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ここに書いてあることは、誰かが実際に手を動かして調べ、考え、作り上げてきたものを拾い集めています。専門の本や論文、作品、そしてそれを生み出した人たち。気になったことがあれば、ぜひそのおおもとに直接ふれてみてください。このメモには書ききれない熱を、感じてもらえると思います。

かたむけると 絵が かわる ふしぎな シート

傾けると絵が変わるレンズ ── レンチキュラーのしくみと歴史

レンチキュラーレンズの正体 ── かまぼこ形のレンズが生む「動く絵」

分野:技術

したじきや シールを、すこし かたむけて 見たことは ありますか。絵が かわったり、うごいたり して 見える ものが あります。「ホログラム」だと 思う 人も いますが、じつは ちがいます。

なかを のぞくと、かまぼこのような 形の、小さくて 丸い レンズが たくさん ならんでいます。この レンズが、見る 角度で ちがう 絵を 見せているのです。しくみを たどっていくと、100年より 前の アメリカや、日本で 大はやりした 人形にまで 話が つながっていきます。

したじきやトレーディングカード、シールなどを少し傾けて、絵が変わったり動いたりして見えるものを目にしたことはないでしょうか。「ホログラム」だと思われがちですが、光の干渉を使うホログラムとはまったく別のしくみです。

表面には、かまぼこのような形をした小さな凸レンズとつレンズがすき間なく並んでいます。「レンチキュラーレンズ」と呼ばれるこのシート、見る角度によって違う絵を見せる正体をたどっていくと、19世紀末のアメリカの特許から、1960年に日本で大流行した人形の目、そして最新のゴーグル型パソコンまで、意外に長い歴史につながっていきます。

したじきやトレーディングカード、シールなどを傾けると、絵が変わったり動いたりして見える「レンチキュラー印刷」という技術がある。光の干渉を利用するホログラムとしばしば混同されるが、しくみはまったく異なる。

正体は、表面に並んだ小さな凸レンズとつレンズと、その裏に仕込まれた画像である。このレンズの構造をたどっていくと、19世紀末に出願された特許から、1960年代のアメリカの菓子のおまけ、同時期に日本で大流行した人形の目、そして2024年発売の最新デバイスまで、100年を超える応用の歴史が見えてくる。

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1. ホログラムじゃ ないの?

1. ホログラムだと思われがちだけど

1. ホログラムとの違い ── 光の屈折で見せる絵

したじきや シールを かたむけると、絵が かわったり うごいたり して 見えます。これは「ホログラム」だと 思われがちですが、じつは ちがいます[1]。

ホログラムは、光を かさねて 立体に 見せる、べつの やりかたです。この シートは、なかに はいっている ちいさな レンズの ちからで、絵を かえて 見せています。では、その レンズとは、いったい どんな ものなのでしょうか。

したじきやシール、トレーディングカードなどを傾けると、絵が変わったり動いたりして見えるものがあります。これは「ホログラム」と呼ばれることがありますが、実際には違うしくみです[1]。

ホログラムは、レーザー光を重ね合わせる「干渉かんしょう」という現象を利用して立体像を記録する技術です。一方このシートは、表面に並んだ小さなレンズが光を曲げる「屈折くっせつ」という現象を利用して、見る角度ごとに違う絵を見せています[1]。同じように立体的・動的に見えても、中身はまったく別の物理現象なのです。

したじきやシール、トレーディングカードなどを傾けると絵が変わって見える印刷物は、しばしば「ホログラム」と呼ばれる。しかし両者は光学的にまったく別の技術である[1]。

ホログラムはレーザー光の干渉かんしょうによって立体像を記録する技術だが、レンチキュラー印刷は表面に並んだレンズの屈折くっせつによって、見る角度ごとに異なる画像を見せているにすぎない[1]。このしくみは古くから応用されてきた。

2. なかに かくれた、かまぼこの れつ

2. レンズの正体は「かまぼこ」の列

2. レンズの構造 ── 円柱レンズと、裏の分断画像

この シートの ひょうめんを、虫眼鏡むしめがねで のぞいて みると、小さな「かまぼこ」の 形を した でっぱりが、すきまなく ならんでいるのが 見えます[1]。この でっぱり ひとつ ひとつが、小さな レンズに なっています。

レンズの うらがわには、いくつもの 絵を 細長く 切って、じゅんばんに ならべなおした 絵が しかけられています[1]。絵を シャッフルして、細長く 切った ふだを、じゅんばんに ならべなおした ような ものだと 思うと、わかりやすいかもしれません。

このシートの表面を拡大して見ると、小さな「かまぼこ」のような形をした凸レンズとつレンズが、すき間なくびっしり並んでいます[1]。このレンズ1本1本が、見る角度によって違う絵を見せる装置になっています。

レンズの裏側の印刷面には、複数の絵を細長い短冊たんざく状に切り分けて、交互に並べ直した画像が仕込まれています[1]。何枚もの写真を細切れにしてシャッフルし、規則正しく並べ直したような画像だと考えると、イメージしやすいかもしれません。

レンチキュラーシートの表面には、断面が半円形をした円柱レンズ(シリンドリカルレンズ)が、すき間なく配列されている[1]。

レンズの裏側の印刷層には、複数の画像を細い短冊たんざく状に分割し、一定の順序で交互に配置した「インターレース画像」が刷り込まれている[1]。1枚の絵が動いているのではなく、あらかじめ複数枚の絵の断片が仕込まれている、という点が肝心である。

3. 虫めがねを うごかすと 見える ところが かわる

3. 見る角度で絵が変わるわけ

3. なぜ角度で画像が切り替わるのか

虫眼鏡むしめがねを 紙の 上で うごかすと、大きく 見える ところが かわりますね。レンチキュラーの レンズも、それと よく にた ことを しています[1]。

見る 角度を かえると、それぞれの レンズが 大きく 見せる 短冊たんざくの 場所が かわります。だから、べつの 絵の 短冊たんざくが 目に はいってきて、絵が かわったり、うごいたり して 見えるのです[1]。

虫眼鏡むしめがねを紙の上でそっと動かすと、大きく見える部分が移動します。レンチキュラーのレンズも、これによく似たことをしています[1]。

見る角度が変わると、それぞれのレンズが拡大して見せる短冊たんざくの位置がずれていきます。すると、さっきまでとは別の短冊が視界に入ってくるため、絵が変わったり動いたりして見えるのです[1]。

虫眼鏡を紙の上で動かすと、拡大して見える範囲が移動する。レンチキュラーレンズも、これと同じ原理で像を切り替えている[1]。

視点が移動すると、各レンズが拡大表示する短冊たんざく画像の位置が連続的にずれる。印刷面そのものが動くわけではなく、レンズ作用と視点移動の組み合わせによって、次々に別の短冊が拡大表示されるため、絵が変化しているように見える、というのが正体である[1]。

4. うごく 絵と、とびだす 絵

4. 2種類の効果 ── 変わる絵と、飛び出す絵

4. 2種類の効果 ── チェンジングと裸眼立体視

この レンズの しくみには、大きく わけて 2つの 見えかたが あります[2]。

ひとつは、かたむけると べつの 絵に かわったり、まるで うごいているように 見えたり する タイプです。もう ひとつは、めがねを かけなくても、絵が とびだして 立体に 見える タイプです。

レンチキュラーの効果は、大きく2種類に分けられます[2]。

ひとつは、角度によって絵がぱっと切り替わったり、パラパラ漫画のように動いて見えたりする「チェンジング」効果です。もうひとつは、左右の目にわずかに違う画像を届けることで、特殊なメガネなしで絵が飛び出して見える「立体(3D)」効果です[2]。

レンチキュラー印刷の効果は、大きく2種類に分類される[2]。角度に応じて画像が切り替わったり、コマ送りのように動いて見えたりする「チェンジング」効果と、左右の眼に視差しさのある画像をそれぞれ届けることで、特殊な眼鏡なしで立体感を生む「裸眼立体視らがんりったいし」効果である。

後者は英語でautostereoscopicとも呼ばれる。仕組みとしては同じレンズ構造を利用しているが、印刷する画像の設計が異なる、という違いがある[2]。

5. レンズの こまかさ

5. レンズのこまかさを表す「lpi」という単位

5. 解像度の単位lpiと、薄いレンズ

レンズの こまかさは、「1インチ(やく2.5センチ)の なかに、レンズが 何本 ならんでいるか」で あらわします[3]。売られている シートには、18本くらいから 150本くらいまで、いろいろな こまかさが あります。数字が 大きいほど、レンズが こまかいと おぼえておけば じゅうぶんです。

たとえば、小さな カードで よく つかわれる シートは、1インチに 150本も レンズが ならんでいて、レンズ 1本の はばは、けいさんすると たった 0.17ミリぐらいです[3]。シートぜんたいの あつさも 0.26ミリしか なく、1円玉の あつさ(やく1.5ミリ)よりも、ずっと うすいのです。

レンズのこまかさは、「1インチ(約2.54cm)の中にレンズが何本並んでいるか」を表す「lpi」という単位で表されます[3]。市販されているシートは、だいたい18lpiから150lpiくらいまで種類があり、数字が大きいほどレンズが細かいということになります。

たとえば、ポストカードなど小さなカードでよく使われる150lpiのシートは、1インチに150本ものレンズが並んでいる計算になります。1本あたりの幅は、2.54cm÷150で約0.17mm、シート全体の厚みも0.26mmしかありません[3]。1円玉の厚さ(約1.5mm)より、ずっと薄いのです。

レンズの細かさは、1インチ(2.54cm)あたりに並ぶレンズの本数「lpi(lines per inch)」で表す[3]。市販のシートはおよそ18lpiから150lpiまで幅があり、数値が大きいほど1本あたりのレンズは細くなる。

ポストカードなど小型の印刷物でよく使われる150lpiのシートを例にとると、1本あたりの幅は2.54cm÷150、およそ0.17mmという計算になる。これは出典に直接書かれた数値ではなく、lpiの定義から逆算した値である。シート全体の厚みは0.26mmとされ、1円玉の厚さ(約1.5mm)より薄い[3]。

6. 古い とっきょ

6. 知られている中で最初期の特許

6. 最初期の特許群 ── 1899年から1912年まで

この しくみに かかわる 特許とっきょ(はつめいの けんり)で、知られている なかで いちばん 古いものは、1899年に アメリカで みとめられました[2]。ただし この ころの しくみは、いまの レンズシートとは すこし ちがう ものでした。

1912年ごろには、アメリカと フランスで、それぞれ べつの 人が、いまの レンズに 近い しくみを かんがえだしています[2]。おなじ 時期に、はなれた 国で にた アイデアが 生まれるのは、めずらしい ことでは ありません。

知られている中でいちばん古い、レンチキュラーに関わる特許は、1898年にジョン・ジェイコブソンがアメリカで出願し、1899年に成立したものです[2]。表面に溝みぞを刻んだ透明な台紙で写真を覆う、という技術でした。

その後1912年、ウォルター・ルドルフ・ヘスという人物が、円柱レンズを並べたセルロイド膜の特許をアメリカで出願しました。同じ年、フランスでもルイ・シェロンが似たしくみの特許を出願しています[2]。離れた国で、ほぼ同時に似た発明が生まれたことになります。

知られている限りで最初のレンチキュラー関連特許は、John Jacobsonが1898年に出願し、1899年5月2日に成立したもの(US624,043)である。これは表面に溝みぞを刻んだ透明な台紙で写真を覆う技術で、現在のレンズシートそのものとは異なる[2]。

1912年には、Walter Rudolf Hessが円柱レンズ状の表面を持つセルロイド膜の特許(US1,128,979)をアメリカで出願し、同年フランスでもLouis Chéronが類似のしくみをフランス特許443,216号として出願している[2]。さらにその数年前の1908年には、物理学者ガブリエル・リップマンが、昆虫の複眼にヒントを得た微小レンズ群を使う「インテグラル・フォトグラフィー」という構想を発表しており、レンチキュラー印刷の概念的な先駆けとされる[2]。リップマンは同じ年にノーベル物理学賞を受賞しているが、これは色を再現する別の写真技術(リップマン乾板)に対するものであり、この構想そのものへの受賞ではない。

7. おかしの おまけにも つかわれた

7. 缶バッジ、Vari-Vue、お菓子のおまけへ

7. 商業生産の始まり ── バッジからおまけ菓子、絵はがきへ

この しくみを つかった 商品を 作る ほうほうの とっきょを、1952年に アメリカの ビクター・アンダーソンという 人が だしました。その 会社が さいしょに 作ったのは、「I Like Ike」と 書かれた、小さな バッジだったと されています[2]。

1950年代から 1970年代には、アメリカの おかしの おまけとして、かたむけると 絵が かわる カードが たくさん 作られました[2]。1966年ごろからは、ウインクする 人の 絵はがきなども うられるように なりました[2]。

この技術を使った、絵が切り替わる表示品を組み立てる方法の特許を、1952年に出願したのが、ヴィクター・アンダーソンという人物と、その会社です。同社の最初の商品は、「I Like Ike」と書かれた、小さな缶かんバッジだったと記録されています[2]。

1953年には、レンチキュラー製品の代表的なブランドとなる「Vari-Vue」という商標しょうひょうも登録されました[2]。1950年代から70年代にかけては、アメリカのお菓子「クラッカージャック」やシリアル「チェリオス」のおまけとして、傾けると絵が変わるカードが数多く作られ、1966年ごろからはウインクする女性などを描いた絵はがきも複数のメーカーから発売されるようになりました[2]。

商業生産の早い例として挙げられるのは、Victor Andersonとその会社Pictorial Productions社である。1952年3月1日に、切り替わる絵の表示品を組み立てる方法の特許を出願し、1957年12月3日に成立した(US2,815,310)。同社の最初の製品は、1952年5月14日に著作権登録された「I Like Ike」の缶かんバッジだったとされる[2]。

1953年12月には、レンチキュラー製品の代表的ブランド「Vari-Vue」の商標しょうひょうが登録された[2]。1950年代から70年代にかけて、Vari-Vue社は菓子「クラッカージャック」のおまけとしてチェンジングカードを供給し、シリアル「チェリオス」でも1950年代にレンチキュラーのおまけが使われている。1966年ごろからは、複数のメーカーがウインクする女性や宗教画、動物などを題材にした絵はがきを発売するようになった[2]。

8. 日本で 大はやりした 人形の 目

8. 日本で大流行した「ダッコちゃん」の目

8. 日本での普及 ── ダッコちゃん人形とウインクシール

日本では 1960年に、「ダッコちゃん」という 人形が 大はやりしました。この 人形の 目に、見る 角度で ウインクして 見える シールが つかわれていた、と いわれています[4]。

この ウインクする 目の シールは、おもちゃ 会社「ツクダヤ」が、シールだけでも うっていました。目玉 3こぶんと のりが セットで、80円だったそうです[5]。今の お金で かんがえると、けっこう 高い おかいものだったのかもしれません。

日本では1960年、「ダッコちゃん」という人形が空前の大流行になりました。この人形の目には、見る角度によってウインクして見えるレンチキュラー状のシールが使われていた、とされています[4]。

このウインクシールは、1960年10月12日に玩具メーカー「ツクダヤ」が単体でも発売しました。目玉3個分とのりのセットで80円だったといいます[5]。人形本体の人気は、その年の6月ごろから高まっていました。

日本では1960年、人形「ダッコちゃん」が大流行した。この人形の目には、見る角度でウインクして見えるレンチキュラー状のシールが使われていた、という記述がある[4]。

このウインクシールは、1960年10月12日に玩具メーカー「ツクダヤ」が単体商品として発売し、目玉3個分とのりのセットで80円だった。人形自体の人気は、同年6月ごろから高まっていたという[5]。

9. にてるけど ちがう しくみ

9. そっくりだけど別の技術、そして今も使われている

9. 類似技術パララックスバリアと、現代への応用

めがねなしで 絵が とびだして 見える しくみには、レンズを つかわない べつの やりかたも あります。すきまの あいた 板を つかう「パララックスバリア」という しくみです[6]。にんてんどうの ゲームき「ニンテンドー3DS」は、この パララックスバリアを つかっています[6]。レンチキュラーとは べつの しくみです。

そして 2024年に うりだされた、顔に つける 新しい きかい「Apple Vision Pro」にも、レンチキュラーの レンズが つかわれています[7]。1950年代の おもちゃや おかしの おまけと おなじ しくみが、さいしんの きかいにも いきているのです。

メガネなしで絵が飛び出して見える方法には、レンズを使わない別の方式もあります。透明な板に細い格子状のすき間を開けた「パララックスバリア」という方式です[6]。任天堂の携帯ゲーム機「ニンテンドー3DS」は、レンチキュラーレンズではなく、このパララックスバリア方式で裸眼立体視らがんりったいしを実現しています[6]。見た目の効果は似ていますが、仕組みは別物です。

そして2024年に発売されたゴーグル型のコンピュータ「Apple Vision Pro」にも、レンチキュラーレンズが使われています。外側の画面には3つの層があり、そのひとつがレンチキュラー層で、中にいる人の目を外から立体的に見せる役割を果たしています[7]。1950年代のお菓子のおまけと同じ仕組みが、最新の機器にも生きているのです。

レンズを使わない裸眼立体視の方式に「パララックスバリア」がある。不透明な板に細いスリットを開け、光を部分的に遮ることで左右の眼に違う画像を届ける方式で、レンチキュラーが光の屈折を使うのに対し、パララックスバリアは光の遮蔽を使う点が異なる[6]。

この方式は、Auguste Berthierが先に発表していたが実用化には至らず、Frederic E. Ivesが独立に考案し、1901年に世界初の実働する裸眼立体視画像を作って公開したとされる[6]。任天堂の携帯ゲーム機「ニンテンドー3DS」シリーズは、レンチキュラーレンズではなくこのパララックスバリア方式を採用している[6]。

一方レンチキュラーレンズそのものも、現代の機器に生き続けている。2024年発売のApple Vision Proは、外側の「EyeSight」ディスプレイに3層構造を採用しており、そのうちの1層がレンチキュラー層で、内側にいる人の目を外から立体的に見せる役割を担っている[7]。19世紀末の特許図面から100年以上を経て、同じ原理がゴーグル型端末の中で働いていることになる。

10. じぶんでも たしかめて みたく なったら

10. 自分でも調べてみたくなったら

10. 自分でも調べてみたくなったら

やってみよう。もし 家に、かたむけると 絵が かわる シールや カード、したじきなどが あったら、ゆっくり かたむけて、中の レンズが どんな 絵を 見せているか、たしかめて みましょう。ホログラムだと 思っていた ものが、じつは この しくみだった、と 気づくかもしれません。

えんぴつの キャップなどにも、おなじ しくみが つかわれている ことが あります。見くらべて みると、おもしろい はっけんが あるかもしれません。

もし家に、傾けると絵が変わるシールやカード、下敷きなどがあれば、ゆっくり傾けながら、光にかざして中のレンズの並びを観察してみましょう。ホログラムだと思っていたものが、実はレンズの屈折だったと気づくかもしれません。そのとき、絵が変わるチェンジングタイプなのか、飛び出す立体タイプなのかも、あわせて見分けてみてください。

しくみをもっと知りたくなったら、次の資料が手がかりになります。

  • マル・ビの解説[1]。レンズの構造や画像の仕組みがくわしくまとまっている。
  • 加陽印刷のlpiの解説[3]。市販されているレンズの種類と厚みが紹介されている。

やってみたいことがある。傾けると絵が変わるシールやカード、下敷きなどが手元にあれば、ゆっくり傾けて、見える絵がどう変わるかを観察してみたい。ホログラムとの違いを、自分の目で確かめる機会になる。

資料も読み比べてみたい。

  • Wikipedia「Lenticular printing」の歴史の節[2]。19世紀末からの特許の変遷が、英語だが年代を追って読める。
  • Apple Vision Proの分解記事[7]。最新機器にレンチキュラー層がどう組み込まれているかがわかる。

考えてみたい問いもある。レンチキュラー印刷とパララックスバリアは、見た目の効果が似ていても仕組みが違う。身の回りの裸眼立体視の機器や印刷物が、どちらの方式を使っているか、調べてみるとよい。

しらべた ところ

参考にした情報源

参考にした情報源

出典について:レンズの仕組みを説明した印刷会社の解説サイト、英語版ウィキペディアの「レンチキュラー印刷」の歴史の節、レンズの細かさ(lpi)を説明した印刷会社の資料、日本語版ウィキペディアの「レンチキュラー」と「ダッコちゃん」の項目、裸眼立体視の方式を比較した英語版ウィキペディア、最新のゴーグル型端末の分解記事を使った。何に使ったかを、それぞれの項目の最後に書いている。

  1. マル・ビ「レンチキュラーとは?印刷や3D効果の仕組み」。 https://www.yosey.co.jp/service/lenti/lenti_mechanism/ (レンズの構造、裏の画像、角度で絵が変わるしくみについて)
  2. "Lenticular printing" Wikipedia, The Free Encyclopedia. https://en.wikipedia.org/wiki/Lenticular_printing (2種類の効果、初期の特許、商業生産の歴史について)
  3. 加陽印刷株式会社「レンチキュラー印刷 3D+αの力」。 https://kayo.co.jp/3dplus/types.html (lpiという単位と、市販シートの厚みについて)
  4. 「レンチキュラー」フリー百科事典『ウィキペディア』。 https://ja.wikipedia.org/wiki/レンチキュラー (ダッコちゃん人形の目に使われたという記述について)
  5. 「ダッコちゃん」フリー百科事典『ウィキペディア』。 https://ja.wikipedia.org/wiki/ダッコちゃん (ウインクシールの発売日と価格について)
  6. "Autostereoscopy" Wikipedia, The Free Encyclopedia. https://en.wikipedia.org/wiki/Autostereoscopy (パララックスバリアの仕組みと、ニンテンドー3DSの例について)
  7. "Apple Vision Pro Teardown Reveals The Secrets Of EyeSight" UploadVR. https://www.uploadvr.com/apple-vision-pro-ifixit-teardown/ (Apple Vision Proのレンチキュラー層について)

なおした ところ

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