1. ポーンの どの しゅんかんが ぴったりなの?
1. 「ポーン」は、鳴りはじめが正時の合図
1. NHK時報で正時を示すのは、4回目の音の「開始時刻」
時計の はりが ぴったり 12に きた しゅんかん。それが「ぴったりの 時間」です。じほうの「ポーン」は、その しゅんかんに なりはじめます[1]。
だから、ポーンが ながく ひびいて いる あいだは、もう ぴったりの 時間より あとです。ぴったりを 知りたい人は、ポーンが きこえた その 一しゅんを 聞けば いいのです。
ピッ ピッ ピッは、その まえの 3びょうかん に なります[1]。「もうすぐ ぴったりだよ」と おしえる 音なので、「よこく音」と よばれます。
時計が正時を指す瞬間を、耳でつかむ。NHKラジオの時報はそのために、正時の3秒前から、短い予告音を3回鳴らします。そして4回目の音が鳴りはじめた瞬間が、ぴったりの時刻です[1]。
ここで気をつけたいのは、音の長さと時刻は別だということです。最後の音は余韻をひいて長く聞こえますが、基準になるのは「鳴りはじめ」です。鳴り終わりを正時だと思って聞くと、時計よりずれてしまいます。
予告音は、名前のとおり、もうすぐ正時が来ると知らせる音です。陸上競技の「位置について、用意」に当たる合図が先にあるから、「どん」の瞬間に気持ちを合わせられる、と考えると分かりやすいでしょう。ただし、予告音を3回にした理由は、後の章のとおり資料からは分かりません。
NHKラジオの現在の時報は、正時の3秒前から、100ミリ秒(0.1秒)の予告音を3回鳴らし、4回目の音の鳴りはじめを正時とする形だといわれる[1]。基準が音の「開始」にあるのは、音が鳴っている長さには幅があるが、開始の一点なら、時計の針と照らして一つの時刻として扱えるためだと考えられる。ただし、この理由づけは資料に書かれたものではなく、書き手の推論である。
したがって、聴取者が鳴り終わりを基準に聞くと、最後の音の長さの分だけ、時計より遅れて合わせてしまう。ここでは、最後の音のどこを正時とするかが、時報の設計でいちばん大事な約束になる、と読める。
予告音の役割は、その約束を耳に伝えることにある。待っている人は、3回の予告で「次だ」と身構え、4回目の開始に注意を向けられる。これは、かけっこの「位置について、用意」のような働きに近い。ただし本当は、予告音がこの目的で設計されたと書いた公的な資料は見つからず、次章で扱うとおり、設計の意図は推測にとどまる。
2. ピッは、どうして 3回なの?
2. 予告音が「3回」で「440ヘルツ」の理由は?
2. 3+1の形と音の高さ ── 分かっていること・分からないこと
ピッが 3回なのは、なぜでしょう。じつは、その わけを 書いた しりょうは、見つかって いません。「こう きめた」という 年だけが 分かります。1950年に、ピッが 3回、ポーンが 1回の 今の かたちに なりました[2]。
音の たかさも 話に 出ます。ピッが 440ヘルツ、ポーンが 880ヘルツと いわれます[2]。440ヘルツは、ピアノの「ラ」の 音です。880ヘルツは、その ちょうど 1オクターブ うえです。
ただし、この ヘルツの 数は、ひとつの しりょうに しか 出て いません。だから「いわれます」と 書いて います。
予告音が3回で、最後の1回が正時を示す形になったのは、1950年のこととされています[2]。この年までは別の形だったと読めます。「なぜ3回か」は、今のところ答えが分からない問いです。
音の高さについては、予告音が440ヘルツ、正時の音が880ヘルツとされています[2]。ヘルツは、1秒間に音が何回振動するかを表す単位です。440ヘルツは、ラの音の高さで、国際標準音と呼ばれます[3]。880ヘルツはその2倍で、1オクターブ上の「ラ」です。
国際標準音は、1939年のロンドンの国際会議のあとに認められ、日本では1948年に文部省が採用しました[3]。ですから、440ヘルツが日本で標準になった2年後に、今の時報の形ができたことになります。ただし、時報の音の高さが標準音に合わせて決まったかどうかは分からず、時期が近いというだけです。
3+1の形になったのは1950年とされ、中田薫『時を見つめて』の注にもとづく記述が二次資料に見える[2]。ところが、なぜ3回なのか、なぜ0.1秒なのかを説明するNHKの公式資料や公的資料は、今回の調査では見つかっていない。この設計の理由は、現時点では「分かっていない」部分である。
音の高さは、予告音が440Hz、正時の音が880Hzで、後者は前者の1オクターブ上だとされる。ただしこの数字の出どころは、出典注のないWikipediaの記述に限られる[2]。個人サイトの資料は、周波数の部分が文字化けして読めず、裏づけにならない。このため、本記事では断定せず「とされる」と書く。
一方、440Hzがラの国際標準音であることは別の資料で確かめられる。1939年のロンドン国際会議以後、20℃の室温でイの音を440Hzとする標準音が認められ、日本では1948年に文部省が採用した[3]。1950年の3+1の形は、この日本での採用の2年後だが、時報の音が標準音に合わせて選ばれたと結ぶ資料はなく、因果は書けない。時期が近い、という事実だけを並べておく。
3. むかしは、人が 手で ならして いた
3. 昔の時報は、人が銅鑼や鐘で鳴らしていた
3. 手動時報の時代 ── 銅鑼、管鐘、そして聴取者の期待
では、じほうは いつ はじまったのでしょう。日本の ラジオ ほうそうは、1925年3月22日に はじまりました。じほうも、ほうそうの はじまりと いっしょに はじまったと いわれます[1]。
そのころは、人が ひょうじゅん時の 電波を 聞きながら、手で 音を 出しました。つかった ものは、銅鑼や 鐘です[1]。
1926年8月には、東京と おおさかと 名古屋で、ながい くだの かたちを した 鐘の じほうが 使われはじめました[1]。1932年の ちょうさでは、じほうを 聞いて いる人が 77.5%で、ニュースに つづく 2ばんめだった という けっかも あります[1]。
じほうを 聞いて いた人は、とても 多かったのです。
日本のラジオ放送は、1925年3月22日の仮放送で始まりました。時報も放送の開始と同時に始まった、といわれます。最初は人の手作業で、アナウンサーなどが標準時の電波を聞きながら、タイミングを合わせて音を出しました。使われたのは銅鑼や鐘のたぐいです[1]。
1926年8月には、東京、大阪、名古屋の3つの放送局で、チューブラーベル(管鐘)の時報が使われはじめました[1]。細長い金属の管をたたいて鳴らす鐘で、銅鑼よりも澄んだ音が出ます。人の手で、標準時の電波に合わせて、ぴったりの時刻に鳴らす。簡単ではない仕事だったと想像できます。
それでも時報は、よく聞かれていました。1932年のラジオ聴取者の全国調査では、回答358,039件のうち、時報を聞いたと答えた人が77.5%で、ニュースの91.2%に次ぐ2位でした[1]。ただしこの数字は、質問の聞き方が分かっていない二次資料の要約によるもので、「それだけ多くの人に聞かれていた」と読める範囲にとどめます。
日本のラジオは1925(大正14)年3月22日に仮放送を始め、時報も放送開始とともに始まった。初めは手動で、標準時の電波に合わせてアナウンサーが音を出し、銅鑼などを使ったとされる[1]。1926年8月には、東京・大阪・名古屋の3局でチューブラーベル(管鐘)の時報が使われはじめた[1]。
手動の時報で問題になるのは、人が電波を聞いてから手を動かすまでに遅れが出るため、時刻をそろえるのが難しかったと考えられる点だ。数十回に一度ならまだしも、毎日、毎正時に繰り返すと、ずれは積み重なって聴取者にも伝わる。ここは書き手の推論だが、次章の自動化の動機は、まさにこの点にあったと読める。
それでも時報は、人々の生活に根づいていた。1932年のラジオ聴取者の全国調査(回答358,039件)では、時報はニュース91.2%に次ぐ77.5%で、天気予報75.8%、ラジオ体操48.0%を上回ったとされる[1]。ただし、質問の文言が確認できていないので、「よく聞く番組」の順位と断定はせず、「聞かれていた」程度にとどめる。
4. 1933年、きかいが ぴったりに した
4. 1933年、手作業のずれを機械が減らした
4. 自動時報装置の誕生 ── 約0.03秒以内という精度
人の 手では、どうしても すこし おくれたり、はやかったり します。そこで 1933年の 1月1日、NHKは きかいで 音を 出す「じどう時ほう」を はじめました[2]。
この きかいを 作ったのは、NHKの ぎしです。3年ほど かけて 作ったと いわれます[2]。
ずれは、およそ 0.03びょうより 小さく なったと されます[2]。1びょうを 100に わけた うちの 3つぶん ほどです。まばたき より ずっと みじかい 時間です。
1933年1月1日、NHKは自動時報装置による時報を始めました。開発したのは技師の加藤倉吉で、約3年かけたとされています[2]。人が耳と手でタイミングを合わせていた時報を、標準の時計を基準にして、機械が自分で鳴らすようにした、という変化です。
標準時計とのずれを補正する仕組みがあり、時報の誤差は約0.03秒以内とされます[2]。別の資料には、最大0.02秒とも書かれていて、数字が食いちがっています[1]。どちらにしても、100分の数秒のずれに収まったという点は同じです。
0.03秒は、まばたきの何分の一かという短さです。人の手が正確にたたけるずれの範囲を、機械がずっと小さくした、と読めます。この進歩が、今のラジオの時報の下地になりました。
1933年1月1日、NHKは自動時報装置による時報を始めた。技師の加藤倉吉が約3年かけて開発し、標準時計を基準に誤差を補正する構造だとされる[2]。
誤差は、Wikipediaが約0.03秒、個人サイトが最大0.02秒とし、資料により数字が割れる[2][1]。資料により数字が異なり、誤差は約0.02〜0.03秒とされる。いずれにせよ、手動時報では毎回ばらついていたずれを、機械が一定の範囲に閉じこめた点が要点だ。
なお、自動化と同じ年に「3回の予告音」の形になったわけではない。予告音3回+正時の音1回の形になったのは、これより後の1950年とされる[2]。その間の音の形の変化を推測で埋めることはしない。
5. ぴったりの 時間は、だれが きめるの?
5. 「ぴったり」のおおもとは、原子時計
5. 日本標準時と1秒の定義
じどう時ほうが ぴったりでも、もとの 時計が ずれて いたら 意味が ありません。日本の ひょうじゅん時は、NICTと いう 国の けんきゅう きかんが きめて、まもって います[6]。
つかうのは、「げんし時計」です。げんしの うごきを 数えて、1びょうを はかります[6]。ちなみに、1びょうの ながさは、セシウムという げんしが 9,192,631,770回 ゆれる 時間と きめられて います。
自動時報がどれだけ正確でも、基準になる時計がずれていたら、「ぴったり」は意味を失います。日本の標準時は、情報通信研究機構(NICT)が決めて維持していて、セシウム原子時計などを使って作られています[6]。
1秒の長さは、セシウム133という原子が出す、目には見えない電磁波(光のなかま)が、9,192,631,770回振動するのにかかる時間と定義されています[6]。ふりこ時計のように、機械の動きではなく、原子が出す光の振動を数えることで、非常に安定した1秒を作っています。
ただし、地球の自転は少しずつ不規則に変わるため、原子時計の時刻(協定世界時)と、地球の回転にもとづく時刻(世界時)は、ずれていきます。そのずれが0.9秒を超えないように、「うるう秒」で調整される仕組みがあります[6]。
日本標準時は、NICTが決めて維持している。セシウム原子時計などで作られ、1秒は、セシウム133原子の特定の遷移に対応する放射の9,192,631,770周期の継続時間と定義される[6]。
この定義の意味は、基準を機械の動きや天体の動きではなく、原子の性質に置いた点にある。ふりこや水晶の振動は、温度や置き方で変わりやすい。一方、原子の遷移は、同じ種類の原子なら安定した周期をもつ。そのため、場所がちがっても、同じ1秒を共有しやすい。
ただし、UTC(協定世界時)は地球の自転にもとづく世界時(UT1)とのずれが0.9秒以上にならないよう、うるう秒で調整される[6]。時報の「ぴったり」は、原子の周期と地球の回転の、両方との折り合いの上にある。時報の音を聞くとき、私たちは原子の周期まで含んだ長い約束ごとに頼っていることになる。
6. でんわの 117は いつから あるの?
6. 電話の「117」は、時報を「持ち歩く」道具になった
6. 電話時報サービスの開始 ── 1955年6月10日と、予想の5倍の利用
耳で ぴったりを 知る 方ほうは、ラジオだけでは ありません。でんわで 117に かけても、じほうが 聞けます。
はじまったのは、1955年6月10日の「時の記念日」です。さいしょは 223ばんで、東京だけでした[4]。1964年に 117に なりました[5]。
はじめの 日の 電話は、およそ 5万3000回でした。よそうの 1万回を、大きく こえました[4]。みんな、ぴったりの 時間を 知りたかったのですね。
ラジオだけでなく、電話でも時報を聞けます。電電公社(当時の日本電信電話公社)が、1955年6月10日の「時の記念日」に、東京で電話の時報サービスを始めました。番号は223で、サービスは午前6時から午後10時まででした[4]。
初日の利用は約5万3000回で、予想していた約1万回を大きく上回りました[4]。5万3000を1万で割ると5.3なので、予想の約5倍にあたります。
その後、時報サービスは順次全国に広がり、1964年から番号は117に統一されました[5]。ここで、よくある思いちがいを一つ正します。1933年に始まったのはNHKの自動時報で、電話の時報ではありません。電話の時報は、それより20年あまりあとの1955年です[4]。
ラジオの時報が、決まった時間にだけ鳴るのに対し、電話は、思い立ったときに何度でも聞けます。この「いつでも聞ける」便利さが、初日の大きな利用につながったのかもしれません。
電話の時報サービスは、電電公社が1955年6月10日の「時の記念日」に東京で始めた。番号は223、時間は午前6時〜午後10時で、初日の利用は約5万3000回と、予想の約1万回を大きく上回った[4]。
NTT東日本も、同サービスは1955年6月10日に東京で始まり、順次全国に拡大して、1964年から番号を117に統一し現在に至る、と説明している[5]。この二つの資料は開始日と統一年が一致しており、日付についての信頼度は高い。
ここでよく混同されるのが、1933年との関係だ。1933年はNHKのラジオの自動時報で、電話の時報ではない。電話時報の開始は、その20年あまり後になる。ラジオが「決まった時刻に、全員に一斉に」届ける時報なのに対し、電話は「聞きたいときに、一人ずつ」届く。この性格のちがいが、需要の読みちがい(予想の約1万回に対して初日5万3000回)の背景にあったとも考えられる。ただしこれは推論で、資料に書かれてはいない。
なお、117の内部で、どの時計を基準に時刻を合わせているかについては、今回の資料からは述べない。
7. ほかの 国の じほうは?
7. イギリスの時報は「6つのピップ」
7. BBCのグリニッジ時報 ── 最後の音を長くする設計
イギリスの ほうそうきょく BBCには、「ピッ ピッ ピッ ピッ ピッ ピーッ」と 6つ ならす じほうが あります。1924年2月5日に はじまりました[7]。
はじめの 5つは みじかく、さいごの 1つだけ ながく ならします[7]。ながい 音が はじまった しゅんかんが、ぴったりの 時間です。日本と おなじ ように、「はじまり」が だいじなのですね。
どうして 6つなのかは、しりょうに ありません。
イギリスのBBCには、「グリニッジ時報」と呼ばれる時報があり、6つの短い音を鳴らすので「ピップ」とも呼ばれます。1924年2月5日に始まりました[7]。
6つの音は、どれも1キロヘルツの音です。前の5つは0.1秒ずつ、最後の6つ目だけが0.5秒と長く、この最後の音の鳴りはじめが、正時を示します[7]。日本の時報と同じく、「鳴りはじめ」が基準です。
最後を長くするのには、実用的な理由があります。うるう秒のときは、追加で7つ目の音が加わります。最後だけ長くしておけば、どの音が正時を示すかを聞き分けられるからです[7]。なお、1972年より前は、最後の音も他の5つと同じ長さだったとされます。
国によって、予告音の数や長さがちがうのは確かです。ただし、なぜ6つにしたのかについては、今回見た資料には書かれていません。
BBCのグリニッジ時報(ピップ)は、1924年2月5日に始まった。1秒おきの6つの1kHzの音で、前の5つは0.1秒ずつ、最後の6つ目(正時)だけが0.5秒と長い[7]。NHKの形(予告音3回+正時の音1回)と共通するのは、予告となる短い音のあとに、正時を示す音が来るという構造だ。
ちがいは、最後の音の長さの扱いにある。BBCの資料によれば、うるう秒の挿入のときには7つ目の音が加わる。最後を長くしておくことで、どれが正時を示す音なのかを、数を数えなくても聞き分けられる[7]。なお、この「最後を長く」の仕様は1972年以後のもので、それ以前は最後の音も同じ長さだった。
注意したいのは、どちらの国の形も「なぜその数にしたのか」を説明する資料が見つからない点だ。日本の3回、イギリスの6つ(うるう秒時は7つ)の選択理由は、現時点では分からない。分かっているのは、どちらも「最後の音(の開始)が正時」という約束を、聞く人に伝える工夫だという点である。
8. じぶんの 耳で たしかめて みよう
8. 耳と時計で「ぴったり」を確かめる
8. 自分で確かめる ── 鳴りはじめと時計の秒針
おうちの 人と いっしょに、ラジオか 電話の 117を つかって みましょう。
うでどけいか かべの 時計の うち、秒を しめす はり(びょうしん)が ある ものを 使います。「ポーン」が なりはじめた しゅんかんに、びょうしんが 12に あうか 見ます。ポーンの なりおわりでは ありません。
もし ずれて いたら、時計の ほうが ずれて いるのかも しれません。でんわを つかう ときは、おうちの 人に 聞いてから かけて ください。
家にラジオがあれば、正時に時報を聞きながら、アナログ時計の秒針や、デジタル時計の秒の表示を見てみましょう。最後の音の鳴りはじめと、秒針が12に来る瞬間が、合っているでしょうか。
もしずれていたら、時計のほうが少しずれているのかもしれません。電話の117を使って確かめるときは、おうちの人に聞いてからかけてください。
テレビで見るデジタル放送は、映像の処理や電波の伝送のため、送信から受信まで2秒程度の時間差が出る、と総務省の資料にあります[8]。ラジオやテレビ、時計の「ぴったり」を並べて比べると、時刻の表示や音が届くタイミングに差があるか、自分の目と耳で見られます。
ラジオと時計を並べて、時報の最後の音の鳴りはじめと、時計の秒の表示が一致するかを見る。ずれが見つかれば、それは時計のずれか、放送の経路での遅れである。デジタル放送の場合、映像の圧縮処理や電波伝送のため、送信から受信まで2秒程度の時間差が生じるとされる[8]。
同じ1正時の「ぴったり」を、ラジオ、電話(117)、テレビ、スマートフォンで比べたら、どれがいちばん早く、どれが遅れるか。遅れの原因をたどると、どの経路で何の処理をしているのかが、見えてくる。電話を使うときは、家の人に聞いてからかけるとよい。
この記事で扱えなかったのは、3回という予告音の設計理由、117が内部でどの時計を基準にしているか、NICTの現在の精度の数字である。この中から問いを1つ選び、NICT・NTT東西・NHKの公式サイトに同じ言葉があるか探してみるとよい。見つからない問いが残ることも、ひとつの発見になる。
しらべた もとの じょうほう
参考にした情報源
参考にした情報源と、その使い方
出典について:個人サイトやWikipedia(二次資料)、日本経済新聞社の記事、NTT東日本、NICT、総務省の資料を使った。何に使ったかは、各項目の最後に書いている。二次資料の数字は、断定しない書き方にした。
- ラジオ放送の時報(個人サイト)。https://ogino.c.ooco.jp/bcl/nhkjihou.htm (予告音の形、手動時報、管鐘、聴取調査、自動時報について。二次資料)
- 時報(Wikipedia日本語版)。https://ja.wikipedia.org/wiki/時報 (1933年の自動時報、1950年の形、音の高さについて。二次資料)
- 標準音(コトバンク/世界大百科事典ほか)。https://kotobank.jp/word/標準音 (440Hzの国際標準音と日本での採用について)
- 日経クロステック「117の時報サービス、誕生から50年」。https://xtech.nikkei.com/it/free/NCC/NEWS/20050609/162455/ (電話時報の開始と初日の利用について)
- NTT東日本ニュースリリース(2005年)。https://www.ntt-east.co.jp/release/0506/050609.html (時報サービスの開始日と番号の統一について)
- 情報通信研究機構(NICT)日本標準時プロジェクト。https://jjy.nict.go.jp/mission/page1.html (日本標準時と1秒の定義について)
- Greenwich Time Signal(Wikipedia英語版)。https://en.wikipedia.org/wiki/Greenwich_Time_Signal (BBCのピップについて。二次資料・英語)
- 総務省資料。https://www.soumu.go.jp/main_content/000061968.pdf (地上デジタル放送の時間差について)
なおした ところ
更新履歴
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