1. お店で 見て いるのは、木の どの ぶぶん?
1. 店で見ているのは、実のどの部分か
1. 「ナッツ」として売られる部分は、植物学的には何か
売り場の アーモンドは、かたい から が とれた あとの、なかみです。かたい からの 中に、たねの なかみが 入って います[1]。
カシューナッツも、からを とった あとの ものが 売られて います[8]。
では、その からや なかみは、木に なって いる ときは、なにに つつまれて いたのでしょう。
2. アーモンドは、ももや さくらんぼの なかま
2. アーモンドは桃やさくらんぼの仲間
2. 核果類としてのアーモンド ── 中身の位置と苦扁桃
アーモンドは、ももや さくらんぼと おなじ、中に かたい たねが ある 実の なかまの 木です[2]。
ももは、あまい ところを 食べます。まん中には、かたい たねが あります。アーモンドの 実も、外がわ、かたい から、なかみの じゅんに できて います[1]。
ただし、アーモンドの 外がわは、ももの ように あまくて ジューシーな ものでは ありません。緑色で、かわの ような かたさだと いわれます[2]。
ももで いえば、まん中の かたい たねの、その 中の ぶぶんを 食べる ような ものです。
アーモンドは、桃やさくらんぼと同じ核果類の木です[2]。核果は、外側の皮、その内側の果肉、いちばん内側のかたい殻、その中の種子、という並びでできています。
桃は、果肉を食べる果物です。アーモンドも実のつくりは同じ並びで、外側は緑色で革のような手ざわりのかたい部分です[2]。私たちが食べるのは、その奥のかたい殻に守られた種子(仁)のほうです[1]。
つまりアーモンドは、実の外側と殻を取り除いて、種子だけを取り出したものです。
なお、苦扁桃(にがいアーモンド)は、青酸配糖体という成分を含み、生で食べると中毒を起こすので注意が必要だと薬用植物園は説明しています[3]。この説明は、「見た目が似ていても、食べられるとは限らない」ことを教えてくれます。
3. アーモンドの 実は、うれると われて ひらく
3. 熟すと割れて、殻が見えてくる
3. アーモンドの外側は熟すと割れる ── 重さの割合は目安
アーモンドの 外がわは、うれると われて ひらきます。すると、中から からが 見えて きます[1]。
外がわは、実ぜんたいの 重さの およそ 半分(52%)で、からは およそ 3分の1(33%)と いう 数字が あります[1]。
ただし、この 数字は 品種や 育つ ところで かわる、目安です。
お店で 見る 小さな なかみは、実の ぜんぶの ほんの 一部だと 分かります。
4. カシューは、「リンゴ」の 先に ぶらさがる
4. カシューの実は「リンゴ」の先にぶら下がる
4. カシューアップルはどの部分がふくらんだものか
カシューの 木には、リンゴのように 大きく ふくらんだ ものが なります。「カシューアップル」と よばれますが、これは ほんとうの 実では ありません[4]。
ほんとうの 実は、その 先に、小さく ぶらさがって います[4]。かたちは そらまめのように 曲がって いて、この 中に カシューナッツの たねが 入って います[5]。
花や 実を ささえる ぶぶんが ふくらんで、大きな 「リンゴ」に なった、と せつめいされます[6]。この 「リンゴ」の 中には、たねは 入って いません。
ふうせんの 先に、小さな 豆が くっついて いる ような ものです。ただし ほんとうは、ふうせんの ほうが 木の えだに つながって いる ぶぶんです。
豆のように 見える ものは、小さな からで、その からの 中に、カシューナッツの たねが 入って います。
カシューの木には、リンゴのような形をした、大きく膨らんだものがなります。これはカシューアップルと呼ばれますが、本当の果実ではなく「偽果」です[4]。
本当の果実は、その先端に1つ付く、腎臓(そらまめ)のような形の核果で、この中の種子が私たちの食べるカシューナッツです[5]。
「リンゴ」の部分は、花や実を支える部分がふくらんだものと説明されています。資料によって、どの部分(果柄・花柄・花托)が発達したものかの書き方が少しずつ異なるため、ここでは「支える部分」とまとめておきます[4][5][6]。日本語の資料では、この「リンゴ」自体は果肉だけで種子を含まないので偽果と呼ばれる、と説明されています[6]。
リンゴやイチゴのように、子房以外の部分が育って果実のように見えるものは、「副果」と呼ばれることもあります[5]。
カシューアップルは、果柄(peduncle)が肥大した偽果で、多肉多汁である。本来の果実(核果)は、その先端に発達する[4]。核果は腎臓形で、中の種子が商品としてのカシューナッツにあたる[5]。
偽果の由来部位は資料で表現が異なる。PMCの総説は果柄(peduncle)、英語版Wikipediaは花柄(pedicel)と花托(receptacle)から発達するとし[5]、日本語版Wikipediaは果托と表現する[6]。用語の使い分けが資料ごとに揺れている可能性があるため、本稿では「花や実を支える部分が発達したもの」と要約する。
子房以外の組織が発達して果実状になるものは、リンゴやイチゴを含め副果(accessory fruit)と呼ばれる[5]。
5. 「リンゴ」が 9わり、本ものの 実は 1わり
5. 重さでは「リンゴ」が約9割
5. 偽果88〜92%、ナッツ8〜12% ── 重量比が示すもの
カシューの 実ぜんたいの おもさを くらべると、大きな 「リンゴ」の ほうが 9わ ちかく、ほんものの 実は 1わ ほどです[4]。
「リンゴ」は、長さが 4から 12センチほど あります[4]。大きな 「リンゴ」の 先に、小さな 実が ちょこんと ある。思ったより ふしぎな すがたです。
売り場の カシューナッツは、その 1わ ほどの 実の、さらに なかみの ぶぶんです。
カシューの実全体の重さのうち、偽果は88〜92%、本当の果実(ナッツ)は8〜12%とされています[4]。ほぼ9割が「リンゴ」で、ナッツにあたるのは1割前後です。偽果の長さは4〜12cmほどと書かれています[4]。
ナッツは殻の中の種子ですから、さらにその一部です。売り場で見るカシューナッツは、実り全体から見るとほんの一部です。
ふつうの日本の店では、「リンゴ」の部分を目にすることは多くないでしょう。
偽果は長さ約4〜12cmで、果実全体の重量の88〜92%を占め、ナッツは8〜12%とされる[4]。すなわち、重量の約9割は本来の果実ではない組織である。
商品としてのカシューナッツは、この8〜12%の中の、殻を除いた種子である。殻の重さは資料に示されていないため、可食部の割合はこの数字よりさらに小さい。
数字はPMC総説の記載を引いたものである。
6. どうして カシューは、からつきで 売られないの?
6. カシューが殻つきで売られない理由
6. カシューの殻の液は、ウルシのかぶれとどう関係するか
カシューの からには、はだに つくと あぶない しるが あります[7]。ウルシに ふれた ときの かぶれに ちかい ものだと、せつめいされて います[7]。
だから、からを むいて、あたためて から はじめて 食べられます[8]。
カシューの 木は、ウルシと おなじ「ウルシ科」の 植物だと いわれます[8]。
もし カシューの 木を 見つけても、実に は さわらないで ください。
7. 自分でも 見て みよう
7. 自分でも調べてみたくなったら
7. 自分でも調べてみたくなったら
おうちや お店で、できる ことが あります。
カシューナッツの ふくろを 見て みましょう。ひとつぶの 形を よく 見ると、そらまめのように 曲がって います。この 形が、「リンゴ」の 先に ぶらさがって いた 実の 中の たね だと 考えて みてください。
そして アーモンドの ふくろも 見ます。かたい からが ついて いない ことが 分かります。木に なって いる ときは、この まわりに 何が あったか、そうぞうして みましょう。
図書館で 図かんを ひらいて、カシューの 木や アーモンドの 木を さがしても いいですね。
しらべた もとの じょうほう
参考にした情報源
参考にした情報源と、その使い方
本文で使った資料は、出典欄の番号と対応しています。数字は資料の記載を引いたもので、品種や条件で変わることがあります。原典で確かめてください。
- 「Almond hulls and almond by-products」Feedipedia。https://www.feedipedia.org/node/27 (アーモンドの果実のつくり、hullと殻の重量比)
- 「California Almonds」California Grown。https://californiagrown.org/blog/california-almonds/ (核果類の仲間であること、熟すとhullが割れること)
- 「アーモンド」東邦大学薬学部付属薬用植物園。https://www.lab.toho-u.ac.jp/phar/yakusou/a-monndo.html (利用部位が種子であること、苦扁桃の注意)
- 「The Cashew Pseudofruit (Anacardium occidentale)」PMC。https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC11311269/ (偽果と核果の位置、長さと重量比)
- 「Accessory fruit」Wikipedia。https://en.wikipedia.org/wiki/Accessory_fruit (核果の形と、副果の定義)
- 「カシューナッツ」Wikipedia。https://ja.wikipedia.org/wiki/カシューナッツ (日本語での偽果の説明)
- 「Cashew nut shell liquid poisoning」PMC。https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC4759998/ (殻の液の成分とウルシオールとの関係)
- 「Cashew」Wikipedia。https://en.wikipedia.org/wiki/Cashew (加工の必要性、ウルシ科、木の高さ)
なおした ところ
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