1. 1ごうめは、なぜ うれのこったの?
1. 4番手で出た雑誌の、つらい船出
1. 後発の4番手と返本率80%超 ── 出発点の数字を読む
「ファミコン通信」が 出たのは、1986ねんの 6月です。そのとき、ファミコンの ゲームを しょうかいする 雑誌は、もう 3つ ありました[1]。ファミコン通信は、4ばんめ でした。
1ごうめの「へんぽんりつ」は、80パーセントを こえた そうです[1]。へんぽんりつとは、本やさんに ならべたのに うれのこって、かえって きた 本の わりあいです。つまり、かなり たくさんの 本が かえって きた、ということです。
ただし、これは もとの へんしゅう長の 思い出ばなしです。ほんとうに 何さつ うれたかは、この 話だけでは わかりません。
ファミコン通信が創刊されたのは、1986年6月です。先には「ファミリーコンピュータMagazine」「ファミコン必勝本」「マル勝ファミコン」の3誌があり、ファミコン通信は4番手の後発誌でした[1]。
もともとは、パソコン雑誌「LOGiN」の1コーナーから独立した雑誌です[3]。ところが元編集長・塩崎剛三さんの回想によると、創刊号は返本率が80%を超えていました[1]。
つまり、書店に出した分の8割以上が戻ってきた、という意味です。ただし、これは回想を紹介した記事に基づく数字で、創刊号の部数そのものは分かっていません。
ファミコン通信は、もともとパソコン向け情報誌「LOGiN」(1982年創刊)の1コーナーとして始まり、独立した[3]。独立創刊は1986年6月で、先行するファミリーコンピュータMagazine、ファミコン必勝本、マル勝ファミコンに次ぐ4番手だった[1]。
回想本『198Xのファミコン狂騒曲』(SBクリエイティブ、2024年)を紹介した記事は、創刊号の返本率を「80%オーバー」と伝える[1]。返本率の分母(出荷部数か、配本部数か)は資料に書かれていないため、「売れたのは2割弱」と言い換えるのは正確でない。
数字の出どころは元編集長の回想の紹介1件で、公式の発行部数や創刊号の現物で照合したものではない。このメモでは、この出発点を「本人の回想による」と位置づけたうえで、次の問い、つまり2号目で何をしたのかへ進む。
2. 2ごうめは、ドラクエの ちずで しょうぶ
2. 第2号の勝負は、ドラゴンクエストの全マップだった
2. 第2号のドラゴンクエスト特集 ── 「全マップ」と、訂正された「作者公認」
1ごうめの あと、2ごうめの とくしゅうに えらんだのは、ドラゴンクエストでした。「ぜんぶの ちずを 大こうかい!」と うたって、大じな アイテム「たいようのいし」を どこで 手に入れるか、しめしました[1]。
ゲームで こまって いる 子に とっては、ありがたい 話です。まっすぐ ゲームを すすめる ときに、ちずが あると、まよいません。
この とくしゅうで 本が うれたかどうかは、わかって いません。
ドラゴンクエストは、ファミコン通信の創刊の少し前、1986年5月27日に発売されたばかりのゲームでした。第2号で編集部は、「ドラゴンクエスト全マップ大公開っ!」とうたい、重要なアイテム「たいようのいし」の入手場所を明かしています[1]。
ゲームで行き詰まったとき、いちばん知りたいのは「次にどこへ行けばいいか」です。発売直後の人気ゲームの地図と攻略は、その悩みに直接こたえる特集でした。
この特集には、「作者公認」という文句が付いていました。編集部は次の号で訂正記事を出し、公認ではなかったことを認めています[1]。この特集で売れ行きが回復したかどうかは、分かっていません。
回想を紹介した記事によれば、創刊号の失敗を受けた第2号で、編集部は「ドラゴンクエスト全マップ大公開っ!」と銘打ち、重要アイテム「たいようのいし」の入手場所を掲載した[1]。ドラゴンクエストの発売は創刊の直前の1986年5月27日で、発売直後の人気作に読者の関心が集中していた時期に当たる。
この特集に添えた「作者公認」の文句は、次号の訂正記事で公認ではなかったと認められた[1]。だから「作者公認で出した」と書くのは誤りで、「公認とうたい、あとで訂正した」が事実に近い。急いで勝負に出た跡が残る一件だ。
ただし、この特集が売れ行きを回復させたかどうかは分からない。特集と部数の回復を直接の原因と結果として結ぶことはできない。
3. ざっしを はやく 出すと、何が かわるの?
3. 月1回が普通の時代に、隔週金曜で出した
3. 隔週金曜発売から週刊化へ ── 速報性という武器
ゲームの ざっしは、そのころ 1か月に 1かい 出るのが ふつうでした。ファミコン通信は、2しゅうに 1かい、金曜日に 出す ことを うりに しました[2]。
あたらしい ゲームの ニュースは、どんどん 出ます。出す ひが はやければ、ふるい ニュースに ならないうちに、読めます。
1991ねんの 7月12日の ごうからは、まいしゅう 出る ように なりました。ゲームの じょうほうを、もっと はやく とどけたかった からだと 言われて います[3]。
ファミコン通信は「ぎょうかいで はじめて」と つたえて いますが、これは 雑誌の がわの 言い方です。
4. 本は、どれくらい うれるように なったの?
4. 部数は、どこまで伸びたのか
4. ドラクエIII・IV特集号の部数 ── 43万部と58万部が示すもの
いちばん うれた ときの 数字も、もとの へんしゅう長が 話しています。1988ねんの「ドラゴンクエストIII」の とくしゅうごうは、43まん ぶ。1990ねんに ドラクエIVが 出る まえの ごうは、58まん ぶ でした[1]。
1ごうめは、かえって きた 本が おおかった のに、この あと、58まんぶも 出る ごうが あった のです。
どの ちからが いちばん きいたのかは、1つに きめられません。
元編集長の回想では、1988年の「ドラゴンクエストIII」特集号で43万部、1990年の「ドラゴンクエストIV」発売前の号で58万部を記録したと伝えられています[1]。58万部は、塩崎さんが編集長だった時代の最高の数字だそうです。
ここで気をつけたいのは、この数字を創刊号と比べられないことです。創刊号の部数は分からないので、「80%超が返本された」を部数に直すことはできません。
巻き返しの要因は、1つに決められません。ドラクエの特集、隔週の発売、週刊化がそれぞれ関わったと考えられますが、どれがどれだけ効いたかは、分かっていません。
同じ回想の紹介記事は、部数の目安として、1988年のドラゴンクエストIII特集号で43万部、1990年のドラゴンクエストIV発売前の号で58万部(塩崎の編集長時代の最高)を挙げる[1]。人気ゲームの発売に合わせた特集号ほど部数が大きいことが読み取れる。
とはいえ、創刊号の部数が不明なため、創刊号との比率は出せない。「返本率80%超」を部数に換算することも、分母が不明なのでできない。
したがって、巻き返しの要因を1つに決めることはできない。特集(第2章)・隔週刊と週刊化(第3章)・人気作の発売という条件が重なった結果、という並べ方にとどめるのが、資料に忠実な読み方だ。
5. ざっしの 出る ひを しらべて みよう
5. 身近な雑誌の「出る間隔」を調べてみる
5. 出口 ── 発売間隔の比較と、原典・関連資料の案内
本やさんか としょかんで、ざっしを 3さつ さがして みましょう。おもてがみや うらに、はつばいびが かいて あります。
まいしゅう 出るのか、1か月に 1かい 出るのか、しらべます。つぎに、その ざっしは「いちばん はやく しりたい こと」に 合って いるかを、かんがえます。
ファミコン通信は、2026ねんの 6月に 40しゅうねんを むかえました[4]。「4人が 10てんまんてんで つける」クロスレビューは、そうかん まもない ころから つづく めいぶつです[4]。
もっと しりたく なったら、この 話の もとに なった 本『198Xの ファミコン きょうそうきょく』を、としょかんで さがして みてください。
しらべた もとの じょうほう
参考にした情報源
参考にした情報源と、その使い方
出典について:4Gamer.netの紹介記事、ファミ通.comの記事、リアルサウンドの記事を使った。返本率・特集・部数は、元編集長の回想を紹介した記事1件による。何に使ったかは、それぞれの項目の最後に書いている。
- 4Gamer.net「198Xのファミコン狂騒曲」紹介(連載 ゲーマーのためのブックガイド)。https://www.4gamer.net/games/991/G999112/20250814043/ (創刊号の返本率、第2号のドラクエ特集、部数について。元編集長の回想の紹介)
- ファミ通.com 週刊ファミ通の記事。https://www.famitsu.com/article/202406/7009 (隔週金曜発売について)
- ファミ通.com ファミ通の歴史の記事。https://www.famitsu.com/article/202506/43644 (LOGiNのコーナーからの独立、週刊化について)
- リアルサウンド ファミ通40周年の記事。https://realsound.jp/book/2026/06/post-2427538.html (40周年とクロスレビューについて)
なおした ところ
更新履歴
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