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ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

くるまの エンジンの 「カンカン」を、センサーは みみも ないのに どうやって ききわけるの?

ノックセンサーは、耳のないままエンジンの「カンカン」をどうやって見つけるのか

ノックセンサーは、エンジン本体の振動からノッキングをどう判定し、点火時期の制御につなげるのか

分野:技術

くるまの エンジンが「カンカン」と なる ことが あります。この おとを きく ための みみは、ほんとうは センサーには ありません。センサーが とらえて いるのは、おとでは なく、エンジンの ふるえです。

では、いろいろな ふるえが まざる なかから、「カンカン」の ふるえだけを どう えらぶのでしょう。みつけた あと、エンジンは なにを するのでしょう。この ページを よむと、そのしくみが わかります。

エンジンが「カンカン」と鳴るノッキングを見つけるノックセンサーは、実は音を聞いているわけではありません。拾っているのは、エンジン本体の細かな振動です。

そこには、ほかの部品が出す揺れもたくさん混ざっています。その中からノックだけを見分けるにはどうするのか。見つけたあと、エンジンの側は何をするのか。この記事を読むと、振動を電気信号にする素子の構造から、点火時期を遅らせてまた戻すしくみまでが分かります。

ノッキングは耳に聞こえる異音だが、ノックセンサーが検出しているのは音そのものではなく、エンジン本体の振動である。特許の記述によれば、センサー内部の素子と錘は、エンジンの振動と一体になって揺れ、その揺れが電気信号として出力される[3]。

では、燃焼に伴うさまざまな振動の中から、ノックだけを取り出すことはどのようにして可能になっているのか。そして検出後、点火時期はどう制御されるのか。この記事を読むと、フィルターによる周波数の選別、遅角とその後の復帰、高回転で判定が難しくなる理由が分かる。

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1. 「カンカン」は、エンジンの なかで なにが おきて いるの?

1. 「カンカン」と鳴るとき、燃焼室の中では何が起きているのか

1. ノッキングは、燃え残りの混合気の自己着火が燃焼室の壁を揺らす現象である

くるまの エンジンの なかでは、ガソリンと くうきが まざった ものに、プラグが ひを つけて もやします。ひは、ひろがりながら もえて いきます。

ところが、ひが ひろがる とちゅうで、まだ もえて いない はしの ほうの まざった ものが、とつぜん もえる ことが あります。すると つよい ちからの なみが できて、エンジンの かべを ゆらします。これが ノッキングです[1]。

ひとには「カンカン」と きこえます。でも センサーに みみは ありません。センサーの なかには、おもりと、おされると でんきを だす ざいりょうが はいって います。エンジンが ふるえると、おもりも いっしょに ふるえて、でんきの しんごうが でて きます[3]。

つまり センサーは、おとを きくのでは なく、エンジンの からだの ふるえを かんじて いるのです。

エンジンの中では、ガソリンと空気が混ざった気体(混合気)に点火プラグが火をつけ、火が燃焼室の中を広がりながら燃えていきます。ところが、火が広がる途中で、まだ燃えていない末端の混合気が、一瞬で自己着火することがあります。すると大きな圧力波が生まれて燃焼室の壁を揺らします。これがノッキングです。日産の解説はそう説明しています[1]。

運転している人には「カンカン」という音に聞こえます。ところがノックセンサーの中には、マイクのように音を集める部品はありません。ある特許が説明する非共振型のセンサーは、筒状の圧電セラミックスの上に錘を載せて押さえた構造です。素子と錘はエンジンの振動と一体になって揺れ、振動と同じような波形の信号が出力端子から出てきます[3]。

つまりセンサーが聞いているのは、空気を伝わる音ではなく、エンジン本体の震えです。では、その震えの中から、ノックの震えだけをどう選ぶのでしょうか。

ノッキングは、点火プラグから燃焼室内に広がる火炎が末端部に達する前に、そこに残っていた未燃焼の混合気が一瞬で自己着火し、生じた大きな圧力波が燃焼室の壁を加振して起きる現象である。日産の解説がこの順序を述べている[1]。壁が揺らされるので、その揺れはシリンダーブロックなどエンジン本体にも伝わる。

この揺れを拾うのが非共振型ノックセンサーである。特許の要旨によれば、筒状の圧電セラミックスの素子の上に錘を載せて押さえつけた構造になっており、圧電素子と錘は内燃機関の振動と一体で振動する。そのため、出力端子からは振動と同様の波形の検出信号が出る[3]。

したがって、センサーが検出しているのは空気中を伝わる音ではない。構造物の振動である。ただし、振動が素子に伝わるだけでは、ノック以外の部品が出す揺れも一緒に信号へ入る。ここから先は、ノックの成分だけをどう取り出すかという問題になる。

2. いろいろな ふるえの なかから、「カンカン」だけを どう えらぶの?

2. 混ざった振動から、ノックの周波数だけを選ぶには

2. ノックに特有の周波数帯を、フィルターで取り出す

エンジンは、ノックの ときでなくても、いつも ぶるぶる ふるえて います。ぜんぶの ふるえを きいたら、「カンカン」か どうか わかりません。

そこで、ふるえを「はやさ」で わけます。ゆっくり ふるえる ものや、すごく はやく ふるえる ものも あるなかで、ノックの ふるえは、きまった あたりの はやさに でると かんがえられて います。コンピューターは、その はやさの ふるえだけを とおす しかけを つかいます[3]。

ラジオで すきな きょくを えらぶ ときも、ダイヤルを あわせて、ほかの きょくを けしますね。それに にて います。ただし ほんとうは、ラジオの ように ダイヤルを まわす わけでは ありません。

この「はやさ」は、エンジンごとに ちがいます。ある とっきょでは、1びょうに 7000から 9000かい ふるえる ところで はっきり でる、という れいが あげられて います[5]。

振動の「速さ」、つまり周波数で見分けるのが基本の考え方です。ノックの振動は、ある決まった周波数の帯域で目立つと考えられています。センサーが出した信号は、ノックの周波数を通過帯域とするバンドパスフィルターを通ってからコンピューター(ECU)に取り込まれ、ノックがあるかどうかが判定されます[3]。ラジオで局を選ぶとき、ほかの局を消して一つだけ聞くのに少し似ています。ただしラジオのように、つまみを回して合わせるわけではありません。

その周波数はエンジンで違います。ユニシアジェックスの特許は、ノッキング振動が例えば7〜9kHzの帯域で目立つと考えられるとして、その帯域の振動を数えて判定する方法を述べています[5]。MITの研究者らが単気筒のエンジンで測った実験では、筒内圧の振動に6kHzをわずかに超えるピークと、15〜22kHzの範囲のピークが見つかりました。6kHz付近は、外のマイクで聞こえたノック音のピークでもありました[6]。

この二つの数字は食い違って見えますが、片方は「例えば」の値で、もう片方は特定の実験の値です。エンジンによって変わると考えられるので、一つの値には決められません。

エンジンは常に振動しているため、ノックだけを検出するには、ノックに特有の周波数成分を選ぶ必要がある。特許の要旨は、出力信号をノッキングの周波数を通過帯域とするバンドパスフィルターに通してからECUに取り込み、ノッキングの有無を判定する構成を述べている[3]。ホンダの二輪(CBR600RR)の解説も、燃焼状態の検知に必要な燃焼圧波形を、ほかのエンジンノイズと識別すると述べている[2]。

では、その周波数は何Hzなのか。ノックの周波数は、一つの値には決まらない。ユニシアジェックスの特許は、ノッキング振動が例えば7〜9kHzの帯域で顕著に表れると考えられるとして、この帯域の振動を数えて判定する[5]。一方、MITの単気筒エンジンの実験では、筒内圧の振動に6kHzをわずかに超えるピークと15〜22kHzの範囲のピークが見つかり、6kHz付近は外部マイクで聞こえるノック音のピークとも一致した。聞こえるノックは、6kHzの振動が大きいサイクルが現れたときに始まったという[6]。

前者は「例えば」と断った値、後者は特定の単気筒での測定値であり、全エンジンに共通する値ではない。エンジンによって周波数が変わりうる、というのが二つの資料からの整理である。

3. 「カンカン」を みつけたら、エンジンは なにを するの?

3. ノックを見つけたら、点火のタイミングを遅らせ、また戻していく

3. 遅角と復帰を繰り返し、ノックの限界ぎりぎりを探る

コンピューターは、ノックを みつけると、プラグが ひを つける タイミングを すこし おそくします。そうすると、ノックが おきにくく なります[1]。

でも、ずっと おそいままでは もったいないのです。ホンダの せつめいでは、おそくした あと、すこしずつ はやく もどして、よい もえかたに ちかづけると あります[2]。これは バイクの れいです。

ノックが また おきそうに なったら、また おそくします。この くりかえしで、エンジンは「ぎりぎり ノックしない ところ」を さがして います。

むかしの とっきょにも、ノックが あれば おくらせ、なければ はやめる、と かかれて います。おくらせる りょうは、ノックの つよさや、つづけて おきるかで かえると いう ものです[4]。

ノックを見つけたあとの動きは、二つの資料で見られます。日産の解説では、ノックの信号を受けたコンピューターが、ノッキングを起こさないよう点火タイミングを自動で調整します[1]。ホンダの二輪(CBR600RR)の解説は、もう一歩進んでいます。ノッキングの可能性が検知されるとセンサーが作動して点火タイミングを遅らせ、その後は徐々に早めて、理想的な燃焼に近づけるというのです[2]。これは二輪の例で、すべての車が同じとは言えません。

点火を遅らせるのは、ノックが起きにくくなる方向の調整だからです。ただし遅らせたままではエンジンの力を十分に使えないので、徐々に戻します。ノックぎりぎりの手前を、行ったり来たりしながら探しているわけです。

日本電装(現デンソー)が1981年に出願した特許は、この考え方をはっきり書いています。圧電素子などでエンジン本体の振動を拾い、フィルターでノックの周波数の成分を取り出し、整流して積分し、判定レベルを超えたらノックと判定します。ノックがあれば点火時期を遅らせ、なければ進めます。遅らせる量は、ノックの強さや続けて起きるかどうかで変えます[4]。これは出願の年で、製品になった年ではありません。

ノックを検出した後の制御は、遅角と復帰の組み合わせである。日産の解説は、ノックの信号を受けたコンピューターが点火タイミングを自動調整してノッキングを起こさないようにすると述べる[1]。ホンダの二輪(CBR600RR)の解説は、ノッキングの可能性が検知されるとセンサーが作動して点火タイミングを遅らせて未然に防ぎ、その後は徐々に早めて理想的な燃焼になるよう制御すると説明する[2]。これは二輪の例であり、四輪全般に当てはまるとは断定できない。

なぜ戻す必要があるのか。点火を遅らせればノックが起きにくくなる一方で、燃焼のタイミングが理想から外れるためである。そのため、ノックが出ない範囲でできるだけ元の点火時期に近づける、という往復が必要になる。この点は資料の記述からの筆者の読みであり、各社の制御の詳細までは資料に書かれていない。

日本電装(現デンソー)の特許(1981年出願、1983年公開)は、構成をさらに具体的に書いている。圧電素子や電磁素子でエンジン本体の振動を拾い、フィルターでノック周波数の成分を取り出し、整流・積分したものを比較器で判定レベルと比べる。レベルを超えればノックと判定して点火時期を遅らせ、超えなければ進める。遅角量はノックの強さや連続して起きるかどうかで変える[4]。ただしこれは出願時点の記述であり、製品化の年を示すものではない。

4. ふるえを きくのは、どうして むずかしいの?

4. 判定がむずかしくなるのは、どんなときか

4. 周波数が一定でないことと、高回転の雑音が判定を難しくする

ノックの ふるえの はやさは、いつも おなじとは かぎりません。エンジンの なかの かたちや あつさが かわると、ふるえの はやさも かわるからです[7]。

エンジンが はやく まわるときは、ほかの ぶひんの ふるえも ふえて、ノックの ふるえが かくれやすく なります。1995ねんの ろんぶんでは、そんな ときでも みつけやすくするため、ふるえを じかんごとに こまかく しらべる ほうほうが ていあん されました[7]。

センサーを とりつける ところが ゆるんで いても いけません。よぶんな ふるえが でて、まちがえる おそれが あると いわれます[3]。

ノックの周波数は一定ではありません。ノックの共振周波数は、膨張行程で燃焼室の容積や温度が変わるため、一定にならないことが知られています。さらに高回転では、ほかの部品が出す雑音とノックの信号を分けにくくなります。1995年のSAE論文は、時間と周波数の両方で信号を解析し、信号対雑音比を改善する方法を提案しました[7]。

センサーの取り付けも関係します。前に挙げた特許は、固定が悪く、ノックに近い周波数の余計な振動が出ると、誤判定のおそれがあると述べています[3]。

ノックセンサーを役立てるには、センサー、フィルター、判定の方法をまとめて設計します。

判定を難しくする要因は少なくとも二つある。一つは、ノックの共振周波数が一定でないことである。膨張行程では燃焼室の容積と温度が変わるため、共振周波数も変動することが知られている。もう一つは、高回転で他の部品の雑音とノックの信号が分けにくくなることである。1995年のSAE論文は、時間-周波数解析を用いて信号対雑音比を改善する方法を提案した[7]。なお、この論文は要旨を確認した資料であり、本文の詳細までは扱っていない。

設置条件も影響する。先の特許は、センサーの固定が不十分でノックに近い周波数の余計な振動が出た場合、誤判定のおそれがあると述べている[3]。バンドパスフィルターは周波数で選ぶ道具であり、同じ周波数帯に別の揺れが入れば、区別はできない。

以上から、単純に一つの周波数を通せば済むわけではないことが分かる。実際の装置では、センサー、フィルター、判定アルゴリズムを組み合わせて誤判定を減らす設計が要る。

5. むかしの ひとは、ノックを どうやって はかって いたの?

5. 電気のセンサーの前に、ノックはどう測られていたか

5. センサー以前の計測器と、ノックコントロールの採用

ノックを はかる どうぐは、むかしから ありました。1920ねんごろ、トーマス・ミジリーという ひとが、エンジンの なかの ちからを はかる どうぐを つくりました。きろくは、ひかりに はんのうする かみに のこしたと いわれます[9]。

もう ひとつ、「はねる ピン」という どうぐも ありました。ゆるく おいた ピンが、ふつうに もえる ときは ふるえるだけ、ノックの ときは はげしく はねる、というものです。1948ねんまで、ノックの つよさを はかる ふつうの けいきでした[10]。

じどうしゃの エンジンに ノックを みはる しくみが はいったのは、トヨタが1980ねんの あきに クラウンに つけた れいが しられて います。ただ、これが せかいで いちばん さいしょとは いえません[8]。

ノックを測る工夫は、センサーより前からありました。1920年代、トーマス・ミジリーがチャールズ・ケタリングとともに、エンジンの筒内の圧力を測るインジケーター(1922年ごろ)を作ったと伝えられます。ヘンリー・フォード博物館の解説では、記録は感光紙に残したとあります[9]。

もう一つが「バウンシングピン」です。ゆるく置いたピンが、通常の燃焼では震え、ノックのときは激しく跳ねるので、それを見てノックの強さを測りました。1948年まで標準的な計器だったと紹介されています。誰が考えたかは、出典が断定していません[10]。

車に載せて走りながら使うノックコントロールの例としては、トヨタが1980年秋にクラウン(2.0LのOHCターボ)に採用したと、1986年のSAE論文にあります。論文によれば、その後も圧電セラミックの共振型・非共振型センサーを開発し続け、1986年型スープラの新しい共振型センサーは、検出できる周波数の帯域を大きく広げたといいます[8]。ただしこれは採用の一例で、世界で最初のノックセンサーという意味ではありません。

電子式センサーの前にも、ノックを測る計器は存在した。ヘンリー・フォード博物館の所蔵品解説によれば、ミジリー・インジケーターは1922年ごろ、エンジン気筒内の圧力を測ってノックの研究に使うために作られ、記録は感光紙に残した[9]。また、ゆるく置いたピンが通常の燃焼では震え、ノックでは激しく跳ねるバウンシングピンは、1948年まで標準的なノック強度の計器だった。考案者は出典が断定していないため、特定しない[10]。

これらは「見て測る」または「圧力を記録する」道具であり、今回紹介した計器の説明では、走行中の自動補正機能は確認できない。車載の制御に目を向けると、トヨタは1980年秋にクラウン(2.0L OHCターボ)にノックコントロールシステムを採用して以来、圧電セラミックの共振型・非共振型センサーを開発し続け、1986年型スープラの新共振型は検出周波数帯域を大きく広げた、と1986年のSAE論文(トヨタ・松下通信)にある[8]。

この記述は一社の採用例である。世界初のノックセンサーや最初の製品化の年は、今回の資料からは特定できない。

6. ふるえを かんじる しくみを、じぶんで ためして みよう

6. 机の上で「振動を拾う」ことを確かめる

6. 振動検出の考え方を、身近なもので確かめる

じぶんの てで、センサーの きもちを ためせます。

つくえの うえに てのひらを そっと おきます。となりの ひとに、はなれた ところを トントンと たたいて もらいましょう。おとが しなくても、てのひらに ふるえが つたわって きませんか。

つぎに、たたく つよさや はやさを かえて もらいます。ふるえの かんじは どう かわるでしょう。センサーは、この ふるえを でんきに かえて いるのです。

つくえを つよく たたいたり、ものを なげたり しては いけません。てが いたく ならない かるさで、やさしく おこないます。

家の机で、センサーの考え方を少しだけ体験できます。

机に手のひらを置き、家族に離れた場所を軽くトントンとたたいてもらいます。音が小さくても、手のひらには震えが伝わります。たたく強さや間隔を変えると、震えの感じも変わります。ノックセンサーは、これと同じように、音ではなく本体の震えを拾っています。

もう一つ試せるのは「選ぶ」ことです。机をたたく音のほかに、足踏みなどの別の揺れが混ざったとき、手のひらで「トントン」だけを数えられるでしょうか。手では「トントン」だけを正確に選べないこともあります。電気信号のフィルターは、決めた周波数の帯域の成分を選ぶもので、これはその考え方を手で試す例です。強くたたいたり、物を投げたりはせず、机を壊さない軽さで行います。

原典に近いものを読みたいときは、特許の要旨が手がかりになります。出典欄の特許の番号で検索すると、構造の説明を読めます。

振動を拾う考え方は、家の机でも確かめられる。机に手のひらを置き、離れた場所を軽くたたいてもらう。音が小さくても、手のひらには周期的な震えが伝わる。叩く強さと間隔を変えると、感じる震えの大きさや間隔が変わる。ノックセンサーの素子と錘も、同じように構造物の揺れに追随する。

次に、別の揺れ(足踏みなど)を混ぜたとき、叩く周期だけを数えられるかを試すと、特定の成分を選ぶフィルターの考え方を手で試せる。ただし手での選別は電気的なフィルターと同じではなく、正確には選べないこともある。いずれも、物を壊さない軽さで行う。

原典に当たるなら、出典欄の特許(JP2003194652A、JPS5841264A、JP3120265B2)が手がかりになる。センサー内部の構造、判定回路、周波数帯の記述を読み比べると、本文の説明と照らし合わせられる。SAEの論文は要旨が公開されており、周波数の実験値や信号処理の考え方に触れられる。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

本文で使った資料です。数値は特定のエンジンや実験の値で、すべてのエンジンに共通するものではありません。

  1. 日産 FAQ「ノッキング」. https://faq2.nissan.co.jp/faq/show/10433 (ノッキングの起き方/点火時期の自動調整)
  2. Honda ファクトブック CBR600RR. https://www.honda.co.jp/factbook/motor/cbr600rr/200705/010.html (遅角と復帰/二輪の例)
  3. 特許 JP2003194652A 非共振型ノッキングセンサ. https://patents.google.com/patent/JP2003194652A/ja (センサーの構造/バンドパスフィルター)
  4. 特許 JPS5841264A(日本電装). https://patents.google.com/patent/JPS5841264A/en (判定と点火時期の制御)
  5. 特許 JP3120265B2(ユニシアジェックス). https://patents.google.com/patent/JP3120265B2/en (7〜9kHzの例)
  6. Mittal, Revier, Heywood. SAE 2007-01-0007. https://saemobilus.sae.org/papers/phenomena-determine-knock-onset-spark-ignition-engines-2007-01-0007 (単気筒エンジンの周波数)
  7. Samimy, Rizzoni, Leisenring. SAE 950845. https://saemobilus.sae.org/papers/improved-knock-detection-advanced-signal-processing-950845 (周波数の変動と高回転の雑音)
  8. Kaji他. SAE 861375 Development of Knock Sensor. https://saemobilus.sae.org/papers/development-knock-sensor-861375 (トヨタの採用例)
  9. The Henry Ford: Midgley Indicator, circa 1922. https://www.thehenryford.org/collections/explore/artifact/352201 (筒内圧の計器)
  10. Runyard: Bouncing Pin. https://runyard.org/jr/CFR/octane_BouncingPin00.html (バウンシングピン)

なおした ところ

更新履歴

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