1. 「しょうにん」って、なんの へんじ?
1. 「承認」の画面 ── お店が受け取ったのは、お金ではなく返事
1. 「承認」の返事 ── 「ピッ」の直後、お店が受け取るもの
カードを ピッと かざすと、がめんに「承認」と でます。これは、カードを つくった かいしゃが「この カード、つかって いいよ」と へんじを した しるしです。
この とき うごいたのは、おかねじゃ なくて、「つかって いい?」「いいよ」という じょうほうです。おみせに おかねが とどくのは、ずっと あとになります。
それでも おみせが しょうひんを わたせるのは、あとで カードの かいしゃが、おみせに おかねを はらって くれるからです。ともだちが さきに はらって くれて、あとで かえす のに にています。[1]
ただし ほんとうは、ともだちと ちがって、かいしゃは カードを わたす まえに、ちゃんと 審査を して います。おみせも、その かいしゃに 手数料を はらって います。[4]
カードを端末にかざすと、端末は、お店と契約している会社(アクワイアラ)に問い合わせを送ります。問い合わせはカードを発行した会社(イシュア)まで届いて、「このカードを、この金額、使わせてよいか」と確かめられます。この問い合わせと返事が「承認」で、画面に「承認」と出るのは、返事が戻ったあとです[2]。
動いたのは、お金ではなく情報です。お店に代金が届くのは、ずっとあとになります。それでもお店が商品を渡せるのは、承認された取引の代金を、アクワイアラが立て替えて払う流れができているからです。公正取引委員会の資料の図では、イシュアからアクワイアラへ、アクワイアラからお店へ、と「立替払い」が続いています[1]。
買った人も、代金を渡していません。カード会社が代わりに代金を支払い、買った人はあとでカード会社に返します。図でも、イシュアが買った人に請求して、代金を受け取る順になっています[1]。日本クレジット協会は、クレジット会社が消費者に代わってお店に代金を払い、消費者が後日、2か月を超えて返す取引を「信用購入あっせん」と呼んで説明しています[3]。
では、あとで払う約束を、カード会社はどうやって信用するのでしょうか。入会のときに審査をします。申込書の確認、本人確認、勤め先の確認、それまでの自社での取引、そして信用情報機関に登録された、ほかの会社でのクレジットの利用状況を見て決めます[4]。
町の商店の「ツケ」に似ています。店の人が、顔を知っているお客に「代金はあとでいいよ」と言います。カードは、この信用の判断を、専門の会社が大きな仕組みでやっているのです。ただしツケは店とお客の2人の約束で、カードには間に会社が入り、お店はその会社に手数料を払っています。
クレジットカードを端末にかざす(または差す)と、端末は、お店と契約している会社(アクワイアラ)へ問い合わせを送る。問い合わせは国際ブランドのネットワークを通って、カードを発行した会社(イシュア)に届く。イシュアが「この人に、この金額を使わせてよいか」という与信を確かめて、返事をする。この問い合わせと返事が「承認」(オーソリゼーション)で、端末に「承認」と出るのは、返事が戻ってきたあとだ[2]。
この時点で動いたのは、お金ではなく情報だ。お店の口座に代金が届くのは、あとになる(第5章)。それでもお店が商品を渡せるのは、承認された取引の代金を、アクワイアラが立て替えて払う流れがあるからだ。公正取引委員会の資料では、イシュアがアクワイアラに、アクワイアラが加盟店に、それぞれ「立替払い」をする順に図示されている[1]。
買った側も、この時点では払っていない。公正取引委員会の図では、イシュアが買った人に請求し、買った人がイシュアに支払う順になっている[1]。日本クレジット協会は、クレジット会社が消費者に代わって販売会社に代金を払い、消費者が後日、2か月を超えて返す取引を「信用購入あっせん」と呼び、割賦販売法の対象として説明している[3]。
では、あとで払う約束を、カード会社はどう信用するのか。日本クレジット協会によると、申込みのときに、書類の確認、本人・申込意思・在籍の確認、自社での取引履歴、信用情報機関に登録されたほかの会社での利用状況を見て、可否を決める[4]。
たとえるなら、町の商店の「ツケ」だ。顔を知っているお客に、店の人が「代金はあとでいいよ」と言う。カードは、この信用の判断を専門の会社が引き受ける。ただしツケは店とお客の2人の約束で、カードは間に会社が入る。そのぶん、お店はその会社に手数料を払っている。間に入る会社は、1社ではない。次は、登場人物を数える。
2. カードの しごとを して いるのは、だれ?
2. 5つの立場 ── 国際ブランドは何をしているのか
2. 取引の5つの立場 ── イシュア・アクワイアラと国際ブランドの役割
カードの かいものには、5つの たちばの ものが でて きます。かう 人。おみせ。カードを つくった かいしゃ。おみせと けいやくした かいしゃ。そして「国際ブランド」です。[5]
カードの おもてに ある、ビザや マスターカードなどの マークが、国際ブランドの しるしです。国際ブランドは、せかいで つかう ための ルールと、つうしんの あみを、かいしゃに かして います。
たとえば、せかいの 郵便きょくが、はがきの あて名の かきかたを そろえて いるから、ちがう 国にも てがみが とどきます。国際ブランドは、その ルールを きめる ところに にています。ただし ほんとうは、ブランドは ルールを きめる だけじゃ ありません。つうしんの あみも うごかして、かいしゃから てすうりょうも もらって います。
おみせは、いくつもの ブランドを つかえるように して いる ことが 多いです。かう 人が もって いる ブランドは、へいきんで 2つ ほど。おみせが つかえるように して いる ブランドは、へいきんで 5つ ほどでした。おみせの ほうが、たくさんの ブランドに あわせて いるのです。[1]
公正取引委員会の報告書は、カードの取引に登場する立場を、次のようにまとめています[5]。
- カード会員。カードを持って買い物をする人。
- 加盟店。カードで代金を受け取るお店。
- イシュア。カード会員と契約して、カードを発行する会社。
- アクワイアラ。お店と契約して、カードで払える環境を用意する会社。
- 国際ブランド。カードのルールと、決済のネットワークなどを提供する事業者。カードに付いているマークがそれです。
国際ブランドは、お金を貸してもいないし、お店と直接つきあうとも限りません。イシュアやアクワイアラが、国際ブランドとライセンス契約を結んでマークを使い、ルールに従います。取引のたびに、イシュアとアクワイアラは国際ブランドに手数料を払います[1]。世界じゅうで同じ「ピッ」が通じるのは、この共通のルールと通信網があるからです。
国ごとの郵便局が、宛名の書き方を世界でそろえているから、ちがう国にも手紙が届きます。国際ブランドは、そのルールを決める役目に近いのです。ただし本当は、ルールだけでなく通信網も運営して、手数料を受け取る会社でもあります。
日本国内のカードの取扱高のうち、98.3%は、国際ブランドのマークが付いたカードです(2020年度の70.6兆円のうち69.4兆円)[5]。お店は、カードを持つ人よりも多くのブランドに対応しています。お店で使えるブランドは平均4.9、カード会員が持つブランドは平均1.8でした[1]。
公正取引委員会の報告書は、クレジットカード取引の登場人物を、次のように整理している[5]。
- カード会員(消費者)
- 加盟店(販売店)
- イシュア:カード会員と会員契約を結び、カードを発行する会社
- アクワイアラ:加盟店と加盟店契約を結び、カード決済を使える環境を提供する会社
- 国際ブランド:国際的に使われるカードのブランドルールや決済ネットワークなどを提供する事業者
国際ブランドは、貸し手でも、お店の契約先でもないことがある。報告書は、国際ブランドを2つに分けている。Visa、Mastercard、UnionPay(銀聯)は、自らはカードの発行も加盟店の管理も行わない。JCB、American Express、Diners Clubは、自らも行う。国内の取扱高に占める割合は、前者が70.2%、後者が29.8%(2020年度)[1]。イシュアとアクワイアラが同じ会社の取引(オンアス)は54.6%で、日本の国内取引の半分を超える[1]。
では国際ブランドは何をしているのか。イシュアとアクワイアラは、国際ブランドとライセンス契約を結び、カードの発行や加盟店の管理を行う[5]。取引が成立すると、イシュアとアクワイアラは国際ブランドに手数料を払う(第5章の図の⑧)[1]。カードの表のマークは、この契約の目印にあたる。国際ブランドカードは、国内取扱高の98.3%を占める(70.6兆円のうち69.4兆円)[5]。
お店で使える国際ブランドは平均4.9、カード会員が持つブランドは平均1.8だった(2021〜22年の調査)[1]。店のほうが、多くのブランドに対応している。次は、この世界共通のルールの中身を見る。
3. カードの チップは、まいかい ちがう「あんごう」を つくる
3. ICチップとEMV ── 世界のどこでも使えるルール
3. ICチップとEMV ── 世界のどこでも同じ手順で話す
むかしの カードは、じぶんの じょうほうを、じきの すじに かいて いました。まいかい おなじ じょうほうを わたす ので、コピーされると、にせの カードが つくれて しまいます。
いまの カードには、ICチップが ついて います。チップは、つかう たびに、その ときだけの 暗号を つくります。まいかい ちがうので、ぬすまれても、もう つかえません。[7]
あいことばが、まいかい かわる ひみつの きち、みたいな ものです。ただし ほんとうは、ことばじゃなくて、けいさんで つくる すうじです。
この やりかたは、せかいで そろえて あります。「EMV」という ルールです。たんさんの でんちは、せかいじゅう おなじ おおきさだから、どこの おもちゃにも はいります。カードと たんまつも、はなす じゅんばんを そろえて あるのです。ただし ほんとうは、でんちは かたちと おおきさ、EMVは はなす じゅんばんと あんごうの ルールです。[6]
昔のカードは、磁気ストライプに情報を書いていました。同じ情報を毎回渡す方式なので、読み取ってコピーされると、偽造カードが作れてしまいます。ICチップは、取引のたびに、その取引だけで使える安全コードを作ります。取引ごとに変わって、再利用できないので、ストライプのコピーが通用しなくなります[7]。
毎回変わる合言葉のようなものです。ただし本当は、言葉ではなく、暗号の計算でつくる数字です。
この仕組みの世界共通ルールがEMVで、名前はEuropay、Mastercard、Visaの頭文字です[9]。1990年代に、国のちがう決済事業者が、マイクロチップでカードの不正に立ち向かう方法を考えていました。1999年にEMVCoができて、仕様を管理する技術機関になりました[6]。いまは6つの国際ブランドが共同で持っています[8]。
世界共通にした理由は、カードと端末が、別々の国の別々の会社で作られるからです。初めて出会うどうしでも話が通じるように、話す順番と暗号のやり方を決めました。目的は、世界のどこでも同じように払えることと、安全性です[6]。乾電池が、どの国でも同じ大きさで、どのおもちゃにも入るのに似ています。ただし電池は形と大きさで、EMVは、手順と暗号のやり方をそろえたものです。
日本では、2015年3月にクレジット取引セキュリティ対策協議会ができ、2020年3月までにやるべき対策を「実行計画」にまとめました[10]。2018年6月1日には改正割賦販売法が施行されました。対面のお店は、原則として、ICカードを読める端末(暗証番号を入力する方式)で取引することが必要になりました[11]。
数字を見ると、偽造カードの被害額は、2017年の31.7億円から、2021年は1.5億円まで減りました。IC対応を進めた時期と重なります。2025年は7.2億円で、2017年の約4分の1です。いっぽう、カードの番号だけを盗んで使う「番号盗用」は、2014年の67.3億円から、2025年は475.4億円に増えました[12]。ICチップが守るのは、お店でカードを端末に読ませる場面です。ネットでは番号を入力するので、チップは使えません。
磁気ストライプのカードは、同じ情報を毎回渡す方式なので、読み取られて複製されると、偽造カードが作れてしまう。ICチップは、取引のたびに、その取引にだけ使える安全コード(暗号値)を作る。コードは取引ごとに固有で、再利用できない。EMVCoは、偽造や、紛失・盗難にともなう不正を防ぐのに役立つ、と説明する[7]。
EMVという名前は、Europay、Mastercard、Visaの頭文字だ[9]。EMVCoによると、1990年代に、国のちがう決済事業者が、マイクロチップでカードの不正に対抗する方法を検討し、1999年にEMVCoが発足して、仕様を管理する国際的な技術機関になった[6]。現在は、Visa、Mastercard、JCB、American Express、Discover、UnionPayの6組織が共同で持つ[8]。
世界共通にする理由は、カードと端末を、別々の国の別々の会社が作るからだ。互いに初めて出会っても話が通じるよう、話す順番と暗号のやり方を、標準として決めた。EMVCoは、目的を、世界のどこでも同じように払えること(相互運用性)と、安全性だと説明する[6]。EMVCoが扱う仕様は、接触型・非接触型のチップのほか、QRコード、ネット決済の3-Dセキュアなどにも広がっている[8]。
日本では、2015年3月にクレジット取引セキュリティ対策協議会が設置され、2020年3月までに実施すべき対策を「実行計画」に定めた[10]。2018年6月1日施行の改正割賦販売法で、対面取引では、原則としてICカード読み取り端末(暗証番号入力方式)での取引が必要になった[11]。
日本クレジット協会の集計(調査に答えた40社。海外発行カード分は除く)では、偽造カードの被害額は、2017年の31.7億円から2021年の1.5億円まで減り、2025年は7.2億円だ。IC対応を進めた時期と重なる。いっぽう、番号盗用は2014年の67.3億円から2025年の475.4億円に増え、不正利用被害額510.5億円の93.1%を占める[12]。ICチップが守るのは、お店でカードを端末に読ませる場面だ。ネットでは番号を入力するので、チップは使えない。ネット決済には、EMVCoが扱う3-Dセキュアのような、別の仕様がある。
4. つうしんが きれたら、どう なるの?
4. 通信が切れたとき ── 承認が止まる場合と、止まらない工夫
4. 通信が切れたら ── 承認の途中が止まる場合と、止まらない工夫
「ピッ」の あと、たんまつは カードの かいしゃに「つかって いい?」と ききます。この といあわせは、でんわの リレーみたいに、いくつもの ところを とおって いきます。どこかで 通信が きれると、へんじが かえって きません。
2018ねんに、ヨーロッパで、カードの ブランドの ひとつ、ビザの きかいの ぶひんが こわれました。じかんは 10じかんくらいでした。この あいだに はじまった かいものの、10かいに 1かいくらいが、うまく いきませんでした。[13]
だから、つうしんが なくても つかえる くふうも あります。カードの なかに おかねの きろくが ある でんしマネーは、つうしん なしで はらえる ことが あります。ただし、じどうはんばいきなどでは、つうしんが いる ことも あります。[15]
でんきが とまったり、つうしんが きれたり した ときは、ふだんと ちがう ほうほうが いります。カードの かいしゃの おみせむけの あんないには、こう あります。てがきの かみの でんぴょうは、ひじょうの ときだけ つかえます。[11]
「ピッ」のあと、承認の問い合わせは、端末、お店の回線、アクワイアラ、国際ブランドの通信網、イシュアと、何か所も通ります。どこかで切れると、返事が戻りません。
2018年6月1日、Visaのデータセンターで、機器(スイッチ)の部品が「ごくまれな部分故障」を起こしました。予備の機器への切り替えが働かず、午後2時35分ごろから翌日の午前0時45分まで、欧州で影響が出ました。障害のあいだに始まった5,120万件の取引のうち、520万件が失敗しています[13]。
カードには、承認を省く決まりもあります。「フロアリミット」は、これ以下なら、カード会社に問い合わせなくてよい、という基準の金額です[2]。日本のVisaの非接触ICカードでは、1万円以下がオフライン取引(通信しない取引)でした。三井住友カードの案内では、これが2022年12月から順次0円に変わり、すべてオンラインになりました[14]。解説記事は、承認を省く取引は減っている、と書いています[15]。
電子マネーは事情がちがいます。残高がカードの中のICチップに入っているタイプは、通信なしで払えるものがあります。Suicaの改札の多くも、その場で処理されます。ただし、自動販売機などではクラウドを使う処理も多く、その場合は通信が必要になります[15]。残高が「カードの中」にあるか「サーバの中」にあるかで、通信が要るかどうかが変わるのです。
お店の側には、紙の備えもあります。三井住友カードの案内には、手書き伝票は端末の通信障害時などの「非常時」に限って使える、とあります[11]。
承認の問い合わせは、端末、お店の回線、アクワイアラ、国際ブランドの通信網、イシュアと、何か所も通る。どこかが止まれば、返事は戻らない。
2018年6月1日、Visaのデータセンターで、スイッチの部品が「ごくまれな部分故障」を起こし、予備のスイッチへの切り替えが働かなかった。午後2時35分ごろから翌日の午前0時45分まで、欧州で影響が出て、障害のあいだに始まった約5,120万件の取引のうち、約520万件(約1割)が失敗した[13]。Visaは原因を公表し、災害復旧の手順を第三者に見直させた。
承認を省く決まりが、フロアリミットだ。これ以下の取引なら、カード会社に承認を求めなくてよい、という上限額のことだ。従来は一定額以上の取引だけ承認を求めていたが、端末が確認をすぐ取れる今は、0円に設定され、全件で承認を取る、と用語集は説明する[2]。三井住友カードの案内では、Visaの非接触ICカード取引のフロアリミットが1万円から0円に変わり(2022年12月から順次)、1万円以下の非接触取引もすべてオンラインになった。同じ案内は、本人確認をしない上限(CVMリミット)を、Visa・Mastercardとも1万円から1万5千円に引き上げている[14]。通信への依存が高まる一方、確認を省く場面もある。解説記事(2022年7月)は、承認を省いてオフラインになる取引は一部にあるが、その傾向は減っている、と書く[15]。
電子マネーは、残高の置き場所で事情が変わる。残高がICチップに記録されるタイプは、通信なしの「オフライン決済」ができるものがあり、Suicaの改札も、多くはその場で処理される。ただし自動販売機や売店などではクラウドを使う処理も多く、その場合は通信が必要になる[15]。同じ解説記事の見出しは「キャッシュレスは災害に弱い?」という問いだった。
お店の側には、紙の備えもある。三井住友カードの加盟店向け案内には、手書き伝票は、端末の通信障害時などの「非常時」に限って使える、とある[11]。
5. おみせに おかねが とどくのは、いつ? いくら?
5. お店に届く金額と日 ── 手数料の行き先
5. お店に届く金額と日 ── 加盟店手数料の行き先と入金のサイクル
おみせが うった ぶんの おかねを ぜんぶ もらえるとは かぎりません。たとえば 1000えんの しょくじ。おみせが 30えんくらい、手数料を はらう ことが あります。おみせに とどくのは、970えんくらいです。[16]
この 30えんの うちには、カードを つくった かいしゃに わたる ぶんも あります。カードを つくった かいしゃと、おみせと けいやくした かいしゃは、国際ブランドにも 手数料を はらいます。
とどく ひも、すぐ ではありません。すうじつご から、つぎの つきの なかごろ まで、けいやくに よって ちがいます。[17]
公正取引委員会の資料で、お金の流れを追ってみましょう[1]。買い物のあと、まずアクワイアラがイシュアに代金を請求して、イシュアが立て替えます。このとき、イシュアがインターチェンジフィーを差し引きます。次に、アクワイアラがお店に立て替えて払います。このとき、加盟店手数料を差し引きます。イシュアは、買った人に請求して、代金を受け取ります。最後に、イシュアとアクワイアラが国際ブランドに手数料を払います。
お店が払う「加盟店手数料」は、お店の業種や規模、契約でちがいます。2025年6月の公正取引委員会の検証で、カード会社が示した標準的な手数料は、飲食店が3.13%、百貨店・総合スーパーが2.17%、医療が1.84%でした。飲食店の3.13%なら、1,000円の食事で手数料は約31円、届くのは約969円です[16]。
この手数料の中で、イシュアにわたる分があります。同じ資料の別の表で、飲食店のインターチェンジフィー(アクワイアラがイシュアに払う手数料)の平均は2.32%でした。この率を1,000円に当てはめると約23円で、手数料との差は約8円になります。これは、アクワイアラ側に残る額の目安です。国際ブランドへの手数料は、イシュアとアクワイアラの両方が払います[1]。2つの表は別の集計の平均なので、1件の取引の内訳ではありません[16]。
入金の日は、契約で決まります。琉球銀行の案内では、毎日締めなら決済日から3営業日後、月2回の締めなら、月末締めの分は翌月15日に入金される、といった型があります[17]。三井住友カードは、通常は月に1〜2回の振込で、申し込むと月に6回にできます[18]。
カード会社は、お店からの手数料のほかに、買った人からも収入を得ています。1回払いは手数料がかかりませんが、分割払いやリボ払い、キャッシングには手数料がかかります[19]。年会費は、公正取引委員会の調査で、直近1年に0円だった人が53.9%でした[5]。
公正取引委員会の資料は、お金の流れを8つの矢印で描く[1]。①買い物。②お店がアクワイアラに代金を請求。③アクワイアラが国際ブランド経由でイシュアに請求。④イシュアが立て替えて払う(インターチェンジフィーを差し引く)。⑤アクワイアラがお店に立て替えて払う(加盟店手数料を差し引く)。⑥イシュアが買った人に請求。⑦買った人がイシュアに支払い。⑧イシュアとアクワイアラが国際ブランドに手数料を払う(カテゴリーⅠのオフアス取引の場合)。この図に、第1章の「承認」の往復は描かれていない。お金そのものが動くのは、④⑤⑦⑧の矢印だ。
加盟店手数料は、業種・規模・契約で変わる。2025年6月の公正取引委員会の検証で、クレジットカード会社が示した標準的な加盟店手数料率(カテゴリーⅠ)は、飲食店3.13%、百貨店・総合スーパー2.17%、医療業1.84%、合計2.63%だった。実際にお店に適用されている手数料率(1,184店)は、単純平均2.75%、決済額で重みづけした加重平均1.42%で、決済額の大きなお店ほど率が低いと読める[16]。前回調査では、料率を交渉したことのあるお店の平均は、ないお店より低かった[1]。
1,000円の飲食店の買い物なら、手数料は約31円(3.13%)で、届くのは約969円だ。同じ資料の別の表では、飲食店のインターチェンジフィーの平均は2.32%(1,000円なら約23円)だった。同じ業種の別集計の平均どうしを当てはめると、差は約0.8ポイント(約8円)で、アクワイアラ側に残る額の目安になる。国際ブランドへの手数料は、そこから払うのではなく、イシュアとアクワイアラの両方が払う(図の⑧)。1件の取引の内訳ではない[16]。2022年の報告書が引く成長戦略実行計画も、ヒアリングでは加盟店手数料の約7割をインターチェンジフィーが占める、と書いていた[1]。決まり方は国によっても違い、EUの2015年の規則は、消費者向けクレジットカードのインターチェンジフィーの上限を、取引額の0.3%と定めている[20]。
入金日は契約で決まる。琉球銀行の案内では、毎日締めなら決済日の3営業日後、2本締めなら15日締めは月末入金・月末締めは翌月15日入金、6本締めなら各締日の5営業日後に入金される[17]。三井住友カードの案内では、通常は月1〜2回で、申込制のサービスで月6回(締日の5営業日後)にできる[18]。
カード会社は、お店からの手数料のほかに、買った人からも収入を得る。1回払いには手数料がかからない。分割払いは、回数と残高が増えるほど手数料が高くなり、リボ払いとキャッシングにも手数料(利息)がかかる、とカード会社は案内している[19]。年会費は、公正取引委員会の調査(消費者4,200人)で、直近1年に0円だった人が53.9%、2万円以上が15.8%だった[5]。
6. さきばらい、すぐばらい、あとばらい
6. 前払い・即時払い・後払い ── お金が動く順番のちがい
6. 前払い・即時払い・後払い ── 支払いのタイミングと、コード決済の残高払い・クレジット払い
キャッシュレスの しはらいは、おかねが うごく じゅんばんで、3つに わけられます。[21]
- さきばらい。さきに おかねを いれて おく。ふくろに いれた ぶんだけ つかえる。
- すぐばらい。つかった とき、すぐに ぎんこうから ひかれる。
- あとばらい。つかった あと、あとで まとめて はらう。ともだちに たてかえて もらって、あとで かえすのと おなじです。
おなじ スマホの アプリでも、はらいかたを えらべる ものが あります。「残高」から はらうか、カードの あとばらいで はらうか、えらべるのです。[21]
経済産業省の資料は、キャッシュレスを、支払いのタイミングで3つに分けています[21]。
- 前払い:先にお金を入れておく。電子マネーやプリペイドカード。入れた範囲でしか使えない。
- 即時払い:使ったときに、銀行の口座からすぐ引かれる。デビットカード。
- 後払い:使ったあとに請求される。クレジットカード。
スマホのコード決済は、両方あります。「残高払い」は、先に入れた残高から減る前払いです。「クレジット払い」は、アプリがクレジットカードにつながっていて、あとでカード会社から請求が来る後払いです[21]。同じアプリでも、お金の動く順番はちがいます。
前払いの残高は、お店に払ったお金ではなく、発行した会社に預けたお金です。そのため、資金決済法の「前払式支払手段」にあたる残高には決まりがあります。3月末と9月末の未使用残高が1,000万円を超えると、その2分の1以上を、法務局に供託するなどして守ります。自家型か第三者型かで、届け出や登録の扱いはちがいます[22][23]。
経済産業省の資料は、主なキャッシュレス手段を、支払いのタイミングで「前払い」「即時払い」「後払い」に分ける。前払いは、事前に入金した範囲での利用になるので、残高の管理がしやすい。コード決済には、事前入金の前払い方式のほかに、クレジットカードに紐づける後払いもある、と注意している[21]。
- 前払い(プリペイド):電子マネー、プリペイドカード。先にチャージして、その範囲で使う。
- 即時払い(デビット):デビットカード。使った時点で、銀行口座から引かれる。
- 後払い(ポストペイ):クレジットカード。あとで請求される。
同じスマホ決済アプリでも、残高払いなら、アプリの残高が減る前払いだ。クレジット払いなら、アプリはカードを呼び出すだけで、お金の動きは、第1章・第5章のカードの流れと同じになる。「残高払い」と「クレジット払い」のちがいは、お金が、事業者に預けたものか、あとでカード会社から請求されるものか、という点にある。
前払いの残高は、利用者が発行者に預けた前払金だ。資金決済法で「前払式支払手段」にあたるものは、基準日(3月31日と9月30日)の未使用残高が最初に1,000万円を超えたとき、発行者に、その2分の1以上を供託(金銭・国債など)するか、銀行や信託会社との保全契約を結ぶことが求められる。自家型と第三者型では、届出・登録の扱いがちがい、供託などは基準日の翌日から2か月以内に行う[22][23]。利用者の残高を守るための決まりだ。
7. QRコードで、どうやって はらうの?
7. QRコード決済 ── 四角い模様が運ぶのは、お金ではなく宛先
7. QRコード決済 ── 模様が運ぶのは、事業者の識別と、その場かぎりのトークン
QRコードは、おかねを はこぶ ものでは ありません。おみせの あて名や、その ばしょだけの あいことばが かいて ある「ふだ」です。[24]
ふだの つかいかたは 2つ あります。スマホで おみせの ふだを よみます。または、じぶんの スマホに ふだを だして、おみせに よんで もらいます。[24]
じぶんの ふだは、みじかい あいだしか つかえません。すこし たつと つかえなく なります。しゃしんを とられても、なんども つかわれにくく する くふうです。[25]
ただし ほんとうの しはらいは、ふだを よんだ あとに、かいしゃの コンピュータと つうしんして おこなわれます。
QRコード決済には2つの方式があります。お店にあるQRコードを、自分のスマホで読み取る「店舗提示型」。自分のスマホに出したQRコードやバーコードを、お店が読み取る「利用者提示型」です[24]。
QRコードは、支払いそのものをしません。EMVCoの仕様が決めているのは、QRコードそのものと、データの入れ方までで、読み取ったあとのやり取りは、決済事業者にまかされます[24]。模様は、宛名ラベルのようなものです。
日本の統一ガイドラインでは、利用者提示型のコードに、会社を示す8桁の識別コードと、その場だけのトークンが入ります。トークンには有効時間があり、目安は5分ほどです。新しいコードを作ったら、前のコードは使えなくなります[25]。コードの画像が使い回されにくくするための決まりです。
統一の仕様がないと、事業者ごとに独自のQRコードになります。お店は事業者ごとに対応する手間がかかり、使う人も混乱すると心配されました。そこで2019年に、統一の仕様が作られました[25]。お店用のQRを1枚にまとめた「JPQR」は、1枚で複数の決済サービスに対応できます[26]。
ただし本当の支払いは、読み取ったあとで、スマホや端末が決済事業者と通信して行います。統一ガイドラインは、コードの生成と表示は、原則オンラインで行うと決めています[25]。第4章で見た「通信が要るかどうか」の話は、QRコードにも当てはまります。
QRコード決済には、店舗提示型(MPM)と利用者提示型(CPM)がある。店舗提示型は、お店が出したQRコードを、利用者がスマホで読み取る。利用者提示型は、利用者がスマホに出したQRコードやバーコードを、お店の端末が読み取る[24]。
QRコードは、支払いそのものを実行しない。EMVCoのQRの仕様が決めているのは、QRコードそのものと、データの入れ方までで、読み取ったあとの具体的なメッセージのやり取りは、決済事業者にまかされる[24]。日本の統一技術仕様ガイドライン(利用者提示型)では、統一QRコードの決済IDに、事業者識別コード(8桁)とトークンを入れる。トークンには有効時間を設定しなければならず、目安は5分(300秒)ほどで、新しいコードを生成したら、以前のコードは速やかに無効化する[25]。画像を入手した第三者による、不正な決済を防ぐためだ。
このガイドラインは、統一が必要な理由を、こう書く。事業者ごとに独自のQRコードがあると、お店は事業者ごとに対応する必要があり、導入や教育のコストが増える。使う人も、乱立したコードに混乱する[25]。ガイドラインは2019年1月に新規制定され、3月に統一QRコードの仕様が加わった[25]。お店にQRコードを1枚出せば、複数の決済に対応できる「JPQR」もある[26]。
「四角い模様だけで、どうやって支払うのか」の答えは、模様が運ぶのが、お金ではなく、事業者の識別とトークンだから、になる。支払いの実体は、読み取ったあとの決済事業者とのやり取りだ。同じガイドラインは、決済IDの生成とQRコードの表示を原則オンラインで行うと決めていて、通信環境が悪い場合の一時的なオフライン処理は否定しないものの、同等の安全性を求めている[25]。第4章の「通信が要るか」は、QRコードにも当てはまる。
8. げんきんを つかわない くには、どうして ふえて いるの?
8. 現金を使わない国が増える理由 ── 入口は国ごとにちがう
8. 現金を使わない国が増える理由 ── 日本の比率と、国ごとのちがい
日本では、かいものの お金の 58%が、キャッシュレスでした(2025ねん)。2010ねんは 16.6%でした。[28]
そのうち、カードの あとばらいが 8わりくらい。スマホの コードが 1わりくらいです。[28]
ヨーロッパでは、キャッシュレスの 8わりから 9わりが、ぎんこうから すぐ ひかれる カードです。オーストラリアでは、おみせで はらう とき、げんきんを つかう わりあいが、3ねんで はんぶんに なりました。[27][30]
げんきんを へらす みちは、くにに よって ちがいます。
日本のキャッシュレス決済の比率は、2025年に58.0%でした(経済産業省の新しい「国内指標」。2010年は16.6%)。内訳は、クレジットカードが82.7%、コード決済が10.2%、電子マネーが3.7%、デビットカードが3.4%です[28]。1回あたりの金額は、クレジットカードが約5,895円、コード決済が約1,229円、電子マネーが約1,035円です。コード決済と電子マネーは、少額の買い物が中心のようです[29]。
この比率は、割り算の分母の決め方で変わります。「持ち家の帰属家賃」(家賃を払っていないのに、払ったことにして数える金額)が、約57兆円もあります。これを分母から除いた新しい指標が58.0%で、除かない従来の指標では46.3%です[29]。
世界では、入口が国ごとにちがいます。キャッシュレス・ロードマップ2024の、2022年の国際比較によると、欧州では、キャッシュレス決済のうち8〜9割がデビットカードです。日本のデビットは3.0%で、調査した国の中で、いちばんクレジットカードが多くなっています。スウェーデンでは、銀行口座から直接払う方式が広がりました[27]。
オーストラリアでは、対面の支払いに占める現金の割合が、2019年から2022年の3年間で、32%から16%に半分になりました。現金の代わりに、カードやスマホをタッチする支払いが増えました[30]。ロードマップが紹介する同国の中央銀行の分析は、背景に、速いタッチ決済が歓迎されたこと、小さなお店にも広がったこと、コロナ禍が後押ししたことを挙げています[27]。日本では、日本銀行の2018年の報告が、キャッシュレスを選ぶ人は、ポイントや割引にメリットを感じている、と書きました[31]。現金が減る入口は、国によってちがいます。
経済産業省は、2025年のキャッシュレス決済比率(新しい国内指標)を58.0%、決済額を162.7兆円と公表した。2010年は16.6%で、15年で3倍以上になった。内訳は、クレジットカード82.7%(134.6兆円)、コード決済10.2%(16.6兆円)、電子マネー3.7%(6.0兆円)、デビットカード3.4%(5.5兆円)だ[28]。決済1件あたりの金額は、クレジットカードが約5,895円、デビットカードが約4,047円、コード決済が約1,229円、電子マネーが約1,035円になる。コード決済の件数は、2018年の0.5億件から2025年の135.0億件に増えた[29]。
この比率は、分母の決め方で変わる。従来の指標は、分母を「民間最終消費支出」としていた。この中に、持ち家の帰属家賃(約57兆円、約17%相当)が含まれる。実際の支払いがないので、キャッシュレス化が進んでも、比率が頭打ちになりうる。そこで分母を「家計最終消費支出−持ち家の帰属家賃」にした国内指標が新たに作られ、従来の指標は国際比較指標として併記される。2025年は、国内指標が58.0%、国際比較指標が46.3%だ[29]。
国際比較を見ると、入口はそれぞれ違う。キャッシュレス・ロードマップ2024(2022年のデータ)によると、欧州では、キャッシュレス決済の8〜9割がデビットカードで、日本のデビットは3.0%にすぎない。日本は、調査対象の国の中で、いちばんクレジットカードの割合が高い[27]。スウェーデンでは、個人間送金の仕組みが店舗の支払いにも広がり、銀行口座から直接払う方式が使われる[27]。
オーストラリア準備銀行の調査によると、対面の支払いに占める現金の割合は、2019年から2022年の3年間で、32%から16%へ半分になり、多くの対面決済は、小さな買い物でも、カードやスマホをかざして行われている[30]。ロードマップが紹介する同国の中央銀行の分析では、非接触決済の速さが歓迎されたこと、小規模な店舗にも導入が進んだこと、コロナ禍が拍車をかけたことが、背景に挙げられている[27]。日本銀行の2018年の別冊レポートは、日本では少額決済を中心に現金が優勢である一方、日常の買い物の約8割が現金とキャッシュレスの併用になり、キャッシュレスを選ぶ人は、ポイントや割引にメリットを感じている、と書く[31]。現金が減る理由は、国ごとに、入口も速さもちがう。
9. じぶんでも しらべて みたく なったら
9. 自分でも調べてみたくなったら
9. 自分でも調べてみたくなったら
おかいものの ついでに、おみせの いりぐちや、レジの まわりに はって ある、つかえる しはらいの マークを かぞえて みましょう。おなじ まちでも、おみせに よって かずも しゅるいも ちがう はずです。
どうして ちがうのでしょうか。ヒントは 2ばんめの おはなしと 5ばんめの おはなしです。おみせは、つかえるように する しはらいごとに、その かいしゃと けいやくを する ことが 多いのです。
おうちの 人と いっしょに。レジの まえで たちどまって、ほかの 人の じゃまを しないように しましょう。カードや スマホの がめん、QRコードの しゃしんは、とらないように します。
買い物のついでに、お店の入口やレジのまわりに貼ってある「使える支払いのマーク」を数えてみましょう。同じ町でも、お店によって数も種類もちがうはずです。どうしてでしょうか。ヒントは第2章と第5章にあります。お店は、使えるようにする決済ごとに、多くの場合、その会社と契約を結びます。手数料も入金日も、契約で決まります。
もう一つは、公正取引委員会の概要資料の「取引の流れ」の図[1]。8本の矢印を指でたどって、お金が動く矢印と、それ以外(買い物や請求)の矢印を、色分けしてみましょう。
大人といっしょに、レジの前で立ち止まらず、ほかの人のじゃまにならない場所で行いましょう。カードやスマホの画面、QRコードの写真はとらないようにします。
買い物のついでに、お店の入口やレジのまわりに貼ってある「使える支払いのマーク」を数えてみる。同じ町でも、お店によって数も種類も違うはずだ。お店は、使えるようにする決済ごとに、多くの場合、その会社と加盟店契約を結ぶ。手数料も入金日も契約で決まるので、何を選ぶかは、お店の事情による。QRコードには、1枚で複数に対応するJPQRという仕組みもある[26]。
資料なら、公正取引委員会の概要資料にある「取引の流れ」の図[1]。8本の矢印を指でたどって、お金が動く矢印と、それ以外(買い物や請求)の矢印を、色分けしてみる。「承認」の往復が図のどこにも描かれていないのはなぜか、も考えてみたい。同じ調査の業種別の表で、1,000円の買い物の手数料が、業種でどれだけ違うかを計算するのもよい[16]。
考えてみたい問い。通信が切れても払えるようにするには、何を守って、何をあきらめる必要があるのか。承認を省けば、通信がなくても払えるが、確認は減る[14]。
子どもは大人といっしょに、レジの前で立ち止まらず、ほかの人のじゃまにならない場所で。カードやスマホの画面、QRコードの写真はとらない。
しらべた ところ
参考にした情報源
参考にした情報源
出典について:公正取引委員会の報告書と検証資料、経済産業省と関係団体の資料、日本クレジット協会、EMVCo、カード会社・銀行の加盟店向け案内、解説記事を使った。英語の資料には、何の資料かを日本語で添えた。
- 公正取引委員会「クレジットカードの取引に関する実態調査報告書(概要)」(令和4年4月)。 https://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/2022/apr/220408_pressrelease4.pdf (お金の流れの8本の矢印、オンアス・オフアス、国際ブランドの2分類とシェア、平均の国際ブランド数)
- iFinance「フロアリミットとは」(クレジットカード用語集)。 https://www.ifinance.ne.jp/glossary/creditcard/cre099.html (オーソリゼーション、フロアリミットの説明)
- 日本クレジット協会「割賦販売法による分類」(クレジットの基礎知識)。 https://www.j-credit.or.jp/customer/basis/sales_act.html (信用購入あっせん=クレジット会社が代金を立て替え、消費者が後日、2か月を超えて返す取引の説明)
- 日本クレジット協会「クレジット会社の審査」(消費者のみなさまへ)。 https://www.j-credit.or.jp/customer/basis/examination.html (審査の流れ、信用情報機関)
- 公正取引委員会「クレジットカードの取引に関する実態調査報告書」(令和4年4月)。 https://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/2022/apr/220408_pressrelease2.pdf (国際ブランド・イシュア・アクワイアラの定義、国際ブランドカードのシェア、年会費の調査、EUの規則の脚注)
- EMVCo「Why EMV?」(カード決済の国際標準EMVを管理する団体EMVCoの、英語のサイト)。 https://www.emvco.com/why-emv/ (1990年代の背景、1999年のEMVCo発足、相互運用性と安全性)
- EMVCo「EMV® Contact Chip」(接触型ICチップの説明。英語のサイト)。 https://www.emvco.com/emv-technologies/contact/ (取引ごとの1回限りの安全コード)
- EMVCo「About EMVCo」(EMVCoの概要。英語のサイト)。 https://www.emvco.com/about/overview/ (現在の6組織、EMVの技術の種類)
- Wikipedia「EMV」(英語版のオンライン百科事典)。 https://en.wikipedia.org/wiki/EMV (EMVの名前の由来)
- 日本クレジット協会「クレジット取引セキュリティ対策協議会の設置」。 https://www.j-credit.or.jp/security/safe/conference.html (2015年3月に設置。2020年3月までの実行計画)
- 三井住友カード「割賦販売法の一部を改正する法律(改正割賦販売法)の施行に関するお知らせ」(加盟店向け)。 https://www.smbc-card.com/kamei/info/cardinfo2020061.jsp (2018年6月1日施行、IC対応端末、手書き伝票の扱い)
- 日本クレジット協会「クレジットカード不正利用被害の集計結果について」(2026年3月6日)。 https://www.j-credit.or.jp/download/news20260306_a1.pdf (偽造・番号盗用の年別の被害額、2014〜2025年)
- Computer Weekly「Visa reveals ‘rare’ datacentre switch fault as root cause of June 2018 outage」(2018年6月。英国のIT専門ニュースサイトによる、Visaの障害の原因の報道)。 https://www.computerweekly.com/news/252443325/Visa-reveals-rare-datacentre-switch-fault-as-root-cause-of-June-2018-outage (障害の日時、原因、5,120万件のうち520万件が失敗)
- 三井住友カード「ブランドルール改定に伴う端末機設定変更のお知らせ」(加盟店向け)。 https://www.smbc-card.com/kamei/info/cardinfo2020088.jsp (Visaの非接触IC取引のフロアリミット、CVMリミットの変更)
- Impress Watch「キャッシュレスは災害に弱い?「オフライン決済」導入の課題」(鈴木淳也、2022年7月29日)。 https://www.watch.impress.co.jp/docs/series/suzukij/1427013.html (クレジットカード、電子マネー、QRコード決済のオフライン対応)
- 公正取引委員会「クレジットカードの取引に関する実態調査の事後検証について」(令和7年6月)。 https://www.jftc.go.jp/dk/credit/250627_credit_itaku.pdf (業種別の加盟店手数料率とインターチェンジフィー、単純平均と加重平均)
- 琉球銀行「カード端末で決済した売上代金はいつ入金になりますか」(よくあるご質問)。 https://ryugin-faq.dga.jp/faq_detail.html?id=1278 (毎日締め・2本締め・3本締め・6本締めの入金日)
- 三井住友カード「加盟店売上早期振込サービス」(加盟店向け)。 https://www.smbc-card.com/kamei/info/cardinfo2020071.jsp (通常は月1〜2回の振込、申込制で月6回)
- JCB「クレジットカードの手数料とは?利用者が負担する費用を解説」。 https://www.jcb.co.jp/ordercard/special/creditcard_handling_charge.html (1回払いと、分割払い・リボ払い・キャッシングの手数料)
- EU「Regulation (EU) 2015/751 on interchange fees for card-based payment transactions」(カード決済のインターチェンジフィーに関するEUの規則。EUの法令データベース)。 https://eur-lex.europa.eu/eli/reg/2015/751/oj/eng (消費者向けクレジットカードのインターチェンジフィーの上限0.3%。公正取引委員会の報告書の脚注でも紹介)
- 経済産業省「キャッシュレス決済について 消費者に知っていただきたいこと」(2024年2月。消費者庁の会議資料)。 https://www.caa.go.jp/policies/council/cepc/meeting_materials_6/assets/meeting_materials_6_240222_04.pdf (前払い・即時払い・後払いの分類、コード決済の残高払いとクレジット払い)
- 関東財務局「前払式支払手段(商品券・プリペイドカード等)関係」。 https://lfb.mof.go.jp/kantou/kinyuu/pagekthp00400036.html (前払式支払手段の定義、発行保証金の基準日と1,000万円)
- 日本資金決済業協会「発行保証金の供託について」。 https://www.s-kessai.jp/businesses/prepaid/issue_deposit/ (未使用残高の2分の1以上を供託、保全契約・信託契約の代替)
- EMVCo「EMV® QR Codes」(決済用QRコードの仕様の説明。英語のサイト)。 https://www.emvco.com/emv-technologies/qr-codes/ (利用者提示型・店舗提示型、QRコードの仕様が扱う範囲)
- キャッシュレス推進協議会「コード決済に関する統一技術仕様ガイドライン【利用者提示型】CPM」(Ver.1.2、2019年10月31日)。 https://paymentsjapan.or.jp/wp-content/uploads/2022/02/CPM_Guideline_1.2.pdf (統一の目的、事業者識別コードとトークン、有効時間の目安、オンライン処理)
- キャッシュレス推進協議会「JPQRの展開状況について」(2020年4月27日)。 https://paymentsjapan.or.jp/announcement/20200427-jpqr-developments/ (JPQRは1枚のQRコードで複数のコード決済に対応)
- キャッシュレス推進協議会「キャッシュレス・ロードマップ2024」(2024年12月)。 https://paymentsjapan.or.jp/wp-content/uploads/2024/12/roadmap2024.pdf (2022年の国際比較、手段別の割合、オーストラリアと欧州の事例、店頭QRと店舗識別子)
- 経済産業省「2025年のキャッシュレス決済比率を算出しました」(2026年3月31日)。 https://www.meti.go.jp/press/2025/03/20260331006/20260331006.html (2025年の比率58.0%と内訳。数字は信金中金総研の資料でも確認)
- 信金中金総研「国内キャッシュレス決済の動向」(ニュース&トピックス、2026年4月3日)。 https://www.scbri.jp/reports/.assets/newstopics_20260403.pdf (2010〜2025年の推移、決済手段別の金額・件数・1件あたりの金額、新旧2つの指標の分母のちがい)
- オーストラリア準備銀行「The Evolution of Consumer Payments in Australia: Results from the 2022 Consumer Payments Survey」(Research Discussion Paper、2023年。オーストラリアの支払いの調査)。 https://www.rba.gov.au/publications/rdp/2023/2023-08.html (対面の支払いの現金の割合が2019〜2022年に32%から16%に)
- 日本銀行「決済システムレポート別冊「キャッシュレス決済の現状」」(2018年9月)。 https://www.boj.or.jp/research/brp/psr/psrb180928.htm (少額決済では現金が優勢、約8割が併用、ポイントや割引への関心)
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