1. たいていの ものは、こおらせると しずんで しまう
1. たいていの物は、こおらせるとしずんでしまう
1. 固体になると沈むのが、物質としては「ふつう」
水を あたためて じょうきに すると、つぶと つぶの あいだが 大きく ひろがって、かるく なる。ぎゃくに ひやして かたい ものに かえると、つぶと つぶが ぎゅっと よりあつまって、おもく なる。これが たいていの ものの きまりだ。
物をあたためて気体にすると、つぶとつぶの間が大きく広がって、軽くなる。逆に冷やして固体に変えると、つぶとつぶがぎゅっと寄り集まって、重くなる。これがたいていの物質のきまりだ。
物質を加熱して気体にすると、分子どうしの間隔が広がって密度が下がる。逆に冷却して固体にすると、分子はより規則正しく密に並び、密度が上がる。多くの物質では、この「固体・液体・気体の順に密度が高くなる」という関係が成り立つ[1]。
2. 水の つぶは、すきまだらけに くっつく
2. 水のつぶは、すきまだらけにくっつく
2. 水素結合が、すきまの多い氷の結晶構造を作る
水の つぶ(水ぶんし)は、こおる とき、たがいに ひっぱりあいながら、きまった かたちで ならぶ。手を つないで 大きな わに なって 立つと、ぎゅっと あつまって すわるより、人と 人の あいだに すきまが できるのに にて いる(ただし ほんとうは、水の つぶは 手を つなぐのでは なく、目に 見えない ちからで ひっぱりあって いる)。だから 氷は、水よりも すきまが 多く なって、かるく なる[2]。
水のつぶ(水分子)は、こおるとき、たがいに引っぱりあいながら、決まった形でならぶ。この「水素結合」というつながりかたが、ぎゅうぎゅうに詰まらず、すきまの多い形になる。だから氷は、水よりも軽くなる[2]。
3. いちばん おもい 水は、0どでは なく 4ど
3. いちばん重い水は、0度ではなく4度
3. 水の密度は0℃ではなく4℃で最大になる
ふつうの ものは、ひえれば ひえるほど、おもく なって いく。でも 水は ちがう。水は「4ど」の ときが いちばん おもくて、そこから もっと ひやすと、こおる 手前で ぎゃくに かるく なって いく[3]。
ふつうの物は、冷えれば冷えるほど、重くなっていく。でも水はちがう。水は「4度」のときがいちばん重くて、そこからもっと冷やすと、こおる手前で逆に軽くなっていく[3]。
4. 氷山の 9わりは、海の 中に かくれて いる
4. 氷山の9割は、海の中にかくれている
4. 氷山は体積の約9割が海面下に隠れている
氷は、水より すこしだけ かるいだけなので、氷山(大きな 氷の かたまり)は、ほとんどが 海の 中に しずんで いて、見えて いるのは ほんの 一ぶぶんだけだ。「氷山の 一かく(いちかく)」と いう ことばは、こういう 氷山の すがたに なぞらえた ものだ[4]。
氷は、水よりすこしだけ軽いだけなので、氷山(大きな氷のかたまり)は、ほとんどが海の中にしずんでいて、見えているのはほんの一部分だけだ。「氷山の一角(いっかく)」という言葉は、こういう氷山の姿になぞらえたものだ[4]。
5. 湖が うわべから こおるから、魚は 冬を こせる
5. 湖が表面からこおるから、魚は冬をこせる
5. 湖が表面から凍り始めることで、水中の生きものは冬を越せる
さむい 冬、湖は うわべ(いちばん上)から こおって いく。こおった 氷は、水を あたたかく つつむ ふとんの ような やくめを して、氷の 下の 水は 0どより 下に ならない。だから 魚たちは、氷の 下で 冬を こす ことが できる[5]。
寒い冬、湖は表面(いちばん上)からこおっていく。密度がいちばん高い4度の水は、こおらずに湖のいちばん下にたまる。表面にできた氷は、水をあたたかく包むふとんのような役目をして、氷の下の水温は0度より下がらない。だから魚たちは、氷の下で冬をこすことができる[5]。
6. もし 氷が しずむ ものだったら、どう なって いたか
6. もし氷がしずむ物だったら、どうなっていたか
6. もし氷が水より重い物質だったなら
もし 氷が 水より おもくて しずむ ものだったら、こおった ぶぶんは 湖の 下に たまって いき、なつに なっても とけにくい。ふゆの たびに これを くりかえせば、湖は 下から ぜんぶ こおって しまい、魚は すめなく なって いたかもしれない[6]。
もし氷が水より重くてしずむ物だったら、こおった部分は湖の下にたまっていき、夏になってもとけにくい。冬のたびにこれをくりかえせば、湖は下からぜんぶこおってしまい、魚はすめなくなっていたかもしれない[6]。
じぶんでも しらべて みる
自分でも調べてみたくなったら
自分でも調べてみたくなったら
プラスチックの コップに、水を すこし入れて、水めんの たかさに ペンで しるしを つけよう。れいとうこで こおらせて、つぎの日、氷の たかさが しるしより 上に なって いるか たしかめて みよう。ガラスの コップは われる ことが あるので、ぜったいに つかわないでね。
プラスチックのコップに水を入れて、水面の高さにペンで印をつけよう。冷凍庫でこおらせて、次の日、氷の高さが印より上になっているかたしかめてみよう。体積がふえたことが、目で見てわかるはずだ。ガラスのコップは、氷がふくらむ力で割れることがあるので絶対に使わないこと。
プラスチック容器に水を入れ、水面の高さに印をつけてから冷凍庫で凍らせてみよう。翌日、氷の高さが元の印より上がっていれば、凍ることで体積が増えた証拠になる。ガラス容器は膨張の圧力で割れることがあるため使わないこと。
しらべた ところ
参考にした情報源
参考にした情報源
- 化学のグルメ「氷と水の構造〜水素結合・密度の違いなど〜」。 https://kimika.net/r3koorimizu.html (多くの物質では固体になると分子がぎっしり詰まり、液体より密度が高くなることは同ページの解説による)
- 化学のグルメ「氷と水の構造〜水素結合・密度の違いなど〜」。 https://kimika.net/r3koorimizu.html (水分子が方向性を持つ水素結合によって正四面体構造をくり返す形で規則正しく並ぶこと、この構造がすきまの多い結晶になり、氷が液体の水より密度が低くなることは同ページの解説による)
- 中谷宇吉郎 雪の科学館「4℃のナゾ」。 https://yukinokagakukan.kagashi-ss.com/oshiete/4℃のナゾ/ (0℃に近い水の中にすきまの多い分子集団〈クラスター〉がわずかに残ること、温度上昇に伴うクラスターの減少と、熱運動による膨張という相反する2つの効果がつり合う温度が4℃であり、水の密度がここで最大になることは同科学館の解説による)
- みきとあそぼう「氷山が、体積の約11パーセントしか海面上に出ていない理由は?」。 https://5miki.jp/archives/362 (氷の密度が約0.92g/cm³、海水の密度が約1.03g/cm³であること、アルキメデスの原理により氷山の体積のおよそ9割が海面下に沈むこと、慣用句「氷山の一角」がこの性質に由来することは同ページの解説による)
- 北海道立総合研究機構「凍る湖と凍らない湖」、KOBE WATER LABO「こおった湖で魚が生きていられるのはなぜ?」。 https://www.hro.or.jp/hro/topics/rensai/magazine/21.html https://kobe-wb.jp/kids/archive/koottamizu/ (密度が最大になる4℃の水が湖底に沈み、湖がつねに表面からしか凍らないことは北海道立総合研究機構による。表面の氷が断熱材のようにはたらき、氷の下の水温を安定させ、水中の生きものが冬を越せることはKOBE WATER LABOによる)
- もしも地球ラボ「もしも氷が水に沈んだら」。 https://moshimo-lab.github.io/zukan/ice.html (氷が水に沈む性質だったと仮定した場合、湖が底から凍り、太陽光が届きにくい湖底の氷は夏でも融けにくく、冬をくり返すごとに湖や浅い海が生きものの住めない場所になっていく可能性があるという考え方は、同ページ〈文部科学省の資料を引用〉による。これは検証不能な仮定にもとづく思考実験であり、確定した予測ではない)
なおした ところ
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