1. まず、なにを 作るの?
1. 鉄塔より先に、荷物の通り道を作る
1. 建設地点まで、資材をどう運ぶか ── 仮設道路・索道・ヘリコプター・モノレール
てっとうを たてる 前に、まず ざいりょうを 運ぶ 道を 作ります。大きく 4つの 方ほうが あります[1]。
ひとつは、かりの 道を つくる やり方。ほかに、ロープで つる さくどう、ヘリコプター、山を のぼる 小さな でんしゃの ような モノレールが あります。
さくどうは、ロープウェイと にた しくみです[2]。山の ふもとから 上まで、ロープに にもつを ぶらさげて 運びます。
ヘリコプターは、さくどうも 作れない 山で 使われます[2]。
2. ぶひんの おもさは、だれが きめる?
2. 部品の重さは、運ぶ手段が決める
2. 運搬重量制限と部材の分割
さくどうや ヘリコプターは、いちどに 運べる おもさが きまって います。だから てっとうの ぶひんは、その おもさより かるく なるように 分けて 作られます[1][2]。
さくどうで 運ぶ ぶひんは、運べる おもさを こえないように 分けて 作ります[1]。
たとえるなら、ちいさな カバンに 引っこしの にもつを つめる ときの ようです。カバンに はいる 大きさに 分けて つめます。ただし 本当は、てっとうの ぶひんは 1つ 1つが とても おもい 金ぞくです。
3. つちの 下は、どう なって いるの?
3. 地面の下に、円筒形の深い穴を掘る
3. 基礎工事 ── 深礎基礎の掘削から埋め戻しまで
てっとうは、つちの 下にも ひみつが あります。山の 上に たてる 大きな てっとうの きそは、ふかさが 数十メートルに なる ことも あります[3]。
さいごに 大切な ことが あります。工事が おわると、ほった ところを うめもどして、もとの 山に ちかい かたちに もどします[4]。
山にふさわしい「深礎」
山岳地で起伏の激しい場所には、深礎(しんそ)基礎という方法が向くとされています[3]。円筒形の深い穴を掘り、そこにコンクリートを詰める基礎です。
穴は直径数メートル、深さは数メートルから数十メートル。掘るときは、鋼製のライナープレートという板を壁に入れながら、少しずつ掘り進めます[1]。基礎の深さは一般に3〜25メートル程度で、数十メートルに届くのは山岳地の大型鉄塔の一部です[4][3]。
ミキサー車が入れないときは、ヘリコプターなどでコンクリートを運びます[3]。工事の順番は、掘削、鉄筋、コンクリート、養生、埋め戻しです。終わると、敷地を元の地形に近い形へ復元します[4]。
4. クレーンは、どこに 立つの?
4. 鉄塔に支えられながら、鉄塔と一緒に伸びるクレーン
4. クライミングクレーン工法 ── 鉄塔に支えられて組み上げる
山の 上に、大きな クレーンを 運ぶのは たいへんです。そこで、クレーンを てっとうの まんなかに 立てます。
てっとうが 高く なるのに あわせて、クレーンの はしらも つぎたして、のびて いきます[5]。てっとうと いっしょに せが のびる クレーンです。
この クレーンは、ばらばらに して 運べます[6]。だから 山の 上でも 使えるのです。
5. さいごに ボルトを とめるのは、だれ?
5. 最後は、高い所で人の手が留める
5. 高所でのボルト締結と鉄塔の規模
クレーンが つり上げた ぶひんを、高い ところで 人が ボルトと ナットで とめます[5]。さいごは、人の 手です。
てっとうの 高さは、いろいろです。でんりょくがいしゃの せつめいでは、40〜60メートル ほどが ふつうですが、うみを こえる ところでは 200メートルを こえる ものも あります[8]。
クレーンで吊り上げられた部材は、高所で待つ職人がボルトとナットで留めます。最終的には人の手で取り付けられます[5]。
完成した鉄塔の大きさは、送電電圧や立地条件によって違います。ある資料の標準的な2回線鉄塔では、500kV級で高さ70〜90メートル、質量50〜100トン程度です[7]。電力会社の説明では、一般的な送電鉄塔の高さは40〜60メートル程度、海峡を渡る場所では船との間隔を取るため200メートルを超えるものもあります[8]。
電線を張る作業には、ヘリコプターが使われることもあります。それはヘリコプターの記事で取り上げています。
クレーンで吊り上げた部材は、高所で待つ職人がボルトとナットで留める。最終的な取り付けは人の手による[5]。
鉄塔の規模は電圧階級や立地条件で異なる。標準的な2回線鉄塔で、66〜154kV級は高さ30〜50m・質量7〜30t程度、500kV級は高さ70〜90m・質量50〜100t程度、1000kV級は高さ90〜110m・質量200〜400t程度とされる[7]。一方、電力会社は一般的な送電鉄塔の高さを40〜60m程度と説明し、海峡横断箇所では航行船舶との離隔確保のため200mを超えるものもあるとする[8]。両者の数字は分類の切り方が異なるため、単純には比べられない。
電線を張る延線作業は本メモでは扱わない。ヘリコプターを使う延線は、当サイトの別記事で扱っている。
6. てっとうを 見つけたら
6. 鉄塔を見かけたら、遠くから確かめてみる
6. 出口 ── 現地観察と、資料の読みどころ
さんぽや 車の まどから、てっとうを さがして みましょう。足もとに、コンクリートの どだいが 見えるでしょうか。ふもとの 道は あるでしょうか。
ちかづいたり、のぼったり しては いけません。かならず 遠くから 見ます。
しらべた もとの じょうほう
参考にした情報源
参考にした情報源と、その使い方
出典について:送電工事会社・施工会社の解説と、電力会社の説明ページを使った。何に使ったかは、それぞれの項目の最後に書いている。
- タワーライン・ソリューション「建設工事施工」。https://www.k-tls.co.jp/overhead-tml/kouji.html (運搬方法の4分類、運搬重量制限、深礎基礎の寸法、クレーンの能力)
- 平野電業「仮設工事」。https://hirano-ele.co.jp/electric_solution/temporary (索道とヘリコプターの使い分け、ヘリの運搬能力による部材重量の制限)
- 「鉄塔ができるまで(TRANSMISSION TOWER)」。https://tettou2019.net/ (基礎の深さ、深礎基礎、ヘリコプターによるコンクリート運搬)
- 西嶋電設「基礎工事」。https://www.nden.co.jp/kiso (基礎工事の順番、埋め戻しと地形の復元、基礎の深さ)
- 三興工業「送電・無線鉄塔の組み立て」。https://sanko-kougyou.co.jp/business-construction/ (クレーンの継ぎ足し、高所での人の手によるボルト留め)
- 岳南建設「送電工事の流れ」。https://www.gakunan.co.jp/work/flow/ (タワークレーン工法、分解して山岳地へ運べること)
- タワーライン・ソリューション「架空送電線の分類と規模」。https://www.k-tls.co.jp/overhead-tml/shurui.html (電圧別の鉄塔の高さ・質量)
- 中国電力ネットワーク「鉄塔の役割・機能」。https://www.energia.co.jp/nw/safety/facility/tetto_photo/about.html (一般的な鉄塔の高さ、ルート選定の考え方)
なおした ところ
更新履歴
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