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ここに書いてあることは、誰かが実際に手を動かして調べ、考え、作り上げてきたものを拾い集めています。専門の本や論文、作品、そしてそれを生み出した人たち。気になったことがあれば、ぜひそのおおもとに直接ふれてみてください。このメモには書ききれない熱を、感じてもらえると思います。

しんかんせんは どうして はやいの? ── しゃりんと せんろの ひみつ

新幹線は、なぜあんなに速く走れるのか ── 車輪とレールのひみつ

新幹線と在来線、何が違うから速いのか ── 車輪・レール・電気のしくみ

分野:技術

しんかんせんは、とても はやく はしります。おなじ でんしゃなのに、ふつうの でんしゃは、しんかんせんほど はやくは はしりません。どうして、こんなに ちがうのでしょう。

この メモでは、日本で さいしょの てつどうが はしった日まで さかのぼって、しゃりんの かたち、せんろの つなぎめ、せんろじたいの つくり、でんきの もらいかたを じゅんばんに しらべました。

東海道新幹線の最高速度は、時速300キロメートルです。同じ日本の線路を走る在来線の特急でも、最高時速130キロメートルほどの列車が多く、2倍以上の差があります。同じ「電車」なのに、何がこれほど違うのでしょうか。

このメモでは、1872年に日本で最初の鉄道が走った日までさかのぼり、車輪の形、レールのつなぎ目、線路そのものの規格、電気のもらい方の順に調べました。JR各社やWikipediaなどの解説をもとにしています。

東海道新幹線の最高速度は、営業運転で時速300キロメートル。同じ日本の線路を走る在来線の特急、たとえば成田エクスプレスでも、最高速度は時速130キロメートルにとどまる[2]。同じ「電車」なのに、2倍以上の開きがある。

このメモは、1872年に日本最初の鉄道が走った日から出発し、車輪の形、レールのつなぎ目、線路そのものの規格、電気の送り方の順に、車両と線路のしくみをたどって、速さの理由を集める。

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1. しんかんせんは どうして はやいの?

1. 新幹線は、なぜこんなに速いのか

1. 新幹線と在来線 ── 最高速度に開く2倍の差

しんかんせんは、とっても はやく はしります。とうかいどうしんかんせんは、いちばん はやい ときで、1じかんに 300キロメートルも すすみます[1]。

おなじ でんしゃでも、ふつうの とっきゅうは、はやくても 1じかんに 130キロメートルぐらいです[2]。しんかんせんは、その 2ばい いじょう はやいのです。

どうして、こんなに ちがうのでしょう。この メモでは、しゃりんの かたち、せんろの つなぎめ、せんろじたいの つくり、でんきの もらいかたの じゅんに、ひみつを さがして いきます。

東海道新幹線の最高速度は、時速300キロメートルです。走っているN700SもN700系も、同じ最高速度です[1]。

一方、東京と成田空港を結ぶ成田エクスプレスのような、在来線を走る特急列車の最高速度は、時速130キロメートルほどです[2]。どちらも日本の「電車」ですが、新幹線は2倍以上速く走れます。

何がこれほど違うのでしょうか。答えは1つではありません。このメモでは、車輪の形、レールのつなぎ目、線路そのものの規格、電気の送り方の順に、車両と線路のしくみをたどって、速さの理由を集めていきます。

東海道新幹線の最高速度は、営業運転で時速300キロメートル。N700SもN700系も、この速度で走っている[1]。

一方、東京と成田空港を結ぶ成田エクスプレスのような、在来線の特急列車の最高速度は、時速130キロメートルにとどまる[2]。同じ日本の「電車」なのに、新幹線は2倍以上速く走れる。

何が違うのだろうか。答えは1つではない。車輪の形、レールのつなぎ目、線路そのものの規格、電気の送り方。この記事では、日本で最初の鉄道が走った日から順に、車両と線路のしくみをたどりながら、速さの理由を集めていく。

2. さいしょの てつどうと、せんろの はば

2. 1872年、日本最初の鉄道が選んだ線路の幅

2. 1872年、狭軌1067ミリを選んだ理由

日本で さいしょの てつどうは、1872ねん(明治めいじ5ねん)10月14日に、新橋と 横浜よこはまの あいだで はしりはじめました[3]。

この とき、日本に 来た 外国の 人が、レールと レールの あいだの はばを きめました。この はばは、いまの ふつうの でんしゃの せんろと おなじ はばです[4]。

しんかんせんは、もっと あとから、べつの、もっと ひろい はばの せんろで つくられました[5]。

日本で最初の鉄道は、1872年(明治5年)10月14日に、新橋・横浜間で正式に開業しました[3]。

建設にあたり、日本政府はイギリスから土木技師のエドモンド・モレルを招きました。モレルが、自分がそれまで働いていたニュージーランドでの経験をもとに、レールとレールの間隔(軌間)を1067ミリメートルにするよう提案した、と伝えられており、日本の鉄道は、その軌間で建設されました[4]。

1067ミリメートルは、新幹線が使う1435ミリメートル(標準軌)より、370ミリメートルほど狭い軌間です[5]。狭い軌間は建設費が安く、急な地形にも敷きやすいと言われますが、車両の幅や速度には制約が出やすくなります。この1067ミリメートルは、150年以上たった今も、JRや多くの私鉄の「在来線」でそのまま使われています。新幹線だけが、あとから別の規格で作られた、いわば「もう1つの日本の鉄道」なのです。

日本で最初の鉄道は、1872年(明治5年)10月14日、新橋・横浜間で正式に開業した[3]。

建設にあたり、日本政府はイギリスから土木技師エドモンド・モレルを招いた。モレルが、自身がそれまで働いていたニュージーランドでの経験にもとづき、レールとレールの間隔(軌間)を1067ミリメートルにするよう提唱した、と伝えられており、日本の鉄道は、その軌間で建設された[4]。

1067ミリメートルは、新幹線が使う1435ミリメートル(標準軌)より370ミリメートルほど狭い、いわゆる狭軌にあたる[5]。狭い軌間は建設費が安く、急な地形にも敷設しやすいとされる一方、車両限界や速度には制約が出やすい。この1067ミリメートルは、150年以上たった今も、JRや多くの私鉄の在来線でそのまま使われている。新幹線だけが、あとから別の規格で作られた、いわば「もう1つの日本の鉄道」だ。

3. しゃりんは どうして すべらないの?

3. 鉄の車輪は、なぜレールですべらないのか

3. 車輪はなぜ滑らず、脱線もしないのか ── 摩擦と円錐形の話

でんしゃにも しんかんせんにも、ゴムの タイヤは ありません。てつの 車輪しゃりんが、てつの せんろの うえを はしります。すべりそうなのに、ちゃんと すすんだり とまったり できるのは、車輪しゃりんと せんろの あいだの、こすれる ちからの おかげです[7]。

カーブでも でんしゃが せんろから はずれない ひみつは、車輪しゃりんの うちがわに ある でっぱり「フランジ」です[8]。それだけでは ありません。車輪しゃりんじたいの かたちにも ひみつが あります。車輪しゃりんは、まっすぐな えんちゅうでは なく、そとがわが すこし ほそく なった かたちを して います[9]。

かみコップを よこに たおして ころがすと、まっすぐには すすまず、わの ような せんを えがきます。ふとい ほうが おおきく まわり、ほそい ほうが ちいさく まわるからです。車輪しゃりんも おなじで、せんろの まんなかから ずれると、この ちからで まんなかに もどろうと します[9]。ただし ほんとうは、車輪しゃりんは りょうがわ ペアで つくられて いるので、コップのように いっぽうへ ながれつづけず、まんなかで ちからが つりあいます。

電車にも新幹線にも、ゴムのタイヤはありません。鉄の車輪が、鉄のレールの上を走ります。すべりそうに思えますが、車輪とレールのあいだにはたらく摩擦(粘着)のおかげで、動力を伝えて走ったり、ブレーキで止まったりできます[6]。この摩擦の強さは、レールが乾いているときで0.25〜0.30程度、雨で濡れると0.18〜0.22程度に下がるといいます[7]。小さな値に見えますが、電車を動かし、止めるにはこれで十分です。

カーブでも脱線しない理由の1つは、車輪の内側にある出っ張り「フランジ」です。フランジは、レールの内側にあたる位置に付いていて、車輪が外側にずれすぎるのを防ぎます[8]。もう1つの理由は、あまり知られていません。車輪がレールに触れる面(踏面)は、実はまっすぐな円柱ではなく、外側に向かってわずかに細くなる円錐形をしています[9]。

これは、紙コップを横に倒して転がすと、まっすぐ進まずに弧を描く動きに近いものです。口に近い太い方が大きな円を、底に近い細い方が小さな円を描こうとするからです。車輪でも同じことが起きます。左右の車輪が1本の車軸でつながった「輪軸」がレールの中心からずれると、片方の車輪は太い側、もう片方は細い側でレールに触れることになり、太い側の車輪のほうが1回転で長い距離を進みます。この左右の差が、輪軸を中心に戻す向きの力を生みます[9]。紙コップと違うのは、車輪が左右対称の円錐形で作られていることです。片方だけに逃げ続けることはなく、中心に戻ったところで力がつり合います。

便利な仕組みですが、代償もあります。この自己操舵の働きは、直線を走っているときに、輪軸が細かく左右に揺れ続ける「蛇行動」という現象の原因にもなります[9]。速度が上がるほど起きやすくなるため、高速で走る新幹線の台車は、揺れをおさえる工夫を重ねて作られています。

電車にも新幹線にも、ゴムのタイヤはない。鉄の車輪が、鉄のレールの上を走る。滑りそうに思えるが、車輪とレールの間にはたらく摩擦(粘着)だけで、動力を伝えて加速し、ブレーキで止まる。歯車をかみ合わせるラック式のような機構は不要だ[6]。この摩擦係数は、レールが乾いているときで0.25〜0.30程度、濡れると0.18〜0.22程度、油が付くと0.15〜0.18程度まで下がるとされる[7]。ゴムタイヤに比べれば小さな値だが、電車の加減速にはこれで足りる。

カーブでも脱線しない理由の1つは、車輪の内側にある出っ張り「フランジ」だ。フランジは通常、レールの内側にあたる位置にだけ付いていて、車輪が外側へずれすぎるのを防ぐ[8]。もう1つの理由は、あまり知られていない。車輪がレールに触れる面(踏面)は、まっすぐな円柱ではなく、外側に向かってわずかに細くなる円錐形をしている[9]。

これは、紙コップを横に倒して転がすと、まっすぐ進まずに弧を描く動きに近い。口に近い太い方が大きな円を、底に近い細い方が小さな円を描こうとするからだ。車輪でも同じことが起きる。左右の車輪が1本の車軸でつながった「輪軸」がレールの中心からずれると、片方の車輪は太い側、もう片方は細い側でレールに触れることになり、太い側の車輪の方が1回転あたり長い距離を進む。この左右の差が、輪軸を中心に戻す向きの力を生む[9]。紙コップと違うのは、車輪が左右対称の円錐形で作られていることだ。片方だけに逃げ続けることはなく、中心に戻ったところで力がつり合う。

便利な仕組みだが、代償もある。この自己操舵の働きは、直線を走行中に輪軸が左右に細かい振動を続ける「蛇行動」という自励振動現象の原因にもなる[9]。速度が上がるほど蛇行動は起きやすくなるため、高速走行する新幹線の台車は、輪軸の動きを抑えるダンパーなどの対策を重ねて設計されている。

4. せんろの すきまは、なんの ため?

4. レールのすき間は、何のためにあるのか

4. レールのすき間 ── 温度で伸び縮みするレール

むかしから、せんろの つなぎめには、ほそい すきまが つくって あります。てつは、あつい日には のびて、さむい日には ちぢむからです[10]。

もし すきまが なかったら、のびた せんろは いきばを うしなって まがったり、ちぢみすぎて きれたり します。でんしゃが つなぎめを こえる ときの「ガタンゴトン」という おとは、この すきまを 車輪しゃりんが こえる おとでも あります。

しんかんせんに のると、この おとが あまり しません。なん百メートルも ある ながい せんろを とけつないで、つなぎめを うんと へらして いるからです[10]。東北しんかんせんには、60キロメートル いじょう、つなぎめの ほとんど ない せんろも あります[11]。

昔から、レールとレールのつなぎ目には、細いすき間(遊間)が作られてきました。金属のレールは、あたたまると伸び、冷えると縮むからです。レールの温度は、気温だけでなく直射日光にも左右され、いちばん高いときといちばん低いときで60〜80度もの差になることがあります[10]。すき間は、レール温度が40℃のときで約1ミリ、0℃のときで約13ミリになるよう設計されています[10]。

すき間がないまま伸びたレールは、行き場を失って横に曲がる「座屈」を起こし、逆に縮みすぎると継ぎ目で切れる「破断」を起こすことがあります。電車がつなぎ目を通るたびに聞こえる「ガタンゴトン」という音は、このすき間を車輪が乗り越える音でもあります。

ところが新幹線に乗ると、この音がほとんど聞こえません。理由は、レールのつなぎ方そのものを変えたからです。200メートル以上のレールを溶接でつなげた「ロングレール」では、レールの中ほどを枕木にしっかり固定し、周りに敷いた砕石(バラスト)の重さと摩擦で、レールが伸び縮みしようとする力そのものを抑え込んでいます。つなぎ目が必要なのは、ロングレールの両端など、ごく一部だけになりました[10]。東北新幹線のいわて沼宮内・八戸間には、フルマラソン(42.195キロメートル)を1.4回ぶん走るくらいの、60.4キロメートルにわたって、つなぎ目をほとんど作らない「スーパーロングレール」が使われています[11]。

昔から、レールとレールのつなぎ目には、細いすき間(遊間)が作られてきた。金属のレールは、あたたまると伸び、冷えると縮む。レールの温度は、気温だけでなく直射日光にも左右され、いちばん高いときといちばん低いときで60〜80度もの差になることがある[10]。すき間は、レール温度が40℃のときで約1ミリ、0℃のときで約13ミリになるよう設定されている[10]。

すき間がないまま伸びたレールは行き場を失って横に曲がる「座屈」を起こし、逆に縮みすぎると継ぎ目で切れる「破断」を起こすことがある。電車がつなぎ目を通るたびに聞こえる「ガタンゴトン」という音は、このすき間を車輪が乗り越える音でもある。

新幹線に乗ると、この音はほとんど聞こえない。レールのつなぎ方そのものを変えたからだ。200メートル以上のレールを溶接でつなげた「ロングレール」では、レールの中ほどを枕木に固く締結し、周囲に敷いた砕石(バラスト)の重さと摩擦で、レール方向の伸縮そのものを抑え込む。つなぎ目が必要なのは、ロングレールの端部など、ごく一部だけになった[10]。東北新幹線のいわて沼宮内・八戸間には、60.4キロメートルにわたって、つなぎ目をほとんど作らない「スーパーロングレール」が使われている。フルマラソン(42.195キロメートル)を1.4回ぶん走る距離にあたる[11]。

5. しんかんせんの せんろは、なにが ちがう?

5. 新幹線は、なぜ「別の鉄道」として作られたのか

5. 専用の規格 ── 軌間・カーブ・勾配・踏切のない線路

しんかんせんは、ふつうの でんしゃとは べつの きまりで つくられて います。レールの はばは、ふつうの せんろより ひろい 1435ミリメートルです[5]。

カーブも、うんと おおきく つくって あります。とうかいどうしんかんせんの カーブは、いちばん きつい ところでも、はんけい 2500メートル いじょうです。それに、ふみきりが 1つも ありません[11]。

でも、レールの はばが せまいと はやく はしれない、と いう わけでは ありません。にいがたけんの ほくほくせんは、ふつうの せんろと おなじ はばの まま、とっきゅう「はくたか」を 1じかんに 160キロメートル はしらせて いました。ふみきりを なくし、あんぜんな しくみを ととのえた ことで、とくべつに みとめられたのです[13]。

新幹線は、在来線とは別の規格で、専用の線路として作られています。全国新幹線鉄道整備法という法律は、新幹線を「主たる区間を列車が時速200キロメートル以上の高速度で走行できる幹線鉄道」と定義しています[11]。

まず、軌間は在来線の1067ミリメートルではなく、1435ミリメートルの標準軌を採用しました[5]。カーブの半径も大きく取っていて、東海道新幹線の本線では最小2500メートル、山陽新幹線より西では最小4000メートルが基準です[11]。在来線に多い、市街地を縫うような急カーブとは対照的です。坂道の急さ(勾配)も、原則として1000メートル進んで15メートル上下する「15パーミル」までに抑えられていて、特別に認められた区間だけ35パーミルまで許されています[11][12]。そして、新幹線には踏切が1つもありません。すべての交差点を、高架や地下で立体化しています[11]。

ただし、軌間そのものが速度の上限を決めているわけではありません。新潟県を走る北越急行ほくほく線は、在来線と同じ1067ミリメートルの軌間のまま、2002年から特急「はくたか」を時速160キロメートルで走らせていました。最小曲線半径400メートル、最急勾配33パーミルという条件でしたが、踏切をなくして立体交差にし、自動列車停止装置(ATS-P)などの安全設備を整えたことで、特例として160キロメートル運転が認められました[13]。狭い軌間のままでも、線路の作り方と安全設備しだいで、これだけの速度を出せるということです。

新幹線は、在来線とは別の規格で、専用の線路として作られている。全国新幹線鉄道整備法は、新幹線を「主たる区間を列車が時速200キロメートル以上の高速度で走行できる幹線鉄道」と定義する[11]。

軌間は、在来線の1067ミリメートルではなく、1435ミリメートルの標準軌を採用した[5]。カーブの半径も大きく、東海道新幹線の本線では最小2500メートル、山陽新幹線より西では最小4000メートルが基準だ[11]。勾配は、原則として1000メートル進んで15メートル上下する15パーミル以内に抑えられ、特別に認められた区間だけ35パーミルまで許される[11][12]。踏切は1つもなく、すべての交差点が高架や地下で立体化されている[11]。

ただし、軌間そのものが速度の上限を決めているわけではない。新潟県の北越急行ほくほく線は、在来線と同じ1067ミリメートルの軌間のまま、2002年から特急「はくたか」を時速160キロメートルで走らせていた。最小曲線半径400メートル、最急勾配33パーミルという、新幹線より厳しい線形条件だったが、踏切をなくして立体交差にし、自動列車停止装置(ATS-P)などの保安設備を整えたことで、特例として160キロメートル運転が認められた[13]。狭軌のままでも、線路の作り方と保安設備しだいで、これだけの速度を出せるということでもある。

6. でんきは どこから もらって いるの?

6. 電気は、どこからもらって走っているのか

6. 集電と電化方式 ── 交流25000ボルトを選んだ理由

でんしゃの やねの うえに ある、うでのような どうぐが「パンタグラフ」です。うえに はった せんに おしつけながら はしり、でんきを もらって います[14]。

でんきの おくりかたには、しんかんせんと ふつうの でんしゃで ちがいが あります。しんかんせんは、より つよい でんきを つかって います[11]。つよい でんきを つかうと、へんでんしょ(でんきを おくる ところ)の かんかくを ながく できると いわれて います[16]。

車輪しゃりんの かたち、せんろの つなぎめ、せんろの きまり、でんきの つよさ。しんかんせんの はやさは、ひとつの はつめいでは なく、いろいろな くふうが かさなって できて います。

電車の屋根の上にある、パンタグラフという装置は、頭の部分(集電舟)を架線に押しつけながら走り、電気を車両に取り込んでいます。押しつける力は、ばねや空気の力で生み出されています[14]。

電気には、大きく直流と交流の2種類があります。日本のJR在来線の多くは、直流1500ボルトを使っています[15]。一方、新幹線は交流25000ボルトを使います[11]。電圧が高いほど、同じ電力を送るのに流れる電流を小さくできて、電気が流れる間に無駄になる熱(送電ロス)も小さくなります。この考え方から、電気を送り出す変電所の間隔は、直流では5〜10キロメートルほど、交流では30〜50キロメートルほどと説明されています(実際の間隔は、路線や設備の条件によって変わります)[16]。短い時間に大きな出力を必要とする新幹線には、この交流の仕組みが向いているのです[16]。

車輪の形、レールのつなぎ方、線路の規格、電気の送り方。新幹線の速さは、どれか1つの発明ではなく、車両と線路の両方を作りかえた積み重ねの結果です。

電車の屋根の上にあるパンタグラフは、頭の部分(集電舟)を架線に押しつけながら走り、電気を車両に取り込む装置だ。集電舟には、導電性が良く架線をすり減らしにくいカーボンや銅合金が使われ、押しつける力はばねや空気圧で生み出されている[14]。

電気には、大きく直流と交流がある。日本のJR在来線の多くは、直流1500ボルトを使う[15]。一方、新幹線は交流25000ボルトを使う[11]。電圧が高いほど、同じ電力を送るのに必要な電流は小さくなり、送電中に熱として失われる電力(送電ロス)も小さくなる。この考え方から、変電所の間隔は、直流で5〜10キロメートルほど、交流で30〜50キロメートルほどと説明される(実際の間隔は、路線や設備の条件によって変わる)[16]。短時間に大きな出力を必要とする新幹線の高速走行には、この交流の仕組みが向いている[16]。

車輪の形、レールのつなぎ方、線路の規格、電気の送り方。新幹線の速さは、どれか1つの発明ではなく、車両と線路の両方を作りかえた積み重ねの結果だ。

7. じぶんで しらべて みよう

7. 自分でも調べてみたくなったら

7. 自分でも調べてみたくなったら

つぎに でんしゃや しんかんせんに のったら、車輪しゃりんの おとに みみを すませて みましょう。ふつうの でんしゃで「ガタンゴトン」と きこえる ところと、あまり きこえない ところが あるかも しれません。しんかんせんでは、この おとが ほとんど しないはずです。

えきの ホームや せんろの そばでは、じかんを はかったり、からだを のりだして かんさつしたり しては いけません。しらべるのは、うちの なかで、しゃしんや ホームページを つかってです。

JRの かいしゃの ホームページで、じぶんが よく のる でんしゃの さいこう そくどを しらべて、くらべて みるのも おもしろいです[1]。

次に電車や新幹線に乗ったときは、車輪の音に耳をすませてみましょう。在来線で「ガタンゴトン」と聞こえる区間と、ほとんど聞こえない区間があれば、レールのつなぎ方のちがいかもしれません。新幹線では、この音がほとんどしないはずです。

家では、JR各社の公式サイトで、自分がよく利用する新幹線の車両(N700S、E5系など)の最高速度を調べて、比べてみましょう[1]。Wikipediaなどで、東海道新幹線・山陽新幹線・北陸新幹線のカーブの最小半径を見比べて、山や海の近くを走る区間ほど半径が小さくなっていないか調べてみるのもよいでしょう[11]。

駅のホームや線路のそばで、時間を測ったり、身を乗り出して観察したりしてはいけません。調べるのは、家の中で、写真や公式サイトの資料を使います。

次に電車や新幹線に乗ったときは、車輪の音に耳をすませてみよう。在来線で「ガタンゴトン」と聞こえる区間と、ほとんど聞こえない区間があれば、レールのつなぎ方のちがいかもしれない。新幹線では、この音がほとんどしないはずだ。

家でできることには、次のようなものがある。

  1. JR東海・JR東日本などの公式サイトで、自分がよく利用する新幹線車両(N700S、E5系など)の最高速度を調べ、比べてみる[1]。
  2. Wikipediaなどで、東海道新幹線・山陽新幹線・北陸新幹線のカーブの最小半径を比べ、山や海の近くを走る区間ほど半径が小さくなっていないか調べてみる[11]。
  3. 鉄道の写真集や図鑑があれば、車輪の断面図を探し、フランジと踏面の位置を確認してみる。

駅のホームや線路のそばで、時間を測ったり、身を乗り出して観察したりはしない。調べるのは、家の中で、写真や公式サイトの資料を使う。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

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  1. Wikipedia「新幹線車両」。 https://ja.wikipedia.org/wiki/新幹線車両 (N700S・N700系の最高速度300km/h、E5系など各系列の最高速度の一覧)
  2. Wikipedia「成田エクスプレス」。 https://ja.wikipedia.org/wiki/成田エクスプレス (最高速度130km/h、軌間1067mmの狭軌であること)
  3. Wikipedia「日本の鉄道史」。 https://ja.wikipedia.org/wiki/日本の鉄道史 (1872年10月14日、新橋・横浜間の正式開業)
  4. Wikipedia「3フィート6インチ軌間」。 https://ja.wikipedia.org/wiki/3フィート6インチ軌間 (技師エドモンド・モレルが、ニュージーランドでの経験をもとに1067mm軌間を提唱したこと)
  5. Wikipedia「軌間」。 https://ja.wikipedia.org/wiki/軌間 (軌間の定義、新幹線の標準軌1435mmと在来線の狭軌1067mmの違い)
  6. 日本民営鉄道協会「運転理論」(鉄道用語事典)。 https://www.mintetsu.or.jp/knowledge/term/16321.html (動力・列車抵抗・制動力のバランス、車輪とレールの摩擦が列車抵抗の一因であること)
  7. Wikipedia「粘着式鉄道」。 https://ja.wikipedia.org/wiki/粘着式鉄道 (車輪とレールの間の摩擦係数の具体値。乾燥・湿潤・油付着時のちがい)
  8. Wikipedia「フランジ」。 https://ja.wikipedia.org/wiki/フランジ (車輪の脱線防止の出っ張り、レール内側への設置)
  9. Wikipedia「輪軸 (鉄道車両)」。 https://ja.wikipedia.org/wiki/輪軸_(鉄道車両) (踏面が円錐形であること、直線走行中の自己センタリング作用、蛇行動という現象)
  10. Wikipedia「ロングレール」。 https://ja.wikipedia.org/wiki/ロングレール (すき間(遊間)の温度別の数値、座屈・破断のリスク、ロングレール化で継ぎ目が減ること)
  11. Wikipedia「新幹線」。 https://ja.wikipedia.org/wiki/新幹線 (法律上の定義、最小曲線半径2500m・4000m、最急勾配15〜35パーミル、踏切なし、交流25000V、いわて沼宮内・八戸間の60.4kmのスーパーロングレール)
  12. Wikipedia「新幹線鉄道規格新線」。 https://ja.wikipedia.org/wiki/新幹線鉄道規格新線 (勾配15パーミル以内という基準、曲線半径の実例)
  13. Wikipedia「北越急行ほくほく線」。 https://ja.wikipedia.org/wiki/北越急行ほくほく線 (狭軌のまま特急「はくたか」が時速160kmで走った経緯、最小曲線半径400m・最急勾配33パーミル、立体交差とATS-Pによる特例)
  14. Wikipedia「パンタグラフ (鉄道)」。 https://ja.wikipedia.org/wiki/パンタグラフ_(鉄道) (集電舟が架線から電気を取り込むしくみ、ばねや空気圧で押しつけること)
  15. Wikipedia「直流電化」。 https://ja.wikipedia.org/wiki/直流電化 (在来線の多くが直流1500Vを使うこと、変電所間隔が5〜10km程度になること)
  16. Wikipedia「交流電化」。 https://ja.wikipedia.org/wiki/交流電化 (高電圧ほど送電ロスが減り変電所間隔を広げられること、新幹線が交流を採用した理由)

なおした ところ

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