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ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

しろくて つるつるの おさらは、ほうろうと メラミンで なにが ちがうの?

白くてつるつるの食器は、ほうろうとメラミンで何がちがうのか

ほうろうとメラミン樹脂は、表面の材料で得意不得意が分かれる

分野:技術

しろくて つるつるの マグカップが ふたつ あります。ひとつは、金ぞくに ガラスを やきつけた もの。もうひとつは、ねつで かためた プラスチックの なかまです。

みためは よく にて いるのに、おとした ときや、あつい ものを いれた ときの ようすは ちがいます。どうして ちがうのか、その わけが 分かります。

白くてつるつるのマグカップが2つあります。1つは、金属の板にガラスを焼きつけた「ほうろう」。もう1つは、熱で固めた樹脂でできた「メラミン」です。どちらも表面は白く、ぱっと見ただけでは区別がつきません[1][3]。

ところが、床に落としたとき、熱いものを入れたとき、傷がついたときの様子は、ずいぶんちがいます。見た目が同じなのに、なぜ得意と不得意が分かれるのか。その理由が、表面の材料の正体から分かります。

白くなめらかな食器や天板の表面は、ほうろうとメラミン樹脂の両方で作られうる。前者は金属板にガラス質を高温で焼きつけた無機質の被膜、後者は熱で固めた熱硬化性の樹脂であり、材料としての正体がまったくちがう[1][3]。

見た目が似ていても、衝撃・熱・薬品・傷への強さは別の理由で決まる。なぜ得意不得意が分かれるのか、どこまでが資料で言えて、どこからが製品の表示に従うべき領域なのかを、表面の材料から順に確かめていく。

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1. しろくて つるつるなのに、なかみは ちがうの?

1. 同じ「白いつるつる」でも、正体は金属とガラス、樹脂

1. 見た目の同じ二つは、材料として何がちがうのか

ほうろうは、金属きんぞくの いたの 上に、ガラスの ような うすい 皮を やきつけた ものです[1]。さわって つるつるなのは、ガラスの 面だからです。

メラミンは、樹脂じゅし、つまり プラスチックの なかまです。ねつを くわえて かたく した タイプで、かたさが あって、ねつにも わりあい つよいと されて います[3]。

おなじ 白くて つるつるでも、ひとつは「金ぞく+ガラス」、もうひとつは「樹脂じゅし」。なかみが ちがうので、おとした ときの ようすも、ねつの ときの ようすも ちがいます。

まず、ほうろうの ガラスの 皮から 見て いきましょう。ガラスを、どうやって 金ぞくに くっつけるのでしょう。

ほうろうは、鉄の板などの金属の表面に、ガラス質の膜を高温でつけたものです。ガラスの耐久性を、金属の板にあずけたような素材だといえます[1]。表面のつるつるは、ガラスのつるつるです。

いっぽうメラミン樹脂は、プラスチックの一種です。熱で固める「熱硬化性」のタイプで、似た仲間の尿素樹脂よりも硬度が高く、熱にも強いとされています[3]。色も自由につけやすく、無色透明にもできると辞典は説明しています。

つまり、ほうろうは「金属+ガラス」、メラミンは「樹脂」。この材料のちがいが、落としたとき・熱を加えたときの様子の分かれ目になります。

では、ガラスを金属にくっつけるとは、具体的にどういうことでしょうか。

ほうろう(琺瑯)は、鉄板などの金属板の表面にガラス質の被覆を高温で付け、化学的な耐久性を増したものである[1]。金属の強さにガラスの耐食性を重ねた複合材と考えてよく、表面の性質はガラスのそれに近い[2]。

メラミン樹脂は、メラミンとホルムアルデヒドの縮合で得られる熱硬化性樹脂で、アミノ樹脂の一種に分類される。尿素樹脂に似るが硬度が高く、耐熱性にすぐれ、無色透明にも自由な着色もできる[3]。化粧板・食器・塗料・接着剤と用途が広いのは、この着色のしやすさと硬さによる。

つまり、表面が似て見えても、一方は無機のガラス、他方は有機の高分子である。この差が、後の章で見る強さと弱さの向きを決める。まず、ガラスを金属に固定する工程から確かめる。

2. ガラスを、どうやって 金ぞくに くっつけるの?

2. 粉にしたガラスを塗り、800〜900℃で焼いて薄い膜にする

2. ガラス粉末を塗って焼成する工程と、剝離のしくみ

ほうろうを つくる とき、ガラスを こなに します。それを みずと まぜて どろどろに して、金ぞくの いたに ふきつけます。

かわかして、おおきな かまで やきます。おんどは 800から 900ど くらいと いわれて います[1]。ここまで あついと ガラスの こなが とけて、うすくて つるつるの まくに なります。

ただし、これは 工場の つくりかたの めやすで、ものに よって ちがう ことも あります。

金ぞくに ガラスを くっつけた ものは、水や くすりに つよく、ねつにも つよくて、きれいに あらえます[1]。でも、ガラスの 皮に よわい ところが あります。

工業的な作り方は、粉にしたガラス(フリット)を水と混ぜてどろどろにし、金属の板に吹きつけるところから始まります。乾かしてから800〜900℃で焼くと、ガラスの粉がとけて、均一な薄い膜になります[1]。この温度は工業的な製法の目安で、製品や工程によってちがいます。

こうしてできたほうろうは、水や薬品に強く、熱にも耐えて、衛生的とされます[1]。ガラス質の面は水や薬品をはじくので、台所の道具に向いているといえそうです。

ところが、いいことばかりではありません。表面はガラスですから、その性質を引き継ぎます。次の章では、落としたとき、急に熱したときに何が起きるのかを見ます。

工業的なほうろうの作り方では、ガラス粉末(フリット)を水と混ぜた釉泥漿(ゆうでいしょう)を金属板に吹き付け、乾燥後に800〜900℃で熱処理する。粉末が融けて、均一な薄膜になる[1]。この温度域は工業的製法の目安であり、製品や工程で異なる。

焼成後のほうろうは、水・薬品に強く、耐熱性もあって衛生的とされる[1]。ここで注目したいのは、メラミン樹脂が約120℃を耐熱温度の目安とする[4]のに対し、ほうろうはガラスを融かすほどの熱を通ってできている点である。製造時の温度と製品の使用温度は別の量である。使うときの耐熱性は、製品ごとの表示で確かめる。

弱点も同じ原理から来る。取り扱いに注意しないと表面のガラス層が剝離し、その部分から下の金属の腐食が始まることがある[1]。ガラスの被膜は、守っている間は金属を水から遠ざけるが、欠けると金属がむき出しになる。では、実際に落としたり急に熱したりしたとき、どんな差が出るのか。

3. おとしたら、あつい ものを いれたら、どうなるの?

3. 落としたら、熱を加えたら:弱点は同じではない

3. 衝撃・熱・薬品に対する、ガラス被覆と樹脂の得意不得意

ほうろうは、おとしたり ぶつけたり すると、ガラスの 皮が かける ことが あります[2]。また、きゅうに あつく したり、ひやしたり するのも にが手です。からだきも しては いけません。

かけた ところから、さびが 出る ことも あると いわれて います[1]。ガラスの コップに にた あつかいが いるのです。

メラミンも、つよく ぶつけると われる ことが あります[4]。そして、ねつには ほうろうほど つよくありません。たいへん あつい ものや、オーブン、電子レンジには むきません。ねつに たえられる めやすは 120ど くらいと されて います[4]。

どちらも つよく ぶつけると こわれる ことが あります。でも、ほうろうは 表面が かけ、メラミンは われる ことが あります。ねつと さびに 気を つける ところも ちがいます。

では、こうした ざいりょうの ちがいは、みのまわりの どこに 出て くるのでしょう。

ほうろうの表面はガラスですから、ぶつけたり落としたりすると欠けることがあります。急に熱したり冷やしたりしても割れやすく、空だきも避けます。金属たわしやクレンザーも、表面を傷つけるので使いません[2]。ガラス製品に準じて扱うのが基本です。

欠けたところは、金属が見えてしまいます。そこから腐食が始まることもあるため、ほうろうはガラスの皮を守ることが長持ちのこつです[1]。

メラミン樹脂は、硬度・強度が高く、水や天候にも強い素材です。しかし衝撃で割れやすく、強い酸やアルカリには弱いとされます。耐熱温度は約120℃とされ、オーブンや電子レンジには向きません[4]。120℃は一つの資料の目安なので、実際には製品の表示を見ます。

ほうろうと比べると、こわれ方が「欠ける」と「割れる」、熱への強さも逆向きです。

では、こうした材料のちがいは、身のまわりのどんなところに出てくるのでしょうか。

ほうろうは、金属の強さとガラスの耐食性を併せ持つ素材だが、表面がガラス質であるため、ぶつける・落とすといった衝撃に弱く、欠けることがある。急激な加熱・冷却で割れやすく、空焚きも避け、金属たわしやクレンザーは使わない。ガラス製品に準じた扱いが必要とされる[2]。欠けると金属が露出し、そこから腐食が進みうる[1]。

メラミン樹脂は、硬度と強度が高く、耐水性・耐候性があって着色しやすい。一方で衝撃で割れやすく、強い酸やアルカリに弱い。耐熱温度は約120℃とされ、オーブンや電子レンジには向かない[4]。この120℃は一つの業界団体の目安であり、実際には製品の表示に従う。

オーブンや電子レンジに向かないのは「使い方を誤ると」の話であり、用途と表示を守ることが前提となる。

整理すると、両者は衝撃に弱いという点では共通するが、壊れ方は「ガラス層が欠ける」と「樹脂が割れる」で異なり、熱に対する得意不得意は逆向きになる。ほうろうは熱に強いが急変に弱く、メラミンは熱そのものに限界がある。では、メラミンは暮らしのどこに使われているのか。

4. メラミンは、うちの どこに つかわれて いるの?

4. 食器だけでなく、机や壁にも使われるメラミン

4. メラミン化粧板と、硬化樹脂が選ばれる理由

メラミンは おさらや コップの ほかにも、つくえの いたや、かべの いたなどに つかわれる ことが あります[3]。

がっこうや びょういん、オフィスなど、いろいろな ところで 見かける、と いわれて います[3]。がっこうの つくえの 上を、さわって みた ことが ありますか。

メラミンは、かたくて、色も 自由に つけられる ので、きれいな いたに しやすいのです。

メラミン樹脂は、食器のほかに、化粧板・塗料・接着剤にも使われます[3]。化粧板は、メラミン樹脂を紙などにしみこませて重ね、加熱して固めて作るのが一般的な製法とされます。学校・病院・オフィス・住宅などの身近な場所で見られます[3]。

硬度が高く、色や模様をつけやすいことが、机の天板や壁板に向く理由と考えられます[3]。

一方、ほうろうは水や薬品、熱に強いので、水まわりや火の近くの道具に向きます。同じ白い面でも、材料の得意分野によって、向く場面が分かれると考えられます。

メラミン化粧板は、メチロールメラミンを紙などの基材にしみこませ、積層または圧縮成形したのち加熱硬化させて作るのが一般的とされる[3]。この製法は一般論の紹介であり、個々の製品では異なりうる。学校・病院・オフィス・住宅といった身近な場所での使用例も紹介されている。

硬度が高く、無色透明にも自由な着色にもできるという性質[3]は、色柄を印刷した紙をしみこませて表面を保護する化粧板の用途に合う。メラミン化粧板の耐熱・耐摩耗の数値については、一次資料で確認した数値がないため、ここでは優劣の数字を示さない。

ほうろうが水や熱に触れる道具に向き、メラミンが机・壁・食器に使われるのは、前章で見た強さの向きの違いと整合的である。もっとも、これは性質からの推測であり、用途の分布を数えた資料に基づくものではない。

5. うちの 白い ものは、どっち? しらべて みよう

5. 家の白い表面は、どちらだろう

5. 手元の白い表面を、表示と見た目で読み解く

おうちの 人と いっしょに、白くて つるつるの ものを さがして みましょう。おさら、マグカップ、つくえの 上の いたなど、どれでも かまいません。

  • うらや そこに「電子レンジ つかえません」などの 文字が ないか 見ます。
  • ふちや かどに、かけた ところが ないか 見ます。かけた ところから 金ぞくが 見えて いたら、ほうろうかも しれません。
  • うらの 小さな 文字を、おうちの 人に 読んで もらいます。

さわって みるだけで、かんたんには 見わけられません。ひょうじが 手がかりです。かならず 大人と いっしょに、ものを おとさないように 気を つけて 見ましょう。

今日できること:家にある白い食器やボウル、保存容器を取り出して、底や裏の表示を読んでみましょう。「電子レンジ使用不可」「直火可」「メラミン樹脂」などの文字が材料の手がかりになります。ふちが欠けて下の金属が見えるものがあれば、それはほうろうの可能性があります。持つときは落とさないように、大人と一緒に確かめましょう。

出かけてできること:学校や図書館、病院の机やカウンターの天板の表面を観察してみましょう。メラミン化粧板が使われていそうな場所を探し、どんな色や模様があるかを見てみましょう。ただし、材料は見た目だけでは決まらないので、答えを決めつけないでください。

調べるなら:コトバンクなどの辞典で「ホウロウ」「メラミン樹脂」を引き、辞典ごとの書き方のちがいを読み比べると、この記事の出典の元をたどれます。

確かめる手順:手持ちの白い食器・容器の裏や底を見て、材料表示(「メラミン樹脂」「ほうろう」「電子レンジ不可」「直火可」など)を読む。表面の性質は見た目だけでは判別しにくく、製品の表示が最も確かな手がかりになる。ふちが欠けて金属の地肌が見えるものは、ガラス質の被覆をもつ製品である可能性がある。

資料の読み方:本稿のうち、ほうろうの定義・製法・性質は辞典(コトバンクが収録する事典類)に依拠し、メラミン樹脂の耐熱温度は業界団体の説明に依拠する。両者の硬さを同じ物差しで比べた公的・学術資料は確認できず、「どちらが硬いか」は数値では示していない。気になる場合は、製品ごとの取扱説明書と日本ホーロー協会・日本メラミン工業会などの公式資料に当たってほしい。

残る問い:ほうろうは衝撃に、メラミンは熱に、それぞれ弱点をもつ。もし二つの長所を一つの表面で兼ねさせるなら、どんな材料の組み合わせがありうるだろうか。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

材料の性質は一般的な説明による。製品によって異なるため、実際の使用は製品の表示に従う。

  1. コトバンク「ホウロウ」(世界大百科事典・日本大百科全書) https://kotobank.jp/word/%E3%83%9B%E3%82%A6%E3%83%AD%E3%82%A6-132543 (定義・製法・性質)
  2. ホーロー(琺瑯)の特徴(g-ks.com) https://g-ks.com/kitchen/metal/hourou.htm (取り扱い上の注意)
  3. コトバンク「メラミン樹脂」(大辞泉・日本国語大辞典・日本大百科全書) https://kotobank.jp/word/%E3%82%81%E3%82%89%E3%81%BF%E3%82%93%E6%A8%B9%E8%84%82-3173021 (定義・用途)
  4. 樹脂プラスチック材料環境協会「メラミン樹脂」 https://www.jushiplastic.com/melamine-resin/ (強さ・弱さ・耐熱温度)

なおした ところ

更新履歴

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