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ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

ゆうえんちの 乗り物を、はたらく 人は どうやって しらべて いるの?

遊園地のコースターは、だれがどうやって点検しているのか

遊園地のコースターは、だれがどう点検しているのか ── 整備の現場と国の検査

分野:技術

ひらかたパークの コースターを せいびする 人たちは、ボルトを ハンマーで たたいて、その 音を 聞きます。いい 音なら あんしん、にぶい 音なら ゆるんで いる しるしです[1]。

どうして 音で たしかめるのでしょう。しごとは それだけでは ありません。この ページで、ゆうえんちを ささえる 人たちの しごとが 分かります。

ひらかたパークのジェットコースターの整備では、ボルトをハンマーで叩き、その音で状態を確かめる作業があります。この打音検査は、国の検査項目にも登場します。ゆるみがあれば鈍い音になり、問題がなければ「カーンカーン」と引き締まった音が響くそうです[1]。

なぜ、音で確かめるのでしょうか。この音は、国の検査の基準にも関係があります。この記事を読むと、遊園地の整備の流れと、国の決まり、乗り場の係の人の仕事が分かります。

ひらかたパークのジェットコースターの整備では、組み立てたあとにボルトを叩き、音でゆるみを確かめる打音検査が行われる。ゆるみがあれば鈍い音がし、問題がなければ「カーンカーン」という引き締まった音が響くという[1]。

この方法は一つの園の工夫にとどまらず、国土交通省告示の検査項目にも「テストハンマーによる打検」として現れる[2]。この記事では、現場の整備、国の検査制度、乗り場の運転の仕事を順にたどって、遊園地の安全が複数の仕事の重なりで支えられていることが分かる。

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1. カーンカーンという 音は、なんの 音?

1. 整備の現場に響く「カーンカーン」

1. 打音検査 ── 音でゆるみを聞き分ける

コースターを せいびして いる ところでは、「カーンカーン」と いう 音が ひびきます。ハンマーで ボルトや ナットを たたいて いる 音です[1]。

ボルトが ゆるんで いると、音が にぶく なります。しっかり しまって いると、きもちの いい 高い 音が します。耳で ゆるみを さがして いるのです。

たしかめるのは、ひとりでは ありません。何人かの 目で 見て、まちがいが ないか 見て います[1]。

でも、ハンマーで たたく まえに、やる ことが あります。それは なんでしょう。

ジェットコースターの整備では、ボルトやナットをハンマーで叩いて、音を聞く打音検査をします。ゆるみがあると音は鈍く、問題がなければ引き締まった「カーンカーン」という音が現場に響く、と京阪の活動レポートは紹介しています[1]。

確認は一人ではなく、複数の人の目で行われます。同じ場所を何人かが見ることで、一人の見落としを減らす考え方です。

ところで、この打音検査は作業の最後に行われます。その前に、乗り物はどんな状態になるのでしょうか。

打音検査では、ボルトやナットなどをハンマーで叩き、返ってくる音の違いでゆるみを判断する。ゆるみがあれば鈍い音になり、問題がなければ「カーンカーン」と引き締まった音が響くと、ひらかたパークの整備を紹介した京阪の活動レポートは述べている[1]。

この確認は一人ではなく、複数人の目で行われる。一人の耳と目だけに頼ると、聞き違いや見落としがそのまま残るからである(この理由づけは筆者の解釈であり、資料に明記されているわけではない)。

ただし、この検査は工程の最後に置かれている。叩けば済むのではなく、叩ける状態にするまでに別の手順がある。では、その前に何が行われるのか。

2. たたく まえに、のりものを ばらばらに するの?

2. 叩く前に、車両をすべて分解する

2. 3週間・約10名の整備工程 ── 分解から打音検査まで

ひらかたパークの コースターの せいびに あたえられた 時間は、3週間です。でんしゃの 車りょうを あつかう 人たちと、パークの せいびの 人、あわせて 10人くらいの チームで やります[1]。

まず、車りょうを ぜんぶ ばらばらに します。台車の あぶらよごれは、きれいに あらいます。つぎに、ボルトと ナットを ひとつずつ しらべます。そのあとで ふたたび くみ立て、さいごに ハンマーで たたきます[1]。

おもちゃを ぜんぶ ばらして、よごれを ふいて、しめなおすのに にて います。ただし、おもちゃの ねじと ちがって、人が のる 大きな 乗り物ですから、一つひとつを しんちょうに みます。

ところで、ハンマーで たたく ほうほうを つかうのは、この ゆうえんちだけなのでしょうか。

ひらかたパークのジェットコースターの保守・点検に与えられている時間は3週間です。京阪電車の車両部とパークの整備スタッフを合わせた約10名のチームで進めます[1]。ここでの3週間は、この園の例です。どの遊園地でも同じ長さというわけではありません。

流れは次のとおりです。まず車両をすべて解体し、台車の油汚れを洗い落とします。次にボルトやナットを一つずつ総点検し、組み立てたあとで、打音検査をします[1]。

汚れを落としてから、ボルトやナットを一つずつ調べ、組み立ての最後に叩いて音を聞く。この順番で、ゆるみを探していきます。

この「叩いて確かめる」考え方は、整備の現場だけのものなのでしょうか。

ひらかたパークのジェットコースターの保守・点検に与えられた時間は3週間で、京阪電車の車両部とパークの整備スタッフからなる約10名のチームが担当する[1]。ただし、この数字は一つの園の例であり、全国共通ではない。

工程は、車両をすべて解体・分解する段階から始まる。台車部分の油汚れを洗浄したうえで、ボルトやナットを一つずつ総点検し、そのあとに組み立てて、最後に打音検査を行う[1]。

洗浄を先に置く理由は資料に書かれていないが、汚れがあるとボルトやナットの状態が見えにくいことは想像できる。いずれにせよ、打音検査は分解・総点検のあとの最終確認として位置づけられている。

では、「叩いて確かめる」方法は、一つの園の作業手順にとどまるものなのか。国の決まりの側から見てみる。

3. たたいて たしかめる のは、国の きまりにも あるの?

3. 国の検査基準にも出てくる「打検」

3. 国土交通省告示の「打検」と定期検査の枠組み

国が 決めた 遊園地の 乗り物の しらべかたの 中にも、ハンマーが 出て きます。「テストハンマーで たたいて、ナットの ゆるみを たしかめる」と いう やりかたです[2]。目で 見て たしかめる ほうほうも いっしょに 書かれて います。

コースターや かんらんしゃは、ほうりつで 決められた しらべを 受ける ことに なって いると いわれます。もちぬしが、しかくを もつ 人に たのんで しらべて もらい、けっかを 役所に つたえます。

東京の こうとうくの あんないでは、この しらべは 年に 2回と なって います。ほかの ところでは ちがう ことも あります[3]。

では、乗り場に いる 人は、なにを して いるのでしょうか。

遊園地のコースターや観覧車のような遊戯施設には、国土交通省の告示(平成20年第284号)で、定期検査の項目や方法が決められています。取付部のナットのゆるみを確認する方法として、テストハンマーで打つ「打検」や、目視でゆるみ確認マークの位置を見る方法などがあげられています[2]。打検は、確認方法の一つです。すべての検査項目が打検というわけではありません。

この検査は、建築基準法にもとづく制度です。所有者が資格のある人に定期検査をしてもらい、その結果を特定行政庁に報告します(制度の概要は検索結果の要約による説明です)。

東京都江東区の案内では、遊戯施設の検査は年2回です。建築士か昇降機等検査員の資格者証をもつ人に依頼し、報告先は東京都昇降機安全協議会とされています[3]。これは東京都内の自治体の案内で、全国一律の決まりとは書いていません。

整備の人、資格のある検査の人。では、お客さんが乗るその場所では、だれが何をしているのでしょうか。

遊戯施設の定期検査の項目・方法・判定基準は、国土交通省告示(平成20年第284号)に定められている。取付部については、目視で確認したうえで、テストハンマーによる打検、またはゆるみ確認マークの位置の確認など、ナットのゆるみを確認できる方法で行うとされる[2]。打検は方法の一つであり、全項目が打検という意味ではない。

制度の枠組みとしては、建築基準法にもとづき、遊戯施設の所有者が資格者に定期検査をさせ、結果を特定行政庁に報告する義務を負うと整理される。

頻度は自治体の案内で確かめられる。東京都江東区の資料では年2回で、依頼先は建築士または昇降機等検査員の資格者証をもつ人、報告先は東京都昇降機安全協議会である[3]。都内の案内であり、全国一律と読むことはできない。

ここまでで、遊園地の安全は、現場の整備と法定の検査という、見えにくい二つの仕事に支えられていることが分かる。では、お客が実際に目にする側の仕事は、どう組み立てられているのか。

4. 乗り場で はたらく 人は、なにを して いるの?

4. 乗り場で見える仕事と、見えない仕事

4. 運転の仕事 ── 乗り場で行われる確認

のり場で 見える 人の しごとは、お客さんを のせて、ドアを しめて、あんぜんを たしかめて、スタートの ボタンを おす ことだと いわれて います。いっしゅうしたり、きまった 時間が たつと、乗り物を とめます[4]。

ゆうえんちには、ほかにも きっぷを うる 人、食べ物や おみやげを うる 人、あんない、そうじ、見まわり、きかいの せいびを する 人などの しごとが あると いわれます[4]。

見える しごとと、見えない しごとが かさなって、たのしい 時間が できて います。

ところで、見えない ところの しらべかたは、これからも 人の 目と 耳だけで するのでしょうか。

乗り場で見える仕事は、運転です。厚生労働省の職業情報サイトの紹介では、アトラクションの運転スタッフは、お客を乗せてドアを閉め、安全を確認してからスタートボタンを押し、一周または一定時間で止めるとされています[4]。呼び名は、キャストやクルーなど、施設によってちがいます。

遊園地には、ほかにも、入場券や乗り物券の販売、飲食やおみやげの販売、園内の案内、清掃、警備、設備の保守管理といった仕事があるとされます[4]。施設によって仕事の分担は異なります。

お客さんから見える安全確認と、見えないところで行われる整備や検査。二つがかみ合って、楽しい時間ができています。

その見えないところの確認に、機械が手伝う試みも始まっています。

乗り場で行われる運転の仕事は、厚生労働省の職業情報サイトの紹介によれば、お客を乗せてドアを閉め、安全を確認してからスタートボタンを押し、一周または一定時間で乗り物を止めるというものである[4]。呼称はキャスト、クルー、オペレーターなど施設によって異なる。

遊園地の仕事は運転だけではない。入場券・乗り物券の販売、飲食・おみやげの販売、園内案内、清掃、警備、設備の保守管理といった仕事も紹介されている[4]。施設によって仕事の分担は異なる。

運転係の確認はお客の目の前で行われる。整備や検査では、乗り場から見えない作業もある。乗り場での確認と、見えないところの整備・検査が重なって、遊園地の安全を支えている。

では、乗り場から見えない検査に、人の目や耳以外の手段は使えるのか。

5. ドローンも、しらべるのを てつだうの?

5. ドローンで外観を確かめる試み

5. ドローン撮影による外観確認の技術検証

国の しりょうには、コースターや かんらんしゃの ようすを、ドローンで さつえいして たしかめる ことが 書かれて います。きずや いたみが ないかを 写真で 見る、という ものです[5]。

ただし、これは ためして いる だんかいの はなしです。人の 目と おなじか、それ いじょうに たしかめられるかを、ためして しらべて います。いまも ハンマーの 音で たしかめる しごとが なくなる、とは 書かれて いません。

デジタル庁の技術検証の報告には、遊戯施設の定期検査で、コースターや観覧車の外観の損傷や劣化を、ドローンなどの遠隔操作で撮影して確かめる案が出てきます[5]。この技術検証では、目視と同等以上の精度が出せるかが条件になっています。

これは検証の段階の話で、全面的に導入されたということではありません。また、対象は外観の状態の撮影です。ボルトを叩いて音を聞く作業が、これに置きかわると資料に書かれているわけでもありません。

外観の確認では、ドローンの撮影が人の目に並ぶ精度を出せるかどうかが試されています。ハンマーの音を聞く作業のような、人の耳と手の仕事は、この検証の対象には出てきません。

デジタル庁の技術検証の報告には、遊戯施設の定期検査で、コースターや観覧車の外観(損傷・劣化を含む)をドローンなどの遠隔操作で撮影し、画像データを取得する方法が検討されている[5]。この技術検証では、目視と同等以上の精度が得られることが条件とされている。

これは実証・検討の段階であり、全面導入と読むことはできない。また対象は外観の状態の確認である。取付部をハンマーで打つ打検のような作業が、ドローンに置きかわるとは資料に書かれていない。

この検証が見ているのは、ドローンの画像が目視に並ぶ精度を出せるかどうかである。検査全般の基準を述べたものではなく、あくまで外観撮影という一つの方法についての条件である。

つぎに ゆうえんちへ 行ったら

次に遊園地へ行ったら、見てみたいこと

次に遊園地へ行く人へ ── 見えない仕事を読む手がかり

出かけて できること

のり場で、はたらく 人の うごきを 見て みましょう。ドアを しめる ところや、スタートを おす まえに なにを して いるか、見えるでしょうか。じゃまに ならない ように、はなれた ところから 見ます。

しりょうを 読むなら

ゆうえんちの ホームページや、国の ページに、くわしい ことが のって います。おうちの 人と いっしょに さがして みましょう。

出かけてできること

乗り場で、係の人の動きを少し離れた場所から見てみましょう。乗る前に何を見ていて、スタートの前に何をするのか。働く人の動きを順に追うと、運転の仕事が見えてきます。

資料を読むなら

京阪の活動レポートと、国土交通省の告示、デジタル庁の報告が、この記事の中心の資料です。園や自治体のホームページにも、検査に関する案内があります。

出かけてできること

乗り場の係員の動きを、邪魔にならない位置から観察してみる。乗客を乗せてから発車するまでに、どんな確認動作があるかを書き出すと、運転の仕事の構造が見えてくる。整備や検査は営業時間の外にあるため、乗り場から見えるのは確認の一部にすぎない。

原典にあたるなら

国土交通省告示第284号は、検査項目と判定基準の原文である。京阪の活動レポートは、整備の工程を現場の言葉で書いている。デジタル庁の報告は、検査の方法が今後どう変わりうるかを読む手がかりになる。自治体の昇降機検査の案内は、頻度や報告先が地域でどう定められているかを比べる材料になる。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

整備の様子は京阪の活動レポート、検査の基準は国土交通省告示、頻度は東京都江東区の案内、仕事の種類は厚生労働省の職業情報サイトの紹介、ドローンはデジタル庁の報告による。職業情報サイトの内容は検索結果の要約に依る部分がある。

  1. 京阪 こころまちつくろう 活動レポート https://www.keihan.co.jp/brand/report/report-19/ (整備の人数・期間・工程・打音検査)
  2. 国土交通省告示第284号(遊戯施設の定期検査報告における検査項目等) https://www.mlit.go.jp/notice/noticedata/pdf/201703/00006550.pdf (打検・検査項目)
  3. 江東区 昇降機等の定期検査 https://www.city.koto.lg.jp/395100/machizukuri/kenchiku/iji/shokoki-teikikensa.html (検査の頻度・資格者・報告先)
  4. 厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag) 遊園地・テーマパークスタッフ https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/112 (運転の仕事・仕事の種類)
  5. デジタル庁 技術検証(定期調査・点検)報告 https://www.digital.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/7c92d244-0d7d-4704-a215-974e7cabef55/78f666c7/20231227_policies_committeetechnology-verificationtype3_report_03.pdf (ドローンによる外観確認の検討)

なおした ところ

更新履歴

更新履歴(改版の記録)

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