1. がぞうは、どうして おおきく なるの?
1. 画像は「色のついた点」の集まり
1. 画素の数と色の数 ── 圧縮前のサイズ
デジタルの しゃしんや イラストは、とても 小さな 点が、たてと よこに ならんだ ものです。ひとつの 点には、ひとつの 色が 入って います。
たとえば、たてに 1000こ、よこに 1000この 点が あると します。それだけで 100万この 点です。ぜんぶの 点の 色を そのまま 書くと、ファイルは とても 大きく なります。
そこで、書く ことを へらす くふうが 生まれました。それが、GIFと PNGと JPEGです。
2. さいしょの GIFは、256色だけで えを かいた
2. 1987年のGIF ── 256色と、くり返しをまとめる圧縮
2. GIF(1987)── 256色パレットとLZW圧縮
GIFは、1987ねんに アメリカの CompuServeと いう 会社の チームが 作りました。リーダーは スティーブ・ウィルハイトさんです[1]。
ひとつの えに 使える 色は、さいだい 256色までです。色の 見本ちょうを 256まい 用意して、点ごとに 「何ばんの 色」と 書く イメージです。
そのうえで、おなじ ならびが 出て きたら まとめて 書きます。たとえば 「赤 赤 赤 赤 赤」を「赤が 5こ」と 書く ようなものです。ただし ほんとうの GIFの やり方は、もう すこし ふくざつです。まとめても、元の えに ぴったり もどせます[1]。
GIFは、1987年6月15日にアメリカのCompuServe社のチームが開発しました。リーダーはスティーブ・ウィルハイトです[1]。
1つの画像が使える色は、最大256色のパレットの中から選びます[1]。色見本帳の番号だけを画素ごとに書いておき、番号と色の対応は別に持つ、という考え方です。
圧縮にはLZWという方式を使い、これは可逆圧縮です[1]。似た並びを短い記号にまとめる方式で、たとえば「赤赤赤赤赤」を「赤が5個」と書くようなものです。ただし実際のLZWの手順は、この例より複雑です。
1990年のGIF89aという仕様では、透明にする色の指定や、時間差をつけた複数のコマを持てるようになり、簡単なアニメーションが作れます[2]。ただし仕様書自身が「アニメーション用のものではない」と書いています。
GIFは1987年6月15日にCompuServeのチーム(リーダーはSteve Wilhite)が開発した[1]。1画像が参照できるのは最大256色のパレットで、圧縮にはLZW方式の可逆圧縮を使う[1]。
1990年7月31日のGIF89a仕様は、最大256色のカラーテーブルとLZW圧縮を定め、透明色の指定と、時間差をつけた複数コマを可能にした[2]。簡易アニメーションが動くのはこの仕組みによる。ただし仕様自身が「アニメーションのためのプラットフォームを意図したものではない」と述べている点は押さえておきたい[2]。
色数の上限が低いことは、写真には不利になる。連続した色の変化を256色で表すと、色の段差が目立つ。この点は写真の一般的な性質からの説明で、今回の出典が直接述べる部分ではない。
3. PNGは、GIFの つぎに 生まれた
3. 特許を避けて生まれたPNG ── 色の数と半透明が広がった
3. PNG(1994〜1996)── LZW特許を契機とした可逆形式
1994ねんの 年の くれ、GIFで 使われて いる やりかたに 特許が あるので、ソフトを 作る 人は ゆるしが いる、と 発表されました[6]。
そこで 1995ねんの はじめに、特許の かからない、かわりの かたちとして PNGが 作られました[6]。
PNGも、元に もどせる ちぢめかたです[3]。GIFより 色の 数を 多く あつかえます。すきとおった ぶぶんを 「すこしだけ すきとおる」に する ことも できます[4]。
1994年の暮れ、UnisysとCompuServeが、GIFを読み書きするソフトはLZWの特許の使用許諾が必要になると発表しました[6]。発表の日付は資料により割れるので、ここでは「暮れ」にとどめます。
これをきっかけに、1995年の初めに、GIFの後継としてPNGが作られました[6]。PNGは、特許のかからないGIFの代わりを目指した形式で、W3Cの勧告としての初版は1996年10月1日です[3]。
PNGも可逆圧縮です。GIFとちがい、色の少ないパレット方式、白黒の濃淡、24ビットのフルカラーを選べます[4]。さらに、ある画素をどのくらい透かすかを表すアルファチャンネルも持てます。GIFの透明は「透明か、そうでないか」の二択です。この点は、GIFの仕様の透明フラグからの推論です。
圧縮にはDEFLATEという、特許のかからない方式が使われます[5]。米国でのLZWの特許は、2003年6月20日に切れました[6]。
1994年の暮れ、UnisysとCompuServeは、GIFを読み書きするソフトの開発者はLZW特許の許諾が必要になると発表した[6]。発表日は資料により12月24日と28日に割れるため、「暮れ」と書く。これを受け、1995年の初めにGIFの後継としてPNGが作られた[6]。米国のLZW特許は2003年6月20日に失効した[6]。
PNGは、可逆で、移植性があり、よく圧縮されるラスタ画像の保存を目的とし、GIFの特許なしの代替を狙った[3]。W3C勧告の初版は1996年10月1日、第二版は2003年11月10日である[3]。圧縮はLZ77とハフマン符号を組み合わせたDEFLATEで、特許がない[5]。
画素の表し方は、インデックスカラー、グレースケール、トゥルーカラーから選べ、完全透明・完全不透明・半透明を表せるアルファチャンネルを任意で持てる[4]。GIFの透明は透明フラグによる二択と読めるが、これは仕様からの推論で、出典が直接比較しているわけではない。
4. JPEGは、目が 気づかない ところを すてる
4. 1992年のJPEG ── 人の目の性質を使って、少し捨てる
4. JPEG(1992)── DCTと色情報の間引き
JPEGは、1992ねんに きまりが 作られました[7]。名前は、作った 人たちの グループ、「Joint Photographic Experts Group」(しゃしんの せんもんかの あつまり)から きて います[9]。
この かたちは、すこし すてる ちぢめかたです。人の 目は、明るさの ちがいには くわしく、色の こまかい ちがいには あまり 気づきません。そこで、色の こまかさを へらして、ファイルを ちいさく します[8]。
すてた ものは もどりません。ふつうは、およそ 10分の 1くらいの 大きさに なると いわれます。そのかわり、はっきり 見れば 少し わるく なった ことが わかります[8]。
JPEGの規格は、1986年に始まった検討の成果として、1992年に作られました[7]。名前は、この規格を作った団体、Joint Photographic Experts Group(合同写真専門家グループ)の頭文字に由来します[9]。
圧縮の仕組みはこうです。画像を8×8画素のブロックに分け、変化の細かさ(周波数成分)に変えて記録します[8]。人の目は、明るさの変化には敏感ですが、色の細かい変化には鈍いので、色の情報の細かさを落とします[8]。
捨てた情報は元に戻りません。これは非可逆圧縮で、現在広く使われるJPEGのほとんどが、この方式だと説明されています[10]。典型的には約10分の1(10:1)まで小さくなり、画質の低下は目に見えるものの許容範囲とされます[8]。ただし10:1は典型例で、固定の値ではありません。
JPEG 1規格(ISO/IEC 10918)は1992年に作られた(最新版は1994年)。検討は1986年に始まっている[7]。名称は規格を作ったJoint Photographic Experts Groupに由来する[9]。
仕組みは、画像を8×8画素のブロックに分け、離散コサイン変換(DCT)で周波数成分にして符号化するものだ。人の目は明るさより色の細かさに鈍いため、色情報の解像度を下げる[8]。人の見え方の性質が、形式の設計に入っている。
典型的な圧縮率は約10:1で、画質の低下は知覚できるが許容範囲とされる[8]。10:1は典型値であって固定ではない。現在広く使われるJPEGのほとんどは非可逆圧縮である[10]。
5. どうして しゃしんと イラストで、とくいが ぎゃくに なるの?
5. 得意な絵が逆になる理由と、保存し直すと起きること
5. 写真とイラストでの逆転、および再圧縮による劣化
しゃしんは、色が すこしずつ かわる ぶぶんが たくさん あります。JPEGは そこが とくいで、PNGより ちいさく なりやすい と いわれます[5]。
イラストには、ぬりつぶした 平らな 色や、色が きゅうに かわる ふちが あります。JPEGだと、ふちの まわりに ぼやけや ブロックの ような もようが 出る ことが あります[9]。ここは GIFや PNGが とくいです。
JPEGは、ほぞんし なおすたびに、すこしずつ わるく なる ことも あります。へんしゅうの とちゅうは 元の かたちで おいて、さいごに 1回だけ JPEGに するのが よいと いわれます[8]。
写真では、非可逆のJPEGのほうが、一般にPNGより小さいファイルになるといわれます[5]。写真のように、色や明るさがなめらかに変わる画像では、JPEGのほうが小さくなりやすい傾向があります。
逆に、ぬりつぶした平らな色や、色が急に変わる絵は、JPEGは苦手です。圧縮を強くすると、ブロック状のノイズなどが出ることがあります[9]。イラストや文字が入った絵はPNGやGIFのほうが向くわけで、可逆の2つは絵を崩さずに小さくできます。
JPEGには、もう一つ注意点があります。保存し直すたびに、少しずつ画質が落ちることがあります[8][9]。編集の途中は元の形式で持っておき、最後に1回だけJPEGにする使い方が勧められます。
3つは、優劣ではなく、得意な相手がちがうだけです。写真を小さく保存するならJPEG、平らな色のイラストで色をそのまま残したいならPNG、色数の少ない小さな動く絵ならGIF、というように使い分けられています。
非可逆のJPEGは、写真や写真に似た画像では、一般にPNGより小さいファイルを生む[5]。連続階調の写真では、JPEGのほうが小さくなりやすい傾向がある。
一方、平坦な色や、色が急に変わる画像には向かない。圧縮を強めると、ブロックノイズなどが現れる[9]。輪郭のはっきりしたイラストやスクリーンショットでは、可逆のPNGやGIFが向く、という整理になる。
JPEGは再圧縮のたびに画質が少しずつ落ちる[8][9]。編集途中は元の形式で持ち、最後に1回だけJPEGにする運用が示されている。
結局、可逆か非可逆かは、絵の性質と使い方で選ぶ。GIFは256色以下の小さな動く絵、PNGは絵を崩さず残したい図や半透明つきの画像、JPEGは写真、という具合に、設計が想定した相手に向いている。
6. じぶんでも ためして みよう
6. 自分でも調べてみたくなったら
6. 自分でも調べてみたくなったら
【今日できること】ノートに 10×10の ますを かいて、えを ぬって みましょう。白と 赤だけの かんたんな 絵が よいです。
その えを、友だちに でんわで つたえる つもりで、「ぜんぶの ますの 色」を 1つずつ 言って みます。つぎに、「赤が 5こ つづく」の ように まとめて 言って みます。どちらが みじかいでしょうか。
つぎは、いろんな 色を ぬった えで、同じ ことを して みます。まとめにくい 絵も あると わかります。
【もっと 知りたい とき】GIF・PNG・JPEGの もとの しりょうや せつめいは、下の 「しりょう」の ところに あります。
【今日できること】ノートに10×10のマスを書いて、白と赤だけの簡単な絵を塗ってみましょう。その絵を、友だちに電話で伝えるつもりで、マスの色を1つずつ読み上げます。次に、「赤が5個続く」のようにまとめて言います。どちらが短くなるでしょうか。
次に、いろいろな色を塗った絵で同じことをします。まとめにくい絵があることが分かります。写真が可逆圧縮で小さくなりにくく、JPEGのように「捨てる」道が生まれた理由の、ほんの入り口です。
【資料を読むなら】GIF89aの仕様書と、PNGのW3Cの資料は、どちらもインターネットで読めます。仕様書は英語ですが、目次と図を拾うだけでも、何を決めた文書かが分かります。
しらべた もとの じょうほう
参考にした情報源
参考にした情報源と、その使い方
本文の事実は、次の資料を突き合わせて確かめています。
- Wikipedia「GIF」。 https://en.wikipedia.org/wiki/GIF (GIFの開発年、256色、LZW圧縮について)
- W3C「GIF89a specification」。 https://www.w3.org/Graphics/GIF/spec-gif89a.txt (GIF89aの色テーブル、透明色、複数コマ、アニメ向けではない旨について)
- W3C「PNG (Portable Network Graphics)」。 https://www.w3.org/Graphics/PNG/ (PNGが可逆でGIFの代替であること、勧告の年について)
- W3C「Portable Network Graphics (PNG) Specification」。 https://www.w3.org/TR/PNG/ (PNGの色の表し方とアルファチャンネルについて)
- Wikipedia「PNG」。 https://en.wikipedia.org/wiki/PNG (DEFLATE圧縮と、写真でのJPEGとの大きさの比較について)
- kyzer.me.uk「GIF and LZW」。 https://www.kyzer.me.uk/essays/giflzw/ (LZW特許の発表、PNG提案の経緯、特許失効について)
- JPEG.org「JPEG 1」。 https://jpeg.org/jpeg/ (JPEG 1規格の年について)
- Wikipedia「JPEG」。 https://en.wikipedia.org/wiki/JPEG (JPEGの仕組み、圧縮率、再保存での画質低下について)
- 武蔵野美術大学 造形ファイル「JPEG」。 https://zokeifile.musabi.ac.jp/jpeg/ (JPEGの名前の由来、向く絵・向かない絵について)
- 東京大学「情報(画像形式)4. 可逆圧縮と不可逆圧縮」。 https://lecture2024.ecc.u-tokyo.ac.jp/JOHZU/joho/imageformat/imageformat_4.html (可逆圧縮と非可逆圧縮の説明について)
なおした ところ
更新履歴
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