1. 黒い 石が 9こ、ぜんぶ ちがう 石?
1. 調査のとちゅうで拾った、9つの黒い石
1. 1969年:偶然の9個と、6種類という手がかり
1969ねんの ことです。にほんの 南極観測隊が、やまと山脈の ちかくで、氷の 調査を して いました。ほんとうは、隕石を さがす 旅では ありません[1]。
ところが、氷の 上に 黒い 石が ありました。ぜんぶで 9こ。日本へ 持ち帰って よく 調べると、なんと 6しゅるいも の ちがう 隕石でした[2]。
9この うち、6しゅるいの 隕石が 見つかったのは ふしぎです。「氷が 石を あつめて いるのでは?」と 考えた 人が いました。
2. 氷は、ゆっくり ながれる 川
2. 氷が動き、山にぶつかり、風が削る
2. 集積機構:氷床の流れ・上昇・昇華
なんきょくの 氷は、山のように 厚くて、ゆっくり 動きます。川の 水が 流れるように、まん中の ほうから、海の ほうへ 動いて いくのです[3]。
川に 落ちた 葉っぱを おもいだして ください。川の 流れが 岩に ぶつかる 場所には、葉っぱが たまります。氷でも 同じ ことが 起こります。氷が 山に ぶつかる ところで、氷の 中の 石が 出て きます。ただし 本当の 氷は、水よりも ずっと ゆっくり 動きます。
そこでは、強い 風が ふいて います。風が 氷を けずるので、氷は へって いきます。でも 石は へりません。だから 石だけが 氷の 上に のこります[3][4]。
3. 南極に、たくさん 落ちて いるの?
3. 「落ちる数」ではなく「集まる数」
3. 集積か降下か:4万8千個と約6割の読み方
南極には、ほかの 場所より 宇宙の 石が たくさん 落ちて くるのでしょうか。じつは、南極にだけ たくさん 落ちて くる わけでは なさそうです[4]。
それが 氷の 流れで 一か所に あつまり、風で 見えるように なる。だから、南極では 見つけやすいのです。これまでに 南極で 見つかった 石は、4万こ 以上。せかいで 見つかった 隕石の うち、6わりくらいが 南極の ものです[3]。
4. 1974ねん、9こから 663こへ
4. わずか15日で663個
4. 1974年:やまと山脈への再訪と本格探査の始まり
1969ねんの 9こは、はじまりに すぎませんでした。1974ねん、日本の 隊は、同じ やまと山脈に もどりました[2]。
たった 15日の 調査で、なんと 663こ! 1日に 44こくらいの ペースです。氷の 上には、あつまった 石が たくさん ならんで いたのです[2]。
この あと、アメリカも 1976ねんに、南極の 隕石さがしを はじめました[5]。
5. 氷の 上から、火星の 石が 見つかった
5. 13.7kgの火星の石
5. Yamato 000593:単一の石として最大級の火星隕石
なんきょくで 見つかる 石は、めずらしい ものも あります。2000ねんに 日本の 隊が 見つけた 石は、なんと 火星から 来た 石でした[6]。
重さは 13キロちょっと。大きさは、両手で かかえる くらいです。1つの 石として、地球で 見つかった 火星の 石の 中では、いちばん 大きい ぐらいの ものだそうです[6]。
南極で集まる隕石の中には、火星から来たものもあります。2000年、第41次南極観測隊が見つけた「Yamato 000593」は、幅29cm、重さ13.71kgの火星隕石です[6]。
単一の石としては、地球で見つかった火星隕石の中でも最大級とされています[6]。火星の石を、地球の氷の上で手に取れる。氷が集めてくれた結果の、ひとつの成果です。
2000年に第41次南極観測隊が発見したYamato 000593は、幅29cm・奥行き22cm・高さ17.5cm、重さ13.71kgの火星由来の隕石で、単一の石としては地球上で発見された火星隕石の中でも最大級とされる[6]。
火星から来た石が、南極のどこでどう氷に取り込まれ、どう運ばれたのか。この石ひとつについての詳しい経路は、ここで使った資料には書かれていない。集積の仕組み(2章)が、こうした石を見つけやすくしている、というところまでを述べておく。
6. 本物の 南極の 石を 見に いこう
6. もっと知りたくなったら
6. 自分でも調べてみたくなったら
今日できること:「南極の 白い 氷」と 「黒い 石」を、思い出して ください。氷が 川の ように 流れて、山に ぶつかって、風で 氷だけ へる。石は どこで とまるでしょう。ノートに 絵を かくと、わかります。
出かけてできること:科学館や 博物館に、南極の 石が 展示されて いる ことが あります。行く前に、その 館の ホームページで、南極の 隕石が あるか、たしかめて みて ください。
くわしく 知りたい ときは、国立極地研究所の 南極隕石の ページが あります[3]。
今日できること:氷の流れと風がどうやって石を残すのか、自分の言葉でノートに図にしてみましょう。「氷はどう動く」「どこで上がる」「何が減る」「何が残る」の順に描くと、集まる理由が整理できます。
出かけてできること:近くの科学館や博物館で、南極隕石の展示や標本があるか、公式サイトで調べてみましょう。実物を目にすると、石の色や表面のようすが分かります。
しらべた もとの じょうほう
参考にした情報源
参考にした情報源と、その使い方
数の資料は年と、世界・日本・米国の別を分けて使いました。ページの内容は今後変わることがあります。
- 国立極地研究所 南極隕石ラボラトリー「南極隕石探査の歴史」 https://yamato.nipr.ac.jp/exploration/exploration3 (1969年の発見)
- 国立極地研究所「南極隕石発見から50年」 https://yamato.nipr.ac.jp/niprtopics/1276.html (6種類・1974年の663個)
- 国立極地研究所 南極隕石ラボラトリー「南極隕石について」 https://yamato.nipr.ac.jp/exploration/exploration2 (集まる仕組み・採集数)
- 名古屋大学宇宙地球環境研究所「極地50のなぜ 26」 https://www.isee.nagoya-u.ac.jp/50naze/kyokuchi/26.html (仕組みの別の解説)
- ケース・ウェスタン・リザーブ大学 ANSMET「ANSMET by the numbers!」 https://caslabs.case.edu/ansmet/2014/01/18/ansmet-by-the-numbers/ (米国の探査・2014年時点)
- nippon.com「大阪・関西万博 南極の火星の石」 https://www.nippon.com/ja/japan-topics/g02515/ (火星隕石・保管数)
- ケース・ウェスタン・リザーブ大学 ANSMET「Blue Ice」 https://caslabs.case.edu/ansmet/2020/01/13/blue-ice/ (集積の仕組みに気づいた経緯)
なおした ところ
更新履歴
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