このサイトは、ほんの入り口です

ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

ホームページの すうじを ふむと、なぜ けいじばんに かいたの?

昔のホームページで「キリ番」を踏むと、なぜ掲示板に報告したのか

個人ホームページのカウンター・掲示板・キリ番 ── 静的ページとCGI、ジオシティーズ・魔法のiらんどの興亡

分野:技術

むかしの ホームページの 下には、おとずれた 人の 数を かぞえる すうじが ありました。そして 3000や 10000の ような きりの いい すうじを ふんだ 人は、わざわざ 「ふみました」と けいじばんに かいたのです。

どうして そんな ことを したのでしょう。なぜ けいじばんだったのでしょう。ページの しくみと、ジオシティーズや まほうの アイランドの はなしから、その わけが わかります。

昔の個人ホームページの下には、訪問者の数を数える数字が置かれていました。3000や10000といったキリのよい数字を見た人は、それを「踏んだ」と掲示板に報告する習慣がありました。

数字を見ただけなのに、なぜ報告したのでしょうか。しかも、なぜ掲示板だったのでしょうか。ホームページの作り方、CGIというしくみ、ジオシティーズと魔法のiらんどの歩みから、その背景が分かります。

1990年代後半から2000年代の個人ホームページには、訪問者数のカウンターが付き、キリ番(3000、10000など)を踏んだ人は特典を受け、掲示板やメールで報告する習慣があった[10][11]。

なぜ静的なはずのページに、数を数えたり書き込みを受けたりする機能が付いたのか。CGIの仕様(RFC 3875)、静的サイトと動的サイトの違い、ジオシティーズ(1994年)と魔法のiらんど(1999年)の年表から、その背景が分かる。

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1. 「ふみました」って なに?

1. 数字を「踏む」とは何だったのか

1. キリ番とカウンター ── 1999年のホームページの習慣

ホームページの すみに、ちいさな すうじが ありました。だれかが ページを ひらくたびに、すうじが 1つ ふえます。これが「カウンター」です。

3000や 10000の ように きりの いい すうじは「きりばん」と よばれました。ちょうど その すうじを 見た 人が「ふんだ」人です。

ふんだ 人には、とくてんが つく ことが ありました[10]。ふんだ 人は、けいじばんや メールで「ふみました」と しらせました[11]。

きりばんの しゅうかんが いつ はじまったのかは、はっきり していません。

踏んだら、知らせる

個人ホームページでは、訪問者数をカウンターで数えていました。3000や10000などキリのよい数字は「キリ番」と呼ばれ、それを踏んだ人には特典が付くことがありました[10]。

踏んだ人は、掲示板やメールで管理人に報告しました。1999年のホームページを振り返る記事は、カウンターを「とても大切なパーツ」と紹介しています[11]。

キリ番の習慣がいつ、だれから始まったのかは、はっきりしていません。

キリ番は3000や10000などキリのよい数字を指し、個人ホームページのカウンターで訪問者数を数え、踏んだ人には特典が付くことがあった[10]。踏んだ人は掲示板やメールで報告した[11]。

1999年前後のホームページ特集では、カウンターは「とても大切なパーツ」とされ、報告なしにキリ番が過ぎる問題も挙がる[11]。ただしこの記事は要約で確認した範囲で、当時の実態の統計ではない。

起源(いつ・誰が始めたか)は、はっきりしていない。

2. ホームページは どうやって つくったの?

2. 個人がホームページを作る場所と、ページの正体

2. 無料スペースと静的ページ ── ジオシティーズの成立

ホームページは、もじを ならべた ファイルです。そのファイルを、みんなが 見られる ばしょに おけば、ホームページに なります。

その ばしょを ただで かして くれる サービスが ありました。その ひとつが 1994ねんに アメリカで はじまった ジオシティーズです[1]。

はじめは 話の しゅるいごとに、まちのように ページが わけて ありました。たとえば「ハリウッド」や「サンセットストリップ」という 名前が ついた ところです[1]。

ファイルを おいた だけの ページは、だれが 見ても いつも おなじ ものを 見せます。おいた ものを そのまま わたす、おみせの 見本の ようです。ただし ほんとうの おみせでは ありません。

街区に分かれた無料スペース

ジオシティーズは、1994年11月にデビッド・ボネットらが始めたサービスです。初期は「Colosseum」「Hollywood」「SunsetStrip」などの“街区”に分かれ、話題ごとにページが置かれました[1]。1999年1月にはYahoo!が約35.7億ドル相当の株式で買収し、当時は世界で3番目によく見られたサイトだったと紹介されています[1]。

日本では1997年に日本法人が設立され、2000年からYahoo!ジオシティーズとして運営されました[2]。

置いたファイルをそのまま返す

作ったHTMLのファイルをこうした場所に置けば、ホームページになります。ウェブサーバーは、要求されたURLの文書をファイルとしてそのまま返します。こういうサイトを「静的サイト」といいます[8]。

静的サイトは、いつ誰が開いても同じ内容を返します。訪問者の数を数えたり、書き込みを保存したりする仕事は、ファイルを返すだけでは起こりません。

GeoCitiesは1994年11月にDavid BohnettとJohn Reznerが始めた。初期は「Colosseum」「Hollywood」「SunsetStrip」など話題別の“街区”に分けられた。1999年1月にYahoo!が約35.7億ドル相当の株式で買収し、当時は世界で3番目に閲覧数の多いサイトとされる。米国版は2009年10月に終了した(資料により10月26日と27日の記載がある)[1]。

日本では1997年に日本法人ジオシティーズ株式会社が設立され、2000年からYahoo!ジオシティーズとして運営された[2]。

静的サイトは、要求されたURLの文書をファイルとして返すだけで、同じ要求には同じ内容を返す。動的サイトは応答の一部を必要なときに作る[8]。ページを置くだけでは、カウンターや掲示板に必要な「その場での処理」は生じない。

3. すうじを ふやす 人は だれ?

3. 数を数え、書き込みを受ける裏方 ── CGI

3. CGI(RFC 3875)── サーバーの下で外部プログラムを動かす取り決め

ページを ひらくたびに すうじが ふえるのは、ファイルだけでは できません。だれかが「1つ ふやす」しごとを しなければ ならないからです。

その しごとを する ちいさな プログラムを、サーバーの 上で うごかす きまりが ありました。「シー・ジー・アイ」です[6]。

たとえば、おみせの まえの 「おきゃくさん ノート」です。ノートを よんで、かいて、もとの ばしょへ もどす 人が いないと、ノートは ふえません。プログラムは その 人の やくです。ただし、ほんものの 人では ありません。

ページの フォームに かいた ことは、この プログラムに わたされます。あとは プログラムが ほぞんして、つぎの 人に 見せます[7]。

CGIとは何か

CGI(Common Gateway Interface)は、ウェブサーバーの下で外部のプログラムを動かすための取り決めで、1993年からWWWで使われています[6]。通信はサーバーが担当し、データを処理するアプリの仕事はCGIのスクリプトが担当します[6]。

フォームの内容はどう届くか

ページの入力欄に書いた内容は、GETの場合はURLの後ろ(QUERY_STRINGという環境変数)に、POSTの場合は標準入力を通してスクリプトに渡されます[7]。実行するファイルは、慣習的に「cgi-bin」というフォルダに置かれました[7]。

たとえば掲示板なら、書き込んだ文章がスクリプトに渡り、保存され、次にページを開いた人に見える形で返されます。これは例として考えた流れで、当時の個々の掲示板の作りを調べたものではありません。

CGI(Common Gateway Interface)は、情報サーバーの下で外部プログラムを動かす簡単なインターフェースで、1993年からWWWで使われている。サーバーは通信を担い、CGIスクリプトがデータ処理などアプリケーションの仕事を担う[6]。

フォームの値は、GETならURL末尾(環境変数QUERY_STRING)、POSTなら標準入力でスクリプトに渡される。実行ファイルは慣習的にcgi-bin/に置かれた[7]。

カウンターなら「アクセスのたびに数値を読み、1増やして保存し、表示用に返す」、掲示板なら「送られた文章を保存し、一覧に加えて返す」処理が必要になる。この対応づけは、上のCGIの役割からの整理である。ApacheやPHPなど個々のサーバー・言語の詳細は、参照した資料の範囲外なので扱わない[8]。

4. まほうの ように ふえた ぶひん

4. 「置くだけ」で付いたカウンターと掲示板

4. ドロップイン機能としてのゲストブックとヒットカウンター

1990ねんだい、カウンターや ゲストブック(おとずれた 人が ひとこと かく ノート)は、とても ありふれた ぶひんでした[9]。

ページに プログラムを つけると、カウンターや ゲストブックを つかえる ことが ありました[9]。

ページだけでは、おとずれた 人の 声が とどきません。でも CGIを つかえば、かきこみを うけられます[6]。きりばんを ふんだ 人の ほうこくの ばしょにも なりました[11]。

付け足すだけの部品

1990年代後半、Perlで書かれたCGIスクリプトを使うと、カウンターやゲストブックのような“ドロップイン機能”を静的なページに足せました。ゲストブックとヒットカウンターは、90年代のWebを象徴する部品とされています[9]。

掲示板でできること

静的なページだけでは、訪問者の声は管理人に届きません。CGIを使えば、訪問者の書き込みを受けられます[6]。掲示板は、キリ番を踏んだ人が報告する場にもなりました[11]。掲示板が広まった理由を直接論じた資料は、調べた範囲では見つかっていません。

1990年代後半、Perl製のCGIスクリプトによって、カウンターやゲストブックといった“ドロップイン機能”を静的ページに足せた。ゲストブックとヒットカウンターは90年代Webの象徴的な部品とされる[9]。

静的ページでは訪問者の声は届かない。CGIを使えば書き込みを受けられ[6]、掲示板はキリ番の報告の場にもなった[11]。掲示板が広まった理由を直接論じた資料は、参照した範囲にない。

なお、ジオシティーズ日本版が当時CGIの設置を認めていたかは、資料では確認できていない。CGI対応の無料スペースの話は、米国の事例を扱う資料に基づく[9]。

5. けいたいでも つくれた ホームページ

5. 携帯電話で作る「魔法のiらんど」

5. 魔法のiらんど ── 1999年12月開始のケータイ向けサービス

1999ねんの 12月に、けいたい電話で ホームページを つくって 見せられる サービスが はじまりました。名前は「まほうの アイランド」です[4]。

けいたいで ネットを 見る ころで、たくさんの 人が この サービスを つかいました。あとには、けいたいで よむ 小せつを のせる 場所にも なりました[4]。

ぱそこんが なくても、じぶんの ページを もてました。

魔法のiらんど(まほうのアイランド)は、1999年12月に始まった、携帯電話でホームページを作って公開できるサービスです[4]。iモードの初期に、多くの“勝手サイト”がこのサービスを使ったとされます。のちには『恋空』などのケータイ小説の発表の場にもなりました[4]。

パソコンを持たなくても、自分のページを世に出せる。CGIの知識がなくても、掲示板のような機能を使えたのは、サービス側が用意した部品のおかげだと考えられます。ただし、この点は資料からは確認できていません。

魔法のiらんど(まほうのアイランド)は1999年12月に始まった、携帯電話でホームページを作り公開できるサービスである。iモード初期に多くの“勝手サイト”(かってサイト)が利用し、のちに『恋空』などケータイ小説の発表の場になった[4]。

ただし、この記述は検索で得た要約に基づく確認で、原文の直接引用の照合は済んでいない。サービス側の部品(掲示板等)の仕様に関する資料は、今回は参照していない。

6. ホームページは どこへ いったの?

6. 終わったサービスと、残そうとした人たち

6. サービス終了(2019〜2020年)とArchive Teamによる保存

ジオシティーズは、日本では 2019ねんの 3月31日に 見られなく なりました。ヤフーは、お金の 面や、これからも 動かし つづける ための ぎじゅつの もんだいが あったと せつめいしています[2]。

まほうの アイランドの ホームページの きのうも、2020ねんの 3月31日に おわりました。つぎの 日からは 小せつを のせる サイトに なりました[5]。

ただし アメリカの ジオシティーズは、すこし はやく、2009ねんに おわっています[1]。そのとき、ボランティアの 人たちが データを あつめて のこしました。ネットに ひろく 出された 大きさは、およそ 900ギガバイトです[1]。

日本の ジオシティーズが これに 入って いるかは、わかっていません。

終了の日付

Yahoo!ジオシティーズは、2019年3月31日にサービスの表示を終えました。FTPでのデータ取得は2020年3月31日までで、同日に全データが削除されました。ヤフーは理由を、採算面と、今後システムを維持するためのテクノロジーに関する複数の課題と説明しています[2]。

魔法のiらんどのホームページ機能は2020年3月31日に終了し、翌日から小説投稿に特化したサイトになりました。KADOKAWAは「時代の移り変わりと共に、お客様のニーズも変化し」と説明しています[5]。

消えかけたものを残す

米国版のGeoCitiesは2009年10月に終了しました[1]。有志のグループArchive Teamは、その前後にデータを保存し、2010年10月に約900GB(圧縮して641GB)をトレントで公開しました[1]。日本版のデータが同じ保存に含まれるかは、資料では分かりませんでした。

Yahoo!ジオシティーズは、2019年3月31日に表示を終了し、FTPでのデータ取得は2020年3月31日まで、同日に全データが削除された。ヤフーは「採算面や、今後システムを維持するためのテクノロジーに関する複数の課題」などを総合的に判断したと説明する[2]。

魔法のiらんどのホームページ機能は2020年3月31日に終了し、翌日から小説投稿特化のサイトになった。KADOKAWAは「時代の移り変わりと共に、お客様のニーズも変化し」と説明した[5](検索で得た要約による確認)。

有志のArchive Teamは、米国版GeoCitiesのデータを保存し、2010年10月29日に約900GB(圧縮時641GB)をトレントで公開した[1][3]。日本版が含まれるかは、この資料からは判断できない。

自分でも しらべて みたく なったら

自分でも調べてみたくなったら

自分でも調べてみたくなったら

今日 できること

いえの ひとと いっしょに、いつも つかう サイトで「おなまえ」や「かんそう」を かく らんを さがして みましょう。おくる ボタンは おさないで、見つけるだけで かまいません。そこには、むかしの CGIと おなじ ような しごとを する しくみが、かくれて いるかもしれません。

おうちの 人に きいて みよう

むかし ホームページを つくった ことが あるか、きいて みましょう。きりばんの はなしが 聞けるかも しれません。

くらべて みよう

本などで しらべる ときは、ジオシティーズの ほかにも、いろいろな サービスが あった ことを たしかめて みましょう。

今日できること

普段使うサイトで、感想や問い合わせを書く入力欄を探してみましょう。送信はせず、見つけるだけで十分です。入力した内容をサーバーが受け取って処理する流れは、CGIの時代から続く基本の形の一つです。

聞いてみる

家族や身近な人に、昔ホームページを作ったり、キリ番を踏んだりした経験があるか聞いてみましょう。当時の空気は、資料より人の話のほうが伝わることがあります。

公式情報を読む

サービス終了の経緯は、ヤフーやKADOKAWAの公式のお知らせや、報道で読めます。日本語で読める資料としては、この記事の出典にあるImpress Internet Watchなどの報道が手がかりになります。CGIの仕様そのもの(RFC 3875)は英語なので、出典欄に載せるだけにしました。

今日できること

身近なサイトの入力フォームを見つけ、送信ボタンは押さず、入力した内容がどこへ送られ、何が返ってきそうかを家の人と話してみる。CGI以降も、フォームの値がサーバーに渡って処理される基本構造は続いている。

資料を読む

日本語では、Impress Internet Watchのジオシティーズ終了の報道[2]や、ケータイ Watchの魔法のiらんどのインタビュー[4]が読める。CGIの原典(RFC 3875)などの英語資料は出典欄にまとめた。

残った問い

キリ番の起源と、日本国内の個人ホームページ数やカウンター普及率は、参照した資料では確認できていない。当時ホームページを作っていた人の話を聞くことも、手がかりになる。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

webの記事は2026-09-30に確認した。要約でしか確かめていない資料は、本文でそのように書いた。

  1. Wikipedia「GeoCities」。https://en.wikipedia.org/wiki/GeoCities (創設・買収・米国版終了と、Archive Teamによる保存の数値(Archiving efforts)について。二次資料)
  2. Impress Internet Watch「ジオシティーズ終了」報道。https://www.watch.impress.co.jp/docs/news/1145646.html (日本版の運営と終了の日付・理由について。報道)
  3. Archive Team wiki「GeoCities」。https://wiki.archiveteam.org/index.php/GeoCities (データ保存と公開について。英語)
  4. ケータイ Watch「魔法のiらんど」インタビュー。https://k-tai.watch.impress.co.jp/cda/article/interview/43223.html (サービス開始と利用について。報道)
  5. BuzzFeed Japan「魔法のiらんど」ホームページ機能終了の記事。https://www.buzzfeed.com/jp/harunayamazaki/mahojp (機能終了とKADOKAWAの説明について。報道)
  6. RFC 3875「The Common Gateway Interface (CGI) Version 1.1」。https://www.rfc-editor.org/rfc/rfc3875 (CGIの役割について。一次資料・英語)
  7. Wikipedia「Common Gateway Interface」。https://en.wikipedia.org/wiki/Common_Gateway_Interface (フォームの値の渡され方について。二次資料)
  8. MDN Web Docs「Server-side website programming first steps」。https://developer.mozilla.org/en-US/docs/Learn_web_development/Extensions/Server-side/First_steps/Introduction (静的サイトと動的サイトの違いについて。英語)
  9. opensource.com「Perl and the birth of the dynamic web」。https://opensource.com/life/16/11/perl-and-birth-dynamic-web (カウンター・ゲストブックとCGIについて。英語)
  10. BCN+R「インターネット老人会」。https://www.bcnretail.com/topics_detail9/20230623_340132.html (キリ番の習慣について。報道)
  11. ITmedia PC USER「1999年のホームページ」特集。https://www.itmedia.co.jp/pcuser/spv/1612/08/news014.html (カウンターとキリ番の報告について。報道)

なおした ところ

更新履歴

更新履歴(改版の記録)

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