学校って いつから あるの?

学校っていつからあるの?

学校の歴史 ── 寺子屋から、大人も通う夜間中学まで

分野:歴史・文化

毎日 とうこうする 学校ですが、学校は むかしから ずっと あった わけでは ありません。

学校は、いつ、どこで、どうやって 生まれたのでしょうか。

この きじでは、学校の れきしを たどって いきます。

毎日登校する学校ですが、学校は昔からずっとあったわけでは ありません。

学校は、いつ、どこで、どうやって生まれたのでしょうか。

この記事では、学校の歴史をたどっていきます。

当たり前のように通っている学校ですが、いまの姿になるまでに は、長い歴史があります。

この記事では、世界最古とされる学校、江戸時代の寺子屋、明治 の近代教育制度、そして大人も通う夜間中学まで、学校のかたち の移り変わりをたどります。

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1. 世界で いちばん 古い 学校

1. 世界でいちばん古い学校

1. 起源 ── プラトンのアカデメイア

いまから やく 2400年も 前、ギリシャに プラトンと いう てつ学者が いました。プラトンは、弟子たちを あつめて、 いっしょに 学ぶ 場所を 作りました。いまで いう「じゅく」 や「クラブ」の ように、学びたい 人たちが あつまる 場所 でした(ただし 本当は、いまの じゅくとは ちがい、もっと せいしきな 学びの 場でした)。これが、せかいで もっとも 古い 学校の 1つだと されて います[1]

この 学校の 入り口には、「きかがくを 知らない 人は、 ここを くぐっては いけない」と いう ふだが かかげられて いた そうです[1]

約2400年前、ギリシャで生まれた学校

紀元前387年ごろ、古代ギリシャの哲学者プラトンが、弟子たち を集めて学ぶ場所「アカデメイア」を開きました。これが、 世界でもっとも古い学校の1つとされています [1]

「幾何学を知らない者は、入るべからず」

この学校の入り口には、「幾何学を知らない者は、ここを くぐってはならない」という札がかかげられていたと伝えられ ています[1]。アカデメイアは、 529年に東ローマ帝国の皇帝が学校を閉じる命令を出すまで、 約900年にわたる長い歴史を持ちました[1]

世界最古の高等教育機関の1つとされるのが、紀元前387年ごろ、 古代ギリシャの哲学者プラトンがアテナイ郊外に開いた学園 「アカデメイア」です。弟子たちは算術・幾何学・天文学など を学んだのち、哲学を学びました[1]

入り口には「幾何学を知らない者は、ここをくぐってはなら ない」という札がかかげられていたと伝えられています。感覚 ではなく思考によって物事を理解する訓練として、幾何学が 重視されていたためです[1]。 アカデメイアは、529年に東ローマ帝国皇帝ユスティニアヌス1世 が非キリスト教的な学校の閉鎖を命じるまで、約900年にわたる 長い歴史を持ちました(途中、衰退や再興をはさんでいます) [1]

2. 日本の 学校の はじまり ── 寺子屋

2. 日本の学校のはじまり ── 寺子屋

2. 江戸時代 ── 寺子屋と、高い識字率

日本では、江戸えど時代に「寺子屋」と いう 学びの 場が、 町や 村の あちこちに ありました。お寺の 先生が 子どもに 読み書きを おしえた ことから、この 名前が つきました [2]

寺子屋では、「読み・書き・そろばん」を おしえて いました。 このおかげで、江戸えど時代の 日本人は、字を 読める 人の わりあいが、当時の 世界でも かなり 高い ほうだったと されて います[6]

お寺の先生が、読み書きを教えた

日本では、江戸時代に「寺子屋」という学びの場が、町や村の あちこちにありました。もともとお寺で師弟に教育を行って いたことから、この名前がついたとされています [2]

「読み・書き・そろばん」を学ぶ庶民の学校

寺子屋では「読み・書き・そろばん」を中心に教えていました。 江戸時代の日本人の識字率は30%を超えており、これは当時の 世界の中でもかなり高い水準だったとされています [6]。ただし正確な全国調査が あったわけではなく、数字には諸説あります。

日本の庶民教育の中心を担ったのが「寺子屋」です。 いつごろから庶民教育の場として成立したかは正確には分かって いませんが、江戸時代に全国へ広く普及しました。名称は、 もともとお寺で行われていた師弟教育に由来するといわれて います[2]

寺子屋では「読み・書き・そろばん」という実用的な初等教育 が行われました。江戸時代の日本人の識字率は30%を超えて いたとされ、正確な全国統計があったわけではないものの、 当時の世界の中でもかなり高い水準だったという見方が広く 共有されています[6]

3. みんなが 学校に 行く じだいへ

3. みんなが学校に行く時代へ

3. 近代化 ── 1872年の「学制」

明治めいじ5年(1872年)、日本の せいは「がくせい」と いう きまりを 出しました。国じゅうを いくつもの 学区に わけて、 それぞれに 小学校・中学校・大学校を 作ろうと する、 日本で はじめての、国ぜんたいの 学校の しくみでした [3]

多くの 小学校は、それまで あった 寺子屋の 場しょや 先生を、そのまま 生かして 作られました [3]

1872年、「学制」という全国のきまり

明治5年(1872年)、日本の政府は「学制」というきまりを 出しました。全国を大学区・中学区・小学区に分け、それぞれ に大学校・中学校・小学校を置こうとする、日本で初めての 全国的な学校のしくみでした[3]

寺子屋が、小学校のもとになった

学制ができたころ、全国にはすでに数万の寺子屋がありました。 多くの小学校は、こうした寺子屋や私塾の場所・先生をそのまま 生かして作られました[3]

日本の近代教育制度は、明治5年8月2日(西暦1872年9月4日)に 公布された「学制」から始まります。欧米諸国をモデルとした文明開化 政策の一環として、全国を大学区・中学区・小学区に分け、 各学区に大学校・中学校・小学校を1校ずつ設置することを 目指した、日本初の近代的な学校制度でした[3]

学制公布の時点で、全国にはすでに数万の寺子屋・私塾・郷学校 が存在しており、新設された多くの小学校は、これらの庶民 教育機関の場所や教員を基盤として誕生しました [3]。江戸時代の教育の蓄積が、 近代教育制度への移行を下支えしたといえます。

4. だれもが 学校に 行けるように

4. だれもが学校に行けるように

4. 義務教育の拡大 ── 1886年から1907年へ

1886年(明治めいじ19年)、「小学校れい」と いう きまりで、 「子どもを 4年間、小学校に 行かせなければ ならない」と さだめられました。これが、日本の「ぎむきょういく」の はじまりだと されて います[7]

1900年には、小学校の じゅぎょうりょうが むりょうに なり、 学校に 通う 子どもが ふえました。1907年(明治めいじ40年)には、 ぎむきょういくの きかんが、4年間から 6年間に のびました [4]

1886年、「義務教育」のはじまり

1886年(明治19年)に出された「小学校令」というきまりで、 「保護者は子どもを4年間、小学校に通わせなければならない」 と定められました。これが、日本の「義務教育」のはじまりだ とされています[7]

無償化と、6年間への延長

1900年には小学校の授業料が原則無償になり、通学する子ども の割合が9割を超えるまでに増えました。この流れを受けて 1907年(明治40年)、義務教育の期間は4年間から6年間に延長 されました[4]

1886年(明治19年)の「小学校令」により、尋常小学校4年間に ついて保護者に就学義務が課され、これが日本の義務教育制度 の起点とされています[7]

1900年(明治33年)の小学校令改正で授業料が原則無償化 されると、就学率は90%を超えるまでに上昇しました。この 普及を背景に、1907年(明治40年)の改正で義務教育の期間 は4年間から6年間へと延長されました[4]。 第二次世界大戦後には、この期間がさらに9年間(小学校6年・ 中学校3年)へと拡大されています。

5. 外国の 学校は、日本と どう ちがう?

5. 外国の学校は、日本とどうちがう?

5. 国による違い ── 入学年齢と学校のかたち

日本では、6さいに なった 年の 4月に 小学校に 入ります。 でも、外国では ちがう ばあいも 多いです。

たとえば イングランド(イギリスの 一部)では 5さいごろから、 フィンランドでは 7さいごろから、小学校に 入る ことが おおいと されて います[8] [9]。入学する 年れいや、 学校の しくみは、国に よって さまざまなのです。

日本は6歳、でも外国はさまざま

日本では、6歳になった年の4月に小学校に入ります。でも、 外国ではちがう場合も多いです。

イングランドは5歳、フィンランドは7歳

たとえばイングランド(イギリスの一部)では5歳ごろから、 フィンランドでは7歳ごろから、小学校に入ることが多いと されています[8][9]。 学校が何年間に分かれているか、いつ新しい学年が始まるかも、 国によってさまざまです。

日本では満6歳になった年度の4月に小学校へ入学しますが、 就学年齢は国によって異なります。イングランド(イギリスの 一部)では5歳ごろから、フィンランドでは7歳ごろから、 小学校教育が始まるとされています[8] [9]

学校段階の区切り方(日本式の6・3・3制など)や、学年の 始まる時期も、国や地域の気候・文化的背景によってさまざま です。「学校」という制度自体は多くの国に共通して存在 しますが、その具体的なかたちは一様ではありません。

6. 大人も 学校に 行く ことが ある

6. 大人も学校に行くことがある

6. 夜間中学 ── 学び直しを支えるしくみ

「学校は 子どもが 行く ところ」と おもって いませんか。

じつは 日本には「夜間中学」と いう、夜に じゅぎょうを する 中学校が あります。むかし いろいろな じじょうで 中学校を そつぎょうできなかった 大人などが、いまでも 通って います[5]。大人に なって から「もういちど 学校で べんきょうしたい」と おもった 人たちが、ここで 学んで います。2016年には、こうした 学びなおしを ささえる ほうりつも できました [5]

夜に授業をする中学校がある

「学校は子どもが行くところ」と思っていませんか。

じつは日本には「夜間中学」という、夜に授業をする中学校が あります。昔さまざまな事情で中学校を卒業できなかった大人 などが、いまでも通っています[5]

法律に支えられて、数が増えている

2016年には、こうした学び直しを法律の面から支える「教育 機会確保法」が成立し、夜間中学は2018年度の8都府県31校 から、その後も新設が続いています[5]

「学校は子どもが通うもの」というイメージを持つ人が多い かもしれませんが、日本には義務教育を修了できなかった人 などを対象に、夜間に授業を行う「夜間中学」が存在します。

2016年12月、夜間中学の法的根拠となる「義務教育の段階に おける普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律 (教育機会確保法)」が成立しました[5]。 この法律ができたことで、2018年度には8都府県31校にとどまって いた夜間中学は、2019年度以降毎年新設が続いています [5]。学校は、 年齢を問わず学び直すことができる場としても機能しています。

じぶんでも やって みる

自分でも調べてみたくなったら

自分でも調べてみたくなったら

じぶんの 学校が、いつ できたのか しらべて みましょう。

あんぜんな ばしょで できる こと

  • 学校の げんかんや、しょくいんしつを 見て みる。 学校の れきしが 書いて ある ばしょが ないか、 さがして みましょう。
  • おうちの 人に、むかしの 学校の はなしを きいて みる。 じぶんの じだいと なにが ちがうか くらべて みましょう。
メモの すすめ

きょう 出て きた ことばを 1つだけ ノートに 書いて おきましょう。「寺子屋って なに?」だけで じゅうぶんです。

自分の学校が、いつできたのか調べてみましょう。

今日できること

  • 学校の創立記念日を調べてみる。 自分の学校が、何年に、どうやってできたか調べてみましょう。
  • おうちの人に、昔の学校の話を聞いてみる。 自分の時代と何がちがうか比べてみましょう。
メモのすすめ

気になった言葉を1つだけ書いておくと、あとで調べる入口に なります。「アカデメイアって、いまも残っているの?」 だけでも十分です。

自分の学校の沿革を調べたり、家族に昔の学校生活を聞いたり すると、この記事で扱った歴史が身近に感じられます。

手を動かして確かめる

  • 学校の創立年を調べる。 学制(1872年)以降のどの時期にできた学校か、調べて みましょう。
  • 近くに夜間中学があるか調べる。 自分の住む自治体に夜間中学があるか、大人と一緒に調べて みましょう。

一次情報にあたる

国立公文書館のサイトには、学制や義務教育年限の延長に ついての公式な資料が公開されています。

メモのすすめ

気になった数字や言葉を1つだけノートに記録しておきましょう。 「1872年、学制公布」という一文でもかまいません。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

この記事は、下にあげた公開情報をもとに書いています。文章や図を無断で転載してはいません。 もっと正確に知りたいときは、必ず下の出典にあたってください。 リンク先の内容や、リンク先で起きたことについて、当サイトは責任を負いません。

出典について:国の公式記録・専門メディア・学会資料の公開情報を使っています。

  1. Wikipedia「アカデメイア」。 https://ja.wikipedia.org/wiki/アカデメイア (プラトンによるアカデメイアの創設(紀元前387年ごろ)と、529年の閉鎖についての解説)
  2. nippon.com「寺子屋:驚くべき江戸時代の教育力」。 https://www.nippon.com/ja/japan-topics/g01005/ (寺子屋の名称の由来と、読み・書き・そろばんという教育内容についての解説)
  3. 国立公文書館「明治5年(1872)8月|学制が公布される」。 https://www.archives.go.jp/ayumi/kobetsu/m05_1872_02.html (1872年の学制公布についての公式解説)
  4. 国立公文書館「明治40年(1907)3月|義務教育が6年に延長される」。 https://www.archives.go.jp/ayumi/kobetsu/m40_1907_01.html (1900年の授業料無償化、1907年の義務教育6年への延長についての公式解説)
  5. 基礎教育保障学会「基礎教育保障学研究」掲載論文。 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jasbel/2/0/2_19/_pdf/-char/ja (2016年の教育機会確保法と、2018年度の夜間中学設置数についての学術解説)
  6. 刀剣ワールド「寺子屋」。 https://www.touken-world.jp/history/history-important-word/terakoya/ (江戸時代の日本人の識字率が30%を超え、当時の世界でも高い水準だったことについての解説)
  7. 文部科学省「一 小学校令の制定」。 https://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/html/others/detail/1317616.htm (1886年(明治19年)の小学校令による義務教育制度の始まりについての公式解説)
  8. GOV.UK「School starting age」。 https://www.gov.uk/schools-admissions/school-starting-age (イングランドの義務教育開始年齢(5歳の誕生日後)についての公式解説)
  9. Ministry of Education and Culture, Finland「Finnish education system」。 https://okm.fi/en/education-system (フィンランドの義務教育が7歳になる年に始まることについての公式解説)

なおした ところ

更新履歴

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