1. ナイフとは ちがう、「こすり切る」と いう きり方
1. ナイフとは違う、「こすり切る」という切り方
1. はさみは2枚の刃をすれ違わせるせん断力で切る
ナイフは、1まいの はを おしつけて、ものを おしわける ように きる[1]。はさみは ちがう。2まいの はを ぴったり あわせて、すれちがわせる ことで、あいだに ある ものを たちきる[1]。この きり方を「せんだん」と いう[1]。1まいの はだけでは、この きり方は できない。
ナイフは、1枚の刃を押しつけて、ものを押し分けるように切る[1]。はさみは違う。2枚の刃をぴったり合わせて、すれ違わせることで、あいだにあるものを断ち切る[1]。この切り方を「せん断」という[1]。1枚の刃だけでは、この切り方はできない。
ナイフは1枚の刃をくさびのように押し込み、繊維や組織を押し分けて切断する。これに対しはさみは、2枚の平行な刃をぴったり密着させたまますれ違わせ、その間にある対象物を「せん断」する。この動作には、2枚の刃が一定の圧力で押しつけ合った状態を保つことが不可欠であり、1枚の刃だけではこの機構は成立しない[1]。
2. さいしょの はさみは、ばねで つながった 1まいの 板だった
2. 最初のはさみは、ばねでつながった1枚の板だった
2. 古代ギリシャのばね式はさみがU字型の原型となった
いまから やく3000年 まえ、古代ギリシャで、羊の 毛を かる ために つかわれた はさみが あった[2]。1まいの きんぞくの 板を Uの 字に まげて、りょうはしを はに した、ばねの ちからで ひらく しくみだ[2]。いまのところ、これが のこって いる いちばん 古い はさみの なかまだと される[2]。
3. ローマの じだいに、まん中を とめて まじわらせる 形が うまれた
3. ローマの時代に、真ん中を留めて交わらせる形が生まれた
3. 古代ローマでピン留め式のX字型はさみが発明された
いまの はさみに ちかい、2まいの はを まん中で ピンで とめて、Xの 字のように くみあわせる 形は、古代ローマで うまれた[3]。のこって いる いちばん 古い ものは、いまから やく2000年 まえの ものだ[3]。ばね式より、力が つたわりやすく、こまかい さぎょうに むいて いた。
4. 日本にも、大むかしの はさみが のこって いる
4. 日本にも、大昔のはさみが残っている
4. ローマ型のはさみは中国・朝鮮半島を経て日本へ伝来したとされる
ローマで うまれた Xの字の はさみは、中国や ちょうせんはんとうを とおって、日本にも つたわったと される[4]。なら市の しょうそういんには、いまも どうめっきを ほどこした、この 形の はさみが のこされて いる[4]。
5. 左ききの 人が べつの はさみを つかう、りゆう
5. 左ききの人が別のはさみを使う、理由
5. 利き手により刃を押しつけ合う力の向きが変わる
右きき用の はさみを 左手で つかうと、うまく きれない ことが ある[5]。切り口が はの かげに かくれて 見えにくい ことに くわえて、ふつうの もちかたでは、左手で もつと、2まいの はが おしつけあう ちからでは なく、はなれあう ちからに なりやすいのだ[5]。左きき用の はさみは、この はの くみあわせを ぎゃくに して 作られて いる[5]。
はさみを、ぎゃくの 手で もって みる
はさみを、逆の手で持ってみる
はさみを逆の手で持ち、切れ方の違いを確かめる
いつも つかって いる はさみを、はんたいの 手で もって、いらない紙を きって みよう。いつもより きりにくいと かんじたら、それが「はの おしつけあう ちから」の むきの ちがいだ。なれない 手で もつと、手を きって しまう ことも ある。かならず 大人と いっしょに、ゆっくり ためして みよう。
いつも使っているはさみを、反対の手で持って、いらない紙を切ってみよう。いつもより切りにくいと感じたら、それが「刃の押しつけあう力」の向きの違いだ。慣れない手で持つと、手を切ってしまうこともある。十分に気をつけて、ゆっくり試してみよう。
利き手ではない方の手で、いつものはさみを使って紙を切ってみよう。切りにくさの違いを感じたら、それは見た目の問題だけでなく、2枚の刃にかかる力の向きが変わったことの表れである。慣れない持ち方は手を切るおそれもあるため、十分に注意しながら試すこと。
しらべた ところ
参考にした情報源
参考にした情報源
- フリー百科事典『ウィキペディア』「はさみ」。 https://ja.wikipedia.org/wiki/はさみ (はさみが2枚の平行な刃をすれ違わせるせん断力によって物を切断する機構であることは同出典による)
- フリー百科事典『ウィキペディア』「はさみ」。 https://ja.wikipedia.org/wiki/はさみ (紀元前10世紀ごろの古代ギリシャでU字型・ばね式のはさみが羊毛の刈り取りに使われ、現存する最初期の例とされることは同出典による)
- フリー百科事典『ウィキペディア』「はさみ」、試作.com「はさみの発明者は『羊飼い』?鍛冶職人が支えたはさみの歴史」。 https://ja.wikipedia.org/wiki/はさみ https://www.shisaku.com/blog/anatomy/post-40.html (現存する最古のピボット式(X字型)はさみが紀元前27年ごろの帝政ローマ時代のものであることは両出典による。ばね式が第3種てこ・ピボット式が第1種てこの構造を持つことは1点目の出典による)
- フリー百科事典『ウィキペディア』「はさみ」、試作.com「はさみの発明者は『羊飼い』?鍛冶職人が支えたはさみの歴史」。 https://ja.wikipedia.org/wiki/はさみ https://www.shisaku.com/blog/anatomy/post-40.html (ローマ型のはさみが中国・朝鮮半島を経て日本に伝わり奈良の正倉院に銅めっきを施したものが残されていること、中国に6世紀ごろのギリシア型はさみが残っていることは1点目の出典による。正倉院所蔵の「金銅剪子」が長さ22cmほどで灯明の芯切り用または仏事用の花切りばさみだったとされることは2点目の出典による)
- shinju65.com「ハサミの左利きと右利きの違いは?普通のハサミが左手で切れない理由」。 https://shinju65.com/others/hasami-migi-hidari (右利き用のはさみは親指で上刃を押し他の指で下刃を引くことで刃どうしが密着する向きに力がかかるよう設計されていること、左手で使うとこの力が逆に働き刃が離れる方向にかかること、切り口が見えにくいことも重なることは同出典による)
なおした ところ
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