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ここに書いてあることは、誰かが実際に手を動かして調べ、考え、作り上げてきたものを拾い集めています。専門の本や論文、作品、そしてそれを生み出した人たち。気になったことがあれば、ぜひそのおおもとに直接ふれてみてください。このメモには書ききれない熱を、感じてもらえると思います。

ホタルイカは なぜ 光るの? ── ちいさな イカの ひみつ

ホタルイカが光るわけ ── 3つの発光器と、富山湾の不思議な夜

ホタルイカは、なぜ光るのか ── 冷光の化学反応と、富山湾に残る謎

分野:生きもの

春の 夜、富山湾とやまわんの なみうちぎわが、青白く 光る ことが あります。光って いるのは、手の ひらより 小さな イカ、ホタルイカです。名前に「ホタル」と ついていますが、光る 虫の なかまでは ありません。ふだんは 海の ふかい ところに すんでいて、青白い 光を 出します。

虫の ホタルと おなじ 名前が ついているのに、なぜ おなじ ように 光るのでしょうか。しくみを たどっていくと、名前が おなじなだけで なかみは まったく べつだった、と いう おどろきに たどりつきます。そして、なみうちぎわが 光る わけには、まだ とけていない なぞも のこっています。

春になると、富山湾の波打ち際が青白く光る夜があります。光っているのは、体長4〜6cmほどの小さなイカ、ホタルイカです。「ホタル」という名前がついていますが、これは昆虫ではありません。ふだんは深い海の底に暮らし、夜になると青白い光を放ちます。

同じ「ホタル」という名前がついているのに、光る虫とホタルイカは、いったいどこまで似ているのでしょうか。体の仕組みをたどっていくと、名前は同じでも中身はまったく別物だった、という発見にたどりつきます。そして、富山湾の浜辺がなぜ光るのかという問いには、今も解けていない謎が残っています。

春になると、富山湾の波打ち際が青白く光る夜がある。光っているのは、体長4〜6cmほどの小さなイカ、ホタルイカである。「ホタル」の名がついているが、これは昆虫とはまったく別の系統に属する生きものだ。ふだんは水深200〜600mの深い海で暮らし、夜になると青白い光を放つ。

同じ「ホタル」の名を持つ昆虫と、この光る仕組みは、どこまで同じで、どこから違うのか。たどっていくと、名前は同じでも化学的な中身はまったくの別物だった、という発見にたどりつく。そして富山湾の浜辺が光る現象「身投げ」については、そのメカニズムが今も完全には解明されていない。

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1. ホタルイカは、虫じゃない

1. ホタルイカは、実は虫じゃない

1. ホタルイカの正体 ── 昆虫ではなく、小さなイカ

ホタルイカは、名前に「ホタル」と ついていますが、虫では ありません。頭から あしが 生えた、イカの なかまです。おすは 4センチ、めすは 6センチくらいで、おもさは 10円玉を 2まい のせたくらい、10グラムほどしか ありません[1]。

にほんの まわりの 海に すんでいて、とくに 日本海がわの 富山湾とやまわんでは、あさい ところまで あつまってくる ことで よく しられています[2]。

ホタルイカは、名前に「ホタル」と付いていますが、昆虫ではありません。頭から腕が伸びた、正真正銘のイカの仲間です。雄は体長約4cm、雌は約6cm、重さは10gほどしかない、とても小さなイカです[1]。10円玉を2枚のせたくらいの軽さだと考えると、想像しやすいかもしれません。

日本近海に広く分布していますが、なかでも富山湾とやまわんは、この小さなイカが岸近くまで群れで集まってくることで知られています[2]。

ホタルイカという名は、体表の発光現象がホタルを連想させることに由来するが、分類上は昆虫と何の関係もない。学名Watasenia scintillans、ツツイカ目ホタルイカモドキ科に属する頭足類で、雄は体長約4cm、雌は約6cm、体重はおよそ10gほどの小型のイカである[1]。

日本近海に広く分布するが、なかでも富山湾とやまわんは、産卵のために接岸する個体の群れを観察しやすいことで知られている[2]。

2. ふだんは くらい 海の そこに いる

2. ふだんは深い海の底、1年だけの命

2. 深海性の暮らしと、日周鉛直移動、1年の寿命

ホタルイカは、ふだん 光が とどかない、ふかい 海の そこの ほうに くらしています。海の ふかさで いうと、200メートルから 600メートルくらい。いちばん ふかい ところ(やく600メートル)は、60かいだての ビルを 3つ つみかさねたくらいの ふかさに なります[2]。

夜に なると、ごはんを たべに、すこし あさい ところまで のぼって きます。そして、はるに 生まれて、その 年の うちに 一生を おえる、みじかい いのちの 生きものです[2]。

ホタルイカは、ふだん光がほとんど届かない、深い海の底のあたりで暮らしています。すみかの深さは水深200〜600mほどで、昼間は200〜400m付近に、夜になると餌を探して、もう少し浅い層まで浮かんでくる「日周鉛直移動」をしています[2]。いちばん深いところ(約600m)は、60階建てのビルを3つ積み重ねたくらいの深さになり、ふだんどれほど暗い場所にいるかが想像できます。

そして、寿命はおよそ1年しかありません。春に生まれ、その年のうちに一生を終える、短い命の生きものです[2]。

ホタルイカは、ふだん光がほとんど届かない水深200〜600mの深海に暮らす。昼間は200〜400m付近にとどまり、夜になると餌を追って浅い層まで浮上する「日周鉛直移動」を行う[2]。最も深い地点(約600m)は、60階建てのビル3棟分に相当する。

寿命はおよそ1年で、春に生まれてその年のうちに一生を終える。深海性でありながら産卵期には大挙して沿岸まで接岸するという、ホタルイカの二面性がここに表れている[2]。

3. 光る もとは、くすりの ような はんのう

3. 光る仕組み ── 熱を出さない「冷たい光」

3. 発光の化学 ── ルシフェリン・ルシフェラーゼ反応と冷光

ホタルイカが 光るのは、体の 中で、光る もとに なる もの(ルシフェリン)と、それを 光らせる 助っ人(ルシフェラーゼ)が であうからです。二つが であうと、化学の 反応はんのうが おきて、光が うまれます[3]。

この 光は、電球の 光とは ちがって、ほとんど あつく なりません。だから「つめたい 光」と よばれています[3]。

ホタルイカが光るのは、体の中にある発光物質「ルシフェリン」に、酵素「ルシフェラーゼ」が働きかけることで起こる化学反応です。ルシフェリンが酸化されて別の物質(オキシルシフェリン)に変わるとき、そのエネルギーが光として放たれます[3]。

この光は、電球のようにほとんど熱を出さないため、「冷光れいこう」と呼ばれています[3]。

ホタルイカの発光は、発光物質ルシフェリンに酵素こうそルシフェラーゼが作用し、酸化反応によってオキシルシフェリンへと変化する過程(いわゆるL-L反応)で起こる[3]。

放出されたエネルギーが光に変換されるため、熱をほとんど伴わない「冷光れいこう」として知られる[3]。

4. おなじ 名前でも、光る もとは べつもの

4. 同じ「ホタル」でも、光る薬はまるで別物

4. 名前は同じでも、化学的にはまったくの別物

虫の ホタルも、光る もの(ルシフェリン)を つかって 光ります。でも おもしろい ことが わかっています。虫の ホタルが つかう 光る ものと、ホタルイカが つかう 光る ものは、なまえが おなじ「ルシフェリン」でも、なかみの ぶっしつが まったく ちがうのです[4]。

ホタルイカの 光る もとは、クラゲなど 海の 生きものが よく つかう ものと おなじ なかまです。おなじ 名前が ついているのは、たまたま「もとに なる ものと 助っ人が であうと 光る」と いう しくみが おなじだからで、なかみの くすりは 生きものごとに ちがうのです[4]。

光る虫のホタルも、体の中でルシフェリンという物質を光らせています。しかし興味深いことに、虫のホタルが使う発光物質と、ホタルイカが使う発光物質は、同じ「ルシフェリン」という呼び名でも、化学的な構造がまったく違うことがわかっています[4]。

ホタルイカの発光物質は、セレンテラジンという物質がもとになっていて、クラゲなど多くの海の生きものが使う発光物質と同じ系統です。「ルシフェリン」という呼び名は、光る仕組みの型(発光物質と酵素が出会うと光る、という仕組み)につけられた総称で、生き物ごとに中身の物質は違うのです[4]。

光を放つ昆虫のホタルも、体内でルシフェリンと呼ばれる物質を発光に用いている。しかし、ホタルイカのルシフェリンの正体はセレンテラジンの硫酸エステルであり、これは昆虫のホタルが用いる化学構造とはまったく異なる物質である[4]。

セレンテラジンは、クラゲをはじめ7つの門にまたがる多くの水生生物に見られる発光物質で、海の生き物のあいだで広く共有されている。つまり「ルシフェリン」とは特定の化学物質の名前ではなく、「発光物質と酵素(ルシフェラーゼ)が反応して光る」という仕組みの型そのものを指す一般名称であり、生物によって実体はまったく異なる、ということになる[4]。

5. からだの 3か所で、ちがう 光りかた

5. 体の3か所にある、3種類の発光器

5. 3種の発光器とその機能 ── おとり・迷彩・謎

ホタルイカの 体には、光る ところが 3か所 あります。うでの 先っぽ、目の まわり、そして おなかです[3]。

うでの 先の 光は、てきに おそわれた とき、いっしゅん つよく 光って、すぐに きえます。あいてを びっくりさせて、その あいだに にげる ための「おとり」だと かんがえられています[3]。

おなかの 光は、いつも つけっぱなしです。上から さす よわい 光と おなじ くらいの あかるさで 光ることで、下から 見た とき、じぶんの かげを 見えにくく しています。まるで、とうめいマントを きているような かんじです[3]。ただし ほんとうは、体が 見えなく なるわけでは ありません。かげが うすく なるだけです。

目の まわりの 光は、なんの ために あるのか、まだ よく わかっていません[3]。

ホタルイカの体には、3種類の発光器があります。うでの先(第4腕)に6個、目のまわりに5個、そしておなかを中心に700〜1000個ほどが散らばっている、というつくりです[3]。

うでの先にある発光器は、外敵に襲われて逃げるときに一瞬だけ強く光り、直後に消えることが観察されています。相手の目をくらませて、その隙に逃げる「光るおとり」としての役割が主だと考えられています[3]。

おなかの発光器は、上からわずかに差し込む光と自分の体の明るさを合わせることで、下から見上げる敵に自分の影(シルエット)を見つかりにくくしています。これは「カウンターイルミネーション(対抗発光)」と呼ばれる、光を使った保護色のような仕組みです[3]。透明マントのように体そのものが消えるわけではなく、あくまで影が薄くなる、というのがポイントです。

一方、目のまわりの発光器がどう使われているのかは、はっきりわかっていません[3]。3つの発光器のうち、いちばん謎が残っている場所です。

ホタルイカの体には3種類の発光器がある。腕発光器(第4腕先端に左右計6個、1個は長径1.4mm・短径1mmほど)、眼発光器(各眼の腹側に5個が一列)、そして皮膚(表皮)発光器(体の腹面を中心に700〜1000個ほどが散在)である[3]。

腕発光器は、外敵に襲われて逃げる瞬間に一瞬だけ強く光り、直後に消灯する使われ方が観察されており、相手の注意をそらす「光るおとり」としての機能が主だと考えられている[3]。

皮膚発光器は、頭上から差し込むわずかな光と体の影の明るさを打ち消し合わせ、下から見上げる捕食者にシルエットを見つけにくくする「カウンターイルミネーション(対抗発光)」という、光を使った保護色的な役割が主だと考えられている[3]。

一方、眼発光器は成体での発光がはっきり確認されておらず、発育途中の段階で眼の影を消す役割を果たしている可能性が示唆されているものの、機能ははっきりしていない[3]。3つの発光器のうち、最も解明が遅れている部位である。

6. いまも しらべている、光の なぞ

6. 2025年の新しい発見 ── 光は合図にもなる?

6. 2025年の研究 ── 同期する発光と、皮膚のセンサー

2025年に、この 光の しくみを もっと くわしく しらべた 研究が 発表されました。うでの 先、目の まわり、おなかの 3つの 光が、上から くる かすかな 光の 変化へんかに あわせて、いっしょに かわる ことが わかりました[5]。

さらに、みどり色に 光る ところは、くらい ところでも 長く 光り つづける せいしつが あり、なかまへの あいずにも つかわれているかもしれない、と かんがえられています[5]。まだ けんきゅうちゅうの、おもしろい なぞです。

2025年に発表された研究では、腕発光器・眼発光器・皮膚発光器の3種類すべてが、頭上からのわずかな光の変化に反応して、同時に(同期して)カウンターイルミネーションを行っていることが確かめられました[5]。

さらに興味深いのは、目そのものではなく、皮膚にある小さな器官(論文中でEOPと呼ばれるセンサー)が、頭上の明るさを感じ取る主なはたらきをしていることが示された点です[5]。目で見た明るさに合わせて光っているのではなく、皮膚が直接、光を感じているのです。

緑色に光る発光器は、暗闇でも長く光り続ける性質があり、単なる迷彩だけでなく、仲間どうしの合図(視覚的なコミュニケーション)に使われている可能性も指摘されています[5]。2025年に発表されたばかりの研究で、まだ検証が続いている段階です。

2025年にbioRxivへ投稿された研究では、腕発光器・眼発光器・皮膚発光器の3種類すべてが、頭上からのわずかな照度変化に応じて、同期的あるいは非同期的にカウンターイルミネーションに関与していることが示された[5]。

この研究の重要な発見の一つが、光受容の主体は眼そのものではなく、皮膚にある光を感じる小さな器官(論文中でEOPと呼ばれる)であり、これが頭上の照度変化を感知する主要なセンサーとして機能している、という点である[5]。視覚的な明るさの認識にもとづいて発光を調節しているのではなく、皮膚じたいが光受容体として働いていることになる。

さらに、緑色に発光する発光器は、暗所でも長時間発光を維持する性質があり、単なる保護色的な機能にとどまらず、個体間の視覚的コミュニケーション(合図)として使われている可能性も指摘されている[5]。ただし、これは2025年に発表されたばかりの研究であり、査読や追試を経て今後さらに検証が進む段階にある。

7. 富山湾とやまわんの、光る 浜べはまべの ふしぎな 夜

7. 富山湾の「身投げ」、まだ解けない謎

7. 富山湾の身投げ現象と、その発見の歴史

富山湾とやまわんでは、3がつから 5がつごろ、たまごを うみに くる ホタルイカの 一部が、ふかい 海に もどれなくなって、なみうちぎわに うちあげられる ことが あります。うちあげられても まだ 光っているので、はまべが 青白く 光る、ふしぎな 夜に なります。これを「身投げみなげ」と よびます[6]。とくに、月の 光が よわく、風の ない、あたたかい 夜に おきやすいそうです。

なぜ 海に もどれなく なるのか、ほんとうの 理由は まだ よく わかっていません。富山湾とやまわんの 海の そこの かたちが、すりばちのように 急に ふかく なっているので、海の 流れに おされて もどれなくなるのでは、と かんがえられています。でも、はっきりとは わかっていないのです[6]。

この ふしぎな 光の あつまる 海は、1952年に 国の「特別天然記念物とくべつてんねんきねんぶつ」に えらばれました[7]。えらばれたのは、ホタルイカ という 生きものでは なく、ホタルイカが 光りながら あつまる、この 富山湾とやまわんの とくべつな 場所です。

富山湾では毎年3〜5月ごろ、産卵のために深海から浅瀬まで浮上してきたホタルイカの一部が、深場に戻れなくなり、波打ち際に打ち上げられて光る「身投げみなげ」という現象が見られます。特に、月明かりが弱く、風がなく暖かい夜に起きやすいとされています[6]。

なぜ深海へ戻れなくなるのか、正確な理由はまだわかっていません。富山湾の海底がすり鉢状に急に深くなる特殊な地形をしていて、沿岸に押し寄せる海流の影響で戻りにくくなるのではないか、と考えられていますが、はっきりとしたメカニズムは解明されていません[6]。

ホタルイカが群れをなして光るこの富山湾の海域は、1922年に天然記念物、1952年には国の「特別天然記念物とくべつてんねんきねんぶつ」に指定されました[7]。指定されているのは、ホタルイカという生き物そのものではなく、光りながら群れる現象が見られる、この特定の海域です。

ちなみに、ホタルイカの発光が学術的に初めて報告されたのは1905年、動物学者の渡瀬庄三郎わたせしょうざぶろうによってでした[3]。100年以上前から、人々はこの光を不思議に思い、記録してきたのです。

富山湾では毎年3〜5月ごろ、産卵のために深海から浅瀬まで浮上してきたホタルイカの一部が、深場に戻れず波打ち際に打ち上げられて発光する「身投げみなげ」という現象が見られる。とりわけ新月前後の、風がなく暖かい夜に発生しやすいとされる[6]。

この現象が起こる詳細なメカニズムは、いまだ完全には解明されていない。富山湾の海底がすり鉢状に急激に深くなる特殊な地形をなし、沿岸に押し寄せる海流の影響で深海へ戻りにくくなることが一因として挙げられているが、これは仮説の段階であり、断定はできない[6]。

ホタルイカが群れをなして接岸するこの富山湾の海域(常願寺川河口付近から魚津港にいたる沿岸)は、1922年(大正11年)に天然記念物、1952年(昭和27年)には「特別天然記念物とくべつてんねんきねんぶつ」に指定された[7]。指定の対象は生物種そのものではなく、群れて発光する現象が観測される特定の海域である。

ホタルイカの発光に関する公的な最初の学術報告は、1905年(明治38年)、動物学者渡瀬庄三郎わたせしょうざぶろうによるものとされる[3]。

8. じぶんでも しらべて みたく なったら

8. 自分でも調べてみたくなったら

8. 自分でも調べてみたくなったら

やってみよう。もし 家に、おまつりなどで つかう「ひかる スティック」(ケミカルライト)が あったら、くらい ところで まげて、光る ようすを 見て みましょう。あれも、電気を つかわず、くすりどうしが まざると 光る しくみです。ホタルイカの 光と おなじ「つめたい 光」の なかまですが、つかっている くすりは べつものです。つよく まげすぎたり、ハサミで きったり しては いけません。中の くすりが もれると あぶないので、大人の 人と いっしょに やりましょう。

富山県とやまけんには、ホタルイカの ことを くわしく おしえて くれる「ほたるいかミュージアム」が あります。いつか 行ける ときが きたら、のぞいて みたいですね。

やってみたいこと。もし家にお祭りなどで使う「ケミカルライト(光るスティック)」があれば、暗い場所で折り曲げて、光る様子を観察してみましょう。あれも電池や電球を使わず、中の薬品どうしが混ざり合うことで光る、化学発光の一種です。ホタルイカの発光と同じ「冷光」の仲間ですが、使われている化学物質はまったく別のものです。強く折り曲げすぎたり、はさみで切ったりすると、中の薬品やガラス片が漏れて危険です。大人の人と一緒に扱いましょう。

資料を読んでみたい。

  • 富山県ほたるいか協会の解説[3]。発光の仕組みや発光器の役割がくわしくまとまっている。
  • ほたるいかミュージアムの解説[2]。ホタルイカの生態と身投げについて紹介されている。

考えてみたい問い。もし富山湾の「身投げ」を見に行けるとしたら、いつごろ、どんな夜を選びますか。本文に出てきた条件をヒントに考えてみましょう。

やってみたいこと。ケミカルライト(市販の化学発光スティック)があれば、暗所で折り曲げて発光の様子を観察してみる。ホタルイカとは異なる化学物質を使った発光だが、熱をほとんど伴わない「冷光」である点は共通している。何が同じで、何が違うのかを考えながら見てみるとよい。ただし、強く折り曲げすぎたり切断したりすると、内部の薬品やガラス片が漏れ出す危険があるため、大人と一緒に扱うこと。

資料を読み比べてみたい。

  • 富山県ほたるいか協会の解説[3]。発光の化学反応と、3種類の発光器の役割についてまとまっている。
  • 2025年のbioRxiv論文[5]。3種類の発光器が同期してカウンターイルミネーションを行うしくみについて、原文(英語)で読める。

考えてみたい問い。眼発光器の役割はまだよくわかっていない。もし自分が研究者だったら、どんな観察や実験でこの謎に迫るか、考えてみる。

しらべた ところ

参考にした情報源

参考にした情報源

出典について:ホタルイカの分類・生態を紹介する図鑑的なサイト、発光の化学を説明した富山県の協会サイト、発光物質の系統を説明した事典、2025年の学術論文(プレプリント)、身投げ現象を紹介したニュース記事、天然記念物の指定を紹介した資料を使った。何に使ったかを、それぞれの項目の最後に書いている。

  1. 「ホタルイカ」フリー百科事典『ウィキペディア』。 https://ja.wikipedia.org/wiki/ホタルイカ (学名・分類・体長・体重について)
  2. 道の駅ウェーブパークなめりかわ(ほたるいかミュージアム)「ほたるいかとは」。 https://hotaruikamuseum.com/museum/hotaruika (生息する深さ・日周鉛直移動・寿命・分布について)
  3. 富山県ほたるいか協会「富山湾ホタルイカ講座」。 https://www.hotaruika-toyama.com/column (発光の化学反応、3種類の発光器の場所と役割、最初の学術報告について)
  4. 「セレンテラジン」フリー百科事典『ウィキペディア』。 https://ja.wikipedia.org/wiki/セレンテラジン (ホタルイカの発光物質の正体と、昆虫のホタルとの違いについて)
  5. "Synchronous and asynchronous counterillumination by three types of photophores in the firefly squid, Watasenia scintillans"(bioRxiv, 2025)。 https://www.biorxiv.org/content/10.1101/2025.10.29.685447v2.full (3種類の発光器の同期したカウンターイルミネーションと、皮膚の光センサーについて)
  6. TSURINEWS「ホタルイカのシーズンが到来 富山湾でだけ『身投げ』現象が起きる理由は謎」。 https://tsurinews.jp/292747/ (身投げが起きる時期・条件と、地形にもとづく仮説について)
  7. 一般社団法人日本蜘蛛学会/JATAFF「ホタルイカ群遊海面」日本の特別天然記念物【動物と植物】。 https://www.jataff.or.jp/monument/17.html (天然記念物・特別天然記念物の指定年について)

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