1. 大しょうを とった ことばは、ずっと つかわれるの?
1. 話題になった言葉は、ずっと使われるのか
1. 流行の大きさと定着は別もの ── 32語の予測のしかた
この 大賞は、1984年に はじまりました[1]。毎年、その 年に はやった ことばが えらばれます。
研究の 人は、2018年の 大賞の こうほ 32この ことばを、この さき つかわれ つづけるか、きえるかで、予想しました[2]。つかわれ つづけそうな ことばは 10こ、きえそうな ことばは 18こ、よく 分からない ことばが 4こでした。
いちばん 人気の ベスト10の 中では、のこりそうな ことばは 「eスポーツ」と 「災害級の 暑さ」の 2つだけです。これは 2018年の 終わりに した 予想で、ほんとうに そう なったかは、また べつの 話です。
たくさんの 人が 言った ことばが、かならず のこるわけでは なさそうです。では、きえた ことばと のこった ことばは、むかしの 本を 見ると どう 分かれているのでしょう。
新語・流行語大賞は、1984年に自由国民社が始めた賞です[1]。『現代用語の基礎知識』に載った言葉をもとにノミネート語が選ばれ、選考委員会がトップテンと年間大賞を決めます[1]。
山口大学の紀要に論文を書いた太田彩英は、2018年のノミネート32語を、過去の流行語の研究から見えてきた条件に当てはめて、「このあとも使われそうか」を予想しました[2]。結果は、定着しそうな語が10語、死語になりそうな語が18語、判断できない語が4語です。
注目したいのは、トップテンの中で定着しそうだと予想されたのが「eスポーツ」と「災害級の暑さ」の2語だけだったことです。「災害級の暑さ」は気象庁の発言で、猛暑になれば使われ続けると考えられたようです。太田は、流行の大きさと定着のしやすさは同じではないと述べています[2]。ただし、これは2018年末時点の予想で、その後の答え合わせは行われていません。
では、実際に消えた言葉と残った言葉には、どんな違いがあったのでしょうか。太田が出発点にした、少し古い流行語の話から見ていきましょう。
新語・流行語大賞は1984年に自由国民社が始めた賞で、『現代用語の基礎知識』の収録用語をもとにノミネート語が選ばれ、選考委員会がトップテンと年間大賞を決める[1]。太田彩英は、過去の流行語の定着に関する先行研究と自身の調査から条件を整理し、2018年のノミネート32語に当てはめて、「このあとも使われそうか」を予測した[2]。結果は、定着しそうな語が10語(約3割)、死語になりそうな語が18語、判断できない語が4語である。
注目すべきは、トップテンの中で定着しそうとされた語が「eスポーツ」と「災害級の暑さ」の2語だけだった点だ。後者は気象庁の発言が由来で、猛暑が続けば使われ続けるとの理由が付されている。太田はここから「流行の大きさ=定着のしやすさ」ではないと述べる[2]。ただし、これは筆者による2018年末時点の予測であり、実績ではない。
では、実際に消えた語と残った語は、どこで分かれたのか。太田が研究の出発点に置いた、30年以上前の流行語の話から入ろう。
2. 「マボイ」は きえて、「むかつく」は のこった
2. 「マボイ」は消えて、「むかつく」は残った
2. 見かけなくなった「マボイ」と、定着した「むかつく」── 流行語の寿命の3類型
1985年に 出た 本には、そのころ はやった ことばが のっています。「マボイ」は 「しぶくて かっこいい」、「ヤノピ」は 「ピアノ」の ことです[2]。いま、どちらも ほとんど 聞きませんね。
いっぽう、おなじ 本の 「むかつく」や 「じゅくねん」は、いまも ふつうに つかわれています[2]。はやった ことばだったとは 思えない ほどです。
研究の 人たちは、はやった ことばを、3つに 分けて 考えました[2]。1つ目は、1〜2年で あわのように きえる ことば。2つ目は、時代が かわって つかわれなくなる ことば。3つ目は、あまりに ぴったりで 言いかえが できず、ふつうの ことばに なる ことばです。
では、3つ目に なる ことばは、どんな ことばなのでしょう。
「マボイ」は「渋くてかっこいい」、「ヤノピ」は「ピアノ」という意味で、1985年ごろの流行語として本に載っていました[2]。今、日常会話でこれらを聞くことはほとんどないでしょう。
一方、同じころの「むかつく」や「熟年」は、流行語だったとは思えないほど定着しています[2]。太田は、この差の正体を知りたいと考えたことが研究の出発点だったと述べています。
先行研究には、流行語を寿命で3つに分ける整理があります[2]。メディアや若者言葉から生まれて1〜2年で泡のように消える「一過性の流行語」、時代の変化とともに消えて死語になる「時代的流行語」、そして、その言葉があまりに適切で言い換えられないために残る「普通名詞化する流行語」です。
では、普通名詞になる語には、どんな共通点があるのでしょうか。太田は、150年分の新聞を使ってそれを調べました。
太田が研究の出発点にしたのは、1985年に出た資料に載る流行語の、その後の運命の差だった。「マボイ(渋くてかっこいい)」や「ヤノピ(ピアノ)」は消えた。一方、「むかつく」や「熟年」は、流行語だったとは思えないほど定着していた[2]。
この差は、先行研究が示す3類型で説明される[2]。水原明人(1997)によれば、メディアや若者言葉から生まれ1〜2年で泡のように消える「一過性の流行語」、時代の変化とともに消えて死語になる「時代的流行語」、そして、言葉を使う状況が続くか、あまりに適切で言い換えられないために残る「普通名詞化する流行語」がある。
では、普通名詞化する語には何が共通するのか。太田は、新聞データを使ってこれを量的に調べた。
3. 150年ぶんの ことばを、新聞で 数えると
3. 150年分の流行語を新聞で数えると
3. 448語の新聞掲載数 ── 残りやすい語は名称が変わらない語
研究の 人は、めいじの はじめから 2017年までの 150年間から、1年に 3つずつ、はやった ことばを えらびました。ぜんぶで 448こです。そして 朝日新聞に 1990年から 2017年の あいだ、何回 出たかを 数えました[2]。
のこりやすかったのは、たとえば、きょうぎの 名前や 大会の 名前、ずっと 売られている 食べ物の 名前です。名前が かわらずに、ものや できごとが つづいているからです[2]。
おわらいの ネタや ドラマの せりふは、はやった わけは わすれられても、ことばだけが ふつうの 話に 入りこむ ことが あります[2]。
きえやすかったのは、声や 体の 動きと むすびついた ものです。スポーツの せんしゅの 一言や、動きが 大切な おわらいが そうです[2]。声や 動きが おもしろさの 中心だと、ことばだけが のこりにくいのかも しれません。
ただし、これは 朝日新聞 1つの データです。新聞に 出る ことと、ふだんの 会話で 使う ことは、同じとは かぎりません。
太田は、明治元年(1868年)から2017年までの150年間に流行した語を1年につき3語ずつ選び、合計448語を調べました。朝日新聞のデータベースで、1990年から2017年までに何回使われたかを数えたのです[2]。
語全体で見ると、社会問題に関する語のほうが残りやすい結果でした。ところが、ジャンルや使用数の推移を細かく見ると、条件しだいで大衆文化の語も、社会問題の語に劣らず残っていました[2]。
その条件の一つが、名前が変わらないことです。競技名、大会名、ロングセラー食品の名前のように、モノやコトそのものが続いている語は残りやすい傾向でした[2]。次に、お笑いのネタやドラマのセリフのように、流行した背景は忘れられても、語だけが日常語に入った例があります。
反対に消えやすかったのは、音声や体の動きと結びついたものでした。選手の発言や、独特の動きが要になるお笑いのネタなどです[2]。文字にしたとたんに、面白さの中心が抜け落ちるのかもしれません。
ただし、このデータは朝日新聞1紙のもので、新聞に出ることと日常会話で使われることは別です。この結果を、そのまま話し言葉全体にあてはめることはできません。
もう少し広い視点で、言葉が残る理由を整理した研究者もいます。
太田は、明治元年(1868年)から2017年までの150年間から1年につき3語、計448語を選び、朝日新聞データベースで1990〜2017年の使用数を調べた[2]。語の合計で見ると社会問題の語のほうが残りやすいが、ジャンルと使用数の推移で見ると、条件しだいで大衆文化の語も社会問題の語に劣らず定着する。
その条件の一つは、名称が変わらずモノ・コトが存在し続けることだ。競技名、大会名、ロングセラー食品名がこれにあたる[2]。次に多いのは、流行の背景は忘れられても語だけが日常語に取り入れられた例で、お笑いのネタやドラマのセリフが含まれる。
逆に消えやすかったのは、発言やセリフなど、音声や体の動きとの結びつきが重要な語だった。選手の発言や、独特の動きが要になるお笑いのネタなどである[2]。語だけを文字として切り出すと、核となる要素が失われるため、と解釈できる。この解釈は筆者の推測である。
ただし、データは朝日新聞1紙で、新聞に出ることと日常語として使われることは同じでない。著者自身もこれを限界として述べている。この結果は、話し言葉全体に直接あてはめられない。
では、ほかの研究者は、言葉が残る理由をどう整理しているのか。次の章で、先行研究を比べる。
4. ほかの ことばで 言いかえられない ことばは のこる
4. ほかの言葉で言い換えられない語は残る
4. 代替語の有無と生まれた理由 ── 先行研究の整理
ほかの ことばに 言いかえられない ことばは、のこりやすいと 言われます[2]。たとえば 「ブログ」は、ほかに ぴったりの ことばが ありません。「もうしょび」は、国の きかんが 決めた ことばで、天気の 話では 使う ひつようが あります[2]。
この 話は、2005年〜2007年の 大賞の ことば 25こを 調べた 研究にも あります。のこる ことばは ブログや もうしょびで、きえそうな ことばは、遊びや スポーツ、せいじの ことばでした[2]。
べつの 研究の 人は、はやる わけで きえる 早さが ちがうと 考えました。「ただ おもしろい 音が 出したい」という ことばは、いちばん 早く きえます。「めずらしくて 新しい」ことばは、あきられると きえますが、使い方が 広がれば 長く 使われます[2]。
でも これは 日本の 新聞や じしょの 話です。ネットで 生まれる ことばは、どうなのでしょう。
上村健太郎(2014)は、Google Trendsと新聞記事を使い、2005年から2007年の受賞語25語がその後どうなったかを追いました[2]。定着傾向の語は、「代替語がない語」(例:ブログ)と、「行政が定めた語で使う必要がある語」(例:猛暑日)でした。衰退傾向の語は、娯楽・スポーツ・政治に関する語でした。ただし対象は25語、約5年です。一般化しすぎない注意が必要です。
米川明彦(2013)は、流行語が生まれる理由で寿命が違うと整理しています[2]。社会的な理由で生まれた語は、その状況が消えれば消えます。周りに合わせたい心理から生まれた語は、一時的です。奇抜さや新鮮さが理由の語は、使い古すと消えますが、応用が利けば比較的長く使われます。無意味な音を感覚的に発する面白さが理由の語は、最も早く消えるそうです。
これらは太田の論文で紹介されている先行研究で、ここでは「研究者はこう整理している」という形で読むのが安全です。
ところで、ここまでの話は新聞や辞書に載る言葉が中心でした。SNSの中で生まれる言葉も、同じ法則で消えたり残ったりするのでしょうか。
上村健太郎(2014)は、Google Trendsと新聞記事を使って、2005〜2007年の受賞語25語の推移を追った。定着傾向にある語は、「代替語が存在しない語」(例:ブログ)と「行政により制定された語で、使用の必要性がある語」(例:猛暑日)で、衰退傾向の語は、娯楽・スポーツ・政治に関する語だったという[2]。ただし、対象は受賞語25語・約5年に限られ、一般化は慎重にすべきである。
米川明彦(2013)は、生まれる理由ごとに寿命が違うと整理する[2]。社会的理由の語は、状況が一般化または消滅すれば消える。周りに合わせる心理的理由の語は一時的で、奇抜さや新鮮さという言語的理由の語は、使い古すと消えるが応用が利けば比較的長く使われる。無意味な音を感覚的に発する面白さ(言語感覚的理由)の語は、最も早く消える。
これらは太田の論文が紹介する先行研究で、原著は未確認である。「研究者は〜と整理している」と読むのが適切である。
ここまでは、新聞や辞書に載る語の話だった。SNSで生まれる新語にも、同じ法則は当てはまるのだろうか。次に、ネット上の新語を直接追った研究を見る。
5. ネットの ことばは、いろいろな ところで 使えると のこる
5. ネットの新語は「使い道の広さ」で生き残る
5. Redditの約16億件 ── 言語的文脈の広さが生存を左右する
アメリカの 研究の 人たちは、ネットの えいごの ことばで 調べました。いろいろな 場面で 使われる ことばは、早く 広がって、長く いきのこりました[3]。
この 論文の はじめには、「今日の haha は、明日の lol に とって かわられるかもしれない」と あります。どちらも、わらいを あらわす ネットの ことばです[3]。
題名の 「fetch」は、アメリカの えいがの せりふに 出てくる、広がらなかった ことばです。ほんとうに あった 流行語では なく、えいがの 中の 話です[3]。
使った データは、ネットの けいじばん Reddit の コメント、やく 16おく こです。これは えいごの ネットの 話で、日本語の ことばの 話では ありません[3]。
では ことばが 広がるのは、「使い道が 広い から」だけなのでしょうか。それとも 「だれが 使うか」も 大切なのでしょうか。
2018年の国際会議(EMNLP)で発表されたこの論文は、「今日のhahaは明日のlolに取って代わられるかもしれない」という一文で始まります[3]。笑いを表すネット上の言葉でさえ、はやり廃りが激しいのです。
研究者たちは、2013年6月から2016年5月の36か月分のRedditのコメント、約16億件を使って、ネット上の非標準的な語の増減を分析しました[3]。結論は、いろいろな使われ方をする語ほど速く伸びて、長く生き残る、というものです。社会的な広がりは、従来の想定より説明力が小さかったそうです。
論文の題名にある「fetch」は、映画『ミーン・ガールズ』のセリフから来ています。「fetchを流行らせようとするのはやめて」という場面があり、lolは広がり、fetchは広がらなかった例として挙げられています[3]。fetchは映画の中の架空の流行語で、実在の流行語ではありません。
ただし、これは英語のRedditの研究です。日本語のSNSや、ほかのサービスにそのままあてはまるとは限りません。
では、別のSNSを調べると、同じ結論になるのでしょうか。
Stewart & Eisenstein(2018, EMNLP)は、2013年6月〜2016年5月の36か月分のRedditコメント約16億件を使い、ネット上の非標準語の増減を分析した[3]。結論は、より多くの言語的文脈(いろいろな使われ方)に現れる語ほど速く成長し、長く生存する、というものだ。社会的な伝播の説明力は、従来の想定より小さいとされる。
論文の導入には、「今日のhahaは明日のlolに取って代わられるかもしれない」とある。題名の“fetch”は、映画『ミーン・ガールズ』のセリフ(「fetchを流行らせようとするのはやめて」)に由来し、lolは広がりfetchは広がらなかった例として挙げられる[3]。fetchは映画内の架空の流行語であり、実在の流行語ではない。
ただし、対象は英語のRedditである。日本語の話者や他のSNSにそのまま当てはまるかは、この研究だけでは言えない。
では、別のSNSで、別の言語を調べると、同じ結論になるのか。
6. 「使い道」と「だれが使うか」、研究でも 重さが ちがう
6. 使い勝手か、だれが使うか ── 研究でも強調が分かれる
6. 言語的要因とネットワーク位置 ── 研究間で重みづけが分かれる点
フランスの 研究の 人たちは、フランス語の ツイート 6おく 5千万 こ いじょうから、あたらしい ことば 400こを 見つけて、5年 おいかけました[4]。
ことばを つかいはじめた 人が、人の つながりの 中心の 近くに いるか、はしの ほうに いるかで、その ことばが のこるか 予想できたそうです[4]。
また、ツイッターの えいごの ことば 99この 研究では、毎年 おなじ 時期に ふえる ことばや、せまい なかま うちだけで 使われる ことばは、広がりませんでした。ずっと 安定して 使われた ことばが、広がりました[5]。
アメリカの 研究は 「使い道の 広さ」を、フランスの 研究は 「だれが 使うか」を 大きく 取りあげています。どちらも、まだ 一つの 答えには なっていないようです。
フランスの研究チームは、2012年から2014年のフランス語のツイート6億5千万件以上から新語400語を見つけ、5年間追いかけました[4]。新語を使い始めた人が、人間関係のネットワークの中心に近いか、周辺にいるかで、その語の運命(定着か一時的な流行か)が予測できたといいます。
英語のTwitterで99語の新語を2006年から2018年まで追った研究は、少し別の角度から見ています[5]。同じ頻度でも、時間的な使われ方で広がり方が大きく変わりました。毎年の行事などで周期的に急増する語(poppygate)や、特定の政治的な集団の中にとどまる語(alt-leftなど)は、広い層に広がりませんでした。一方、長く安定して使われた語(hyperlocal、upskill)のほうが広がっていました。
先ほどのRedditの研究は社会的な広がりの説明力が小さいとしましたが、フランスの研究はネットワーク上の位置が予測に役立つとしています。調べたサービス・言語・測り方が違うため、単純に比べて優劣はつけられません。言葉の運命は、使い道の広さと、使う人のつながりの両方に左右されるのかもしれません。
Tarradeら(2024, PLOS Complex Systems)は、2012〜2014年のフランス語ツイート6億5千万件超から新語400語を抽出し、5年間追跡した[4]。新語を採用する話者のネットワーク上の位置(中心近くか周辺か)で、その語の運命(定着か一時的流行か)が予測できたという。
英語のTwitter上の新語99語を2006〜2018年で追った研究は、別の角度から見る[5]。頻度が同じでも、時間的な使われ方で広がり方は大きく変わった。毎年の行事などで周期的に急増する語(poppygate)や、特定の政治的集団内にとどまる語(alt-leftなど)は広い層に広がらず、長く安定して使われた語(hyperlocal, upskill)のほうが広がっていた。
Redditの研究は、社会的伝播より言語的文脈の広さを重視し、フランスの研究は、ネットワーク位置を予測の鍵とする。強調点は食いちがって見えるが、対象のサービス・言語・測定の方法が異なるため、一方が他方を否定するとは言えない。言葉の運命は、使い道の広さと、使う人のつながりの両方に左右される可能性がある。
じぶんでも しらべてみたくなったら
自分でも調べてみたくなったら
自分でも調べてみたくなったら
いま、友だちや 家で よく 聞く はやり ことばを、3つ ノートに 書いて、日づけを 入れて おきましょう。
そして その ことばが 「すぐ きえそう」「時代が かわると 使われなくなりそう」「ふつうの ことばに なりそう」の どれに なるか、予想を 書きます。半年たち、1年たったら、ノートを ひらいて、まだ 使っているか 見て みましょう。「だれが」「どこで」 使っていたかも 書いて おくと、たくさんの 人に 広がったのか、なかま うちだけだったのかが 分かります。
もっと 知りたい人は、じどうしょの コーナーや 図書かんで、ことばの 本を さがして みるのも いいですね。
今、身のまわりではやっている言葉を3つ選んで、日付を入れてノートに書いておきましょう。そのとき、「すぐ消えそう」「時代が変わると使われなくなりそう」「ふつうの言葉になりそう」のどれになりそうか、理由も添えて予想しておきます。
半年後と1年後にノートを見て、自分や周りの人がまだ使っているかを確かめます。そのとき、聞いたり見たりした場面や相手も書いておくと、広く定着したのか、仲間うちだけなのかが区別できます。予想が当たったかどうかより、「何が決め手だったのか」を考えると、この記事で見た条件(言い換えのきかなさ、使い道の広さ、音や動きとの結びつき)が実感できます。
もっと調べたい人は、山口大学のリポジトリで公開されている太田彩英の論文を読んでみてください。日本語で書かれていて、先行研究の整理から読むと流れがつかめます。
しらべた ところ
参考にした情報源
参考にした情報源
- 自由国民社「現代用語の基礎知識 選 新語・流行語大賞」(公式)。 https://www.jiyu.co.jp/singo/ (大賞が1984年に始まったこと、選考のしかたについて)
- 太田彩英「新語・流行語の定着の法則性について」(山口大学)。 https://petit.lib.yamaguchi-u.ac.jp/28212/files/159487 (3類型、マボイ・ヤノピ、448語の調査、2018年ノミネート32語の予測、上村・米川などの先行研究の紹介部分)
- Stewart, I. & Eisenstein, J. “Making ‘fetch’ happen: The influence of social and linguistic context on nonstandard word growth and decline.” EMNLP 2018。 https://aclanthology.org/D18-1467.pdf (Redditの約16億件の分析と、lolとfetchの例について)
- ScienceDaily「PLOS Complex Systems」の研究紹介記事(Tarradeら、2024年)。 https://sciencedaily.com/releases/2024/09/240903144807.htm (フランス語ツイートの新語400語と、話者のネットワーク位置による予測について)
- “Social Networks of Lexical Innovation” Frontiers in Artificial Intelligence, 2021。 https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC8591557/ (英語Twitterの新語99語の広がり方の違いについて)
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