1. なつは 見えなくて、ふゆは 見えるのは なぜ?
1. 同じ息なのに、見える日と見えない日がある
1. 問い ── 呼気は季節で変わらないのに
いきは、からだの なかで あたためられ、しめった 空気に なって います。そとに でると、その 空気が ひとの くちから でて きます。
ふゆには しろく 見えて、なつには 見えません。ちがうのは、いきでは なくて、そとの 空気の ほうです。
それでは、しろい ものの ほんとうの すがたは、なんでしょう。
息は、体の中の空気です。体温に温められ、水分を多く含んだ状態で口から出てきます。
同じ息が、冬には白く見え、夏には見えません。変わるのは息ではなく、外の空気のほうです。
白く見えるものの正体を、まず「見えないもの」との対比から確かめます。
呼気の性質は季節によって大きくは変わらない。ある医療機器メーカーの解説では、気道を通った吸気は気管分岐部に達するころ、温度37℃・相対湿度100%の完全に加湿された状態になるとされる[5]。体内の空気は水分を多く含む。
ただし、口から出る息の温度は体内より低いと考えられ、この記事では値として使わない。変わるのは外気の側であり、呼気の水がどう振る舞うかを見ていく。
2. すいじょうきは、見えるの?
2. 水蒸気は透明、湯気は水の粒
2. 水蒸気と湯気の区別
やかんで おゆを わかすと、くちから しろい ゆげが でます。この しろい ものが すいじょうきだと おもう ひとが います。
でも、すいじょうきは、すきとおって いて 見えません。しろく 見えて いるのは、ちいさな みずの つぶです[2]。
やかんの くちの すぐ ちかくは、なにも 見えない ところが あります。そこから すこし はなれると、ゆげが しろく 見えます[3]。
3. さむい 空気で、いきに なにが おこるの?
3. 冷やされて、水の粒に変わる
3. 凝結 ── 飽和水蒸気量と気温
いきに ふくまれる すいじょうきは、まわりの 空気に ひやされて、ちいさな みずの つぶに なります。それで、しろく 見えます[1]。
あたたかい 空気は、みずを たくさん ふくむ ことが できます。さむい 空気は、すこししか ふくめません。コップの おおきさが、さむいと ちいさく なる ようなものです。
ただし、ほんとうに コップが ちいさく なる わけでは ありません。ふくめる みずの りょうが へる、という たとえです。あふれた ぶんが、みずの つぶに なります。
4. みずの つぶは、どうして しろいの?
4. 小さな水の粒は、なぜ白いのか
4. 散乱 ── 雲・霧・白い息の共通点
みずは、ふつうは すきとおって います。でも、とても ちいさな つぶに なって うかぶと、ひかりを あちこちに はねかえして、しろく 見えます。
くもや きりが しろいのも、おなじ わけと いわれます[7]。しろい いきは、ちいさな くもを、じぶんで つくって いるような ものです。
5. さむければ、いつも しろく なるの?
5. 気温だけでなく、湿度も関わる
5. 13℃という目安と、湿度の影響
しろく なる めやすは、きおんが 13どより ひくい ときと いわれます[3]。でも、これは めやすで、きっちり きまった かぎ目では ありません。
あめの ひは、空気が しめって います。13どより あたたかくても、いきが しろく なる ことが あります。
はれて かわいた ひは、13どより さむくても、しろく ならない ことが あります。
息が白くなる目安は、気温13℃以下といわれています。ただし、13℃は固定の境目ではありません[3]。
湿度が高い雨の日は、13℃より気温が高くても白くなることがあります。湿度が低い晴れの日は、13℃より低くても白くならないことがあります[3]。
外の空気がすでに水分をたっぷり含んでいれば、息の水分が水の粒になりやすいからです。3章の「含める量」の話とつながります。
息が白くなる目安は気温13℃以下とされる。ただし、湿度が高い雨の日は13℃より高くても白くなり、湿度が低い晴れの日は13℃より低くても白くならないことがある[3]。
13℃という値の根拠や計算は、参照した資料では確認できていない。目安であり、境目ではない。外気が湿っているほど、呼気の水分は凝結しやすくなると考えられる。
6. ものすごく さむいと、どうなるの?
6. 氷点下の冷蔵倉庫では白くならない
6. 極低温の例 ── -25℃の冷蔵倉庫
0どに ちかい ところでは、いきは しろく 見えます。でも、マイナス 25どくらいの れいぞうそうこでは、しろく ならない、と せつめいされて います[9]。
そこでは、いきの みずが、こまかい こおりの つぶに なって うかび、目には 見えなく なる、と かいて あります。
「さむいほど しろい」と おもいがちですが、さむすぎると 見えなく なる ことも あるのです。
0℃付近の外では、吐く息は白く見えます。ところが、日本冷蔵倉庫協会の解説では、-25℃ほどの冷蔵倉庫の中では、息の水分が微細な氷になり、目に見えない微粒子として浮遊すると説明されています[9]。
「寒いほど白い」とは限りません。この説明は1つの団体の解説です。
日本冷蔵倉庫協会の解説では、0℃付近では吐息は白く見えるが、-25℃程度の冷蔵倉庫内では微細な氷になり、目に見えない微粒子として浮遊するとされる[9]。極低温でも白くなるとは限らない。
氷の微粒子が見えなくなる理由(粒の大きさ等)は、この1出典のみで、追加の確認が要る。
自分でも しらべて みたく なったら
自分でも調べてみたくなったら
自分でも調べてみたくなったら
今日できること
れいぞうこで ひやした コップに、はーっと いきを かけて みましょう。コップが しろく くもります。その くもりが きえるまで、なんびょう かかるか、かぞえて みましょう。ちいさな みずの つぶが ついた しるしです。コップは、おうちの ひとと いっしょに、わって ケガを しない ものを つかいます。
こうしきの 情報
きしょうちょうの「気象科学館・キッズ」に、ゆげや くもの ことが のって います。
今日できること
冷蔵庫や冷凍庫で冷やしたコップ(ガラスでなく、割れにくいものを選び、大人と一緒に扱います)に、息を吹きかけて、どのくらいで曇るか、その曇りが消えるまで何秒かかるかを見てみます。曇りは、息の水蒸気が冷えて水の粒になった跡です。冷やす時間を変えたり、室温のコップと比べたりすると、含める量と温度の関係が見えてきます。
公式情報
気象庁の「気象科学館・キッズ」に、湯気・雲・霧のことがまとまっています。
今日できること
冷蔵庫や冷凍庫で冷やしたコップ(割れにくいものを選び、大人と一緒に扱う)に息を吹きかけ、曇り方を室温のコップと比べる。曇るのは、呼気の水蒸気が冷えて凝結するためと考えられる。
資料を読むなら
気象庁の解説(湯気・雲・霧の散乱)と、名古屋大学ISEEの「気象50のなぜ+10」(ミー散乱)が、出典の中で最も原理に近い。
しらべた もとの じょうほう
参考にした情報源
参考にした情報源と、その使い方
水蒸気・雲・霧の説明は気象庁と名古屋大学の資料、息の白さや温度の目安は民間の解説記事による。飽和水蒸気量の数値は中学教材の値。冷蔵倉庫の例は1団体の解説によるもの。
- Gakken キッズネット 科学なぜなぜ110番「息が白くなるのはなぜ」 https://kids.gakken.co.jp/kagaku/kagaku110/science0052/ (息の水蒸気が冷えて水滴になる説明)
- 気象庁 気象科学館・キッズ「湯気と雲」 https://www.jma.go.jp/jma/kids/kids/faq/a2_08.html (水蒸気と湯気の区別)
- ウェザーニュース「寒いと吐く息が白くなるのはなぜ」 https://weathernews.jp/s/topics/202001/280155/ (やかんのたとえ)
- 気象庁 キッズ「雲の正体」 https://www.jma.go.jp/jma/kids/kids/faq/a1_12.html (雲は水や氷の粒)
- アイ・エム・アイ 人工呼吸管理のギモン https://www.imimed.co.jp/int/spot/medica_202510/ (気道内の空気の温度・湿度)
- hiromaru-note 飽和水蒸気量と水蒸気量 https://sciencenote.jp/saturated-water-vapor/ (飽和水蒸気量の値。中学教材)
- 気象庁 雲・大気現象・大気光象について https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/faq/faq13.html (霧・もやが白い理由)
- 名古屋大学 ISEE 気象50のなぜ+10 34 https://www.isee.nagoya-u.ac.jp/50naze/meteorology/34.html (雲粒の大きさとミー散乱)
- 日本冷蔵倉庫協会「寒い冷蔵倉庫で吐く息が白くならないのはなぜ」 https://www.jarw.or.jp/study/knowledge/3172 (-25℃の冷蔵倉庫)
なおした ところ
更新履歴
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