1. すみは、どこから 出て くるの?
1. 墨は、どこから出てくるの?
1. イカとタコに共通する、墨のしくみ
イカも タコも、からだの中に すみを ためる ふくろを もって います。
てきに おそわれそうに なると、この ふくろから すみを 出し、「じょうご」と いう つつの ような かたちの ぶひんから ふきだします [1]。すみの 黒い いろは、どちらも おなじ しきそ(メラニン)から できて います [1]。
2. イカの すみは「ぶんしん」
2. イカの墨は「分身」
2. イカの墨がおとりになるしくみ
イカの すみは、ねばりけが つよく、水の中で かたまりの ように なります。
イカが すみを 出すと、じぶんの からだと にた ような かたちの かたまりが できます。てきが その かたまりに 気を とられて いる あいだに、イカは にげるのです[1]。まるで、にんじゃの 「ぶんしんの じゅつ」の ようです。
イカの墨は粘りけが強く、水の中に出すとまとまった塊になります。
にんじゃの分身の術のように
イカが墨を出すと、いったん自分の体と似たような紡錘形の塊ができます。敵がその塊に気を取られているあいだに、イカはすばやく逃げます[1]。まるで、にんじゃの「分身の術」のような作戦です。
3. タコの すみは「えんまく」
3. タコの墨は「煙幕」
3. タコの墨が視界をさえぎるしくみ
タコの すみは、イカの すみより ねばりけが よわく、水の 中で サラサラと 大きく 広がります。
タコが すみを 出すと、けむりの ように 広がって、 てきから 見えなく なります。その すきに、タコは かくればしょに にげこむのです[1]。
タコの墨は、イカの墨より粘りけが弱く、水の中でサラサラと大きく広がります。
視界をさえぎる作戦
タコが墨を出すと、煙のように広がって、敵から姿が見えなくなります。そのすきに、タコは近くの隠れ場所へ逃げこみます[1]。
4. イカと タコは、なぜ すみの さくせんが ちがうの?
4. イカとタコで、なぜ墨の作戦が違うの?
4. 暮らしかたの違いが、墨の使いかたを決めている
イカと タコでは、くらしかたが ちがいます。
おおくの イカは、海の中を はやく およぎまわって くらして います。だから、てきの 気を そらして いる あいだに、およいで にげる ことが できるのです。
いっぽう、おおくの タコは、いわかげなどに かくれて くらして います。はやく およぐより、すがたを かくして にげこむ ほうが とくいなのです。 ただし、とおくの 海を およぐ タコや、海の そこに ちかい ところで くらす イカも いて、いつも この とおりとは かぎりません。
イカとタコでは、暮らしかたが違います。
泳ぐイカ、隠れるタコ
多くのイカは、海の中層をすばやく泳ぎまわって暮らしています。だから、敵の気をそらしているあいだに、すばやく泳いで逃げることができます。
一方、多くのタコは、岩かげやすき間に隠れて暮らしています。すばやく泳ぐことより、姿を隠して逃げこむことの方が得意なのです。ただし、外洋を泳いで暮らすタコの仲間や、海底に近いところで暮らすイカの仲間もおり、この傾向がすべての種に当てはまるわけではありません。
イカとタコでは、多くの種で暮らしかたが根本的に違う。
泳ぐイカ、隠れるタコ
多くのイカは貝殻を持たない代わりに、海の中層を高速で泳ぎまわって獲物を追い、敵からも泳いで逃げる生活スタイルをとる。分身の墨で敵の気をそらし、その間にすばやく泳ぎ去るという作戦は、この俊敏さを前提にしている[2]。
一方、多くのタコは、海底の岩かげやすき間に潜みながら暮らし、色や形を変える擬態で身を守ることが多い。泳ぐ速さで敵から逃げ切るよりも、視界をさえぎってすき間へ隠れる方が、この生活スタイルに合っている[2]。ただし、外洋を泳いで暮らすタコの仲間や、海底に近いところで暮らすイカの仲間もおり、この傾向がすべての種に当てはまるわけではない。
じぶんでも やって みる
自分でも調べてみたくなったら
自分でも調べてみたくなったら
じぶんでも、イカや タコに ついて しらべて みましょう。
あんぜんな ばしょで できる こと
- すいぞくかんで、イカや タコを 見る ときは、からだの うごきかたの ちがいを かんさつして みる。 イカは すいすい およぎ、タコは いわの あいだを はって うごく ことが 多いです。
- スーパーで イカを 見たら、大人と いっしょに どの ぶぶんが すみぶくろか さがして みる。
きょう 出て きた ことばを 1つだけ ノートに 書いて おきましょう。「イカの すみは かたまりに なり、タコの すみは 広がる」だけで じゅうぶんです。
自分でも、イカやタコについて調べてみましょう。
今日できること
- 水族館で、イカやタコを見るときは、体の動きかたの違いを観察してみる。イカはすいすい泳ぎ、タコは岩のあいだをはって動くことが多いです。
- スーパーでイカを見たら、大人といっしょにどの部分が墨袋か探してみる。
気になった言葉を1つだけ書いておくと、あとで調べる入口になります。「イカ墨パスタはあるのに、タコ墨料理は少ないのはなぜ?」だけでも十分です。
墨の粘度と暮らしかたという視点を持つと、水族館や魚屋で見るイカとタコが、より興味深く見えてきます。
手を動かして確かめる
- スーパーで丸ごとのイカを見たら、大人といっしょに墨袋の位置と形を観察してみる。内臓のどのあたりにあるか確かめてみましょう。
- イカ墨料理とタコ墨料理を調べ、なぜイカ墨の方が広く使われているのか考えてみる。粘度、量、うまみ成分の違いから理由を考えてみましょう。
一次情報にあたる
水産学の専門機関が運営する展示施設の解説ページには、イカとタコの体の作りや暮らしかたの違いがまとめられている。
気になった数字や言葉を1つだけノートに記録しておきましょう。「墨の色素はメラニンでできている」という一文でもかまいません。
しらべた もとの じょうほう
参考にした情報源
参考にした情報源と、その使い方
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出典について:Wikipedia、水産学の専門機関が運営する展示施設の解説ページを使っています。
- イカ墨 - Wikipedia(日本語版)。 https://ja.wikipedia.org/wiki/イカ墨 (イカ墨とタコ墨の放出のしかたの違い、色素がメラニンであること、イカ墨が紡錘形にまとまる「分身」効果についての解説)
- 不思議の国のイカとタコ - 豊海おさかなミュージアム。 https://museum.suisan-shinkou.or.jp/guide/ika-tako/ (タコが貝殻を失って海底で暮らすようになった経緯、イカの遊泳性の生活スタイルとの違いについての解説)
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