1. すみの なかみは?
1. 墨の中身は、黒い粘液
1. 墨の成分と出るところ
すみは、からだの なかの「すみぶくろ」に ためて あります。でるときは、おしりの ちかくの くだから でます[1]。
そこで ねばねばした ものが たされます。だから すみは、ただの くろい みずでは なく、ねばりけを もって います。
くろい いろの もとは「メラニン」という つぶで、すみの おもさの 15パーセントほどを しめると いわれます。
2. すみで、さかなは どう なる?
2. 水槽の実験では、攻撃が遅れた
2. 水槽実験:捕食の遅延
すみが やくに たつのか、みずそうで ためした けんきゅうが あります。さかなと えさの あいだに、すみの くもを だして みるのです。
すると、さかなが えさに とびつくのが おくれた、と ほうこく されて います[1]。
ただ、こういう じっけんは まだ すくなく、うみの なかの ようすを そのまま うつした ものでは ありません。
3. すみが、さかなを よぶことも?
3. 墨が、逆に相手を引きよせる例
3. 捕食者による効果の違い:ウツボの場合
すみは、どんな あいてにも きくとは かぎりません。タコの すみが、ウツボを ひきよせた、と いう ほうこくが あります[1]。
ウツボは、すみを さぐったり、おそいかかったり したそうです。にげる ための すみが、あいてに よっては めじるしに なって しまう かもしれません。
墨の効果は、相手によって違うようです。ある報告では、タコの墨がウツボを引きつけ、探し回ったり、攻撃したりする行動が見られました[1]。
逃げるための墨が、相手によっては居場所を知らせる合図になりうる、ということです。なぜそうなるのかは、この報告だけでは分かりません。
墨の効果は捕食者の種類に依存する。総説では、Octopus bimaculoides の墨がウツボにとって誘引的で、探索行動と攻撃行動を引き起こしたことが挙げられている[1]。
墨が忌避物質として一様に働くわけではない、という点が、この分野の見方を単純にしない。なお、この一例から他の捕食者や種へ一般化はできない。
じぶんでも しらべて みたく なったら
自分でも調べてみたくなったら
自分でも調べてみたくなったら
おうちで できること
おうちの ひとと いっしょに、コップの みずに、しゅうじの ぼくじゅうを 1てき たらして みましょう。ひろがり かたを、じっと 見ます。ふくや てに つくと おちにくいので、ふるい ふくを きて、しんぶんしの うえで やります。
しらべる ヒント
すいぞくかんの イカや タコの コーナーで、すみを はく ところの しゃしんや ひょうしきを さがして みましょう。
家でできること
コップの水に、習字用の墨汁を1滴落とし、広がり方を観察してみましょう。汚れても困らない服で、新聞紙の上で行ってください。これは墨汁の広がり方を観察する体験で、墨が視界をさえぎる効果を確かめる実験ではありません。墨汁は汚れが落ちにくいので、大人と一緒に行いましょう。
調べてみるヒント
水族館のイカ・タコの展示では、墨を吐く場面の写真や解説が見られることがあります。「敵の種類によって墨の効き目が違う」という点に注目して探してみてください。
家でできること
コップの水に習字用の墨汁を1滴落とし、広がり方を観察する。汚れが落ちにくいので、新聞紙の上で、汚れてよい服で行う。
資料を読むなら
出典の総説[1]は、墨の生産・成分・機能・応用を扱い、防御実験の節があり、墨の雲を出すと何がどう変わったかを読み比べられる。サメの嗅覚受容体の研究[2]は、計算による予測である点に注意して読み、「予測」と「実験」の違いを確かめるとよい。
しらべた もとの じょうほう
参考にした情報源
参考にした情報源と、その使い方
墨の性質と防御の実験は総説[1]、サメの嗅覚受容体の予測は論文[2]による。どちらも英語の資料で、内容は要約して使った。
- Cephalopod Ink: Production, Chemistry, Functions and Applications(Marine Drugs, PMC) https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC4052311/ (墨の成分・出るところ・防御実験・ウツボの例)
- Decoding deception: the binding affinity of cuttlefish ink on shark smell receptors(PMC, 2025) https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC11917480/ (コウイカの墨とサメの嗅覚受容体の予測)
なおした ところ
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