1. コンセントの でんきを、そのまま スマホに いれられないの?
1. コンセントの電気は、そのままではスマホに入れられない
1. 交流を直流に変える ── 充電器が最初にする仕事
じゅうでんきを よく 見ると、ちいさな もじで 数字が かいて あります。「にゅうりょく」と「しゅつりょく」です。
コンセントから くる でんきは「こうりゅう」と いいます。スマホを じゅうでんする ときに つかうのは「ちょくりゅう」です。この ふたつは ながれかたが ちがいます。
だから じゅうでんきは、こうりゅうを ちょくりゅうに かえる そうちです[1]。ところが、かえかたに よって、はこの おおきさは ずいぶん ちがって きます。
充電器の表面には、入力と出力の数字が小さく印刷されています。コンセント側は交流、スマホ側は直流という組み合わせが多く、この違いが、充電器の最初の仕事を決めています。
交流は、電気の向きが入れかわりながら流れる電気です。直流は、一定の向きに流れる電気です。ACアダプター(充電器)は、交流を直流に変える装置です[1]。
では、その変換はどうやって行うのでしょうか。じつは、方式によって、箱の大きさも重さも大きく変わります。
充電器の本体に印刷された入力・出力の表示を見ると、入力が交流、出力が直流という組み合わせが多い。ACアダプターは、交流電源を直流に変換する装置である[1]。
交流は向きと大きさが時間とともに変わり、直流は一定の向きに流れる。スマホ内部の電池に電気を入れるには直流が要るため、充電器の最初の仕事は交流から直流への変換になる。
変換の方式は大きく2つあり、箱の大きさや重さに差が出る。向きが入れかわる電気を直流にするには、電圧を下げる部品と、向きをそろえる部品、波をならす部品が要るので、どの部品をどう使うかで箱の姿が変わる。どう違うのかが次の問いになる。
2. おおきな かえる そうちが、どうして ちいさく なったの?
2. 変換の方式が変わると、箱が小さくなる
2. リニア方式とスイッチング方式 ── 小型化の理由
ひとつめの かえかたは、「トランス」という おおきな ぶひんで でんあつを さげます。それから、でんきの ながれを ととのえます。おおきな トランスが いるので、はこも おおきく おもく なりやすいです[1]。
ふたつめは、でんきを スイッチで ものすごく はやく 入れたり きったり する かえかたです。この はやい くりかえしを つかうと、はこを ちいさく かるく できます[1]。
たとえば、じゃぐちを ものすごい はやさで ひらいたり しめたり して、でる みずの りょうを ととのえる ようすに にて います。ただし、ほんとうの きかいの なかでは、でんきを ぶつぶつと きざんで いるのです。
1つめは、リニア方式(トランス方式)です。トランスで電圧を下げ、ダイオードとコンデンサーで整流(向きをそろえる)し、平滑化(波をならす)して直流にします。大きなトランスが必要なので、大きく重くなりやすい方式です[1]。
2つめは、スイッチング方式です。交流をいったん直流にしてから、スイッチング素子(MOSFETなど)でオンとオフを高速に繰り返し、高周波のパルスを作って出力電圧を整えます。高周波を使うので、トランス方式より小型・軽量にできます[1]。高周波にするほど小型化しやすい、という説明もあります。
水道の蛇口を、ものすごい速さで開けたり閉めたりして出る水の量を整える様子に、少し似ています。ただし、実際は電気を細かく刻んで流すので、水の流れそのものとは別物です。
こうして、手のひらに乗る大きさまで小さくなりました。すると今度は、小さな箱でできるだけ多くの電気を送りたい、という注文が出てきます。
リニア方式は、トランスで電圧を下げ、ダイオードとコンデンサーで整流・平滑化して直流にする。大きなトランスが必要なので、大きく重くなりやすい[1]。
スイッチング方式は、交流をいったん直流にしたあと、MOSFETなどのスイッチング素子でオン・オフを高速に繰り返し、高周波のパルスを作って出力電圧を整える。高周波を使うためトランス方式より小型・軽量にでき[1]、高周波化が小型化の簡単な手法だという説明もある。
リニア方式が大きくなるのは、電圧を下げるトランスが大きいからであり、スイッチング方式は、そのトランスを小さくできる高周波の使い方に工夫がある。この違いが、手のひらに乗る充電器を成り立たせている。ただし、小さな箱の中でできる電力には限りがあるので、電力を増やすにはどうするか、という問いが残る。
3. でんきを ふやしたいのに、どうして でんあつを あげられなかったの?
3. 電力を増やしたいのに、電圧を上げられなかった
3. 5Vの壁 ── 電流を増やすしかなかった事情
でんきの ちからは、「ボルト」と「アンペア」を かけて、「ワット」で あらわします。
むかしからの USBの きまり(USB BC)は、5ボルトで さいだい 1.5アンペアです。かけ算を すると、7.5ワットです[2]。
ボルトを あげられないなら、アンペアを ふやすしか ありません。でも、アンペアを むりに ふやすと、きまりから はみだして、あぶない おそれが でて きました[2]。
そこで、いろいろな かいしゃが それぞれの やりかたを つくりました。それを、ひとつの きまりに まとめたのが「USB PD」です[2]。
電気の力(電力)は、電圧(ボルト)と電流(アンペア)を掛けると出ます。USB(BC規格)の標準は、5Vで最大1.5Aです。計算すると5V×1.5A=7.5Wです[2]。
電圧を5Vから上げられない決まりの中で電力を増やすには、電流を増やすしかありません。ところが、規格を外れた大きさの電流になるなど、安全の心配が出てきました。そのため、QualcommのQuick Chargeのような各社独自の方式が生まれ、そのあとUSB PDが、高い電力を出せる方法を標準にしました[2]。
電圧を上げると何が変わるのか、計算で見てみましょう。5Vのまま3Aなら15W。同じ3Aでも、20Vにすれば60Wです。電流を増やさなくても、電圧を上げれば電力は増えます。
電圧を変えるなら、スマホ側が受け取れる電圧でなければなりません。では、充電器はどうやってそれを知るのでしょうか。
USB BCの標準は5V・最大1.5A、つまり5V×1.5A=7.5Wである[2]。電圧を固定したまま電力を増やす方法は、電流を増やすことしかない。しかし規格外の電流や安全上の懸念が生じ、そのためQualcommのQuick Chargeなどの独自方式が生まれ、USB PDが高電力を標準化する流れになった[2]。
電圧を使う利点は、計算で確かめられる。同じ3Aで、5Vなら15W、20Vなら60Wになる。電力は電圧と電流の積なので、電流を増やさずに電圧を上げれば、電流に伴う負担を抑えながら電力を増やせる。この「負担を抑える」という部分は、筆者の計算上の整理であり、出典の主張ではない。
ただし電圧を変えるなら、受け取るスマホの側が、その電圧に耐えるものでなければならない。充電器はどうやってそれを知るのかが、次の問いになる。
4. じゅうでんきと スマホは、なにを そうだん して いるの?
4. 充電器が「送れる組み合わせ」を伝え、スマホが選ぶ
4. USB PDの交渉 ── パワールールと要求
USB PDの じゅうでんきは、まず スマホに つたえます。「わたしは、5ボルト3アンペアか、9ボルト2アンペアを おくれますよ」と いった ぐあいです。これは PDの れいで、さっきの 5ボルト1.5アンペアの きまりとは べつの はなしです。
スマホは、その なかから ひつような ものを えらんで、おねがいします。じゅうでんきは、ふさわしくない おねがいは ことわる ことも できます[2]。
5×3は 15、9×2は 18です。ワットが ちがう くみあわせを、スマホが えらべる わけです。
ただし、じゅうでんきと ケーブルと スマホの ぜんぶが PDに あって いないと、この そうだんは つかえません。
USB PDでは、充電器が「5V3A、または9V2Aなら出せます」というように、供給できる電圧と電流の組み合わせ(パワールール)を最初にスマホへ伝えます。スマホは、その中から必要なものを選んで要求します。充電器は、不適切な要求なら断ることができます[2]。
この例で計算すると、5V×3A=15W、9V×2A=18Wです。電力のちがう組み合わせを、スマホ側が選べることになります。
標準の電圧は5V・9V・15V・20Vの4つです。2021年発表のUSB PD 3.1では、28V・36V・48Vが加わり、最大240Wまで扱えます[2][3]。
ここで検算をしてみます。28Vで140W、36Vで180W、48Vで240Wとされるので、電力を電圧で割ると、どれも5Aになります(140÷28、180÷36、240÷48)。従来の最大100Wも、20Vなら100÷20=5Aです。電流を5Aのままにして、電圧を上げることで電力を増やしているわけです。なお、240Wを使えるのは新しい電圧に対応した機器だけで、ふつうの充電器は5〜20Vの範囲です[3]。
電力の向きも固定ではなく、機器は必要な電力だけを要求します。ただし、PDが使えるのは、充電器・ケーブル・機器の全部が対応しているときです[3]。
では、スマホの中の電池には、電気はどんな順番で入っていくのでしょうか。
USB PD対応の充電器は、「5V3A or 9V2A…」のように、供給可能な電圧と電流の組み合わせ(パワールール)を充電される側へ通知する。受け取る側はその中から必要なものを選んで要求し、充電器は不適切な要求を断れる[2]。
PD 3.0の標準電圧は5V・9V・15V・20Vの4つ、2021年発表のPD 3.1では28V・36V・48Vが加わり、最大240Wまで扱える[2][3]。表の電力(28Vで140W、36Vで180W、48Vで240W)を電圧で割ると、いずれも5Aになる。従来のPDの最大100Wも、20Vで5Aである。つまり、電流の上限を保ったまま電圧の段階を増やして、電力の上限を上げた、と読める。この読みは出典の文章ではなく、数字から導いたものである。240Wは新電圧を使うEPRのときだけで、ふつうの充電器は5〜20Vの範囲にとどまる[3]。
電力の向きは固定されず、機器は必要な電力だけを要求する[3]。充電器・ケーブル・機器のすべてが対応しないとPDは使えないという説明があるが、これは二次資料の記述である。
電圧が決まった後、電池にどう入るのか。電池側の事情が次の章になる。
5. でんちが いっぱいに ちかづくと、どうして でんりゅうが へるの?
5. 定電圧に切り替わると、充電電流が減っていく
5. 定電流・定電圧の2段階 ── 電流が減る理由と上限電圧
スマホの でんちは、リチウムイオンでんちです。じゅうでんは ふたつの だんかいで すすみます。
ひとつめは、おなじ でんりゅうを ながしつづけます。でんあつが きまった ところまで あがったら、ふたつめです。こんどは でんあつを いっていに たもちます。すると、でんりゅうは しぜんに へって いきます[4]。
でんあつの うえの かぎりは、コバルトけいの でんちで 1つぶん 4.2ボルトです。この かぎりを こえて じゅうでんすると、でんちが いたんで しまいます[4]。
だから じゅうでんきは、かぎりを ちゃんと まもる ように つくられて います。
リチウムイオン電池の充電は、一般に2段階の方式が使われます。まず、一定の電流(定電流)で、電圧が目標の値になるまで電気を入れます。目標に達したら、電圧を一定に保つ段階(定電圧)に切り替えます。このとき、電流は自然に減っていきます[4]。
コバルト系の電池では、1セルあたりの上限が4.20V(許容±50mV)です。満充電とは、電流が電池の容量(Ah)の3〜5%まで下がった状態とされます[4]。たとえば容量が3Ah(3000mAh)の電池なら、3×0.03=0.09A、3×0.05=0.15Aで、90〜150mAになったときです。3000mAhは計算のための仮の数字です。
上限電圧は電池の種類によって違い、4.2Vはコバルト系の例です[4]。
Battery Universityの解説では、リチウムイオン電池は過充電に耐えられず、定められた電圧を超えると、金属リチウムが出てきたり、ガスが出て内圧が上がったりするそうです[4]。だから、電圧の上限を厳しく守る制御が必要になります。
ここまでは、ケーブルでつなぐ充電でした。ケーブルなしで電気を渡すのは、どんな仕組みなのでしょうか。
リチウムイオン電池の充電は、一般に定電流(CC)と定電圧(CV)の2段階の方式で行われる。まず定電流で電圧が目標値になるまで入れ、次に定電圧に切り替えて電圧を一定に保つ。この段階では電流が自然に減っていく[4]。
コバルト系は1セルあたり4.20V(許容±50mV)まで充電し、満充電は電流が容量(Ah)の3〜5%まで下がった状態を指す[4]。仮に容量が3Ah(3000mAh)なら、0.09〜0.15A、つまり90〜150mAに下がった時点が目安になる。3000mAhは計算のための仮の値で、特定の機種の数字ではない。上限電圧は電池の種類で違い、4.2Vはコバルト系の例である[4]。
電圧の上限を厳密に守る理由について、Battery Universityは、リチウムイオン電池が過充電を吸収できないためだと説明している。定められた電圧を超えると、金属リチウムの析出やガス発生による内圧上昇が起こりうるという[4]。電流が減るのはこの上限の電圧を保つ結果であり、危険を避ける設計の一部と読める。なお、満充電の目安が容量の3〜5%というのは、電流がゼロになるまで待つのではなく、小さくなった時点を終わりと見なす考え方である。
ここまでは、すべてケーブルを使った充電だった。ケーブルなしで電気を渡す仕組みは、どう成り立っているのか。
6. ケーブルが なくても、どうやって でんきを わたすの?
6. ケーブルなしで充電する Qi ── コイルと磁界で電気を渡す
6. Qiの電磁誘導 ── 位置ずれと異物検出
スマホを おくだけで じゅうでんできる「Qi(チー)」は、コイルと じしゃくの ちからを つかいます。
おく ほうの コイルに こうりゅうを ながすと、まわりに じしゃくの ちからが できます。スマホの なかの コイルが それを うけとって、でんきが うまれます[5]。
コイルが ちかい ほど、じょうずに つたわります。だから、すこし ずれても いい ように、コイルを うごかしたり、たくさん ならべたりする ものが あります[5]。
きんぞくが のって しまうと、あつく なる ことが あります。そこで、きかいが みはりを して、あぶない ときは ちからを さげたり とめたり すると せつめい されて います[6]。
Qiは、電磁誘導を使うワイヤレス充電です。充電パッドの送電コイルに交流を流すと磁界ができ、スマホ側の受電コイルに電流(誘導起電力)が生まれます。Qiは規格団体のWireless Power Consortium(WPC)が標準化したもので、Qi対応なら、メーカーが違っても組み合わせて使えます[5]。
コイルは近いほど効率がよいので、位置ずれには工夫があります。受電コイルを見つけて送電コイルを動かす方式や、複数のコイルを並べる方式が使われます[5]。
もう一つ、見張り役もいます。送電コイルの磁界は、コインや鍵などの金属に渦電流を起こして熱くしてしまいます。そこで、スマホ側が受け取った電力を充電パッドに伝え、送った電力との差が大きいと、金属などがあると判断して電力を下げたり止めたりする仕組みがあると、特許文書には説明されています[6]。
ケーブルがあってもなくても、電気を渡す仕組みは世界中で使われます。では、端子の形をそろえる動きは、どこまで進んでいるのでしょうか。
Qiは電磁誘導を利用する。充電パッドの送電コイルに交流を流して磁界を作り、スマホ側の受電コイルに誘導起電力が生じる。規格はWireless Power Consortium(WPC)が標準化し、Qi対応ならメーカーが違っても使える[5]。
コイル同士が近いほど効率がよい。置く位置が少しずれるだけで受け取れる電力が下がりうるので、送電側が受電コイルを検知してコイルを動かす方式や、複数コイルを並べる方式で位置ずれに対応する[5]。
磁束はコインや鍵などの金属に渦電流を生じさせ、熱を持たせる。そのため異物検出があり、受電側が受け取った電力を送電側へ伝え、送った電力との差が大きければ異物ありと判断して、電力を下げるか止める、と特許文書は説明する[6]。
ここまでの仕組みは、メーカーや国をこえて使われる。ならば、端子の形や規格をそろえる動きは、どこまで進んでいるのか。
7. せかいで、たんしを そろえる うごきは あるの?
7. 世界では、充電のポートをそろえる動きも進んでいる
7. EUの充電ポート統一 ── USB-Cと「充電器なし」の選択
ヨーロッパの EUでは、2024ねんの おわりから、スマホや イヤホンなどの じゅうでんの ところを、USB-Cに そろえる きまりが はじまりました[7]。
パソコンも、あとから その きまりの たいしょうに なります。
また、あたらしい きかいを かう ときに、じゅうでんきが ついて いる ものと、ついて いない ものを えらべるように なります[7]。
EUでは、2024年末までに、スマホ・タブレット・イヤホン・デジタルカメラなどの充電ポートをUSB-Cに統一する義務が始まりました。ノートパソコンは、法の発効から40か月後に適用されます[7]。
買う人は、新しい機器を、充電器が付いたものと付かないもののどちらかで選べるようになります[7]。すでに充電器を持っている人が、同じものをいくつも持たなくてすむ、という考え方です。
端子がそろうと、あとは中の電圧と電流の相談がうまくいくかどうか、が大切になります。第4章のUSB PDは、その役目をする規格の一つです。
EUでは、スマホ・タブレット・イヤホン・デジタルカメラなどの充電ポートをUSB-Cに統一する義務が、2024年末までに始まる。ノートPCは法の発効から40か月後に適用される。購入者は、新しい機器を充電器付きか、なしかで選べる[7]。
端子がそろうことは、物理的な接続の共通化である。そのうえで、電圧と電流を安全に決める手続きが必要になるため、第4章のUSB PDのような取り決めが、実際の使い勝手を左右する。端子の形がそろっても、充電器が出せる電圧と電流の組み合わせは機器ごとに違うので、どの充電器でも同じ速さになるとは限らない。この点は第3章の計算(電圧×電流)で説明できる。購入時に充電器の有無を選べるのは、すでに持っている充電器を使い回せるようにするための仕組みと読める。
うちの じゅうでんきの ひょうじを よんで けいさんして みよう
充電器の表示を読んで、自分で電力を計算してみよう
手元の充電器で検算し、規格を原典で読む
今日できること
おうちの じゅうでんきの ひょうじを 見て、「しゅつりょく」の ボルトと アンペアを さがして みましょう。ふたつを かけ算すると、ワットが わかります。
ためす ときは、じゅうでんきを ぶんかいしないで ください。ぬれた 手で コンセントに さわるのも だめです。
出かけてできること
おみせで、「PD」や「Qi」と かいて ある ものを さがして みましょう。
こうしきの 情報
USBの きまりを きめて いる USB-IFの ホームページが あります。えいごですが、ひょうの すうじだけでも 見られます。
今日できること
家の充電器の「出力」の欄を見て、電圧(V)と電流(A)を掛けると、何ワットか分かります。付属の充電器と、別の古い充電器を比べると、電力の差が数字で見えます。充電器を分解したり、ぬれた手でコンセントにさわったりしないでください。
スマホの充電を、15分ごとに画面の%で記録して、グラフにするのもおもしろいです。電池がいっぱいに近づくと進み方が遅くなるのか、観察できます。ただし、遅くなるのはほかの理由かもしれず、この記事の説明だけで言い切れるものではありません。
出かけてできること
家電量販店で、「PD対応」や「Qi対応」の表示がある充電器を見比べ、ワット数と値段の関係を調べてみましょう。
もう一歩
充電器の「入力」の欄も読んでみましょう。コンセントから受け取る電圧と電流が書いてあります。出力のワット数より、入力のほうが少し大きくなるのが ふつうです。変換の途中で熱になって逃げる分があるからです。
今日できること
家の充電器の出力表示から電圧と電流を読み、電力を計算する。複数の充電器で比べ、第3章・第4章の「電圧×電流」の整理が、自分の機器でも成り立つかを確かめる。充電器の分解は危険なので行わない。
スマホの充電中の%を一定時間ごとに記録し、後半で増え方が遅くなるかを見る。第5章の電流の減少が理由かもしれないが、温度管理など別の理由も考えられるので、仮説として扱う。
出かけてできること
家電量販店の売り場で、PD対応・Qi対応の表示と、ワット数・価格を比べる。
もう一歩
充電器の入力表示(電圧・電流)も読み、出力の電力と比べる。入力側が大きくなるのが通例で、差は変換の途中で熱などになる分と考えられる。
しらべた もとの じょうほう
参考にした情報源
参考にした情報源と、その使い方
今回は、変換方式はPanasonicの用語集、USB PDはPC WatchとUSB-IF、電池の充電はBattery University、Qiは@ITと特許文書、EUの規則は欧州議会の資料を突き合わせた。特許文書の説明は規格書そのものではないため、「と説明されている」の強さで書いた。
- Panasonic 電気設備の用語集「ACアダプター」 https://www2.panasonic.biz/jp/terasu/skill/dictionary/ACadapter.html (交流から直流への変換・リニア方式とスイッチング方式)
- PC Watch「USB PD」の解説 https://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/config/1110605.html (USBの標準電力・PDのパワールール)
- USB-IF「How USB Power Delivery Works」 https://www.usb.org/usb-charger-pd (PD 3.1の電圧と最大電力)
- Battery University「BU-409 Charging Lithium-ion」 https://batteryuniversity.com/article/bu-409-charging-lithium-ion (定電流・定電圧の充電、上限電圧、満充電の目安)
- @IT「Qi」用語解説 https://atmarkit.itmedia.co.jp/ait/articles/1112/12/news120.html (Qiの電磁誘導・位置ずれへの対応)
- Qiの異物検出を説明する特許文書(米国特許番号10879744) https://patents.google.com/patent/US10879744B2/en (金属の発熱と異物検出の説明)
- European Parliament「USB-C to become EU's common charger」 https://www.europarl.europa.eu/topics/en/article/20220413STO27211/usb-type-c-to-become-eu-s-common-charger-by-end-of-2024 (EUの充電ポート統一)
なおした ところ
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