1. 花火の 玉は、どうやって 空へ いくの?
1. 花火の玉は、ロケットではない ── 筒の中で押し出され、あとはボールのように上がる
1. 打ち上げのしくみ ── 筒の中で押し出され、あとは投げ上げたボールのように昇る
花火の 玉は、まず 「つつ」の 中に 入れられます。つつの 中には、玉を おしだす ための 火薬も 入れて あります。火が つくと、ガスが いっぱい でて、玉が ぐいっと おしだされます[1][2]。
玉が 力を もらうのは、つつの 中だけです。つつを でた あとは、ロケットの ように 自分で すすむ ことは できません。ボールを 上に なげた ときの ように、だんだん おそく なりながら、上へ のぼって いきます[2]。ただし 本当は、ボールは 手で なげますが、花火は 火薬の ガスで おします。
どのくらい はやく つつを でるのでしょう。300メートルの 高さまで とどく 玉は、空気の じゃまを 考えないで 計算すると、時速 280キロメートルぐらいで でる ことに なります。ピッチャーの 速い ボール(時速 150キロメートルぐらい)の 2ばい ちかくです。
花火は、打ち上げ用の火薬と玉を筒に入れて打ち上げます。今の花火大会では、離れた場所から火をつける「遠隔点火」が基本で、電気で点火する方法への移行が進んでいます[1][2]。筒の中で火薬が燃えるとガスが出て、その勢いで玉が押し出されます[2]。
花火会社の磯谷煙火店は、花火の玉自身には進む力がなく、飛びながら加速するロケットとはちがって、筒の内部だけで加速されると説明しています。筒を出たあとの玉は、少しずつ速度を落としながら、いちばん高い点をめざして上がっていきます[2]。ボールを真上に投げたときと同じ動きです。ただし本当は、ボールを押し出すのは手で、花火の玉を押し出すのは火薬のガスです。
どれくらいの速さで筒を出れば、300mまで届くのでしょうか。空気の抵抗を考えない理科の計算だと、約300mまで上がる玉は、秒速約77m、時速にして約280kmで筒を出て、頂点まで約8秒かかります。速球のピッチャーが投げるボール(時速150kmほど)の2倍近い速さです。3号玉(約120m)なら時速約175kmで約5秒、40号玉(約750m)なら時速約440kmで約12秒です。これは資料の数字ではなく、この記事の計算です。実際には空気の抵抗があるので、出だしはもっと速く、頂点までの時間は少し短くなります。
打ち上げ花火は、筒(打揚筒)に打ち揚げ用の火薬と花火玉を入れて打ち上げる。点火は、離れた場所から行う遠隔点火が基本になり、電気点火への移行が進んでいる[1][2]。筒の中で火薬が燃えるとガスが発生し、その勢いで玉が押し出される[2]。
花火会社の磯谷煙火店は、花火は自身に推進力を持たず、ロケットのように飛びながら加速するのとはちがって、筒の内部だけで加速されると説明している。筒を出たあとは、少しずつ速度を落としながら最上点をめざして昇っていく[2]。真上に投げ上げたボールと同じ運動である。ただし、ボールを押し出すのは手で、玉を押し出すのは火薬のガスだ。
では、どれだけの速さで筒を出れば、300mまで届くのか。空気の抵抗を無視して、理科の式で見積もってみる。重力加速度を9.8m/s²とすると、高さ h まで上がるのに必要な出だしの速さ v は、v²=2×9.8×h で求まる。h=300m なら v は約77m/s(時速約280km)で、頂点までの時間 v÷9.8 は約8秒になる。
| 号数 | 開く高さ(協会の表) | 出だしの速さ(空気の抵抗を無視) | 頂点までの時間 |
|---|---|---|---|
| 3号 | 約120m | 約49m/s(時速約175km) | 約5秒 |
| 10号 | 約300m | 約77m/s(時速約280km) | 約8秒 |
| 40号 | 約750m | 約121m/s(時速約440km) | 約12秒 |
この表の速さと時間は資料に載っている数字ではなく、協会の高さを使ったこの記事の計算である。実際には空気の抵抗があるので、同じ高さに届かせるには出だしの速さがもっと必要になり、頂点までの時間はこの計算より少し短くなる。それでも、10号玉が筒を出る速さは、プロ野球の速球(時速150km前後)の2倍近い。
2. 大きい 花火は、どのくらい 高く 上がるの?
2. 花火の大きさは「号」で決まる ── 3号は120m、10号は300m、40号は750m
2. 号数と開く高さ ── 3号は約120m、10号は約300m、40号は約750m
花火は、大きさを 「ごう」と いう 数で よびます。この 数は、玉そのものの 大きさでは なくて、玉を うち上げる つつの 内がわの 太さを あらわして います[1]。
3ごうの 玉は 高さ 120メートル、10ごうの 玉は 300メートル、40ごうの 玉は 750メートルぐらいで ひらきます[1]。10ごうの 玉は「尺玉」とも いいます。新聞では、東京タワー(333メートル)の さきの あたりで ひらく 大きさだと たとえて います[6]。
ただし 本当は、高さの 数字は、しりょうに よって すこし ちがいます。「10ごうは 300メートルぐらい」と 考えて おいて ください。
花火の大きさは、「号」という数で呼ばれます。号数は、玉そのものの直径ではなく、基本的には玉を打ち上げる筒の内径を表しています。たとえば3号玉は、内径3寸(約9.1cm)の筒で打ち上げる玉で、玉の外径は約8.6cmです[1]。10号玉が「尺玉」(1尺は10寸)で、外径は約28.5cmです[1]。
日本煙火協会の冊子にのっている、開かせる高さと、開いたときの直径の目安を、いくつか取り出します[1]。
| 号数 | 玉の外径(約) | 開かせる高さ(約) | 開いた直径(約) |
|---|---|---|---|
| 3号 | 8.6cm | 120m | 100m |
| 5号 | 14.4cm | 200m | 150m |
| 10号(尺玉) | 28.5cm | 300m | 280m |
| 20号 | 58cm | 450m | 450m |
| 30号 | 86cm | 600m | 600m |
| 40号 | 114cm | 750m | 750m |
日本でいちばん大きな40号玉(4尺玉)は、重さが約420kgもあります[1]。
高さの数字は、資料によって少しちがいます。10号玉は、協会の表では約300mです。大仙市の紹介では、高さ約300m、開く大きさ約330mです[5]。新潟日報は、尺玉が高さ約330m、開花幅約300mと書き、東京タワー(333m)の先のあたりだとたとえています[6]。この記事では、10号玉を「300m前後」と考えます。
日本煙火協会の冊子『花火入門』には、玉の大きさと、開かせる高さ・開いた直径の目安が表になっている[1]。
| 号数 | 玉の外径(約cm) | 開かせる高さ(約m) | 開いた直径(約m) |
|---|---|---|---|
| 2.5号 | 6.9 | 80 | 50 |
| 3号 | 8.6 | 120 | 100 |
| 4号 | 11.5 | 150 | 120 |
| 5号 | 14.4 | 200 | 150 |
| 6号 | 17.3 | 220 | 180 |
| 7号 | 20.0 | 250 | 200 |
| 8号 | 23.0 | 280 | 250 |
| 10号(尺玉) | 28.5 | 300 | 280 |
| 20号 | 58.0 | 450 | 450 |
| 30号 | 86.0 | 600 | 600 |
| 40号 | 114.0 | 750 | 750 |
「号」は、玉の直径ではなく、基本的には打ち揚げ筒の内径を表す。3号玉は内径3寸(約9.1cm)の筒で打ち揚げる玉で、玉の外径は約8.6cmである[1]。10号玉が「尺玉」(1尺は10寸)で、外径は約28.5cmになる。日本でいちばん大きな40号玉(4尺玉)は、直径約114cm、重さ約420kgとされる[1]。
高さの数字は、資料によって少しずつちがう。10号玉は、協会の表では高さ約300m、開いた直径約280mである。大仙市の紹介では、高さ約300m、開く大きさ約330mとなっている[5]。新潟日報は、尺玉が高さ約330m、開花幅約300mと書き、東京タワー(333m)の先端付近で開くイメージだと紹介している[6]。この記事では、10号玉の高さを「300m前後」として読む。
大きな玉では、新潟日報が、長岡花火の正三尺玉(30号)は高さ約600mで開いて開花幅は約650m、片貝まつりの四尺玉(40号)は開花幅が約800mで花火の頂点は約1,200mに達すると紹介している[6]。約1,200mは、開く高さ約800mに、花の半径約400mを足した数字と読める。協会の表の40号玉(高さ・直径とも750m)とは、数字が少しちがう。
3. なぜ 大きい 花火ほど、高い ところで ひらくの?
3. 大きい花火ほど高い空で開くのはなぜか ── 表の数字と安全から考える
3. 大きい玉ほど高く開くのはなぜか ── 表の数字、安全、空気の抵抗から考える
大きい 花火は、ひらくと とても 大きな 丸に なります。40ごうの 玉は、はばが 750メートルです。もし 10ごうと おなじ 300メートルの 高さで ひらいたら、丸の 下のほうは 地面より 下に なって しまう 計算です[1]。だから 大きい 花火ほど、高い ところで ひらく のだと 考えられます。ただし 本当は、これは 表の 数字から 考えた ことで、しりょうに 「これが 理由」と 書いて ある わけでは ありません。
あんぜんの ことも 大切です。玉が ひくい ところで ひらくと、あぶないので、花火師さんは 玉の 大きさに あわせて 高さと ひらく タイミングを きめます[1]。高さとは べつに、うち上げる ところから お客さんまで はなれる 長さも、玉が 大きいほど 長く なります。茨城県の 手引きでは、ふつうの ばあい、3ごうの 玉で 100メートル、10ごうの 玉で 240メートルです[4]。
もう ひとつ、大きい 玉ほど 空気に まけにくいので、高く あがりやすい という 理科の 考え方も あります。ただし 本当は、高さは 大会に あわせて、火薬の りょうなども 考えて きめて います[1]。
協会の表を見ると、気づくことがあります。開く直径が大きくなると、開く高さも、同じように大きくなります。20号、30号、40号では、高さと直径が同じ数字(450m、600m、750m)です。3号から10号でも、高さは直径の1.1〜1.3倍ほどです[1]。
資料は、「なぜ大きい玉ほど高いのか」を一言で説明しているわけではありません。表の数字と、安全についての資料を合わせて読むと、次のように考えられます。まず、これを「花の下のふち」で考えてみます。開いた花を丸い球だと思うと、いちばん下に飛ぶ星(光る粒)は、開いた高さから花の半径だけ下に来ます。表の数字で計算すると、10号玉は300mから140mを引いて、約160mです。40号玉は750mから375mを引いて、約375mです。どちらも地面よりずっと上におさまります。もし40号玉を10号玉と同じ300mで開いたとすると、花の下のふちは300m-375m=-75mで、地面より下になってしまいます。これは、花を球とみなした、表の数字による見積もりです。星の実際の飛び方や、高さを決めた理由を、資料が説明しているわけではありません。
安全についても、資料に書かれていることがあります。協会の冊子は、玉を開かせる高さは大きさによってちがい、高度と開きのタイミングは「演出面、安全面ともに花火師の重要な技術」と書いています[1]。茨城県の煙火消費の手引きは、打ち上げの火薬が足りないことなどが原因で、玉が危険な高さで開いてしまうことを「低空開発」と呼んでいます[4]。高さとは別の基準ですが、玉が大きいほど、打ち上げる場所から観客や建物までの保安距離も長くなります。手引きの表では、ふつうの場合(2級)、9cm以下の割り物(3号玉ほど)が半径100m、30cm以下(10号玉ほど)が半径240mです[4]。
理科の見方もあります(資料の説明ではなく、この記事の考えです)。玉を2倍の大きさにすると、空気を受ける面積は4倍に、重さは8倍になります。形と材料が似た玉なら、大きいほど、重さのわりに空気の抵抗が小さく、勢いを保って上がりやすいはずです。磯谷煙火店も「花火の直径が大きくなるほど、高く打ち揚げられます」と書いています[2]。ただし実際の高さは、打ち上げ用の火薬の量などで、大会に合わせて決められています[1]。
協会の表から、まず気づくことがある。開く直径が大きくなると、開く高さもほぼ同じ割合で大きくなる。20号・30号・40号では、開く高さと開いた直径が同じ数字(450m・600m・750m)で、3号〜10号でも、高さは直径の1.1〜1.3倍ほどである[1]。
資料は、「なぜ大きい玉ほど高いのか」を一言で説明しているわけではない。表の数字と、安全についての資料を合わせて読むと、次のように考えられる。まず、花の下のふちの高さで考えてみる。開いた花を球とみなすと、いちばん下へ飛ぶ星(光る火薬の粒)は、開いた高さから花の半径だけ下がった位置まで来る。表の数字で計算すると、10号玉は300m-140m=約160m、40号玉は750m-375m=約375mで、どちらも地面よりずっと上におさまる。もし40号玉を10号玉と同じ300mで開いたとすると、花の下のふちは300m-375m=-75mで、地面より下になってしまう。これは、花を球とみなして表の数字から出した幾何学上の見積もりで、星の実際の飛び方や、高さを決めた理由を資料が説明しているわけではない。
安全についても、資料に書かれていることがある。協会の冊子は、玉を開かせる高さは寸法によってちがい、高度と開きのタイミングは「演出面、安全面ともに花火師の重要な技術」だと書いている[1]。茨城県の煙火消費の手引きは、打ち揚げ火薬の不足や、玉の外径が筒の内径に比べて小さいことなどが原因で、玉が性能上危険な高度で開くことを「低空開発」と定義している[4]。高さとは別の基準だが、玉が大きいほど、打ち揚げ場所から通路・人の集まる場所・建物までとるべき保安距離も長い。手引きの表では、標準の「2級」で、9cm以下の割り物(3号玉ほど)が半径100m、30cm以下(10号玉ほど)が半径240mとされている[4]。
もう一つは、理科の見方である(資料の説明ではなく、この記事の考え)。同じ形の物を2倍に拡大すると、空気を受ける断面積は4倍(直径の2乗)、体積と重さは8倍(直径の3乗)になる。形と材料が似た玉なら、大きいほど重さのわりに空気の抵抗が小さく、勢いを保って昇りやすい。磯谷煙火店も「花火の直径が大きくなるほど、高く打ち揚げられます」と書いている[2]。ただし実際の高さは、打ち揚げ火薬の量などを、玉の大きさと大会に合わせて決めている[1]。
4. どうして いちばん 高い ところで ひらくの?
4. 決まった高さで開くのは、導火線のおかげ ── 頂点で開くと、まん丸になる
4. 導火線のタイミング ── 「玉の座り」と、頂点で開く理由
ボールを 真上に なげると、いちばん 高い ところで、ほんの ちょっと とまって 見えます。花火は、その ときに ひらくと、まんまるに なります[7]。
玉には、「導火線」と いう ひもが ついて います。玉が うち上げられる ときに 火が つき、上へ のぼる あいだに もえて いきます[7]。もえおわると、玉の 中の 火薬に 火が とどいて、玉が われます[7]。
この ひもは、高さを はかって いるのでは なくて、時間を はかる 時計です。玉の 大きさに あわせて、ひもの 長さを かえて あります[1]。のぼって いる とちゅうや、おちかけて いる ときに ひらくと、つぶれた 形に なる そうです[7]。ちょうど いちばん 高い ところで ひらく ことを、「玉の すわりが いい」と いいます[1]。
玉の中の割薬(星を四方八方へ飛ばす火薬)に火を届けるのは、玉に付けられた導火線です。導火線には打ち上げのときに火がつき、玉が上がっているあいだに燃え進みます[7]。燃え尽きて火が中心の割薬に届くと、玉が割れて、星が飛び散ります[7]。協会の冊子は、打揚花火では玉の寸法に応じて、導火線の長さと打ち上げ用の火薬の量を決める、と書いています[1]。
導火線は、高さを測っているのではなく、時間を測っています。燃える速さが決まっている導火線なら、長さで燃え尽きるまでの時間を決められます。花火会社の説明には、スターマイン(たくさんの玉を続けて打ち上げる方法)の発射の間隔をつくる導火線に、1秒で1cm燃えるものを使う例があります。8cmなら、約8秒後に火が届く計算です[2]。これは玉を開かせる導火線ではなく、発射の間隔用の導火線の例ですが、「長さで時間を決める」という考え方は同じです。
なぜ、いちばん高い点で開くのがよいのでしょうか。玉は頂点で、上向きの速さがほぼ0になります。そこで開くと、星は上にも下にもかたよらず、四方八方へ同じように飛んで、まん丸に見えます。上がっている途中や、落ちかけのときに開くと、つぶれた形になります[7]。協会の冊子も、花火を見るときのポイントの一つに、打ち上げられた玉がちょうど昇りつめたときに開く「玉の座り」の良さをあげています[1]。
高く上げた玉を決まった高さで開かせるのは、玉に付けられた導火線である。玉の中の割薬(星を四方八方へ飛ばす火薬)に火を届ける導火線には、打ち上げのときに火がつき、玉が昇っているあいだに燃え進む[7]。燃え尽きて火が中心の割薬に届くと、玉が割れて星が飛び散る[7]。協会の冊子は、打揚花火は玉の寸法に応じて導火線の長さと打ち揚げ用の火薬の量を決める、と書いている[1]。
導火線は、高さを測っているのではなく、時間を測っている。燃える速さが決まっている導火線なら、長さで燃え尽きるまでの時間を決められる。花火会社の説明には、スターマインの発射の間隔をつくる導火線に、1秒で1cm燃えるものを使う例がある。8cmなら約8秒後に火が届く計算になる[2]。これは玉を開かせる導火線ではなく、発射の間隔用の導火線の例だが、長さで時間を決めるという考え方は同じである。
頂点で開くのがよいのは、なぜか。玉は頂点で、上向きの速さがほぼ0になる。理科の見方では、そこで開けば、星は上にも下にも偏らずに四方八方へ同じように飛び、球状に開く。昇っている途中や落ちかけで開くと、つぶれた形になると説明されている[7]。協会の冊子も、鑑賞のポイントの一つに、打ち揚げられた玉がちょうど昇りつめたときに開く「玉の座り」の良さをあげている[1]。
5. 高さは、いつも ぴったり おなじ?
5. 表の数字は「目安」── 花火会社が測ると、同じ5号でも高さがちがった
5. 表の数字は目安 ── 同じ5号玉でも高さは約90mちがった
表の 高さは、「めやす」です。花火を つくる 会社の 人が、ビデオで 花火の 高さを はかって みました。おなじ 5ごうの 玉を、おなじ りょうの 火薬、おなじ つつで うち上げても、高さは 168メートルから 258メートルまで、ばらばらだった そうです[3]。その ちがいは、90メートルも あります。
火薬の りょうや、つつと 玉の すきま、つつの 長さなどで、高さは かわると 書かれて います[3]。「玉の すわりが いいか」は、花火を 見る ときの 見どころの ひとつに なって います[1]。
ここまでの表は、あくまで「目安」です。磯谷煙火店の花火師は、大会の花火をビデオで解析して、高さを測ってきました。ブログ(2018年)には、同じ量の打ち上げ火薬と同じ仕様の筒で打った5号玉でも、高さが168mから258mまで、約90mもばらついたと書かれています[3]。開く直径のばらつきは、さらに大きかったそうです。10号玉の最高の高さが438mだった例もあります[3]。
高さが変わる原因として、この花火師は、火薬の量、筒とのすきま、筒の長さなどをあげています。平均すれば表の数字に近づくだろうが、実際のばらつきはとても大きく、表の数値もおおざっぱだ、と書いています[3]。表は「煙火の消費保安基準」の数字だと、同じ記事に書かれています[3]。
玉が頂点に着く時間が変われば、導火線が燃え尽きる時間とのずれも出るはずです。これはこの記事の考えです。協会の冊子が「玉の座り」の良し悪しを見どころにあげているのも、この難しさと関係しているのでしょう[1]。
ここまでの表は「目安」であり、実際の高さはそろわない。磯谷煙火店の花火師は、大会の花火をビデオで解析して高さを測ってきた。2018年のブログには、同じ量の打ち揚げ火薬と同じ仕様の筒で打った5号玉でも、高さが168mから258mまで、約90mもばらついたとある[3]。開く直径のばらつきはさらに大きく、10号玉の最高の高さが438mだった例も挙げられている[3]。
この花火師は、高さが変わる要因として火薬の量、筒とのすきま(クリアランス)、筒の長さなどを挙げ、平均すれば表の数字に近づくとは思うが、実際のばらつきは非常に大きく、表の数値もアバウトだと書いている[3]。この表は「煙火の消費保安基準」の数字だと、同じ記事に書かれている[3]。筒とのすきまは、茨城県の手引きが「低空開発」の原因に挙げる、玉の外径が筒の内径に比べて小さいこととも重なる[4]。
頂点に着く時間が変われば、導火線が燃え尽きる時間とのずれも出るはずだ(この記事の考え)。協会の冊子が「玉の座り」の良し悪しを鑑賞のポイントに挙げているのも、この難しさと関係しているのだろう[1]。
6. 花火が 上がる 時間を かぞえて みよう
6. 花火が上がっている時間を、数えてみる
6. 花火の上昇時間を、自分の目と耳で確かめる
この メモの 計算では、3ごうの 玉は 5びょうぐらい、10ごうの 玉は 8びょうぐらい 上がって いきます。これは、空気の じゃまを 考えない 計算です。
- ボールを 真上に なげて、いちばん 高い ところで ちょっと とまって 見えるか、見て みましょう。やわらかい ボールを つかい、ひろくて、まわりに 人や 車や まどが ない ところで、おうちの 人と いっしょに して ください。
- 花火大会に 行ける ときは、「ヒュー」と 音を たてて のぼる 花火や、光の 線を ひいて のぼる 花火を さがして、のぼりはじめてから ひらくまでを、かぞえて みましょう。大きい 花火の ほうが、長く のぼるでしょうか。
- 行けない ときは、花火大会の 動画を 見て、のぼって いる ところが うつって いたら、とめながら かぞえて みましょう。
花火大会では、きめられた 場所で、おうちの 人と いっしょに 見ましょう。花火や 火薬を 自分で さわったり、つくったり しては いけません。
この記事の計算では、3号玉は約5秒、10号玉は約8秒、40号玉は約12秒で頂点に着きます。これは、空気の抵抗を考えない目安です。これを自分の目と耳で確かめることができます。
- 花火大会のプログラムに玉名(花火の名前)がのっていたら、名前に「昇」がつく玉を探します。協会の冊子では、「昇笛付」の玉はヒューという音を出しながら上昇し、「昇天銀竜」の玉は銀の光の尾を引きながら上昇すると紹介されています[1]。上がるようすが見える・聞こえる玉なので、上がり始めから開くまでを、スマートフォンのストップウォッチなどで数えて、玉の大きさと比べてみます。
- 開いた瞬間に、上がる動きが止まって見えるか(「玉の座り」)も見てみます。
- 会場に行けないときは、花火大会の公式の映像で、玉が上がるところが映っていれば、一時停止しながら数えられます。
- ボールを真上に投げて、いちばん高い点で止まって見えるかも試せます。やわらかいボールを使い、周りに人や車や窓がない広い場所で、家の人といっしょにします。
- 原典にもあたってみます。協会の「花火入門」の表[1]と、磯谷煙火店の「花火の高さ、広がり」[3]を読み比べると、表の数字が「目安」だという意味がよく分かります。
花火大会では、決められた観覧場所で、家の人といっしょに見ます。花火や火薬を自分で扱ったり、分解したり、作ったりしてはいけません。
この記事の計算では、上昇にかかる時間は、3号玉で約5秒、10号玉で約8秒、40号玉で約12秒である(空気の抵抗を無視した目安)。大会で、これを自分の目と耳で確かめられる。
- プログラムの玉名(ぎょくめい)に「昇」がつく玉に注目する。協会の冊子では、「昇笛付」の玉はヒューという音を発しながら上昇し、「昇天銀竜」の玉は銀の光の尾と小さい花を咲かせながら上昇すると紹介されている[1]。上昇が見える・聞こえる玉なので、上がり始めから開くまでをスマートフォンのストップウォッチなどで数え、玉の大きさと比べる。大きな玉ほど長いか。数えた秒数は、この記事の計算値より短くなるか。
- 開く瞬間に、玉の上昇が止まって見えるか(玉の座り)を見る。
- 会場に行けないときは、公式の映像で玉の上昇が映っていれば、一時停止とストップウォッチで同じことができる。
- ボールを真上に投げ、最高点で止まって見えるかを確かめる。やわらかいボールを使い、周りに人・車・窓のない広い場所で、家の人といっしょに行う。
- 原典にあたる。協会の「花火入門」の表[1]と、磯谷煙火店の「花火の高さ、広がり」[3]を読み比べると、表が「目安」だという意味が具体的に分かる。茨城県の手引き[4]には、保安距離の表と、低空開発などの用語の定義がある。
花火大会では、決められた観覧場所で、家の人といっしょに見る。花火や火薬を自分で扱ったり、分解したり、作ったりしない。
しらべた もとの じょうほう
参考にした情報源
参考にした情報源と、その使い方
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- 公益社団法人日本煙火協会「令和8年 花火入門」(花火資料館)。 http://www.hanabi-jpa.jp/booklet2026/ (文字で読めるページの一つ:http://www.hanabi-jpa.jp/booklet2026/pageindices/index19.html。平成28年版のPDFでも同じ表がある:http://www.hanabi-jpa.jp/booklet2016/pdf/hanabi_booklet_h28.pdf) (号数と筒の内径、玉の外径・重さ、開かせる高さ・開いた直径の表、導火線の長さと打ち揚げ火薬の量、玉の座り、遠隔点火、昇笛付・昇天銀竜の玉名)
- 株式会社磯谷煙火店「打揚方法」(花火ライブラリー)。 https://uchiage-hanabi.com/library/method/ (玉自身に推進力がなく筒の内部だけで加速されること、大きい玉ほど高く上がること、1秒で1cm燃える導火線の例)
- 株式会社磯谷煙火店「花火の高さ、広がり」(花火師雑記、2018年10月13日)。 https://uchiage-hanabi.com/blog/pyrotechnician-notes/height-2/ (10号玉の重さ、ビデオ解析による5号玉の高さのばらつき、表の出どころ)
- 茨城県防災・危機管理部消防安全課産業保安室「煙火消費の手引き」(令和6年6月6日改正、PDF)。 https://www.pref.ibaraki.jp/somu/nanse/kankyo/documents/enkatebiki.pdf (打揚煙火の保安距離の表、「低空開発」「過早発」などの用語の定義)
- 大仙市「夜花火の部「十号玉の部」」(大曲の花火の紹介)。 https://www.city.daisen.lg.jp/archive/contents-7938 (10号玉の直径、高さ、開く大きさ)
- 新潟日報「「長岡花火」フェニックスはいくらお金がかかるのか?正三尺玉や「片貝花火」の四尺玉…大きさは?イラストで解説!」(2025年7月18日、8月1日更新)。 https://www.niigata-nippo.co.jp/articles/-/651825 (尺玉、正三尺玉、四尺玉の高さと開花幅。会員向け記事の無料で読める部分)
- 学研「こそだてまっぷ」「打ち上げ花火には、科学の知恵が詰まっている!【花火のひみつ】」。 https://kosodatemap.gakken.jp/learning/science/24191/ (打ち上げのときに導火線に火がつくこと、頂点で開くと円形に見えること)
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