1. 「128GB」は、はこに 書いて ある 大きさ
1. 箱に書いてある数字は、全部は使えない
1. 表示容量と実際に使える容量の差
スマホの はこに 書いて ある 128GBは、スマホの ばしょの「大きさ」です。たとえば、128こ ぶんの ひきだしが ついた たんすを 買った ようなものです。
けれど、ひきだしの 中には、はじめから スマホ自身の ものが 入って います。だから、ぜんぶ 自分の ものには なりません。
Appleの せつめいでは、じっさいに 使える 大きさは、書いて ある 数より 少なく なります。理由は、つかえる ように 整える ときと、OSという スマホの 土台が、一ぶを 使うからです[1]。
ただし、どのくらい 少なく なるかは、スマホに よって ちがいます。
箱の数字は「入れ物の大きさ」
128GBという数字は、スマホの保存場所の大きさを示しています。ところが、Appleのサポートページによると、実際にフォーマットされた容量は、表示された数字以下になります。フォーマットとOSが、容量の一部を使うためです[1]。
たとえるなら、128個の引き出しがある棚を買ったら、数個の引き出しには最初から道具が入っていた、という感じです。ただし、実際にいくつ使われているかは、機種によって違います。
写真を撮る前に、もう減っている
つまり、「空き容量が足りない」のは、写真を撮りすぎたせいだけではありません。使い始める前から、使える量は表示より小さいのです。では、その差は何から生まれるのでしょうか。まず、数え方から見てみます。
Appleは、1GB=10億バイト、1TB=1兆バイトという表記を使い、実際にフォーマットされた容量はそれ以下になると説明している。フォーマットとOSが容量の一部を使うためだ[1]。
したがって「128GB」は、購入直後でも使える量の上限を示す数字ではない。では、その差は何から生まれるのか。1つ目の要因が、単位の数え方である。
2. 「1GB」の 数え方が 2つ ある
2. 「1GB」の数え方には2通りある
2. 10進と2進のGB ── 約7%の差
じつは、「1GB」の 数え方には、2つ あります。メーカーは 1GBを 10おく と 数えます。コンピュータの 中では、すこし 大きい 数で 数えることも あります[1]。
この ちがいは、100に 対して 7 ぐらい。つまり やく7パーセントです。
だから 数え方が ちがう 画面を 見ると、はこの 数字より 小さく 見えることが あります。
「1GB」には、2通りの数え方があります。メーカーが表示に使うのは、1GB=10億バイトという10進の数え方です。もう1つは2進の数え方で、1GB=1,073,741,824バイトになります[1]。
2進の数え方で測ると、同じ中身でも数字が小さく出ます。Appleの説明では、古いiOSなど一部の表示でこの数え方が使われ、箱の数字と違って見えることがありました。
この差は、1,073,741,824÷1,000,000,000で、約1.07倍、つまり約7%です。128GB(10進)を2進で数え直すと、約119になります。数字が減ったように見えても、中身が消えたわけではありません。
2進法で数えると、1GB=1,073,741,824バイト(2の30乗)になる。この単位をGiB(ギビバイト)と書いて区別することもある。古いiOSなど一部では、この数え方で容量を表示したため、パッケージの数字と食いちがって見えた[1]。
差の大きさは、1,073,741,824÷1,000,000,000≒1.0737で、約7%である(要約で見かける「約10%」は正確ではない)。128GB(10進)を2進で表すと、128×10⁹÷1,073,741,824≒119.2になる。この差だけでも、見かけの容量は小さくなる。
ただし、この数え方の差は、使える量が減ったのではなく、表記が変わっただけである。実際に場所を使っているのは、次に述べるOSなど、別の要因だ。
3. 先に すんでいる スマホ自身の ばしょ
3. 先に場所をとっているのは、スマホ自身(OSの「システム」)
3. OSが使う「システム」の容量 ── ストレージとメモリの区別
スマホの 中には、OSという、スマホを うごかす 土台が 入って います。この OSも、ばしょを 使います。
iPhoneの ストレージの 画面には「システム」と いう 名前の ところが あり、OSが 使っている ばしょ だと せつめいされて います[2]。大きさは、スマホの しゅるいに よって ちがいます。
ここで ひとつ。スマホの「ストレージ」と「メモリ」は、べつの ものです。ストレージは、写真や アプリを しまって おく ところ。メモリは、いま つかっている ものを ひろげる 作ぎょう台で、でんげんを 切ると 消えます[3]。
「システム」の正体
iPhoneのストレージ画面には「システム」という項目があります。Appleの説明では、これはオペレーティングシステムが使っている容量で、機種やモデルによって異なります[2]。
OSは、スマホを動かすための土台です。この土台を置く場所は、写真やアプリを入れる前に、あらかじめ必要です。
「ストレージ」と「メモリ」はちがう
スマホの「容量」の話でよく混ざるのが、メモリ(RAM)です。サムスンの説明では、ストレージは写真や動画、アプリなど残しておきたいデータの保存場所で、メモリは一時的な作業場所です。メモリのデータは、電源を切ると消えます[3]。
だから、「空き容量が足りない」と言うとき、足りないのは保存場所のほうです。作業場所のほうではありません。
iPhoneのストレージ画面の「システム」は、オペレーティングシステムが消費している容量で、機種やモデルによって異なる[2]。Androidでも、互換性定義(Android 15版)は、携帯型の機器にアプリの私的データ用の/data領域を最低4GB確保することを求めている[5]。ただし、これは最低限の基準であり、実際のOSの分が何GBかは、機種ごとに違う。
ここで、混同されやすい語を分けておく。ストレージ(ROMとも呼ばれる)は、写真・動画・アプリなど残しておきたいデータを保存する領域である。メモリ(RAM)は一時的な作業領域で、電源を切ると内容が消える[3]。「空き容量」の不足は、前者の話だ。
では、OSの分を除いた残りを、ふだん何が埋めていくのか。大きな理由の1つが、写真と動画である。
4. どうがは、1ぷんでも 大きい
4. 動画は、1分でも大きい
4. 動画の大きさと、HEIF・HEVCの小さな保存形式
いちばん 大きいのは、写真や どうがです。とくに どうがは、1ぷんでも ずいぶん 大きく なります。
どれくらい 大きいかは、スマホの しゅるいや、きれいさの せっていや、形で かわります。きれいに とるほど、大きく なります。
iPhoneには、小さく しまえる 形(HEIFや HEVC)も あり、ふつうの 形より 小さく なります[4]。
動画1分の重さ
場所を大きくとるのは、写真と動画、とくに動画です。動画の大きさは、機種、画質(解像度やコマ数)、保存形式で大きく変わります。画質を上げるほど、場所を食います。
だから、長い動画を高画質で何本も撮ると、128GBでも思ったより早く埋まります。固定の数字はないので、自分のスマホの動画が何GBか、ストレージ画面で見るのがいちばん確かです。
小さくしまえる形式がある
iPhoneのカメラには、高効率フォーマット(写真はHEIF、動画はHEVC)と、互換性優先のフォーマット(JPEG/H.264)があります。高効率のほうが、小さく保存できます[4]。ただし、どれだけ小さくなるかは、この資料には数字がありません。
動画の大きさは、解像度、フレームレート、保存形式で大きく変わり、機種ごとにも違う。同じ1分でも設定しだいで大きさが違うため、固定の目安は置かない。長い動画を高画質で撮り溜めると、容量を大きく使う。
形式の違いも効く。Appleは、写真のHEIF(ヒーフ。High Efficiency Image File Format)、動画のHEVC(エイチイーブイシー。High Efficiency Video Coding)を高効率フォーマットとし、互換性優先のJPEG・H.264より小さく保存できると説明する[4]。ただし「半分」という言い方は二次資料の表現で、公式は「小さい」までしか述べていない。
5. たりなく なると、スマホが 自分で かたづける
5. 足りなくなると、スマホが自分で片づけるもの
5. キャッシュの自動削除とスマートストレージ
スマホの 中には、「キャッシュ」という ものも たまります。ブラウザや 動画アプリが、もう一ど 見る ときに はやく 出す ために、一時てきに おいて おく データです[8]。
Appleの せつめいでは、もっと ばしょが ひつように なると、iPhoneが これらの ファイルを 自動で 消します[2]。自分で せっせと 消さなくても いい ことが 多いと いう ことです。
Androidでも、Googleの せつめいでは、「スマートストレージ」を オンに すると、ばしょが 少ない ときに、バックアップ ずみの 写真や どうがを 自動で 消します[6]。
キャッシュは「使い回しのための一時置き場」
キャッシュは、SafariやSNS、動画配信アプリなどが、もう一度見るときに速く表示するために、一時的に置いておくデータだと解説されています[8]。使うほどたまるので、場所をとる原因になります。
Appleの説明では、より多くの空き容量が必要になると、iPhoneはこうした一時ファイルを自動的に削除します[2]。iPhoneでは、キャッシュなどの一時ファイルは、容量が必要なときに自動で削除されます。
AndroidではGoogleが2つを分けている
Androidは機種やアプリで扱いが違い、Googleの公式ヘルプにはキャッシュを削除する操作も載っています。Googleは「キャッシュを削除」(一時データのみ)と「ストレージを消去」(アプリのデータをすべて削除)を分けています。後者は、アプリの中のデータごと消すので、同じではありません[6]。また、「スマートストレージ」を有効にすると、空きが少なくなったとき、バックアップ済みの写真や動画が自動で削除されます[6]。
キャッシュは、SafariやSNS、動画配信アプリなどが再表示を速くするために一時的に置くデータとされる[8]。Appleは、さらに空き容量が必要になるとiPhoneがこれらを自動削除すると説明しており[2]。これはiPhoneの挙動である。Androidは機種やアプリで異なり、Googleのヘルプにもキャッシュ削除の操作が載っている。解説記事には、システムデータ(ログやキャッシュなどを含む別の項目)が極端に大きいとき(20GB超が目安とされる)、再起動などで改善することがあるとの記述もあるが、これは解説記事の目安で、公式の基準ではない[8]。
Androidでは、Googleが「キャッシュを削除」(一時データのみ)と「ストレージを消去」(アプリのデータをすべて削除)を区別している。スマートストレージを有効にすると、デバイスの空き容量が少なくなった場合に、バックアップ済みの写真や動画が自動的に削除される[6]。バックアップが前提の機能だ。
では、写真だけは消されずに、場所を減らす方法はないのか。次に述べる「ストレージを最適化」は、その1つである。
6. 写真は「小さい かたち」だけを スマホに のこす
6. 写真は「小さい版」だけをスマホに残せる
6. iCloud写真の「ストレージを最適化」
iPhoneには、写真を 大切に しながら、ばしょを へらす 方ほうが あります。iCloudに「ストレージを さいてきか」を オンに すると、スマホには 小さい かたちが のこり、元の 大きい かたちは iCloudに おかれます[7]。
ばしょが たりなく なると、スマホには、あまり 見ない 写真や どうがの 小さい かたちが のこります。
図書かんで、あまり かりない 本を うらの そうこに うつし、よく かりる 本を 手前に おく のに にて います。ただし、本当は 写真の 元の かたちも、ちゃんと のこって います。
写真を残したまま、端末の場所を減らす方法もあります。Appleの説明では、iCloud写真で「ストレージを最適化」をオンにすると、端末には省スペースの版が保存され、オリジナルの高解像度の版はiCloudに置かれます。容量が足りないときは、見る頻度が低い写真や動画から順に処理されます[7]。
図書館で、あまり借りられない本を奥の書庫に移し、よく借りる本を手前に置くのに似ています。ただし本当は、「ストレージを最適化」をオンにしている間、写真のオリジナルはiCloudに保管されています。なお、写真を削除すると、同じiCloud写真を使う他の機器にも反映されます。
キャッシュの自動削除、スマートストレージ、この最適化は、選び方はそれぞれ違いますが、どれも、消してよい一時データを消したり、別の場所にある写真を小さく表示したりして、端末の場所を空けます。
iCloud写真で「ストレージを最適化」をオンにすると、端末には省スペースの写真・ビデオが保存され、オリジナルの高解像度版はiCloudに置かれる。容量が足りないときは、アクセス頻度が低いものから順に処理される[7]。オリジナルがiCloudに保管されるのは、最適化をオンにしている間であり、写真を削除すると他の機器にも反映される。
この動きは、前章までの自動整理と共通している。キャッシュは「足りなくなれば捨てられる」データ、スマートストレージは「バックアップ済みなら消せる」データ、最適化は「オリジナルを預けたなら小さく置ける」データだ。いずれも、使用頻度や代わりの置き場所があるものから先に空ける。
ただし、クラウドに置いた分は、クラウド側に別の置き場所が必要になる。契約やプランの条件は本記事の資料では扱っておらず、利用時は提供元の料金ページを見る必要がある。
7. じぶんの スマホで、なにが ばしょを とって いるか 見て みよう
7. 自分のスマホで、何が場所をとっているか見てみる
7. 出口 ── ストレージ画面を読む
スマホの せっていには、「ストレージ」という 画面が あります。そこに、アプリや 写真、システムが どれくらい ばしょを とっているかが 出ます。
見るだけなので、なにも 消さなくて だいじょうぶです。まず 見て、いちばん 大きい ものは なにかを 家の 人と いっしょに さがして みましょう。画面の 出し方は、スマホの しゅるいに よって ちがいます。
もっと 知りたく なったら、おうちの 人と 一しょに、Appleや Googleの サポートページを 開いて みてください。
しらべた もとの じょうほう
参考にした情報源
参考にした情報源と、その使い方
出典について:AppleとGoogleの公式サポート、Samsungの解説、Android互換性定義、解説記事を使った。何に使ったかは、それぞれの項目の最後に書いている。
- Apple サポート「Appleデバイスのストレージ容量の測り方」。https://support.apple.com/ja-jp/102119 (表示容量と、10進・2進の数え方について)
- Apple サポート「iPhoneのストレージを確認する」。https://support.apple.com/ja-jp/108429 (システムデータとキャッシュの自動削除について)
- Samsung Japan「スマホのRAM」。https://www.samsung.com/jp/explore/special/smartphone-tips-69-ram (ストレージとメモリの違いについて)
- Apple サポート「写真・動画のフォーマット」。https://support.apple.com/ja-jp/116944 (高効率フォーマットについて)
- Android 15 互換性定義ドキュメント。https://source.android.com/docs/compatibility/15/android-15-cdd (アプリの私的データ用の最低容量について。英語)
- Google Android ヘルプ「ストレージ容量を増やす」。https://support.google.com/android/answer/7431795?hl=ja (キャッシュの削除とスマートストレージについて)
- Apple サポート「iCloud写真」。https://support.apple.com/ja-jp/HT204861 (ストレージの最適化について)
- All About「iPhoneストレージの「システムデータ」って何?」。https://news.allabout.co.jp/articles/o/81080/ (キャッシュの説明。解説記事)
なおした ところ
更新履歴
更新履歴(改版の記録)
- 初版を公開。
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