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ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

じどうはんばいきは、100円玉と 500円玉を どうやって 見分けて いるの?

自動販売機は、入れた硬貨をどうやって見分けているのか

自動販売機は硬貨をどう見分けるのか:コイルで測るものと、新500円玉に対応が要る理由

分野:技術

新しい 500円玉は、古い 500円玉と 大きさが おなじです。重さも 0.1グラムしか ちがいません。それでも、古い じどうはんばいきの 中には、あわせて こうしんする ひつようが ある ものが あると いわれます。

じどうはんばいきは、おかねの 何を 見て いるのでしょう。この ページを よむと、コインを はかる しくみと、おさつを しらべる しくみが わかります。

新500円玉は、旧500円玉と同じ直径26.5mmで、重さの差もわずか0.1gです[5]。それでも古い自動販売機の中には、新しい硬貨に合わせて機器の更新が必要なものがあるといわれます[8]。

大きさがほぼ同じなのに、なぜ機械は区別するのでしょうか。この記事を読むと、自動販売機が硬貨のどんな性質を測っているか、お札はどう調べられるか、新500円玉が機械に影響する理由が分かります。

新500円玉は旧500円玉と同じ直径26.5mmで、重さは7.10gと7.00gと、差は0.1gしかない[5]。それでも既存の硬貨選別装置の中には、新しい硬貨を認識するために交換か機械ごとの刷新が要るものがあると解説されている[8]。

大きさと重さがほぼ同じなら、見分ける理由はどこにあるのか。硬貨の何を、どんな方法で測るのか。紙幣も同じ方法なのか。このメモを読むと、特許と論文から分かる測定の考え方と、新500円玉で対応が要る理由が分かる。

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1. コインは、通る とちゅうで 何を されて いるの?

1. 硬貨は、通路を転がる途中で何をされているのか

1. 通路の両側のコイル:硬貨の「性質」を電気で読む

おかねを 入れると、コインは きかいの 中の 道を ころがって いきます。その 道の 両がわには、コイルが むかいあって ついて いる ものが あります[3]。コイルは、どうせんを ぐるぐる まいた ものです。

コインが コイルの あいだを 通ると、コイルから 出る 電気の ようすが かわります。きかいは その かわり方を 見て、本物の コインと くらべます。

ある ろんぶんでは、この 電気の しくみが、ふつうの じどうはんばいきで いちばん よく つかわれる ほうほうだと 書かれて います[1]。ただし、ぜんぶの きかいが おなじと いうわけでは ありません。

では、かわり方からは、コインの 何が わかるのでしょう。

自動販売機に硬貨を入れると、硬貨は機械の中の通路を転がっていきます。特許の説明では、従来の硬貨識別装置は、この通路の両側に向かい合わせたコイルのセンサを置き、その出力波形を、硬貨の材質・直径・厚さに応じた基準値と比べて、本物かどうかを判定していました[3]。

コイルは、導線を巻いたものです。交流の電気を流すと、まわりに磁界ができます。そこへ金属の硬貨が来ると、硬貨の中に渦のような電流(渦電流)が生まれ、コイルの電気の流れにくさが変わります。その変化を読み取るのが、渦電流センサです。

硬貨の分類を扱った論文には、渦電流センサは一般的な自動販売機で主流の方法だと書かれています[1]。ただし、あくまで主流の一方式で、すべての機種が同じ方式とは限りません。

では、電気の変化から、硬貨の何が分かるのでしょうか。

投入された硬貨は、機械内の通路を転がりながらセンサの前を通る。ある特許は、従来の装置が、通路の両側に向かい合わせた2個のコイルセンサの出力波形を、材質・直径・厚さに応じた基準値と比較して正否を判定していたと説明している[3]。

原理は渦電流である。コイルに交流を流して磁界をつくり、金属の硬貨が近づくと、硬貨内部に渦状の電流が生じる。その影響でコイルのインピーダンス(交流に対する流れにくさ)が変わるので、その変化から硬貨の導電性や磁性を読める。EMAT方式の硬貨分類を扱った論文は、この渦電流センサを、一般的な自動販売機で主流の方法と位置づけている[1]。

ただし「主流」は、全機種が同じ方式という意味ではない。以下は「こういう方式が知られている」という範囲で読む。

では、波形の変化から、材質と厚さをどう切り分けるのか。

2. 「あつさ」と「ざいりょう」は、どう わけて はかるの?

2. 山が二つ、谷が一つの波形から、厚さと材質を分ける

2. 谷は材質をとらえやすく、山は厚さと材質:波形から二つを分ける

ある とっきょには、コインを はかった ときの 電気の ようすが、山が 2つ、たにが 1つの 形に なると 書かれて います[2]。

この うち、たにの 高さは、コインの あつさの えいきょうが 小さくて、ざいりょう(なにで できて いるか)の ちがいを とらえやすいと されます。山の 高さは、コインの あつさと ざいりょうの 両方で かわります。

だから 2つを くみあわせると、あつさと ざいりょうを わけて しらべられます。たとえば、おなじ ざいりょうで あつさが ちがう コインは、山の 高さが かわります。

ただし これは、ひとつの とっきょの 方ほうです。ぜんぶの じどうはんばいきが、この とおりでは ありません。

では、大きさも 重さも そっくりに した にせものは、これで 見つかるのでしょうか。

ある特許では、送信コイルの交流磁界が通過する硬貨に渦電流を生み、その二次的な磁界を受信コイルで測ります。すると波形は、山が二つ、谷が一つの形になります[2]。

谷は材質をとらえやすく、山は厚さも

特許によると、この方式では谷の値は硬貨の厚さの影響を受けにくく、導電率(電気の通りやすさ、つまり材質)の違いをとらえやすくなります。一方、山の値は、厚さと導電率の両方で変わります[2]。

谷から材質の見当がつけば、そのうえで山の値を見て、材質の影響を考えに入れた厚さを求められます。山と谷の値を組み合わせて、厚さと材質を分けて測る、というのが特許の考え方です。

これも特許に書かれた一つの方式です。メーカーの機種が必ずこの構成だとは言えません。

では、大きさや重さをそっくりに作った硬貨は、これで見分けられるのでしょうか。

ある特許(JP3384803)は、送信コイルの交流磁界が通過する硬貨に渦電流を生み、その二次磁界を受信コイルで測る構成を示している。このときの波形は山が二つ、谷が一つの形になる[2]。

特許が注目するのは、谷と山で、何に依存するかが違う点である。この方式では、谷の値は厚さの影響が小さく、導電率の違いを捉えやすい。山の値は、厚さと導電率の両方に依存する。だから谷から材質(導電率)の見当がつき、その材質を前提に山の値を読めば厚さが求まる。ただし材質や測定条件によっては、谷にも厚さへの依存が残りうる。つまり、山と谷の値を組み合わせ、一度の通過で厚さと導電率を算出するために、二つの量の依存の違いを使っている[2]。

厚さと材質を分けられる意味は大きい。どちらか一つだけを測る方式だと、材質の違いが厚さの違いに見えたり、その逆が起きたりするからである。ただし本稿が読んだのは特許1件の説明で、実際の自動販売機がすべてこの構成だとは言えない。

では、大きさと重さを本物にそっくり合わせた硬貨は、見抜けるのか。

3. 500円玉に にせた コインは、見つかるの?

3. 500ウォン硬貨を削った変造貨と、それに対抗する工夫

3. 変造貨と偽造貨:平均で測る方式の弱点と、表裏の凹凸・縁を見る提案

むかしの ほうほうは、コインの とくちょうを ならして まとめて はかって いました。そのため、かんこくの 500ウォンの コインを けずって、500円玉に 重さや あつさを ちかづけた コインを、すべては はじけませんでした[3]。

そこで、ある とっきょでは、コインの 表と うらの でこぼこの もようより 小さい コイルを 2つ つかう ことが 考えられました。コイルが 小さいと、けずった あとの 場所だけの ようすが 出ます。さらに、ふちの 形を しらべる しかけも くわえます[3]。

これは とっきょの アイデアで、ぜんぶの きかいが こう なって いる わけでは ありません。

ちなみに、2003年には、500円玉の にせものが 見つかりました。しんちゅうに ニッケルを めっきした もので、ざいむしょうは、ほとんどの じどうはんばいきでは つかえないと して います[4]。これは 500ウォンを けずった 話とは べつの できごとです。

従来の方式は、硬貨の特徴を平均的に捉えるものでした。そのため、韓国の500ウォン硬貨の片面か両面を削って、重さや厚さを500円硬貨に近づけた変造貨を、完全には排除できなかったと特許は述べています[3]。

表と裏の凹凸より、小さなコイルで

この特許が提案したのは、硬貨の表と裏の凹凸模様より小さな直径のコイルセンサを2個使い、それぞれの出力を別々に処理する方法です。小さなコイルなら、削った部分の違いが出力に出やすくなります。さらに、縁の形を調べるセンサも加えて、削られた痕跡を見つけます[3]。これは特許の提案で、すべての機種がこの構成とは言えません。

変造貨と偽造貨は別のもの

財務省によると、2003年11月に造幣局が偽造された500円貨8枚を鑑定しました。2000年8月に流通が始まった新しい500円貨の偽造が見つかったのは、これが初めてです。真鍮にニッケルめっきをしたもので、ほとんどの自動販売機では使えないとされています[4]。外国の硬貨を削った変造貨とは別の事例です。

では、お札は、どうやって調べているのでしょうか。

平均的な特性だけで判定すると、弱点が生じる。前出の特許は、従来方式が硬貨の特性を平均的に捉えるため、韓国の500ウォン硬貨などの片面または両面を削って500円硬貨に重さと厚みを近づけた変造貨を、完全には排除できなかったと述べる[3]。

そこで提案されたのが、硬貨の表裏の凹凸模様より小さい径のコイルセンサを2個使い、出力を個別に処理する方式である。センサが小さいほど、削った部分の局所的な違いが出力に残りやすい。加えて、縁の形を調べるセンサを追加し、削った痕跡を見つける。これは特許の提案であり、実機すべての構成ではない[3]。

この変造貨は、財務省が確認した偽造貨とは別物である。財務省によれば、2003年11月に造幣局が偽造500円貨8枚を鑑定した。2000年8月に流通が始まった新500円貨の偽造が見つかったのはこれが初めてで、真鍮にニッケルめっきをしたもので、ほとんどの自動販売機では使用できないとされた[4]。外国硬貨を加工した変造貨と、めっきで作った偽造貨を、混同しないほうがよい。

硬貨は、導電性という材質の性質まで測られている。では、お札はどんな性質を調べられているのか。

4. おさつは どうやって しらべるの?

4. お札は、光と磁気のパターンを本物と比べる

4. 紙幣識別機:磁気と透過光のパターンを、記憶した基準と照合する

ある とっきょでは、おさつを はこぶ 道の とちゅうに、じきの センサと、ひかりの センサを おきます[9]。

おさつの インクには、じきを もつ ものが あります。そのじきの ならび方と、おさつを とおりぬけた 光の つよさの ならび方を はかります。それを、あらかじめ おぼえて ある 本物の データと くらべて、本物か どうかを きめます。

コインは 電気で、おさつは 光と じきで しらべる、と いう 考え方です。ただし これも ひとつの とっきょの 話で、いまの すべての きかいが この とおりとは かぎりません。

では、500円玉が 新しく なると、きかいには 何が おきるのでしょう。

紙幣識別機の特許には、搬送路に磁気センサと光学センサを置く方式が書かれています。磁気インキの磁気パターンと、紙幣を透過した光の量のパターンを調べ、あらかじめ記憶してある本物の基準データと比べて、真偽を判定します[9]。

硬貨は「材質・厚さ・縁」を、お札は「磁気と光の通り方」を、どちらも本物の基準と比べる点は共通しています。比べるものが、金属と紙で違うだけです。

これは特許の一例で、現行の全機種の方式として一般化はできません。

基準と比べる方式なら、硬貨のほうの基準が新しくなったとき、機械はどうなるのでしょうか。

紙幣識別機の特許(JPH1031774A)は、搬送路上に磁気センサと光学センサを置く。磁気インキによる磁気パターンと、紙幣を透過した光量のパターンを検出し、あらかじめ記憶した本物の基準データと比較して真偽を判定する[9]。

ここで硬貨との共通点が見える。硬貨は材質・厚さ・縁の形、紙幣は磁気と透過光のパターンという別々の量を測っているが、どちらも「測った値を、本物について記憶した基準と照合する」という構造になっている。基準が機械の内部にあるのだから、基準に入っていないものは、本物でも「基準に合わない」と判定される可能性がある。

これは特許に書かれた一方式の紹介で、現行機すべての構成を示すものではない。

基準と照合する構造なら、新しい硬貨が出たときに、古い基準のままの機械はどうなるのか。

5. 新しい 500円玉は、なぜ きかいに えいきょうするの?

5. 同じ大きさの新500円玉が、機械に影響する理由

5. 新500円玉と旧500円玉:直径は同じで、中身が違う

新しい 500円玉は、2021年の 11月1日から つくられはじめました。まん中の まるい 板に、2しゅるいの 金ぞくの 板を はさみ、まわりに べつの 金ぞくの リングを はめます[6]。ぜんぶで 3しゅるいの 金ぞくです。

大きさは 古い 500円玉と おなじ 26.5ミリで、重さは 7.10グラムと 7.00グラム。ちがいは 0.1グラムです[5]。

じどうはんばいきは、コインを センサで みわけて います。だから 古い きかいの 中には、新しい 500円玉を うけつけるために、こうしんが ひつような ものが あります[7]。コインを えらぶ そうちの こうかんや、きかいごと あたらしくする ひつようが ある、という せつめいも あります[8]。

なお、こうしんは お金が かかる ことや、はんどうたいの ふそくが あって、あまり すすんでいないと いわれます[7]。

新500円玉は、2021年11月1日に発行が始まりました。二種類の金属板をはさんだクラッド円板を、別の金属のリングにはめる「バイカラー・クラッド」という作りで、材質は3種類になります[6]。偽造を防ぐために、側面の斜めのギザの一部(上下左右の4か所)を別の形にする「異形斜めギザ」も採用されました。財務省は、これを通常貨幣では世界初としています[6]。

同じ大きさ、ほぼ同じ重さ

直径は旧500円玉と同じ26.5mmで、重さは新が7.10g、旧が7.00gです[5]。差は0.10gで、旧500円玉の重さに対して約1.4%(0.10÷7.00)にすぎません。

なぜ機械の更新が要るのか

自動販売機は、硬貨選別装置のセンサで硬貨を認識します。ファイナンシャルフィールドの解説は、古い機器は更新すれば新500円玉も使えるようになるが、費用や世界的な半導体不足、キャッシュレス化の影響で、対応機の普及が遅れていると伝えています[7]。ビジネスジャーナルも、新しい硬貨を認識するにはコインセレクター(硬貨選別機)の交換か、自動販売機ごとの刷新が要ると説明しています[8]。

基準が材質や厚さを含むなら、中身の違う硬貨は、大きさがそろっていても「基準に合わない」ことになります。ただし、これは特許と論文をもとにした推論で、メーカーによる理由の説明とは区別して読んでください。

さて、ここまでの話を、自分の手で確かめることはできるのでしょうか。

新500円玉は2021年11月1日に発行が始まった。二種類の金属板をはさんだクラッド円板を別の金属のリングにはめ合わせる「バイカラー・クラッド」で、材質は3種類、重さは7.10gである。側面の斜めギザの上下左右4か所を他と違う形にする「異形斜めギザ」は、通常貨幣では世界初とされる[6]。

注目したいのは、物理的な寸法がほとんど動いていない点だ。直径は旧500円玉(ニッケル黄銅)と同じ26.5mmで、重さは7.10gと7.00g、差は0.10gである。割合にすると、0.10÷7.00で約1.4%にすぎない[5]。直径や重さだけを基準にする機械なら、ほとんど区別できない差になる。

それでも対応が要る、と解説されている。ファイナンシャルフィールドは、自動販売機は硬貨選別装置のセンサで認識するため、更新すれば新500円玉も使えるが、費用や半導体不足、キャッシュレス化で普及が遅れていると報じた[7]。ビジネスジャーナルは、新しい硬貨の認識には、コインセレクターの交換か自販機ごとの刷新が必要だと説明する[8]。

ここで、前章までの知見をつなぐと、一つの読み方が成り立つ。機械が材質(導電率)や厚さを、記憶した基準と照合しているなら、中身の組み合わせが変わった硬貨は、直径と重さが同じでも別の硬貨として扱われうる。ただしここで述べたのは特許と論文をもとにした推論で、メーカーによる理由の説明とは区別して読む。

この推論を、手元で確かめる方法はあるのか。

6. 100円玉と 500円玉の 数字を くらべて みよう

6. 手元の硬貨を測り、数字を計算してみる

6. 手元の硬貨で寸法を測り、財務省の表と照合する

おうちに ある 500円玉と 100円玉を、よこに ならべて、どちらが 大きいか くらべて みよう。ものさしで はかると、ざいむしょうの 表に ちかい 数字に なるかも しれません。

ざいむしょうの 表では、500円玉は 26.5ミリ、100円玉は 22.6ミリです[5]。

つぎに、5円玉と 100円玉と 10円玉を、重ねずに よこに ならべて みよう。表では、5円玉が 22.0ミリ、100円玉が 22.6ミリ、10円玉が 23.5ミリです[5]。ものさしでは ちがいが よく 見えないかも しれません。ちかい 大きさの コインが あるね。大きさ だけで 見分けるのは、むずかしそうだと 思わない?

ひきざんも できます。新しい 500円玉の 7.10グラムから、古い 500円玉の 7.00グラムを ひくと、いくつに なるかな。

家にある硬貨で、測定と計算を一つずつ試せます。

ものさしで直径を測る

500円玉と100円玉を並べて、定規で直径を測ります。財務省の表では、500円が26.5mm、100円が22.6mmです[5]。測った値が表の値に近いか確かめます。1円玉(20.0mm)や50円玉(21.0mm)も測ってみると、硬貨ごとの直径の違いを比べられます。

近い大きさの組を探す

表を見ると、5円玉が22.0mm、100円玉が22.6mm、10円玉が23.5mmです[5]。直径の差は、5円と100円で0.6mm、100円と10円で0.9mmしかありません。直径だけでこれらを見分けようとすると、どんなことが難しいでしょうか。そのうえで、この記事に出た材質や厚さを測る考え方を、自分の言葉で説明してみます。

重さの差を計算する

新500円玉7.10gと旧500円玉7.00gの差は0.10gです。0.10÷7.00を電卓で計算すると、約0.014、つまり約1.4%になります。この小さな差でも、機械の更新の話が出てくるのはなぜか、考えてみるのも一つの方法です。

原典を読むなら

硬貨の仕様は財務省「一般の貨幣」の表、新500円玉の説明は財務省の発行ページにあります。自動販売機の測り方は、特許JP3384803とJP2002183794Aの本文で読めます。

手元の硬貨で、寸法の観察と簡単な計算ができる。

測定:500円玉と100円玉を定規で測り、財務省の表(500円は26.5mm、100円は22.6mm)と照らす[5]。次に、5円玉(22.0mm)、100円玉(22.6mm)、10円玉(23.5mm)の三つを比べる。差は5円と100円で0.6mm、100円と10円で0.9mmで、直径だけでは見分けにくい組があると分かる。重さ(それぞれ3.75g、4.80g、4.50g)まで並べると、大きさが近くても重さには差があることも確かめられる。

計算:新旧500円玉の重さの差0.10gを、0.10÷7.00≒0.014(約1.4%)と求める。機械の判断が、直径や重さだけで決まっていないとしたら、どんな性質が使われていそうか。本稿の2章、3章の特許の説明(導電率、厚さ、縁の形)を読み返して、推論を自分の言葉でまとめてみる。

原典は、財務省の貨幣一覧、新500円貨幣の発行ページ、特許JP3384803B2(波形の山と谷)とJP2002183794A(変造貨と対策)である。特許は一方式の説明なので、実機すべてに当てはめないこと。数値は、記事の本文では原ページで確かめた表の値を使っている。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

本文は、ここにある資料の内容を自分の言葉で言いかえたものです。特許・論文は一つの方式の説明で、現行の全機種の仕組みを示すものではありません。割合は本文中で計算し直したものです。

  1. EMAT System for Coin Classification(論文、PMC) https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC9740311/ (渦電流センサが主流とされること)
  2. JP3384803B2 Coin discriminator(特許) https://patents.google.com/patent/JP3384803B2/en (波形の山と谷、厚さと材質の分離)
  3. JP2002183794A 硬貨識別装置(特許) https://patents.google.com/patent/JP2002183794A/ja (従来方式、変造貨と対策の提案)
  4. 財務省 500円貨の偽造貨幣について https://www.mof.go.jp/policy/currency/fake_money/500yen/ks151127.htm (2003年の偽造500円貨)
  5. 財務省 一般の貨幣 一覧 https://www.mof.go.jp/policy/currency/coin/general_coin/list.htm (硬貨の直径・重さ・材質)
  6. 財務省 新500円貨幣の発行 https://www.mof.go.jp/policy/currency/bill/20210816.html (新500円玉の構造・発行日)
  7. ファイナンシャルフィールド 新500円玉と自販機の解説 https://financial-field.com/living/entry-238740 (対応機の更新と普及の遅れ)
  8. ビジネスジャーナル 新硬貨とコインセレクター https://biz-journal.jp/it/post_358379.html (コインセレクターの交換)
  9. JPH1031774A 紙幣識別機及び紙幣識別方法(特許) https://patents.google.com/patent/JPH1031774A/ja (磁気と光のパターンによる判定)

なおした ところ

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