1. 32000色なのに、どうして 56色しか でないの?
1. 「32000色」と「56色」── 同じ画面の、ちがう数字
1. 約32000色と最大56色 ── 2つの数字は何を数えたものか
おみせの 本には「32000色」と 書いて ありました。でも、同じ 本体の せつめいには「56色どうじ」とも あります。
たとえば、100色の いろえんぴつが ある 家でも、きょう つかう のは 5本、という ことが ありますね。ゲームボーイカラーも、ちかい かんじです。
ただし ほんとうは、えんぴつを 入れかえるのではなく、「パレット」ごとに つかえる 色が きまっていて、その くみあわせを えらぶ しくみです。まず 32000の ほうから かぞえて みましょう。
2. 32768色は、3つの 色の かけ算
2. 32768通りは、赤・緑・青の「32段階」を3回かけた数
2. RGB555 ── 32の3乗=2の15乗=32768
画面の 色は、あか・みどり・あお の 3つの 光を まぜて つくります。この 3つを、それぞれ 32だんかいの つよさで きめられると、ぎじゅつの しりょうに かいて あります[3]。
32が 3つで、32×32×32。けいさんすると、32768に なります。これが「32000色ぐらい」の もとに なる 数です。
ただし、この 数は「えらべる 色の ぜんぶ」です。いちどに 出せる 数では ありません。
5ビットが3つで、15ビット
ゲームボーイカラーの色は、赤・緑・青を、それぞれ5ビットで表します(RGB555と呼ばれます)[3]。5ビットで表せるのは、2の5乗=32通りです。
3色ぶんだと、32×32×32=32768通り。2の15乗とも同じ数です。これが「約32000色」の正体です。ただし、この説明は有志による技術資料にもとづき、任天堂が公式に示した内訳としては断定できません。
では、同時に使えるのが56色だけなのは、どんな数え方なのでしょうか。
3. 56色は、2しゅるいの 絵の具ばこの たし算
3. 56色は、背景用とキャラクター用のパレットの足し算
3. 同時発色56の内訳 ── 4×8+3×8、透明色の扱い
パレットとは、絵の具を ならべる いたの ことです。ゲームボーイカラーには、4色 ぶんの いたが 8まい、はいけい用に あります。
キャラクター用は、4色 ぶんの いたが 8まい。1つぶんは「とうめい」なので、色として つかえるのは 3色です。4×8=32、3×8=24。たすと 56に なります[4]。
とうめいの ところは、うしろの はいけいが 見えます[4]。
この 56は、パレットの わくを ぜんぶ たした 数です。いつも 56しゅるいが 見える、という ことでは ありません。
背景は4色×8組、キャラクターは3色×8組
パレットは、画面に使う色をまとめた「絵の具の板」のようなものです。ゲームボーイカラーには、背景用に4色ぶんのパレットが8組、キャラクター(スプライトと呼ばれます)用に3色ぶんのパレットが8組あります[4]。
4×8=32、3×8=24で、合わせて32+24=56。記事にある「最大56色」と、この計算は一致します[1]。56は「合計56色ぶんのパレット枠」の数で、いつも56種類の色が見えるという意味ではありません。
キャラクター用は、なぜ3色なのか
キャラクター用のパレットは4つ目の色を持つ形ですが、その0番目の色は「透明」に使われ、色として数えません[4]。透明な場所には、後ろの背景が見えます。だから、キャラクターが色を持てるのは3色です。
この56という数は、32768という選べる色の総数に比べるとずっと小さな数です。画面の絵がどうなったのか、見方を変えてみましょう。
パレット方式なので、同時発色数は「パレットの数×1組の色数」で決まる。背景用は4色×8組、スプライト用は3色×8組で、4×8+3×8=32+24=56になる[4]。報道にある最大56色[1]と、この計算は一致する。56はパレット枠の合計であり、56種類が必ず同時に見えるという意味ではない。
スプライト用のパレットでは、0番目の色は常に透明で、色として使われない。4色のパレットでも、実質3色というわけだ[4]。ただし、Pan Docsの内訳をそのまま公式の仕様書として扱うことはできない。56という数字が公式発表と計算で一致する、という範囲に留めて読むのが妥当だ。
では、色が増えたぶん、絵の細かさも増えたのか。
4. 色は ふえたけど、画面の 大きさは どうなったの?
4. 色は増えても、ドットの数は初代と同じだった
4. 160×144ドットは共通 ── 実機とモニターで色の見え方がちがう
画面は、よこ 160、たて 144の 小さな つぶ(ドット)で できて います。この 数は、はじめの ゲームボーイと 同じです[4]。
つまり、つぶの 数は かわらず、色だけが ふえました。同じ 大きさの ぬりえに、4本から 色えんぴつを たした ような ものです。
ところで、おなじ 色の 番ごうを パソコンの 画面に 出しても、本体の 画面とは すこし ちがう 見え方に なる ことが あります[3]。
5. 光らない 画面で、電池は どれくらい もったの?
5. バックライトのない反射型液晶で、電池は約20時間
5. 反射型TFT液晶と電池持ち ── 単3電池2本で約20時間
ゲームボーイカラーの 画面は、うしろから 光らせる ライトを つかわない、「はんしゃがた」でした。まわりの 光を はね返して 色を 見せる しくみです[2]。
ライトを つかわないので、電池が ながもち しやすく なります。たん3の 電池2本で、およそ 20時間 あそべたと いいます[5]。
おなじ ころの カラーの ゲームギアは、電池6本で 3時間ほどでした[5]。
さいしょの ゲームボーイが しろくろ だったのは、電池の もちと ねだんを かんがえた、という 話も あります。
ライトを使わず、まわりの光で見せる
ゲームボーイカラーは、バックライトを使わない反射型のTFTカラー液晶を採用し、省電力につながったと伝えられています。単3電池2本で約20時間遊べたそうです[2][5]。
同じ時期のカラー携帯機だったゲームギアは、単3電池6本で約3時間でした[5]。ゲームギアは電池の数が3倍なのに、遊べる時間はゲームボーイカラーの約7分の1です(3÷20=0.15)。電池1本あたりで比べると、10時間と0.5時間で約20倍の差になります。ただし、これは本体の大きさなども無視した単純比較です。
初代が4階調だったわけ
初代が4階調のモノクロだったのは、乾電池の持ちと価格が関係していたとされます。
もうひとつの疑問です。初代のソフトは、カラーの本体で遊べたのでしょうか。
6. 昔の ソフトにも、どうして 色が ついたの?
6. 初代のソフトに、本体が色をつけた仕組み
6. 旧ソフトの自動着色 ── ブートROMのパレット選択
ゲームボーイカラーでは、はじめの ゲームボーイの ソフトも あそべました。ふしぎな ことに、もとの ソフトは 色を もって いないのに、色が ついて 見えます。
本体が、ソフトに あわせて 色の くみあわせを えらんで、ぬって くれる からです[6]。
はじめの ロゴが 出て いる あいだに、ボタンと 十字キーを おすと、色の くみあわせを じぶんで えらぶ ことも できます[6]。
自分でも しらべて みたく なったら
自分でも調べてみたくなったら
自分でも調べてみたくなったら
3色 だけで、キャラクターを かいて みましょう。紙の 白を、うしろが 見える「とうめい」の ばしょに 見たてて、3色の いろえんぴつだけで、すきな いきものを ぬります。
3色でも、ぬりかたを くふうすると、ふしぎと それらしく 見えます。つかう 色の えらびかたで、見え方が かわります。
もし おうちに ゲームボーイカラーが あれば、むかしの ソフトを いれて、はじまりの ロゴの ときに 十字キーを おして みるのも、おもしろいですよ。電池は おとなの 人と いっしょに いれかえて ください。
しらべた もとの じょうほう
参考にした情報源
参考にした情報源と、その使い方
出典について:ファミ通、GAME Watch、有志の技術資料Pan Docsを使った。何に使ったかは、それぞれの項目の最後に書いている。
- ファミ通「ゲームボーイカラー」の記事(2024年10月)。https://www.famitsu.com/article/202410/21187 (発売日・反射型TFT液晶・色数について)
- GAME Watch「ゲームボーイカラー23周年」の記事。https://game.watch.impress.co.jp/docs/news/1360065.html (色数・省電力・ソフトの例について)
- Pan Docs: Palettes。https://gbdev.io/pandocs/Palettes.html (15ビットの色と実機の色の見え方について。有志の技術資料)
- Pan Docs: Specifications。https://gbdev.io/pandocs/Specifications.html (パレットの数と画面の大きさについて。有志の技術資料)
- ファミ通「ゲームボーイカラー」の記事(2021年10月)。https://www.famitsu.com/news/202110/21237723 (電池持ちとゲームギアとの比較について)
- Pan Docs: Power-Up Sequence。https://gbdev.io/pandocs/Power_Up_Sequence.html (旧ソフトに色がつく仕組みについて。有志の技術資料)
なおした ところ
更新履歴
更新履歴(改版の記録)
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