解説について)
  6. ウェザーニュース「布団叩きの使い方」。https://weathernews.jp/s/topics/202106/150235/ (舞い上がるものが中綿である場合が多いという説明について)
  7. 世田谷区「ダニ・カビ対策」。https://www.city.setagaya.lg.jp/02245/3170.html (掃除機がけの頻度と時間の目安について)
  8. 宅配クリーニング デア「布団たたきについて」。https://atdea.co.jp/deacolumn/3026/ (業者による、繊維が傷む・ダニが奥へ逃げるという指摘について)

なおした ところ

更新履歴

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