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ゆうきの マークは、だれが みとめて はるの?

有機JASのマークは、だれが認めて貼るの? ── 国・認証機関・事業者の三つの役割

有機JASマークの認証制度 ── 国・登録認証機関・事業者の分担と、国際指針・同等性

分野:歴史・文化

スーパーの やさいに、「ゆうき」と かいて あるものが あります。じつは、ゆうきJASマークが ない たべものに「ゆうき」「オーガニック」と かく ことは、ほうりつで きんじられて います[1]。

こたえは、三つの やくわりに わかれて います。きまりを つくるのは くに、はたけを しらべて みとめるのは くにから とうろくを うけた きかん、マークを はるのは みとめられた のうかや こうじょうの ひと自身です。この きじを よむと、マークが つくまでの みちと、ほかの くにの ゆうきの たべものとの かんけいが わかります。

スーパーの野菜売り場で、同じ野菜に「有機」と書いてあるものとないものが並んでいます。有機JASマークのない農産物や加工食品に、「有機」「オーガニック」と表示することは、法律で禁止されています[1]。

答えは、三つの役割に分かれています。基準を決めるのは国、畑や工場を調べて認めるのは国の登録を受けた第三者の機関(登録認証機関)、マークを貼るのは認められた農家や工場の人自身です。この記事を読むと、三つの役割のつながりと、海外の有機食品との関係が分かります。

有機JASマークのない農産物・畜産物・加工食品に「有機」「オーガニック」などの名称や紛らわしい表示を付けることは、法律で禁止されている[1]。この制度では、基準を定めるのは国だが、認証の業務を行うのは国の登録を受けた第三者機関(登録認証機関)であり、マークを付ける格付は認証を受けた事業者自身が行う[2]。

つまり、国・登録認証機関・事業者の三者が役割を分けている。なぜ国が自分で全部を行わないのか。三者の役割をたどりながら、基準の中身(栽培前の期間など)、国際的な指針、海外の有機食品を輸入する際の同等性の考え方までが分かる。

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1. おなじ やさいなのに、「ゆうき」と かけるのは どっち?

1. 同じ野菜でも、「有機」と書けるのはマークのあるほうだけ

1. 有機JASマークと、「有機」表示の制限

ゆうきJASマークは、たいようと くもと しょくぶつを イメージした マークです[1]。のうやくや かがくひりょうに たよらないことを きほんに、しぜんの ちからで つくった たべものに つけます。

マークが ない やさいに「ゆうき」と かく ことは、2001ねんの 4がつから できなく なりました[1]。ただし これは、やさいの ことを 「よい」「わるい」と きめる ルールでは ありません。なにを「ゆうき」と よんで よいかを そろえる ルールです。

では、マークが「ある」と きめるのは、だれなのでしょう。くにが きめるのでしょうか。

有機JASマークは、太陽と雲と植物をイメージしたマークです。農薬や化学肥料などの化学物質に頼らないことを基本に、自然界の力で生産された食品を表し、農産物のほか、加工食品、飼料、畜産物、藻類にも付けられます[1]。

このマークがないものに「有機」「オーガニック」と書くことは、2001年4月から法律で禁止されています[1]。「有機」という言葉が、人によってばらばらの意味で使われないように、使える条件をそろえた仕組みです。

では、「マークを付けてよい」と決めるのはだれなのでしょうか。国が畑を一つずつ見て回っているのでしょうか。

有機JASマークは、太陽・雲・植物をイメージしたマークである。農薬や化学肥料などの化学物質に頼らないことを基本に、自然界の力で生産された食品を表し、農産物・加工食品・飼料・畜産物・藻類に付けられる[1]。

2001年4月からは、マークのない農産物・畜産物・加工食品に「有機」「オーガニック」などの名称や紛らわしい表示を付けることが法律で禁止され、違反には罰則がある[1]。「有機」という語の使用条件を制度でそろえ、消費者が表示から基準を満たした食品かどうかを判断できるようにする仕組みである。

では、「付けてよい」と判断する主体はだれか。国が個々の畑を審査しているわけではない。

2. マークが「ある」と きめるのは、くにでは ないの?

2. 基準は国が決め、畑を調べるのは国の登録を受けた別の機関

2. 基準を定める国と、認証を行う登録認証機関の分担

きまりを つくるのは、くにです。でも、はたけや こうじょうを しらべる しごとは、くにから とうろくを うけた、べつの きかんが します[2]。

きかんは、きまりを まもって いるか しらべます。まもって いれば、ゆうきの たべものを つくる ひととして みとめます。みとめた あとも、しらべに いきます。まもって いなければ、なおすよう つたえたり、ひつように おうじて、みとめるのを やめたり します。

のうかは、じぶんの はたけの ある ばしょと、つくる ものに あう きかんを えらんで たのみます。きかんに よって、おかねや サービスが ちがうからです[1]。

では、きかんは はたけの なにを 見るのでしょう。

基準や規格を決めるのは国です。しかし、実際に審査をする認証の仕事は、国の登録を受けた第三者機関(登録認証機関)が行います[2]。基準を作る人と、基準を守っているかを調べる人を分けておくことで、調べる側が公平な立場に立てるようにする考え方です。

登録認証機関は、申請した事業者を審査するだけではありません。認証を出したあとも基準を満たしているかを調べ、満たしていなければ、改善の指摘、業務の停止、認証の取り消しなどの措置をとります[2]。

機関は、業務を行う区域と、認証できる農林物資を決めて登録されています。事業者は、自分の場所と品目に合う機関に申し込みます。機関によって、料金やサービス、認証できる範囲が違います[1]。

では、機関は畑で具体的に何を確かめるのでしょうか。

認証の基準や製品の規格は国が定めるが、認証業務は国の登録を受けた第三者機関(登録認証機関)が行う[2]。基準の設定と適合の確認を別の主体に分けることで、確認の公平性を保つ構造になっている。

登録認証機関の業務は申請者の審査にとどまらない。認証後も基準を満たしているかを調査し、満たさない場合は改善指摘、業務停止、認証取り消しなどの措置をとる[2]。

各機関は、業務を行う区域と認証できる農林物資を定めて登録されており、事業者はそれに合う機関に申請する。そのため、機関によって料金やサービス、認証できる範囲が異なる[1]。

では、機関は畑や加工場で具体的に何を確認するのか。

3. はたけでは、なにを しらべられるの?

3. 畑では何が調べられるのか ── 「2年以上」という条件

3. 認証で確認される内容 ── 栽培前の期間(2年・3年)と周辺への配慮

たとえば、たねを まく まえの 2ねん いじょうの あいだ、かがくひりょうや かがくごうせいのうやくを つかって いない はたけで つくる、という きまりが あります[3]。くだものの きのように なんねんも そだつ ものは、とりいれの まえの 3ねん いじょうです。

いでんしを くみかえた たねや なえも、つかいません。となりの はたけから、つかっては いけない くすりが とんで きたり、ながれて きたりしないようにする くふうも、いります[3]。

きかんは、はたけが きまりに あって いるか、せいさんの きろくが きちんと のこって いるかを たしかめます[4]。きろくは、「ほんとうに きまりどおり やった」と しめす だいじな しょうこに なります。

ただし これは、「2ねん なにも しない はたけ」では ありません。じょうけんが ついた きまりです。

では、みとめられたら、マークは だれが はるのでしょう。

有機農産物の基準では、種をまいたり苗を植えたりする前の2年以上(果樹など多年生作物は、最初の収穫前の3年以上)、原則として化学肥料と化学合成農薬を使っていないことが求められます[3]。遺伝子組換えの種や苗も使えません。さらに、周りの畑から使用禁止の資材が飛んできたり流れ込んだりしないための対策も必要です[3]。

登録認証機関は、畑や加工場がこうした生産の基準を満たしているか、生産の管理記録が適切に作られているかを確かめて、事業者を認めます[4]。記録があるから、畑を見るだけでは分からない「これまでの何年間」を、あとからたどれるのです。

ただし、これは「農薬が一滴も入らない」ことを保証する数字ではありません。条件つきの期間と、その間のやり方を決めた基準です。

認められたあとのマークは、だれが、どう貼るのでしょうか。

有機農産物の基準では、は種・植付け前2年以上(多年生作物は収穫前3年以上)にわたり、原則として化学肥料と化学合成農薬を使用しないこと、遺伝子組換えの種苗を使わないことが求められる。加えて、周辺から使用禁止資材が飛来・流入しないための措置も要る[3]。なお、これは条件つきの期間と手順を定める基準であり、農薬の残留がまったくないことの保証を意味するわけではない。

確認は、ほ場や加工場が基準を満たしていることと、適切な生産管理記録が作られていることを中心に行われる[4]。生産管理記録があれば、栽培前の2年・3年の管理を、現地確認とあわせてたどれる。なお、この項の北海道庁の説明は旧制度の機関名(登録認定機関)で書かれており、調査頻度などの細部は現行の制度で別途確かめる必要がある。

では、認証を受けた事業者は、マークをどう扱うのか。

4. マークを はるのは、のうかの ひと自身?

4. マークを貼るのは、認証を受けた農家や工場の人自身

4. 格付とマークの管理、認証後の監視

おどろくかも しれませんが、マークを はるのは、にんしょうを うけた のうかや こうじょうの ひと自身です[2]。きかんの ひとが、一まいずつ はって まわるのでは ありません。

そのかわり、マークの シールや つつみがみは、きまった ひとの かんりの もとに おきます。なんまい つかったかも、ノートに のこします[2]。まちがった つかいかたや、わるい つかいかたを ふせぐ ためです。

おみせに ならんだ あとにも、しらべる しくみが あります。おみせから サンプルを かって けんさを したり、じぎょうしょに しらべに いったり、おきゃくさんからの れんらくを うけつけたり します[5]。

くにが きめ、きかんが しらべ、つくる ひとが はる。では、ほかの くにの ゆうきの たべものは、どうなるのでしょう。

マークを貼る作業は「格付」と呼ばれ、認証を受けた事業者自身が行います[2]。機関の人が一枚ずつ貼って回るのではなく、貼る責任を事業者が負う仕組みです。

そのため、マークのシールや印刷した包装は、格付の担当者の管理のもとに置かれ、不正な使用を防ぐために使った枚数を受払簿で管理します。これは有機飼料のハンドブックにある管理の例です[2]。

店頭に並んだあとの確認もあります。市場でのサンプリング検査、事業所への立入調査、消費者からの通報の受付などが、マークの適正な表示のために行われています[5]。

国が基準を定め、機関が調べ、事業者が貼り、市場でも見られる。この仕組みは、海外から来る有機食品にも関わってきます。

マークの貼り付け(格付)は、認証を受けた事業者自身が行う[2]。有機飼料のハンドブックでは、マークのシールや印刷した包装資材は格付担当者の管理下に置き、誤使用・不正使用を防ぐため使用枚数を受払簿で管理するとされている[2]。

認証後も、登録認証機関は調査を続け、基準を満たしていない場合は措置をとる[2]。さらに適正表示の取り組みとして、市場でのサンプリング検査、事業所への立入調査、消費者からの通報受付体制が設けられている[5]。

では、国内の仕組みがここまで整っているとして、海外で認証された有機食品は、日本でどのように扱われるのか。

5. ほかの くにの ゆうきの たべものは、どう あつかわれるの?

5. 外国の有機食品は、日本でどう扱われるのか

5. 国際指針(コーデックス)と、同等性による有機食品の輸入

せかいにも、ゆうきの たべものに ついての ガイドライン(めやす)が あります。こくさいてきな きかん(コーデックス)が、1999ねんに きめました[6]。ゆうきの のうぎょうを、いきものの いろいろな すがたや つちの はたらきを たかめる やりかたとして せつめいして います。

いでんしを くみかえた ものは、ゆうきの かんがえに あわないとも かかれて います[6]。にほんの きまりで いでんしくみかえの たねを つかわないのと、おなじ ほうこうです。

ほかの くにの ゆうきの たべものを にほんで「ゆうき」と して うるときも、ゆうきJASの ひょうじの ルールが かかわります。にほんで にんしょうを うけるか、にほんと「おなじ」と みとめ あった くにの にんしょうひんで なければ、「ゆうき」と して うれません[7]。

この「おなじ」は、くにごと、しなものごとに はんいが ちがいます。なんでも じゆうに いききする わけでは ありません。たとえば 2025ねんには、にほんと EUの あいだで、「おなじ」と みとめる しなものの はんいが ひろげられました[8]。

世界にも、有機食品についての国際的なガイドラインがあります。国際食品規格委員会(コーデックス)は、有機食品の生産・加工・表示・販売のガイドラインを1999年に採択し、その後も改訂しています。有機農業を、生物多様性や土の活動などを高める「全体的な生産管理システム」と説明し[6]、遺伝子組換え生物やその由来物は有機生産の原則に合わないとしています[6]。日本の基準が遺伝子組換えの種苗を使わないとしている点と、同じ方向です。

海外の有機食品を日本で有機として売る場合も、有機JAS制度の表示ルールが関わります。日本で認証を受けるか、日本が「同等」と認めた国や地域の認証品でなければなりません。「同等性」とは、国どうしが、相手の有機の認証制度を自分の国の制度と同じように扱うと認め合う仕組みです[7]。

この「同等」は、国ごと、品目ごとに範囲が違います。たとえばEUとは、令和7年(2025年)5月18日版の資料で、日本産の有機農産物・畜産物・加工食品(酒類を含み、藻類加工食品は除く)をEUへ、EU産を日本へ輸入できるとされています。証明書の発行など、満たす条件もあります[8]。

基準の背景には国際的な指針がある。国際食品規格委員会(コーデックス)は、有機食品の生産・加工・表示・販売のガイドラインを1999年に採択し、2001年・2003年・2004年・2007年に改訂した。有機農業を、生物多様性や土壌の活動などの農業生態系の健全性を高める「全体的な生産管理システム」と位置づけ、遺伝子組換え生物とその由来物は有機生産の原則に合わないとする[6]。日本の有機農産物の基準が遺伝子組換えの種苗を使わないとしている点とは、方向が共通している。

海外の有機食品を日本で有機として販売する場合も、有機JAS制度の表示ルールが関わり、日本で認証を受けるか、同等性を認めた国・地域の認証品である必要がある。同等性とは、国どうしが相手の有機の認証制度を自国のものと同等と認める仕組みである[7]。

ただし同等性は一律ではなく、相手国ごと・品目ごとに範囲が違う。全品目が自由に行き来できるという意味ではない。日本とEUの場合、令和7年(2025年)5月18日版の資料によれば、日本国内で生産・加工され格付された有機農産物・有機畜産物・有機加工食品(酒類を含み、藻類加工食品を除く)がEUへ、EU域内で生産・加工され認証された有機農産物などが日本へ、証明書の発行等の条件のもとで輸入できる[8]。

自分でも しらべて みたく なったら

自分でも調べてみたくなったら

自分でも調べてみたくなったら

今日できること

おうちに ある、ゆうきJASマークの ついた たべものを さがして みましょう。マークの ちかくに、つくった かいしゃの なまえや、にんしょうした きかんの なまえが かいて あるか、見て みます。

出かけてできること

おみせで、おなじ しゅるいの たべものを 見くらべて みましょう。マークが ついて いるものと いないもので、ひょうじが どう ちがうでしょうか。

こうしきの じょうほう

のうりんすいさんしょうの ホームページに、ゆうきJASの せつめいが のって います。

今日できること

家にある食品の中から、有機JASマークのついたものを探してみましょう。マークの近くに、製造や販売をした事業者名や、認証した登録認証機関の名前の表示があるか、読んでみます。

出かけてできること

お店で、同じ種類の食品を見比べてみましょう。有機JASマークが付いているものと付いていないものを見比べて、表示がどう違うか確かめてみます。

公式の情報

農林水産省の「有機JAS」のページに、制度の説明や最新の情報があります。

今日できること

家にある食品から有機JASマークの付いたものを探し、マークの近くの表示(事業者名、認証機関の名称など)を読んでみる。

出かけてできること

店頭で、有機JASマークが付いたものと付いていないものを見比べ、表示の違いを確かめる。マークのない食品の表示が、どんな言葉で書かれているかにも注目すると、制度の線引きが見えてくる。

公式情報・資料を読むなら

  • 農林水産省「有機JAS」のページ(制度の概要と最新情報)
  • 農林水産省「日本とEUの有機同等性について」(同等性の範囲と条件)
  • Codex CAC/GL 32-1999(国際的な有機食品のガイドライン。英語)

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

数字や制度の内容は、農林水産省などの公的機関と国際食品規格委員会の資料を突き合わせて確かめた。資料によって旧制度の名称が使われている箇所は、本文中で区別している。

  1. 農林水産省「有機JAS」 https://www.maff.go.jp/j/jas/jas_kikaku/yuuki.html (マークの意味、表示の制限、登録認証機関の違い)
  2. 農林水産省「有機飼料 検査認証制度ハンドブック」(令和6年10月) https://www.maff.go.jp/j/jas/jas_kikaku/attach/pdf/yuuki-483.pdf (国と登録認証機関の役割、格付とマークの管理)
  3. 北海道庁「有機JAS Q&A」(Q1) https://www.pref.hokkaido.lg.jp/ns/shs/yuki/QandA/Q1.html (栽培前の期間の基準)
  4. 北海道庁「有機JAS Q&A」(Q2) https://www.pref.hokkaido.lg.jp/ns/shs/yuki/QandA/Q2.html (認証の流れ。旧制度の機関名の説明)
  5. 環境省 エコラベルデータベース「有機JASマーク」 https://www.env.go.jp/policy/hozen/green/ecolabel/a04_79.html (適正表示の取り組み)
  6. Codex Alimentarius「CAC/GL 32-1999」 https://www.fao.org/fileadmin/user_upload/livestockgov/documents/cxg_032e.pdf (国際的な有機食品のガイドライン)
  7. 農林水産省「有機同等性」の資料 https://www.maff.go.jp/j/jas/jas_kikaku/attach/pdf/yuuki-510.pdf (同等性の考え方)
  8. 農林水産省「日本とEUの有機同等性について」(令和7年5月18日版) https://www.maff.go.jp/j/jas/jas_kikaku/attach/pdf/yuuki-538.pdf (日EUの範囲と条件)

なおした ところ

更新履歴

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