1. 火が ないのに、なぜ もえるの?
1. 火花がないのに、燃料に火がつく理由
1. 点火装置なしで着火する条件:圧縮された空気の温度
自転車の 空気入れの 先を ゆびで ふさいで、ぐっと おすと、空気入れが あたたかく なります。空気は ぎゅっと ちぢめると、あつく なる せいしつが あるのです。
ディーゼルエンジンは、この せいしつを つかいます。ピストンという ふたで、シリンダーという つつの 中の 空気を、ぎゅうっと ちぢめます。すると 空気は 40気圧より 高い 力で おされ、600度ほどの あつさに なります。そこへ 燃料を ふきこむと、火を つけなくても、ぱっと もえ出します。
これが 「ディーゼルエンジンは、ちぢめて もやす」と いう わけです。ただし 600度は 目安で、本に よって 500度から 700度と 書いて あります。
では、燃料は、いつ ふきこめば いいのでしょう。
自転車の空気入れの先を指でふさいで、ぐっと押してみてください。空気入れの筒が温かくなります。空気は急に縮めると温度が上がります。ディーゼルエンジンは、この性質をそのまま使っています。
ディーゼルでは、シリンダーの中で、ピストンが空気をぎゅっと押し縮めます。縮める割合(圧縮比)は、ふつう14〜23倍です。縮め終わるころ、中の空気は40気圧以上、600℃ほどになります[1]。そこへ燃料を吹きこむと、火花がなくても自然に火がつきます。これを圧縮点火といいます。
600℃という数字は、本によって500〜700℃と書かれていて、機関によっても変わる目安です。ガソリン車は、薄めた燃料と空気を火花で燃やすので、仕組みがちがいます。
では、その熱い空気に、燃料はどのタイミングで入れるのでしょうか。
ガソリン機関は、混合気に電気の火花を飛ばして燃やす。これに対してディーゼル機関は、空気だけを先に圧縮し、高温になったところへ燃料を噴射して自然着火させる。圧縮比は通常14〜23で、圧縮の終わりにシリンダー内の空気は40気圧以上、600℃程度に達する[1]。高温は、圧縮された気体が仕事をされた分だけ内部エネルギーを増やすために生じる。燃料を噴射する前に空気が燃料の着火温度を超えているから、点火装置が要らない。
600℃は一つの目安で、別の事典では圧縮空気を500〜700℃としており、機関の設計や運転条件でも変わる。だから「必ず600℃」ではなく、「燃料が自然に着火できる高さまで上げる」ことが圧縮比の役目である、と読むのが穏当だ。
ところで、高温の空気に燃料を入れるのは、ただ吹きこめばよい話ではない。どの瞬間に、どれだけの圧力で入れるかが問題になる。
2. 燃料は、いつ どうやって 入れるの?
2. 燃料を入れるタイミングと、空気の入れかえ
2. 噴射のタイミングと、2サイクルの空気の流れ
燃料は、ポンプで 数百気圧という とても 強い 力で おしだされ、ほそい 口から きりのように ふきこまれます。ふきこむのは、ピストンが いちばん 上に つく 少し 前です。回る 角度で いうと、20度ほど 前だと いわれます。
もえると、ガスが ふくらんで、ピストンを 下へ おし下げます。この 力で、エンジンは 回ります。
もえた あとの ガスは、すてて、新しい 空気を 入れなければ なりません。大きな 船の エンジンは、ピストンが 下に さがった ときに、下の あなから 新しい 空気を 入れ、上の 口から もえかすを おし出します。空気が 下から 上へ 一方向に 流れるので、じょうずに 入れかわります。
この やり方だと、ピストンが 1往復 する あいだに、ちぢめる、ふくらむの 2つで 1まわりです。これを 2サイクルと いいます。車に 多い 4サイクルは、2往復で 1まわりです。
燃料は、高圧ポンプで数百気圧まで押しつぶされ、ごく細い穴(噴射弁)から霧のように吹きこまれます。吹きこみ始めるのは、ピストンが一番上(上死点)にくる少し前、回転の角度でいうと20度ほど前です[1]。20度は目安で、機関によって変わります。
燃えたガスはふくらんでピストンを押し下げ、これがクランク軸を回す力になります。次に必要なのは、燃えかすを出して、新しい空気を入れることです。
車に多い4サイクルは、吸入・圧縮・膨張・排気の4つの行程で、クランク軸が2回転します。これに対して、大型船用のエンジンはほとんどが2サイクルで、圧縮と膨張の2つの行程、つまり1回転で一巡します[1]。吸入と排気の役目は、膨張の終わりに一緒に済ませます。そのために、空気をあらかじめ大気圧より高い圧力で送りこむ掃気(そうき)という仕組みが必要です。
大型船用の2サイクルは、ピストンが下がったとき、シリンダー下部の穴から新しい空気が入り、上の排気弁から燃えかすを押し出す「ユニフロー」型です。空気が一方向に流れるので、入れかわりがうまくいきます[3]。
こうして、1回転ごとに力が生まれるエンジンができます。では、そのエンジンは、実際にどれほど大きいのでしょうか。
燃料は高圧ポンプで数百気圧に加圧され、噴射弁から燃焼室へ吹きこまれる。噴射開始は、クランク角で上死点の約20度前である[1]。20度は目安で、機関ごとに異なる。
燃焼したガスの膨張がピストンを押し下げ、クランク軸を回す。次に、燃えかすを出して新しい空気を入れなければならない。4サイクルは、吸入・圧縮・膨張・排気の4行程で、クランク軸が2回転する。2サイクルは圧縮と膨張の2行程、つまり1回転で一巡するから、その代わり、吸入と排気を膨張の終わりに重ねて行うため、空気を大気圧より高い圧力で送りこむ掃気の装置が要る[1]。
大型船用はほとんどが2サイクルである。その掃気は「ユニフロー」型で、ピストンが下死点付近に下がると、シリンダー下部の掃気口から新しい空気が入り、頭部の排気弁から燃えかすを一方向に押し出す[3]。流れが一方向なので、新しい空気と燃えかすが混ざりにくい。この説明は解説サイトにもとづくもので、舶用メーカーの技術資料は本文では確かめていない。
こうして、1回転ごとに一度力が出る簡潔なサイクルが成り立つ。では、このサイクルを、かつて世界最大級とされた機関に当てはめると、何が起こるのだろうか。
3. 大きな エンジンは、どうして ゆっくり 回るの?
3. 高さ約13.5mなのに、1分間に約100回転しか回らない
3. 巨大な機関が低速で、プロペラに直結される理由
当時 世界でも とくに 大きいと いわれた 船の エンジンは、14この シリンダーを 1列に ならべた もので、高さは 4〜5かいだての ビルほど、およそ13.5メートルも あります。長さは 26〜27メートル、重さは 2300トン より 上。クランクという 回る じくだけで 300トン、ピストン 1こ でも およそ5.5トンです。1つの シリンダーの 中の 広さは、おふろ 9はい ぶんほど(およそ1800リットル)あります。
それなのに、回る 速さは 1分間に およそ102回です。車の エンジンが 1分間に 何千回も 回るのと くらべると、ずっと ゆっくりです。
ピストンの 動き方も 計算して みました。1回の 往復で、上下に 2.5メートルずつ 動くので、1回転で 5メートルです。これに 1分間の 102回を かけて、60で わると、1びょうに およそ8.5メートル。自転車で ゆっくり 走る ほどの 速さで、重い ピストンが 上下して いる ことに なります。
この エンジンは、ギアを 通さず、プロペラの じくに そのまま つながって います。エンジンが 1回転すれば、プロペラも 1回転。大きな 船では、このやり方が 多いのです。
登場した当時、世界最大級とされた船用エンジンの一つ、ヴァルチラ・スルザーのRTA96-C(RT-flex96C)を見てみましょう。シリンダーの内径は960mm、ピストンの動く長さ(ストローク)は2,500mmで、最大14気筒、全体で最大80,080kWを出します。2006年9月に、Emma Mærskという船で商業運航が始まりました[5]。
14気筒版の大きさは、高さ約13.5m(4〜5階建てのビルほど)、長さは資料により26.5〜27.3m、重さ2,300t以上です。クランク軸だけで300t、ピストン1つが約5.5t、1気筒の排気量は約1,800リットル(家庭の風呂で9杯ほど)です[6]。
これほど大きいのに、定格の回転数は約102rpm、つまり1分間に約102回転です[5]。車のエンジンが1分間に数千回転することを考えると、とてもゆっくりです。
ピストンの動く速さを、上の数字から計算してみました。1回転でピストンは上下に2.5m×2=5m動くので、1分間では5m×102=510m、秒速にすると510÷60=8.5mです。時速にすれば約30kmで、巨大なピストンが、自転車で軽く走る程度の速さで往復していることになります(定格の数値を使った概算です)。
そして、この低速のエンジンは、減速ギアを間に入れず、プロペラ軸に直接つながっています。大型船は2サイクルの低速機関を使い、プロペラに直結するのがふつうです。4サイクルの機関は、歯車で回転を落としてからプロペラを回します[2]。
では、エンジンの回転を下げる歯車がなければ、何が変わるのでしょうか。
登場当時、世界最大級とされたヴァルチラ・スルザーRTA96-C(電子制御版はRT-flex96C)は、シリンダー内径960mm、ストローク2,500mmで、14気筒版は最大80,080kWを出す。2006年9月に、Emma Mærskで商業運航に入った[5]。
14気筒版は、二次資料によると高さ約13.5m、長さは資料により26.5〜27.3m、重さ2,300t以上である。クランク軸だけで300t、ピストン1個は約5.5tになる。1気筒の排気量は、資料により1,820〜1,828.7リットルで、約1,800リットルと書いてよい[6]。内径とストロークから計算すると、π/4×0.96²×2.5=約1.81m³で、およそ1,800リットルに一致する。
ところが回転数は、定格約102rpmにすぎない。資料によっては15〜102、最大120と書かれ、表記にゆれがあるので、ここでは約102rpmを使う[5]。この数字から、ピストンの平均速度を求めてみる。1回転でピストンは2.5m×2=5m動くから、1分で5m×102=510m。秒速にして510÷60=8.5m、時速にして約31kmだ。これは自分で計算した概算で、資料に書かれた値ではない。巨大さに比べて、ピストンの動きは意外に穏やかである。
この低速が、直結を可能にしている。大型船には2サイクルの低速機関が多く、プロペラに直結して使われる。4サイクル機関は、ふつうの歯車で減速してからプロペラを回す[2]。機関がもともとゆっくり回れば、減速のための歯車列を挟まずに済み、機関の回転がそのままプロペラの回転になる。
ただし、機関がゆっくり回る理由を、「プロペラの効率のため」とまでは、本記事では言い切らない。大きなプロペラをゆっくり回すほうが効率がよいという説明は見かけるが、手元の資料では裏づけが十分でないからだ。
では、そんなに巨大で重いエンジンは、止まっているときに、どうやって最初の一回転をするのだろうか。
4. 止まっている エンジンは、どうやって 動き出すの?
4. 止まったエンジンが、最初の一回転をする方法
4. 始動の課題:圧縮空気で回し始める
エンジンが 止まって いると、ピストンも 動きません。だから、まず ピストンを 動かして、空気を ちぢめなければ なりません。
大きな 船の エンジンでは、とても 強く おした 空気(ぎゅっと おした 空気)を 使います。ピストンが 下がる ときに あわせて、この 空気を シリンダーに 入れて、ピストンを おし下げます。空気で 回している あいだは、燃料は 入れません。
回り はじめたら、ピストンが 自分で 空気を ちぢめて くれます。そのあとで、燃料を ふきこんで、もやして 回しつづけます。
こうして 船は 動き出します。次は、この エンジンを 船が えらんだ わけを 見ましょう。
圧縮点火のエンジンは、ピストンが動いて空気を縮めなければ、熱くなりません。止まった巨大なエンジンには、まず別の力で回し始める必要があります。
大型の船用ディーゼルは、高圧の圧縮空気で始動します。膨張行程でピストンが下がっていくのに合わせて、空気をシリンダーに送りこみ、ピストンを押し下げます。この間は燃料を吹きこみません[4]。回り始めれば、ピストン自身が空気を縮められるので、ここから先は燃料を入れて、圧縮点火で回り続けます。
ピストン1つが約5.5t、クランク軸が300tもあるエンジンを、空気の力で回し始めるわけです。
ここまでで、燃やし方、空気の入れかえ、ゆっくり回すこと、動き出し方が分かりました。では、なぜ船はこのエンジンを選んだのでしょうか。
圧縮点火は、ピストンが空気を縮めて初めて成り立つ。止まっている機関では、空気は熱くならない。だから別の力で、最初の何回転かを回してやる必要がある。
大型の舶用ディーゼルは、高圧の圧縮空気で始動する。膨張行程でピストンが下がる動きに合わせて、空気をシリンダーに入れ、ピストンを押し下げる。空気を入れている間は、燃料を噴射しない[4]。いったん回り始めれば、ピストンが空気を縮められるので、圧縮点火に移れる。
始動の仕組みが分かると、全体がつながる。圧縮点火、2サイクル、低速、直結、空気始動はいずれも、巨大な機関を確実に動かす一続きの設計である。では、商船はなぜ、ほかの動力ではなくこれを選んできたのだろうか。
5. 船は、どうして この エンジンを えらんだの?
5. 蒸気機関からディーゼルへ:効率で選ばれた
5. 熱効率の比較から見る、蒸気機関からディーゼルへの置きかえ
むかし、船を 動かす 主役は、じょうきの きかいでした。ルドルフ・ディーゼルが 考えた エンジンは、1897年に、燃料の 力を むだに せずに 使える ことを しめしました。そのころの じょうきの きかいは、燃料の 力の およそ10パーセントしか 使えませんでした。ディーゼルの エンジンは およそ26パーセントです(じょうけんが ちがうので、ざっくりした くらべです)。
はじめは 大きくて 重かったので、動かさない きかいと、船で 使われました。デンマークの セランディア号は、1911年ごろ、ディーゼルを のせた はじめの 大きな にもつの 船と いわれます。船で 主役に なったのは、1910年代の終わりより あとです。
いまの エンジンは、燃料の 力の およそ半分 くらいを 使えると いわれます。大きな コンテナ船は、ほとんどが ディーゼルです。
ディーゼルエンジンを考えたルドルフ・ディーゼルの機関は、1897年2月17日の試験で、燃料の熱を仕事に変えた割合(正味効率)が26%でした。熱効率は35%、機械の摩擦などを引いた機械効率が75%という内訳です。同じ年の内に30%に達し、当時のガソリン機関のおよそ2倍だったとされます[7]。蒸気機関の効率は、当時およそ10%でした[8]。単純に比べれば約2.6倍ですが、測り方の条件は同じではないので、大まかな目安です。
初期のディーゼルは重くて大きかったため、まず据え置きの機関と船で発達しました。船では、熱効率が蒸気タービンよりすぐれ、大出力化も進んだので、商船は蒸気からディーゼルへと置きかわってきました[2]。デンマークのセランディア号(1911年ごろ就航。1912年とする資料もあります)が、ディーゼルを積んだ最初の外洋貨物船とされ、船で主流になったのは1910年代の終わりより後です[7]。
現在のディーゼル機関の最高効率は50%強で、ガスタービンの約40%を上回ります[7]。今では、事実上すべてのコンテナ船がディーゼルで動いています。
燃料を節約できる効率のよさは、遠くまで荷物を運ぶ船にとって、大きな意味があります。
では、この巨大な機関の姿は、私たちにも確かめられるのでしょうか。
船がディーゼルを選んだ決め手は、熱効率にある。1897年2月17日、ルドルフ・ディーゼルの機関は、正味効率26%(熱効率35%×機械効率75%)を記録した。同年中に30%に達し、当時のガソリン機関の約2倍とされる[7]。一方、当時普及していた蒸気機関の効率は約10%だった[8]。単純な比は約2.6倍だが、26%は正味効率であり、蒸気機関の10%が同じ条件で測られた値かは分からない。数字の差は、方向を示す目安として読むのが適切だ。
初期のディーゼルは重くて大きかった。そのため、まず据え置き用と船用で発達した。船では、熱効率が蒸気タービンよりすぐれ、大出力化も進んだため、商船は蒸気からディーゼルへ置きかわった[2]。デンマークのセランディア号が、最初の外洋貨物船とされる。就航は1911年ごろだが、1912年とする資料もある。船で主流になったのは、1910年代の終わりより後である[7]。
現在のディーゼル機関の最高効率は50%強、ガスタービンは約40%とされる。最大級の舶用ディーゼルは81MWを超える[7]。ただし、50%強はIEEEの記事の一文にもとづき、燃料消費率171g/kWh(RT-flex96C、85%負荷)[5]から、燃料の発熱量を約40MJ/kgと仮定して筆者が概算した約49%とおおむね合う。これはメーカーの公表値ではない。
こうして、蒸気より低い燃料消費で大出力を得られる点が、大型船にディーゼルを広めた。いま、コンテナ船は事実上すべてがディーゼルで動く[7]。このように、圧縮点火の簡潔な仕組みが、130年近くかけて巨大な船へ育った。
この機関は、今も海の上で動いている。私たちは、それを自分の目や手で確かめられるのだろうか。
6. 空気を ちぢめて、たしかめて みよう
6. 空気入れと港の船で、確かめてみる
6. 手と目で確かめ、原典に当たる
きょう できる こと
自転車の 空気入れの 先を ゆびで ふさいで、ゆっくり ぐっと おして みましょう。空気入れの つつの 下の ほうが、あたたかく なります。ちぢめた 空気が あつく なる ことを、手で かんじられます。そのあと、ゆびで ふさぐ ときは、おとなに 見て もらいながら、むりの ない 力で やってください。
出かけて できる こと
港や 海の 近くで 大きな 船を 見かけたら、船の 下の 方に、あの 大きな エンジンが あると 思って 見て みましょう。エンジンは、車のように うるさく 回らず、ゆっくり 回って います。
空気入れで確かめる
自転車の空気入れの先を指でふさぎ、ゆっくり押してみます。しばらくすると、筒が温かくなります。これが、ディーゼルの「縮めると熱くなる」の、小さな再現です。ただし、筒の温かさには、ピストンのすれる熱も混ざるので、600℃には遠く及びません。指でふさぐときは、大人に見てもらい、無理に力を入れないようにします。
港や海辺で考える
港や海辺で大きな船を見かけたら、煙突の下にある巨大な2サイクルエンジンを想像してみてください。ピストンの平均速度が自転車ほどだと思うと、船の動きが少し違って見えるかもしれません。
資料を読むなら
大百科事典の解説[1][2]は日本語で読めます。エンジンの寸法や回転数は[5][6]が英語で詳しく、空気始動やユニフローの仕組みは[3][4]に図で説明されています。
空気入れで確かめる
自転車の空気入れの先を指でふさぎ、ゆっくり押す。筒が温かくなるのは、圧縮された空気に仕事が加わったためと考えられる。ただし、ピストンと筒の摩擦熱も混ざるので、ディーゼルの600℃とは桁がちがう。指でふさぐときは大人に見てもらい、無理に力を入れない。
計算で確かめる
第3章のピストン速度は、内径・ストローク・回転数の3つの数字から出した。ほかの機関の数字が見つかれば、同じ式(ストローク×2×回転数÷60)で比べられる。ただし資料により回転数が15〜102、最大120とゆれるので、どの値を使うかを書いて比べることが大切だ。
資料を読むなら
圧縮点火・2サイクル・掃気は大百科事典[1]、直結の説明は[2]にある。ユニフロー掃気と空気始動は図つきの解説[3][4]、機関の寸法と回転数は[5][6]、効率の歴史は[7][8]が詳しい。ユニフローは舶用メーカーの技術資料で確かめるとよい。
しらべた もとの じょうほう
参考にした情報源
参考にした情報源と、その使い方
本文で使った資料です。
- 世界大百科事典・日本大百科全書「ディーゼルエンジン」(コトバンク). https://kotobank.jp/word/%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%82%BC%E3%83%AB%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%B3-3160238 (圧縮点火・圧縮比・噴射時期・2サイクルと4サイクル)
- 世界大百科事典・ブリタニカ国際大百科事典「舶用機関」(コトバンク). https://kotobank.jp/word/%E8%88%B6%E7%94%A8%E6%A9%9F%E9%96%A2-113881 (プロペラ直結・蒸気からの置きかわり)
- marinediesels.info The Basics: Uniflow and loop scavenging. https://marinediesels.info/Basics/uniflow_and_loop_scavenging.htm (ユニフロー掃気の空気の流れ)
- marinediesels.info The Basics: Air start. https://marinediesels.info/Basics/air_start_simple.htm (圧縮空気による始動)
- Wikipedia: Wärtsilä-Sulzer RTA96-C. https://en.wikipedia.org/wiki/W%C3%A4rtsil%C3%A4-Sulzer_RTA96-C (内径・ストローク・回転数・出力・燃料消費率)
- Marine Insight: Most Powerful Ship Engine. https://www.marineinsight.com/know-more/most-powerful-ship-engine-the-gigantic-wartsila-sulzer (高さ・長さ・重さ・排気量)
- IEEE Spectrum: The Diesel Engine at 120. https://spectrum.ieee.org/the-diesel-engine-at-120 (1897年の効率・セランディア号・現在の効率)
- DieselNet: Early History of the Diesel Engine. https://www.dieselnet.com/tech/diesel_history.php (当時の蒸気機関の効率)
なおした ところ
更新履歴
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