このサイトは、ほんの入り口です

ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

おならの ガスは、どこから 来るの?

おならの正体は、空気と細菌のしごと?

腸内ガスの主な二つの供給源 ── 嚥下した空気と、大腸での細菌の発酵

分野:からだ

おならは、ふつうの 人でも 1日に なんども 出て いると いわれます。

あの ガスは、おなかの どこから 来るのでしょうか。じぶんで つくって いるのでしょうか。それとも、ほかの だれかの しごと なのでしょうか。

健康な人でも、おならは1日に何回も出ていると説明されています。数えている人はいませんが、資料には「8回から25回」といった幅が書かれています。

そのガスは、体のどこから来るのでしょうか。自分の体だけでつくっているのか、それとも別のものの働きなのか。公的機関と医学書の解説をもとに見ていきます。

放屁は、健康な成人でも1日に十数回起きるとされ、25回までは正常範囲とみなされることがある。この気体について、NIDDKは主な二つの経路を挙げる。飲み込んだ空気と、大腸の細菌が生む気体である。

割合を数字で示すのはMSDマニュアルで、においには微量の成分が関わる。公的機関の解説、医学書、企業の健康情報を突き合わせて、腸内ガスの出どころを整理する。

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1. 1日に なんど 出るのが ふつうなの?

1. 1日に、何回くらい出るものなのか

1. 頻度 ── 資料ごとに幅がある

アメリカの 国の 研究所の せつめいでは、1日の へいきんは 8回から 14回です。25回までは ふつうの はんいだと かんがえられて います[1]。

ほかの ページは、13回から 21回、7回から 20回と 書いて います[2][3]。数字が ちょっと ずつ ちがうので、「これくらい」と はばで おぼえるのが よさそうです。

なんども 出るなら、その ガスは、いつも おなかの 中で つくられて いるはずです。どこから 来るのか、つぎの 章から 見て いきます。

アメリカの国立糖尿病・消化器・腎疾患研究所(NIDDK)は、1日の平均を8〜14回、25回までは正常と考えられると説明しています[1]。MSDマニュアルでは平均が約13〜21回[2]、企業の健康情報サイトでは7〜20回と書かれています[3]。

数字が少しずつずれているので、「何回が正しい」と決めるより、「1日に十数回はあっても不思議ではない」という幅で受け取るのがよさそうです。何回も出るなら、材料は途切れずに体の中へ入ってきているはずです。その入り口は二つあります。

NIDDKは、1日の平均を8〜14回、25回まで正常と考えられるとする[1]。MSDマニュアルは約13〜21回[2]、明治の健康情報は7〜20回とし[3]、資料ごとに幅がある。調査対象や数え方の違いによると思われるが、資料からは理由まで確認できない。

回数が多いことは、気体が絶えず供給されていることを意味する。NIDDKは、供給源を二つに整理している[1]。以下、この二つを中心に見る。MSDマニュアルは血液からのガスの拡散も挙げるが、本稿では扱わない[2]。

2. ひとつめは、のみこんだ 空気

2. 一つめの入り口は、飲み込んだ空気

2. 供給源(1) ── 嚥下される空気

わたしたちは、ものを 食べたり のんだり するとき、空気も いっしょに のみこんで います[3]。

ガムを かむ とき、あめを なめる とき、炭酸たんさんの のみものを のむ とき、いそいで 食べる ときは、空気を たくさん のみこみやすいそうです[1]。

空気は、ふうせんに ふきこむ ように、おなかの 中に たまって いきます。ただし ほんとうは、ふうせんの ように ふくろが ふくらむのでは なく、くだの 中を すこしずつ すすんで いきます。

食べたり飲んだりするとき、空気も一緒に飲み込まれます[3]。ガムをかむ、あめをなめる、炭酸飲料を飲む、急いで食べたり飲んだりする、といったときには、いつもより多くの空気を飲み込みやすいとされています[1]。

つまり、おならの一部は「食べたもの」ではなく、「一緒に入ってきた空気」です。食べ方や飲み方で空気の量が変わるので、同じ食事でも、ゆっくり食べた日と急いで食べた日では、おなかのガスが同じとは限りません。

嚥下される空気は、飲食のときに一緒に飲み込まれ、消化管に入る[3]。NIDDKは、空気を多く飲み込む状況として、ガムやハードキャンディー、炭酸飲料、早食い・早飲みなどを挙げる[1]。

この経路は、食事の内容そのものより、食べ方・飲み方に左右される。同じ食事でも、摂り方によって気体の流入量が変わりうる。ただし、空気由来の割合を示す数字は、本稿の資料にはない(4章)。

3. ふたつめは、だいちょうの 細菌さいきん

3. 二つめの入り口は、大腸の細菌

3. 供給源(2) ── 大腸での細菌による分解

もう ひとつは、おなかの おくに ある「だいちょう」から 来ます。ここには、とても たくさんの 細菌さいきんが すんで います。

食べ物の うち、おなかの 前の ほうで こなしきれなかった ものが、だいちょうまで とどきます。細菌さいきんは、それを 分けて、ガスを つくります[1]。

パンが ふくらむ ときも、ちいさな いきものが ガスを 出して いるからです。ただし ほんとうは、パンの ほうは べつの いきもので、だいちょうの 細菌さいきんとは ちがいます。

「自分の ガス」と 思って いた ものの 中に、細菌さいきんの しごとが 入って いたのです。

もう一つの入り口は大腸です。小腸までで消化しきれなかった糖やでんぷん、食物繊維が大腸へ届くと、そこにすむ細菌がこれらを分解し、その過程でガスが生まれます[1]。医学書の解説では、これを細菌による発酵と呼んでいます[2]。

パンがふくらむのも、酵母という小さな生き物がガスを出すからです。ただ、大腸の細菌とは別の生き物なので、同じ仕組みだと言い切ることはできません。似ているのは「小さな生き物が食べ物を分けてガスを出す」という大きな筋だけです。

つまり、おならの正体は、自分の体がつくったものだけではありません。

第二の経路は大腸である。小腸までに消化・吸収されなかった糖・でんぷん・食物繊維が大腸に到達し、そこにすむ細菌がこれを分解する際に気体が生じる[1]。MSDマニュアルはこの過程を細菌発酵と呼び、水素・メタン・二酸化炭素が含まれるとする[2]。

空気は外から入る気体、発酵ガスは細菌の代謝が生む気体である。前者は食べ方、後者は消化されずに残る炭水化物の量と細菌の働きに依存すると整理できる。この二つの整理は、明治の健康情報も同様である[3]。

4. 空気と 細菌さいきん、どっちが おおいの?

4. 空気と発酵、どちらが多いのか

4. 割合 ── MSDマニュアルの記述

どちらが おおいのか、しりたく なります。お医者さんの 本の ひとつは、おならの およそ 4ぶんの 3が、だいちょうの 細菌さいきんに よるものだと しるして います[2]。

ほかの 2つの ページには、わりあいの 数字は ありませんでした。この 記事では、「どちらも ある」と いう ところまで にして おきます。

MSDマニュアルは、おならの約75%は、大腸での細菌の発酵に由来すると書いています[2]。NIDDKと明治のページには、割合の数字はありません。

ここで確かなのは、空気と細菌の発酵という二つの入り口が挙げられていることです[1][3]。割合は、MSDマニュアルの記述として紹介するにとどめます。

MSDマニュアルは、放屁の約75%が大腸での細菌発酵に由来すると述べる[2]。NIDDKと明治の解説には、これに対応する割合の数字はない。

三つの資料は、空気と細菌発酵が腸内ガスの供給源として挙げられている点では一致している[1][2][3]。本稿は割合をMSDマニュアルの記述として紹介するにとどめ、他の割合との比較はしない。

5. ガスの 中身と、においの もと

5. ガスの中身と、においの出どころ

5. 組成と臭気 ── 硫黄を含む成分

ガスの 中身は、ちっそ・酸素さんそ・水素すいそ・二酸化炭素にさんかたんそ・メタンだと せつめい されて います。もともとは、ほとんど においが ないそうです[3]。

においが するのは、硫黄いおうを ふくむ ものが まざる ことが あるからだと されます[1]。お医者さんの 本には、においの つよさは、りゅうか水素すいそという ガスの こさと かんけいが あると あります[2]。

ガスの ほとんどには においが なく、においには 硫黄いおうを ふくむ ものが かかわる ことが あるようです。

おならの成分は、窒素、酸素、水素、二酸化炭素、メタンだと説明されています。基本的に無臭だとも書かれています[3]。

においの原因は、硫黄を含む成分が混じることがあるためとされ[1]、MSDマニュアルには、においの強さが硫化水素の濃度と関連すると書かれています[2]。つまり、量の多いガスの大半は無臭とされ、においには一部の成分が関わっているようです。

成分は窒素・酸素・水素・二酸化炭素・メタンで、基本的に無臭とされる[3]。水素・メタン・二酸化炭素は発酵ガスに含まれるとMSDマニュアルは記す[2]。

臭気について、NIDDKは硫黄が関わる場合があるとし[1]、MSDマニュアルは臭気と硫化水素の濃度との関連を述べる[2]。量の大部分を占める成分は無臭とされ、においには硫黄を含む成分が関わることがある。成分ごとの細かい割合は、複数の資料で確認できなかったので載せない。

6. 食べた ものと、おなかの ようす

6. 食べたもので変わるのか、気になるときは

6. 食事との関係と、受診の目安

ある お医者さんの 本には、にまめを たくさん 食べる ように したあとの 人たちの ガスの りょうが、1日で およそ 600から 700ミリリットルだったと あります[2]。500ミリリットルの ペットボトルより すこし おおい りょうです。

これは、食べた ものと ガスの りょうの れいとして のって いる 話です。においは、にくや たまごなど、動物の からだの ものを たくさん とると つよく なる ことが あると いわれます[3]。

ただ、おなかの ちょうしは 人に よって ちがいます。ガスの ことで、おなかが いたい、いつもと ちがう、と 感じたら、おうちの 人や お医者さんに 話して みましょう[1]。

MSDマニュアルには、標準的な食事に煮豆200gを加えた後、ガスの排出量が1日平均600〜700mLになったと書かれています[2]。500mLのペットボトル1本より少し多い量です。

においについては、肉や卵などの動物性たんぱく質を多くとると強くなりやすい、という説明があります[3]。企業の健康情報サイトの説明なので、一つの見方として受け取ります。

気になる症状があるときは別です。ガスの症状が気になる、急に変わった、腹痛・便秘・下痢・体重減少をともなうときは、医師に相談するとよいと、NIDDKは書いています[1]。自己判断せず、家の人に話して受診を考えましょう。

MSDマニュアルには、標準的な食事に煮豆200gを加えた後のガス排出量が1日平均600〜700mLだったという報告が載る[2]。500mLのペットボトル1本強にあたる。MSDマニュアルが紹介しているのは、この排出量の例である。

臭気については、動物性たんぱく質の過剰摂取で強くなるとの説明がある[3]。企業の健康情報サイトの記述で、悪玉菌の増加といった説明も添えられている。動物性たんぱく質を多くとると臭気が強くなる、との説明もあるが、ここでは一つの見方として扱う。

受診の目安として、NIDDKは、ガスの症状が気になる場合、急な変化がある場合、他の症状を伴う場合は医師に相談するよう述べる[1]。本稿は一般的な仕組みの整理であり、個別の症状の判断には使えない。

じぶんでも しらべて みよう

自分でも調べてみたくなったら

自分でも調べてみたくなったら

数字が ちがう 理由を、じぶんで たしかめる ことが できます。

おうちの 人と いっしょに できる こと

  • 2つの ページを ひらいて、くらべる。 「MSDマニュアル」と、食べ物の 会社の おならの ページを、おうちの 人と ひらいて、1日の 回数の ところを さがして みましょう。どちらも 日本語です。
  • 「どこで つくられた ガスか」を 考える。 ごはんの とき、空気も いっしょに はいって いると 思うと、いつもの 食事が すこし ちがって 見えて きます。

今日できること

  • 二つのページの数字を並べる。「MSDマニュアル ガス症状」と、明治の「からだ改善」の「おなら」のページを、家の人と一緒に開いてみましょう。1日の回数や割合がどう書かれているか、書き写して見比べます。どちらも日本語で読めます。
  • ちがいの理由を予想する。調べた人、対象、食事、といった候補を自分で挙げてみます。答えが出なくてもかまいません。「資料が割れることがある」と知ることが収穫です。

手を動かして確かめる

  • 出典間の数値を表にする。回数・割合・成分について、NIDDK、MSDマニュアル、企業の健康情報を並べ、どの資料が何を根拠にしているかを確認する。数値が割れるとき、どの条件が違うのかを考える。
  • 用語を追う。「発酵」「硫化水素」を辞書や理科の教科書で引き、細菌の代謝という点でどう結びつくかを整理してみる。

資料を読むなら

MSDマニュアルの「ガス症状」は日本語で、割合や量の記載がある。明治「からだ改善」のおならのページは日本語で、空気と細菌という二つの入り口や、においの話が読める。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

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出典について:公的機関の解説、医学書、企業の健康情報の公開情報を使っています。

  1. NIDDK「Gas in the Digestive Tract」。 https://www.niddk.nih.gov/health-information/digestive-diseases/gas-digestive-tract/all-content (二つの供給源、空気を飲み込む状況、回数、においと硫黄、受診の目安について)
  2. MSDマニュアル プロフェッショナル版「ガス症状」。 https://www.msdmanuals.com/ja-jp/professional/01-消化管疾患/消化管疾患の症状/ガス症状 (発酵の割合、ガスの種類、回数、においと硫化水素、豆を食べた後の量について)
  3. 明治「からだ改善」おなら。 https://www.meiji.co.jp/karadakaizen/article/entry002.html (空気と細菌の二本立て、成分、無臭、食事とにおいについて。企業の解説)

なおした ところ

更新履歴

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