1. あじさいの いろの しるに じゅうそうを いれると どうなるの?
1. アジサイの色素液に重曹を入れたら、青ではなく黄緑になる
1. アントシアニンの液をアルカリ性にすると、青の先で黄緑になる
あかいろけいの あじさいから とりだした 色の もとの しるを つくって、じゅうそうを すこしずつ くわえて いきます。じゅうそうは、ホットケーキなどに つかう こなです。みずに とけると、アルカリせいに なります。
はじめは あかっぽい 色でした。それが だんだん あかみを うしなって、くらい きみどりに なって いったと、市の かがくの ページに 書いて あります[1]。
あじさいや むらさきキャベツの 色は、アントシアニンと いう 色の もとです。この 色の もとは、さんせいで あか、ちゅうせいで むらさき、アルカリせいで あおに なると いわれます[2]。
それなのに、じゅうそうの じっけんでは きみどりに なりました。「あおに なる」とは かぎらないのが、おもしろい ところです。
では、あおい 食べ物の 代表の ブルーベリーでは、どうなって いるのでしょう。
赤色系のアジサイから取り出した色素の液に、重曹を少しずつ加えていく実験があります。はじめは赤みのある色だった液は、アルカリ性が強まるにつれて、だんだんと暗い黄緑色になっていったと、さいたま市の科学館のページに書かれています[1]。
アジサイや紫キャベツの色のもとは、アントシアニンという色素です。名古屋大学の資料によると、アントシアニンは酸性で赤、中性で紫、アルカリ性で青い色を示します[2]。教科書どおりなら、アルカリ性にすれば青くなりそうです。
ところが、重曹でアルカリ側に進めていくと、赤みが消えて黄緑になりました。同じ資料には、アントシアニンは中性やアルカリ性では不安定だとも書かれています[2]。「重曹を入れれば青になる」と思い込まないほうがよさそうです。
ところで、青く見える食べ物の代表といえばブルーベリーです。その青い色は、アントシアニンの色なのでしょうか。
さいたま市の科学館の体験ページでは、アントシアニンを含む植物の液(この実験では赤色系アジサイの色素)を、重曹でアルカリ性にしていく。液の赤みはだんだん薄れ、暗い黄緑色になる[1]。
これは、アントシアニンのpH応答の説明と少しずれて見える。名古屋大学の資料では、アントシアニンは酸性で赤、中性で紫、アルカリ性で青を示すとされる[2]。そのため、アルカリ性にすれば青になると予想しやすい。しかし同じ資料は、中性・アルカリ性では不安定で、加熱によっても分解すると述べる[2]。つまり「アルカリ性で青」は一つの目安であって、重曹を足していった先の色まで、それで言い当てられるわけではない。
実験の条件(どの濃さまで加えたか、どの植物か。紫キャベツで同じ変化が出るとは、この資料からは言えない)で結果は変わりうるので、この記事では「暗い黄緑まで進んだ例がある」という強さにとどめる。では、アントシアニンを含む食べ物のうち、青く見える代表のブルーベリーは、本当にこの色素の青なのか。
2. ブルーベリーの あおは、しるに あるの?
2. ブルーベリーの青は、搾った果汁にはない
2. ブルーベリーの青は色素ではなく、皮の表面の構造がつくる
ブルーベリーの あおは、いくら つぶしても、しぼった しるから とりだせないと、しょうかい 記事には 書いて あります[3]。
かわの 色の もとは、くらい あかだと いわれます[4]。
では あおは どこから? イギリスの ブリストルだいがくの けんきゅうでは、かわの おもての ロウの そうに ひみつが ありました。とても こまかい かたちが あおい ひかりを はね かえして、あおく 見えると、せつめいされて います[4]。
おなじ しくみは、ダムソンや スローと いう あおい くだものにも あてはまると いわれて います[4]。
あおい 色は、色の もとが なくても、ものの かたちで 見える ことが ある。ちょっと ふしぎですね。
ナゾロジーの記事によると、ブルーベリーの青は、果実を搾って得られる果汁の中にはなく、いくらつぶしても抽出できません[3]。一方、皮の色素そのものは暗い赤だとされています[4]。
では、あの青はどこから来るのでしょうか。2024年2月に、イギリスのブリストル大学が発表した研究(Science Advances)では、皮の表面にあるワックスの層がカギでした。ごく小さな結晶のような構造が、青い光や紫外線を散らすことで、青く見えると説明されています[4]。色素による色ではなく、構造による色なので「構造色」と呼ばれます。
同じ仕組みは、ダムソンやスローといった、ほかの青い果実にも当てはまると紹介されています[4]。つまり、表面の青と、皮の中の赤い色素が、重なって見えているのです。
では、皮の中の色素は、重曹のようなアルカリに出会うとどうなるのでしょうか。
ブルーベリーの皮の色素そのものは、暗い赤色である[4]。紹介記事によれば、果実を搾って得た果汁にも青は現れない[3]。
では見かけの青は何か。英ブリストル大学の研究(Science Advances、2024年2月)は、皮の表面を覆うワックス層の微細な結晶構造が、青から紫外の光を散乱することで青が生じると報告した。同じ仕組みはダムソンやスローなど、ほかの青い果実にも当てはまるという[4]。色素ではなく構造がつくる色なので構造色といい、色素を抽出しても青が取り出せない理由も、これで説明がつく。
ここで、前の章とのちがいがはっきりする。アントシアニン液の色はpHで動くが、ブルーベリーの「青」はそれとは別の層の色である。このため、重曹の影響を考えるときは、表面の構造と、皮の中の色素を分けて考える必要がある。では、実際に菓子に入れた場合はどうなるのか。
3. ブルーベリーの おかしが みどりに なるのは なぜ?
3. ブルーベリーの焼き菓子が緑がかることがあるのはなぜか
3. 重曹が多く酸が足りない生地で、果実の色が青〜緑に動く
ブルーベリーを いれた マフィンを わったら、みどりいろの ところが あった。そんな ことが あると、りょうりの サイトでは せつめいされて います[5]。
じゅうそうは、あつくすると、にさんかたんそと みずと、たんさんナトリウムに わかれます。にさんかたんそ(ガス)が、ホットケーキを ふくらませます[6]。
りょうりの サイトでは、じゅうそうが おおすぎて、さんが たりないと、ブルーベリーの 色が あおから みどりに なる ことが あると いいます[5]。レモンの しるなどの さんを くわえると、ふせげるとも いわれます。
ただし これは りょうりの サイトの せつめいで、いつでも そう なると きまって いる わけでは ありません。
ブルーベリー入りのマフィンを割ったら、緑っぽい部分があった――そんな経験談が、料理サイトにはあります。製菓の解説サイトでは、生地に重曹が多く酸が足りないと、果実の色素が青から緑に変わることがあると説明されています[5]。レモン汁などの酸を足せば防げる、ともいいます。
重曹は、加熱すると二酸化炭素と水と炭酸ナトリウムに分解します[6]。二酸化炭素のガスがホットケーキなどの生地をふくらませます。ふくらむのと同時に、炭酸ナトリウムという別の物質もできる、ということです。
この色の変化は、料理サイトの説明であり、実験で確かめた数値の報告があるわけではありません。ですから「重曹が多いと緑になることがある」という強さで受け取るのがよさそうです。
では、重曹は色を「悪くする」だけの存在なのでしょうか。重曹の入った麺の黄色を見てみましょう。
製菓系の解説サイトには、ブルーベリー入りの焼き菓子で、生地の重曹(アルカリ)が多く酸が足りないと、果実の色が青から緑に変わることがあり、レモン汁など酸を足すと防げる、という説明がある[5]。ただし、これは料理サイトの記述で、一次の研究報告ではない。
前提として、重曹(炭酸水素ナトリウム)は加熱すると二酸化炭素、水、炭酸ナトリウムに分解する[6]。二酸化炭素が生地をふくらませる一方で、生地の性質も変わる。ただし、焼いたあとの生地に炭酸ナトリウムがどれだけ残り、pHがいくつになるかは、使った資料には書かれていない。数字は書かない。
つまり、「アルカリ性に傾くと果実の色素の色が動く」という方向までは、前の章のアントシアニンの性質と整合する。しかし「何%の重曹で緑になる」と言うには、実験データが足りない。重曹と色の関係を、数値で示した例はないか。次は、麺の黄色と、ヨモギの緑を調べた報告を見る。
4. しろい こむぎこが きいろい めんに なるのは なぜ?
4. 白い小麦粉が黄色い麺になるのは、アルカリのせいなのか
4. アルカリ麺の黄色のうち、小麦粉の成分が出す部分は2〜3割弱
こむぎこは しろい のに、ラーメンなどの めんは きいろく なります。これは、アルカリに ふれる ことが かんけい して いると いわれます。
オーストラリアの けんきゅうでは、アジアの きいろい めんの 黄色の うち、こむぎこの なかまが アルカリに であって 出る ぶぶんは、ぜんぶの 4ぶんの 1 くらいと 見つもられました[7]。
では のこりは? いろの もとの 一つ(アピゲニンの なかま)は わかって いますが、その ぶんは ぜんたいの 1わりくらい。のこりは、まだ なにか わからない 色の もとだと、けんきゅうでは 考えられて います[7]。
きいろの わけは、まだ ぜんぶ わかって いる わけでは ありません。
小麦粉は白いのに、ラーメンなどの黄色い麺は、ゆでる前から黄色をしています。麺をつくるときに加える「かん水」というアルカリ性の液で黄色くなる、と説明されます。重曹もアルカリ性の仲間ですが、次の研究が調べたのは麺のアルカリによる色です。
オーストラリアの研究チーム(Wijayaら、2016年)は、アジアの黄色いアルカリ麺で、小麦粉の成分がアルカリと反応して出る黄色は、全体の黄色の約22〜27%と見積もりました[7]。つまり、黄色の4分の1ほどです。
では、その部分の正体は分かったのでしょうか。アピゲニンの仲間の色素が説明できるのは全体の5〜10%ほどで、残りは何の成分か分かっていない、と報告されています[7]。「黄色の理由はフラボノイドだから」と言い切るのは、まだ早いようです。
アルカリは、色を壊すだけとは限りません。緑が冴える食べ物もあります。ヨモギを見てみましょう。
アジアの黄色いアルカリ麺で、小麦粉の成分がアルカリと反応して出る黄色は、全体の約22〜27%(黄色さの指標b*でおよそ5〜6)と推定された[7]。b*の5〜6が22〜27%にあたるなら、全体の黄色はb*でおよそ22前後になる計算で、残りの内訳は、この資料の範囲では述べられていない。
アピゲニンのC配糖体(フラボノイドの一種)は、この「アルカリで出る黄色」のうち一部を説明するが、全体に対しては5〜10%にとどまる[7]。アルカリで増えた部分の約22〜27%に対して5〜10%だから、この部分のおよそ2割から4割強を説明することになる(筆者計算)。残る大半は、未特定の成分による。
ここから分かるのは、「アルカリで黄色くなる」という説明は事実の方向としては正しそうだが、原因の特定は途中で、一つの成分で言い切れないことだ。なお、麺のかん水の説明は別のメモにもある。次は、アルカリが「色を冴えさせる」一方で、成分を減らす例を見る。
5. ヨモギの みどりを きれいに すると、なにが へって しまうの?
5. ヨモギを重曹水でゆでると、緑は冴えるが成分は減る
5. ヨモギの重曹ブランチング:緑色度と抗酸化成分のトレードオフ
ヨモギは、くさもちの ざいりょうとして つかわれる くさです。つみとった あとは、いろが くすまない ように、すぐに おゆに くぐらせると いいます[8]。
ぎふけんの けんきゅうでは、ヨモギの わかい めを、じゅうそうを とかした おゆで ゆでました。じゅうそうの のうどが 0.1ぱーせんと いじょうだと、こなに した ときの みどりが つよく なりました[8]。
けれど、じゅうそうが こく なるほど、からだに よいと される せいぶんの ポリフェノールは へって いきました[8]。
色が だいじか、せいぶんが だいじか。それに よって、えらぶ のうどが ちがう、と まとめて あります。
草餅の緑といえば、ヨモギです。ヨモギは収穫後に色が悪くなりやすいので、熱湯に通す処理(ブランチング)を速やかに行うそうです[8]。
岐阜県産業技術センターの報告では、ヨモギの新芽をゆでるお湯に重曹を溶かして、粉末にしたときの緑色の出方を調べました。重曹が0.1%以上のお湯でゆでると、緑色度が高くなりました[8]。
けれども、お湯の重曹が0.01%をこえると、ポリフェノールの量は、濃度とともに減っていきました。0.2%のお湯では、総ポリフェノールが0.01%のときの約24〜27%、クロロゲン酸類は約10〜12%まで減っています(ゆで方の条件2通りの範囲)[8]。ポリフェノールは、一般にアルカリ性で壊れやすいと説明されています。
報告は、色を重視するなら0.1%以上、抗酸化の力を重視するなら0.01%以下、と結論づけています[8]。なお、この数字は「ゆでるお湯の濃さ」であり、料理で使う重曹の分量ではありません。
ここまで見ると、重曹は食べ物ごとにちがう顔を見せます。それなのに、なぜ「青」だけが天然で作りにくかったのでしょうか。
岐阜県産業技術センターの報告(研究報告No.7、2013年)は、ヨモギの新芽をブランチングする湯に重曹を加え、緑色の出方と成分の変化を調べた。ヨモギは草餅の材料などに古くから使われ、収穫後の褐変を防ぐため、速やかにブランチングされる。緑色の出方は、クロロフィルが変質して褐色になる度合い(フェオフィチン変化率)で評価された[8]。
結果は二面性があった。重曹を0.1%以上にすると粉末の緑色度は高くなる。一方、0.01%を超えると総ポリフェノールとクロロゲン酸類は濃度とともに減り、0.2%では0.01%のときの約24〜27%と約10〜12%になった(処理Aは約27%・約12%、処理Bは約24%・約10%)[8]。0.2%は0.01%の20倍の濃さなので、20倍にしたときに成分が約4分の1から10分の1ほどになる、という見方もできる。ポリフェノールは一般にアルカリ性で不安定で分解するとされ、このため、重曹でアルカリ側に傾けると消失の可能性がある[8]。
報告の結論は、色を重視するなら0.1%以上、抗酸化能を重視するなら0.01%以下である[8]。ただしこの濃度はブランチング液の値で、料理の分量ではない。また、1つの報告であり、ほかの機関の追試で同じ結果になるかは、この資料だけでは言えない。では、アルカリで色が崩れやすい色素のうち、青だけが特別に難しかった理由は何か。
6. どうして「あお」だけ、つくるのが むずかしいの?
6. 食品の青い色づくりがむずかしかったのはなぜか
6. 青色1号に迫る天然の青:赤キャベツとアルミニウムの錯体
ここまで、色は アルカリで かわったり、へったり しました。じつは、食べ物の 色を つくる 人たちにも、ずっと こまって いた ことが あります。
「あお」だけは、天然の 色の もとで きれいに つくるのが むずかしかった のです。そのため、化学で つくった「あお色1ごう」が つかわれ つづけて きました[2]。
2021年、名古屋大学の よしだ くみ せんせい たちが、赤キャベツの アントシアニンの うち「P2」だけを アルミニウムと むすぶと、ちゅうせいの みずで あおい 色に なり、あんていすると 見つけました[2]。
チョコレートの コーティングや アイスでも、あお色1ごうに そっくりの 色が 出ました[2]。ただし、これは けんきゅうの せいかで、お店で 売られて いるとは 書かれて いません。
食品の色を天然の色素にきりかえる流れが進むなかでも、青だけは、天然の色素で安定して出すのがむずかしく、合成の青色1号が使われ続けてきました[2]。青は黄色と混ぜると緑になるため、色づくりの大事な色で、天然の青の開発が切望されていたそうです[2]。
その理由は、ここまで見てきたとおりです。アントシアニンは、酸性で赤、中性で紫、アルカリ性で青ですが、中性やアルカリ性では不安定で、加熱でも壊れます。そのため、使えるのは酸性の冷たい食品に限られていました[2]。
2021年、名古屋大学の吉田久美教授らは、赤キャベツのアントシアニンのうち「P2」だけが、アルミニウムイオンと3対1で結びついた錯体になると、中性の水溶液で青色1号とほぼ一致する青になり、しかも安定であることを見つけました。成果はScience Advancesに発表されています[2]。
チョコレートのコーティングやアイスで、青色1号と遜色ない色が出ました[2]。ただし、研究成果であり、商品になったとは書かれていません。「期待できる」という段階です。
食品の天然着色料への転換が進むなかで、青だけは天然色素による安定な発色が困難で、合成の青色1号が使われ続けてきた。青は黄色と混ぜると緑になるため、天然の青の開発は切望されていた[2]。
理由は、これまで見たアントシアニンの性質にある。酸性で赤、中性で紫、アルカリ性で青を示すが、中性・アルカリ性では不安定で、加熱によっても分解する。そのため、酸性の冷たい食品用の着色料に限られていた[2]。食品の多くは中性に近いから、「アルカリ性で青」という性質は、実用には使いにくかったことになる。
これを変えたのが、名古屋大学の吉田久美教授らの研究である(2021年4月、Science Advances)。赤キャベツのアントシアニンのうち、P2と番号をつけた成分だけがアルミニウムイオンと3:1で錯体をつくると、中性の水溶液で青色1号とほぼ一致する色を示し、安定だった[2]。チョコレートのコーティングやアイスで、青色1号と遜色ない色が出たという。
ここで注意したいのは、これが研究成果であり、市販化済みとは書かれていない点だ。「期待できる」という強さにとどめる。さらに、重曹の実験(暗い黄緑)と、この発見(中性で安定な青)は、同じアントシアニンの色が、条件で全く別の方向に動くことを示している。
7. おうちで ブルーベリーの しるを かんさつ してみよう
7. 家でできる観察:ブルーベリーの皮と果汁の色を見くらべる
7. 観察と、原典に当たる入口
おうちの 人と いっしょに やって みましょう。つかうのは、れいとうの ブルーベリーと、じゅうそうです。じゅうそうは、ぜったいに 食べません。
まず、ブルーベリーを 2〜3つぶ、ふくろに 入れて、てで つぶします。ふくろから ながれる しるは、なにいろでしょう。かわの おもての あおと くらべて みます。
つぎに、しろい さらの 上で、しるを すこし 3つに わけます。1つは そのまま。1つには、みずに じゅうそうを ひとつまみ とかした ものを 2〜3てき。もう 1つには、おすか レモンの しるを 1てき たらします。
色が かわるか、ならべて 見て みましょう。かわった 色は、食べないで、さいごは てを あらいます。めには いれないように します。
冷凍のブルーベリーを2〜3粒、ポリ袋に入れて、指でつぶしてみましょう。皮の表面の青い色と、出てくる果汁の色をくらべます。
次に、白い皿に果汁を少し3つに分けます。1つはそのまま、1つには水に重曹をひとつまみ溶かした液を2〜3滴、もう1つには酢かレモン汁を1滴たらして、色を見くらべます。ブルーベリーの色がどう動くのか、アジサイの色素液の実験とくらべるのも楽しめます。
安全のために、おうちの人といっしょに行い、重曹水を目に入れないこと、できた液は食べないこと、終わったら手を洗うことを守ります。結果は、材料や重曹の量によって変わることがあります。
原典を読むなら、名古屋大学の青色天然着色料のプレスリリースと、岐阜県産業技術センターのヨモギの報告が、日本語で読めるよい入口です。
冷凍ブルーベリー2〜3粒をポリ袋で軽くつぶし、皮の表面の青と果汁の色を見くらべる。白い皿に果汁を3つに分け、そのまま、重曹をひとつまみ溶かした水を2〜3滴、酢かレモン汁を1滴、とそれぞれ加えて、色の変化を並べて記録する。前の章のとおり、色の変化の方向は条件で変わるため、結果は予想できない。変化がなければ、それも観察結果として残せる。安全のため、家の人と行い、液を口にしない、目に入れない、終わったら手を洗う。
この実験は、料理サイトの記述(青から緑)[5]や、ヨモギの濃度の報告[8]と比べると、自分の条件で何がどこまで言えるかを考える練習になる。たとえば濃さを変える、加える重曹水の量をそろえる、といった工夫が考えられる。
原典に当たるなら、次が出発点になる。①名古屋大学の青色天然着色料の発表(青色1号に迫る色とアルミニウム錯体)、②岐阜県産業技術センター研究報告No.7のヨモギの報告(重曹の濃度による緑色度と抗酸化成分)、③ブリストル大学のブルーベリーの構造色の発表、④Wijayaらの2016年の論文(アルカリ麺の黄色)。
しらべた もとの じょうほう
参考にした情報源
参考にした情報源と、その使い方
数字や研究の内容は、下の資料に書かれていることをまとめたものです。料理サイトの説明は、記事内で「〜ことがある」と弱めて書きました。
- さいたま市 科学館 体験ページ(アントシアニンのpH応答) https://www.city.saitama.lg.jp/sciencenavi/taiken/002/p054148.html (アジサイの色素液に重曹を加えた実験)
- 名古屋大学 プレスリリース「赤キャベツから青色天然着色料」(2021年4月8日) https://www.nagoya-u.ac.jp/researchinfo/result/upload/20210408_i1.pdf (アントシアニンの色と不安定さ、青色1号、P2とアルミニウム)
- ナゾロジー(ブリストル大学の2024年研究の紹介) https://nazology.kusuguru.co.jp/archives/145017 (ブルーベリーの果汁と皮の色素)
- University of Bristol news, Scientists reveal why blueberries are blue(2024年2月) https://bristol.ac.uk/news/2024/february-/blueberries.html (皮のワックス層の構造色)
- The Bake School, Blueberries can turn green in your muffins https://bakeschool.com/blueberries-can-turn-green-in-your-muffins-and-thats-okay/ (焼き菓子で緑になることがあるという料理サイトの説明)
- 群馬県教育委員会 オンラインサポート授業 理科「物質の分解」 https://www.pref.gunma.jp/uploaded/attachment/41447.pdf (重曹の加熱による分解)
- Wijaya ほか, Crop and Pasture Science 67(6):594-604(2016年) https://publish.csiro.au/cp/CP15107 (アルカリ麺の黄色の見積もり)
- 岐阜県産業技術センター研究報告 No.7(2013年)ヨモギの利用加工研究(第3報) https://www.food.rd.pref.gifu.lg.jp/pdf/reports/2012_10.pdf (重曹水でのブランチングと成分の変化)
なおした ところ
更新履歴
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