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ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

ひょうと あられは、なにが ちがうの?

ひょうとあられを分ける「5mm」の線と、雲の中で氷の粒が育つ道すじ

ひょうとあられの違い ── 直径5mmの区分と、積乱雲の中での氷の粒の成長

分野:自然

そらから ふって くる、こおりの つぶ。5ミリより 小さいと「あられ」、5ミリ いじょうだと「ひょう」と よばれます。

この「5ミリ」は、なにを あらわして いるのでしょう。あたたかい 日にも ふるのは、どうしてでしょう。雲の 中を のぞく つもりで、たどって みます。

空から降ってくる氷の粒は、大きさによって名前が変わります。小さければあられ、大きければひょうです。

この「5mm」という線は、何を意味しているのでしょうか。地上が暖かい日にも降るのはなぜか。積乱雲の中で氷が育つ道すじと、ひょうを切ったときに見える層のようすを、資料をつき合わせて見ていきます。

気象庁の用語では、氷の粒は直径5mmを境に、あられとひょうに呼び分けられる[1]。線引きは人が決めた区分だが、粒の大きさは、雲の中でどれだけ長く成長できたかとかかわっている[3]。

このメモでは、5mmの区分、過冷却の雲粒が凍りついて育つ過程、ひょうの断面の層、予報上の扱いのちがいを、公的機関と複数の解説を突き合わせて整理する。

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1. 「5ミリ」で なまえが かわる

1. 名前を分けているのは、直径5mmの線

1. 気象庁の区分 ── 直径5mm以上が「ひょう」、未満が「あられ」

あられと ひょうは、どちらも 雲から おちて くる こおりの つぶです。ちがいは、まず 大きさです。

気象庁きしょうちょうの ことばでは、直径ちょっけいが 5ミリ みまんの ものが あられ、5ミリ いじょうの ものが ひょうです[1]。5ミリは 0.5センチ。ものさしで 見ると、ほんの ちょっとです。

ひょうは、5ミリから 50ミリ ぐらいの ものが あると いわれます[7]。5センチ ほどの 大きな ものも あります。

この 5ミリの 線は、人が よびわけの ために きめた ものです。でも 大きさには、雲の 中での できごとが あらわれて います。それは あとの 章で 見ます。

気象庁の用語

気象庁の予報用語では、ひょうは積乱雲から降る直径5mm以上の氷のかたまり、あられは雲から落ちてくる直径5mm未満の氷の粒とされています[1]。5mmは0.5cmですから、あられはごく小さな粒です。

ひょうはどれくらい大きいのか

ひょうは直径5〜50mmほどのものがあるとされ、大きなものは落ちてくる速さが時速100kmに達することもあるという解説があります[7]。直径5cmで時速100kmを超えるという説明もあり、資料によって言い方に幅があります。

ただ、5mmという線は、人が呼び分けるために決めた区分です。粒の大きさは、雲の中でどれだけ育つ時間があったかを映しています。次の章から、その育ち方を見ます。

気象庁の予報用語(降水)は、ひょうを「積乱雲から降る直径5mm以上の氷塊」、あられを「雲から落下する白色不透明・半透明または透明な氷の粒で、直径5mm未満のもの」と区分している[1]。漢字では、ひょうが「雹」、あられが「霰」である。

ひょうは5〜50mm程度のものがあり、大きいものは落下速度が時速100kmに達することがあるとされ、直径5cmで時速100km超という解説もある[7]。資料により表現に幅があるため、速度は目安として読むのがよい。

区分の5mmは、あくまで呼称上の線引きである。物理的な連続性はあり、大きさは後述のとおり、雲の中での滞在時間や上昇気流の強さとかかわる[3]。

2. あたたかい 日にも、雲の 上は さむい

2. 地上が暖かくても、雲の上は寒い

2. 積乱雲の高さと低温 ── 暖かい日にも氷ができる理由

あられも ひょうも、積乱雲せきらんうんという 大きな 雲の 中で つくられます[2]。にゅうどう雲と よばれる 雲です。

この 雲の 高さは 10キロメートルを こえ、ときには うんと 高い ところまで とどきます[2]。

地面が あたたかくても、高い ところの 雲の 中は、とても つめたい ところです。そこで 水の つぶが こおって、こおりの つぶが できます[5]。

上に のぼるほど さむい ことを、山に のぼった ときの ことと かさねて みると、思いうかべやすいかも しれません。

10kmを超える雲

積乱雲は、高さが10kmを超え、ときには成層圏に達することもある雲です[2]。ひょうやあられは、こうした発達した積乱雲の中でつくられます。

暖かい日にも氷ができる

地上が暖かい日でも、高く発達した積乱雲の内部は気温が低く、水滴が凍って氷の粒ができます[5]。ひょうが夏に近い季節にも降ることがあるのは、そのためだと説明されています。

降りやすい時期は、あられが冬から初春に多く、ひょうは春や秋に、雷をともなう激しい雨のときに多いという解説があります[5]。季節は資料によって言い方に幅があります。

積乱雲は高さが10kmを超え、ときには成層圏まで達する雲で、あられ・ひょうは発達した積乱雲の中でつくられる[2]。

地上が暖かくても、高度の高い積乱雲の内部は低温で、水滴が凍って氷の粒ができる[5]。あられは主に冬から初春に、ひょうは春や秋の雷を伴う激しい雨のときに多いとされる。季節は資料により言い方に幅がある[5]。

つまり、ひょうが降るかどうかは、地上の気温だけでなく、雲の中の温度と雲の発達の程度に左右される。

3. こおりの つぶは、どう 大きく なるの?

3. あられは、雪の結晶に雲の水滴が凍りついて育つ

3. 着氷による成長 ── 過冷却の雲粒と、霰の生成

雲の 中には、0どより ひくくても こおらずに いる、過冷却かれいきゃくの 水の つぶが あります。とても ふしぎな ものです。

こおりの つぶや 雪の 結晶けっしょうに、この 水の つぶが ぶつかると、その ばで こおりついて くっつきます[4]。

これが くりかえされると、雪の 形は だんだん 見えなく なり、こおりの つぶの かたまりに なります。これが あられです[3]。

大きさは 2ミリぐらいから 5ミリ みまんで、まるくて 白っぽい ものが 多いと いわれます[4]。

凍りそうで凍らない水滴

雲の中には、0℃より低くても凍らずにいる過冷却の水滴(雲粒)があります。雪の結晶や凍った水滴にこの雲粒がぶつかると、その場で凍りついて付着します。これを着氷といい、あられはこうして成長した氷の粒です[4]。

元の雪の形が見えなくなる

雲粒が次々と凍りつくと、元の雪の結晶は見えなくなり、凍りついた雲粒のかたまりになります。これがあられと呼ばれるものです[3]。

大きさは直径2mmほどから5mm未満、球形で白っぽいとされます[4]。気象庁の区分(5mm未満)と合っています。

あられは、雪結晶や凍結水滴に、0℃以下でも凍らない過冷却水滴の雲粒が付着・凍結して成長したものとされ、直径は2mmほどから5mm未満、球形で白っぽいとされる[4]。凍りついた雲粒が積み重なるにつれ、元の雪の結晶は識別できなくなる[3]。

この過程は着氷(ライミング)と呼ばれる。雪の科学館の解説は霰を「凍りついた雲粒の塊」と表現する[3]。区分上の「5mm未満」と、この成長過程で出会う大きさはおおむね一致する。

ここまでは、雲の中の粒が「育つ」仕組みの説明である。次章では、なぜひょうだけが5mmを超えるのかを見る。

4. ひょうが 大きく なれるのは、雲の 中に 長く いたから

4. ひょうを大きくするのは、強い上昇気流

4. ひょうの成長条件 ── 落下速度に匹敵する上昇気流

あられは、まだ 小さな つぶです。ひょうは、どうして そこから 5ミリを こえる ほど 大きく なれるのでしょう。

ひょうが 大きく なるには、ひょうが おちる 速さに ならぶ ぐらいの、下から 上へ ふきあげる 強い 風が いると いわれます[3]。この 風の おかげで、ひょうは 雲の 中に 長く いられます。

雲の 中を 上へ 下へと うごきながら、水の つぶや ほかの こおりを くっつけて 大きく なる、という せつめいが あります[6]。

たとえば、ボールが 下から 風を うけて、下に おちずに ささえられて いる ところを 思いうかべて ください。風が 強い ほど、ボールは 長く うかんで います。ただし 本当は、ひょうは まるい ボールでは ありません。

すごく 大きく なると、おちる とちゅうで とけきらず、こおりの まま ふって きます[6]。

雲の中にどれだけ長くいられるか

雪の科学館の解説では、ひょうが大きく成長するには、ひょうの落下速度に匹敵するほどの強い上昇気流が重要だとされています。その上昇気流のおかげで、ひょうは長い時間、雲の中にとどまり、大きなかたまりになれます[3]。

そのため、ひょうの成長には、極端に発達した積乱雲が必要だと説明されています。

上下をくり返しながら育つ

氷の粒は、水滴が付着したり、ほかの氷の粒とぶつかったりして大きくなります。上昇気流にのって、積乱雲の中を上下しながら育つという説明があります[6]。粒が大きくなりすぎると落下の途中で融けきれず、氷のまま地上に降ります[6]。

雪の科学館の解説は、ひょうが大きく成長するには「ひょうの落下速度に匹敵する強い上昇気流」が重要で、そのおかげで雲の中に長時間滞在できると述べる[3]。このため、極端に発達した積乱雲が必要となる。

成長過程については、氷の粒が水滴の付着や他の氷との衝突で大きくなり、上昇気流で積乱雲内を上下しながら育つという説明がある。大きくなりすぎると、落下途中に融けきらず氷のまま降る[6]。

一次資料としての気象庁ページは、区分と積乱雲の性質は述べるが、ひょうの成長メカニズムそのものの詳述は、今回参照した範囲にはなかった。成長の説明は、雪の科学館と企業の解説記事による。

5. ひょうを きると、まんなかに ふしぎな しま

5. ひょうの断面には、層が重なっている

5. ひょうの積層構造 ── 透明層と半透明層の交互構造

大きな ひょうを 半分に きると、切り口に すきとおった ところと、白っぽい ところが、なんども かさなって いる ことが あります[8]。

玉ねぎを 切った ときの ように、まるい しまが なんまいも かさなります。ただし 玉ねぎは やさいで、ひょうは こおりです。

しまが 見えない ひょうも あるので、しまの 数から 雲の 中の 動きが わかる、とは いえません。

透明と不透明が交互に並ぶ

大きなひょうを割ると、透明な層と半透明の層が交互に重なった断面が見えることがあります[8]。玉ねぎを切ったときのような、同心円の縞です。

層の数は、雲の中の旅の記録とは限らない

層が見えないひょうもあります。層の数から、雲の中を上下した回数を読み取れるとは限りません。

ひょうの断面には、透明な層と半透明(不透明)の層が交互に重なる積層構造が見えることがある[8]。ただし層が見えないひょうもあり、断面から上下運動の回数を読み取れるとは限らない。成因は、この記事では扱わない。

断面の層は、大きさ(5mm以上)と並ぶ、ひょうを見分ける手がかりになりうる。あられの多くは、小さいために、断面を見る機会が少ない。

6. あられにも 2しゅるい。「雨」か「雪」か

6. あられは2種類。予報では「雨」か「雪」か

6. 雪あられと氷あられ ── 予報文での扱いの違い

あられには、「ゆきあられ」と「こおりあられ」の 2しゅるいが あります[1]。

ゆきあられは、白くて もろく、じめんに あたると はねて われる ことも あります。こおりあられは、すこし すきとおって、ゆきあられより かたい ほうと いわれます[7]。

天気よほうでは、ゆきあられは「雪」、こおりあられは「雨」の なかまとして あつかわれます[1]。とても ちいさな つぶでも、よほうの ことばでは ちがう あつかいなのです。

これは よほうの ことばの きまりです。どちらが すぐれて いる、という ことでは ありません。

雪あられと氷あられ

あられには雪あられと氷あられがあります。雪あられは白く不透明でもろく、地面に当たると跳ねて割れることもあります。氷あられは半透明で、雪あられより丈夫とされます[7]。

予報の言葉では、雪と雨に分かれる

気象庁の予報用語では、雪あられは予報文で「雪」に、氷あられは「雨」に含められます[1]。ただしこれは予報文での扱いの取り決めで、粒の性質の優劣をいうものではありません。

雪あられと氷あられの、できかたの細かなちがいについては、今回の資料では確かな説明が得られていません。

あられには雪あられと氷あられがあり、気象庁の予報用語では、予報文でそれぞれ「雪」と「雨」に含められる[1]。これは予報文上の取り扱いであり、粒の性質の優劣ではない。

解説によれば、雪あられは白く不透明でもろく、地面に当たって跳ねて割れることもある。氷あられは半透明で、雪あられより丈夫とされる[7]。

両者の生成過程の違いは、明確な一次資料を得られていない。区分は「見た目・強度・予報での扱い」で理解しておくのがよい。

自分でも しらべて みたく なったら

自分でも調べてみたくなったら

自分でも調べてみたくなったら

今日 できること

ものさしを だして、5ミリの ながさを 見て みましょう。ひょうと あられの 境目さかいめが、どれくらいか わかります。

もし ひょうや あられが ふって きたら、外には でないで、まどの 中から 見ます。かみなりが 鳴る ときは とくに あぶないので、おうちの 人と たてものの 中に いて ください。

もっと 知りたい とき

気象庁きしょうちょうの「よほうようご」に、あられや ひょうの ことが のって います。おうちの 人と いっしょに 見て みましょう。

今日できること

ものさしで5mmの長さを測り、消しゴムや豆などの身近なものと並べてみましょう。ひょうとあられの境目が、意外に小さいと感じるかもしれません。

ひょうやあられが降ってきたときは、外に出ず、建物の中の窓から見ます。雷が鳴っているときは特に危険なので、屋内にいてください。

公式の資料

気象庁の「予報用語(降水)」ページと「積乱雲ってどんな雲?」のページが、この記事の土台です。原文を読むと、言葉の定義と雲の説明が確かめられます。

今日できること

ものさしで5mmを測り、身近なものと大きさを比べてみるとよい。ひょう・あられの降る場面では、屋内の窓越しに観察する。雷を伴うことが多く、外に出るのは危険である。

資料を読むなら

気象庁の予報用語(降水)[1]と積乱雲の解説[2]が公的な定義の出発点である。成長機構は雪の科学館[3]、断面構造は百科事典的な解説[8]にあたると、説明のちがいが見える。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

記事中の[ ]の番号は、下の資料に対応します。予報用語と積乱雲の説明は気象庁、成長の説明は雪の科学館・極地研究所の辞典・企業や気象情報会社の解説による。

  1. 気象庁「予報用語(降水)」 https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/yougo_hp/kousui.html (ひょう・あられの区分、雪あられ・氷あられの予報での扱い)
  2. 気象庁「積乱雲ってどんな雲?」 https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/tenki_chuui/tenki_chuui_p2.html (積乱雲の高さ)
  3. 中谷宇吉郎 雪の科学館「ひょうやあられが降る条件」 https://yukinokagakukan.kagashi-ss.com/oshiete/ (霰の生成、ひょうの成長と上昇気流)
  4. 国立極地研究所 雪氷辞典「霰」 https://ads.nipr.ac.jp/glacierDictionary/item/%E9%9C%B0 (着氷による成長、大きさ)
  5. Yahoo!天気・災害「「ひょう」と「あられ」の違い」 https://weather.yahoo.co.jp/weather/promo/column/knowledge/hail-and-graupel.html (降りやすい季節、雲の内部の低温)
  6. 東京海上ホールディングス「雹を理解し、備える」 https://www.tokiomarinehd.com/news_insights/ni36.html (ひょうの成長過程の説明)
  7. ウェザーニュース 防災ハンドブック https://weathernews.jp/s/gensai/handbook/page1-6.html (ひょうの大きさ・速さ、雪あられと氷あられの性質)
  8. Wikipedia「雹」 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%B9 (断面に層が見えることがある、という説明のみ補助的に使用)

なおした ところ

更新履歴

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