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ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

せんべいは どうやって つくるの? あられとは なにが ちがうの?

せんべいはどうやって作るの? 米を粉にして練り直す順番と、あられとのちがい

せんべいの作り方:粉にして練り、蒸して搗き、乾かして焼く。もち米のあられとは何が分かれるか

分野:技術

せんべいは、お米を そのまま つぶして つくるのでは ありません。さいしょに、お米を 粉こなに して、もういちど こねて かためます。

どうして そんな ことを するのでしょう。おなじ お米の おかしの あられは、どこが ちがうのでしょう。この ページでは、つくる じゅんばんと、あられとの ちがいが わかります。

せんべいは、米を粒のまま押しつぶして作るのではありません。まず米をいったん粉にして、熱湯で練り、蒸して、搗いて、もう一度かたまりに戻します。

では、なぜそんな回り道をするのでしょうか。同じ米のお菓子でも、あられやおかきは、せんべいと何がちがうのでしょうか。この記事を読むと、粉から醤油を塗るまでの流れと、あられとの順番のちがいが分かります。

せんべいの生地は、米をいったん粉にし、熱湯で練り、蒸して搗くことで、もう一度かたまりに戻したものである[1]。粒のままの米から作るもち米のあられとは、出発点がちがう。

では、うるち米のせんべいともち米のあられは、工程のどこで分かれ、食感にどう表れるのか。この記事を読むと、せんべいの工程と、あられとの分岐点、草加せんべいに伝わる話の扱い方が分かる。

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1. お米を こなに して、また かためる

1. 米をいったん粉にして、また固める

1. 粉にして、練って、蒸して、搗く:せんべいの生地ができるまで

せんべいの もとは、うるち米という お米です。ごはんに して たべる、ふつうの お米の なかまです[1]。

まず、いしうすで お米を 粉こなに します。つぎに、あつい お湯を かけて、手で ねります。ねった かたまりを ぼうの かたちに して、せいろで 蒸むして、また つきます[1]。

ここまでで、やわらかくて のびる きじが できあがります。それを うすく のばして、かたで ぬきます。

お米を つぶすのではなく、粉こなから つくり なおす。これが、せんべいの きじを つくる はじめの じゅんばんです。

石臼から、搗くところまで

全国米菓工業組合の説明では、せんべいの原料はうるち米です。米をまず石臼で一定の粗さの粉にします[1]。

その粉に熱湯を注いで手で練り、さらに練り機で練ります。練った玉を棒状にちぎり、蒸籠で蒸して、搗きます[1]。ここまでで、やわらかくて伸びる生地ができます。

伸ばして、型で抜く

搗いた生地は、ローラーで薄く伸ばし、型で抜きます[1]。ごはん粒の形をしたものを平らにつぶすのではなく、粉から作った生地を、同じ厚さの板にしてから形を切り出す作り方です。

では、同じ米のお菓子の「あられ」は、ここまでのどこがちがうのでしょうか。

全国米菓工業組合の工程説明によれば、うるち米を石臼で一定の粗さの粉にするところから始まる[1]。粉に熱湯を注いで手で練り、さらに練り機にかけ、練り玉を棒状にちぎって蒸籠で蒸す。蒸したものを搗いたあと、ローラーで薄く伸ばして型で抜く[1]。

注目したいのは、いったん粉にしたものを、練って蒸すことで、もう一度連続した生地に戻している点である。粒のままの米に熱を通すのではなく、粉にしてから生地を作り直す。草加せんべいを紹介する記事も、製粉して練り、蒸して搗き、伸ばして型抜きする流れを説明している[4]。

この流れは、あられ・おかきの工程と並べると、分かれ目がはっきりする。

2. あられと おかきは、つぶの まま つく

2. あられとの別れ道は、粉か粒か

2. あられ・おかきとの分岐:粉から練るか、粒のまま搗くか

あられと おかきは、もち米で つくります。おおきい ものが おかき、ちいさい ものが あられと よばれます[1]。

つくりかたも ちがいます。あられは、お米を あらって みずに つけて、蒸むして、つぶの まま つきます。そのあと、はこや ぼうの かたちに して ひやして かためます[1]。

せんべいは、つきおわったら すぐ のばします。あられは、ひやして かためて から きります。ここが わかれ道です。

たべた ときも ちがいます。あられと おかきは、ソフトで、口の中で とけやすい のが とくちょうです。せんべいは、かたい ものから やわらかい ものまで はばが ひろい です[2]。

もち米は、粒のまま搗く

あられ・おかきの原料はもち米です。洗って水につけたもち米を蒸し、粒のまま搗いて餅にします[1]。粉にはしません。

搗いた餅は、容器に入れるか棒状にして冷まし、固めます。固まったものを切って乾燥させ、焼いて味をつけます[1]。

せんべいは、搗いてすぐ成型する

せんべいは、搗いたあとすぐ伸ばして型で抜きます。あられは、一度冷まして固めてから切ります[1]。粉から始めるか粒から始めるか、搗いたあとすぐ形にするか固めてから切るかが、二つの道の別れ目です。

この組合の説明では、もち米製品のうち小さいものがあられ、大きいものがおかきと呼び分けられています[1]。

食感の幅もちがう

あられ・おかきは、ソフトで口どけがよいのが特徴とされます。せんべいは、かたいものからやわらかいものまで、食感の幅が広いとされています[2]。

では、形を整えた生地は、すぐに焼くのでしょうか。

もち米を原料とするあられ・おかきの工程は、洗米・浸水したもち米を蒸し、粒のまま搗くところから始まる。搗いた餅は容器に入れるか棒状にして冷まし、固めてから切断し、乾燥して焼き、味をつける[1]。粉にする段階がない。

つまり、せんべいとあられは、「粉にして練るか、粒のまま蒸して搗くか」「搗いてすぐ成型するか、冷まし固めてから切るか」の2点で分かれる[1]。なお組合の説明では、もち米製品のうち小型のものがあられ、大型のものがおかきと区別される[1]。

食感にも差がある。あられ・おかきはソフトで口どけがよい点が特徴とされ、せんべいはかたいものからやわらかいものまで幅が広いとされる[2]。

原料の米にも、成分の差がある。農林水産省の資料では、うるち米のでんぷんはアミロースとアミロペクチンが2対8ほどで、もち米のでんぷんはほぼ100%がアミロペクチンとされる[3]。品種で割合が変わるため、2対8は目安である。成分の差と食感の差を直接つなぐ説明は、使った資料には書かれていない。

3. やく まえに、なん時間も かわかす

3. 焼く前に、4〜5時間も乾かす

3. 焼く前の乾燥:熱風で4〜5時間

のばして かたで ぬいた きじは、まだ やきません。かんそう室に いれて、あつい かぜで 4時間から 5時間ほど かわかします[1]。

これは、くみあいが しめして いる ひとつの れいです。ぜんぶの せんべいが 同じだとは かぎりません。

じつは、あられも きって から かわかして、それから やきます[1]。せんべいも あられも、かわかして から やく。ここは 二つで 同じです。

やく 前に 4〜5時間 かけて かわかす。つぎは、やき場の ようすです。

焼く前に、まず乾かす

伸ばして型抜きした生地は、すぐには焼きません。組合の説明では、乾燥庫に入れ、熱風で4、5時間かけて乾燥させます[1]。これは組合が示す一例の工程で、すべての製品に共通とは限りません。

あられでも、焼く前に乾かす

あられ・おかきも、切断してから乾燥し、そのあとで焼きます[1]。粉から始まるせんべいと、粒から始まるあられが、「乾かしてから焼く」ところでは重なっているわけです。

焼く前の4〜5時間が、せんべいにもあられにも置かれています。

では、乾いた生地は、焼き場でどう扱われるのでしょうか。

型抜きしたせんべい生地は、乾燥庫で熱風により4、5時間かけて乾燥させる[1]。これは組合が示す一例であり、全製品に共通するとは限らない。

あられ・おかきの工程を見ると、搗いた餅を冷まして固め、切断し、乾燥させてから焼いている[1]。粉から始まるせんべいと、粒から始まるあられは、生地の作り方が分かれたあとで、再び「乾燥してから焼く」ところで重なる。

焼きの前に、4〜5時間の乾燥工程が置かれている点は、せんべいとあられで共通する。

4. 3びょうごとに ひっくりかえす 手

4. 約3秒ごとに裏返す、押し瓦の手仕事

4. 焼きの工程:こまめな裏返しと押し瓦

かわいた きじは、いよいよ 焼やきます。手で やく おみせでは、3びょうくらいごとに ひっくりかえします[4]。

3びょうごとなら、1分で 20かい ほどです。60びょうを 3で わると、20に なります。

やいて いる うちに、きじが そったり、ぷくっと ふくらんだり することが あります。そこで、「おしがわら」という かわらで、うえから そっと おさえて たいらに します[4]。

うらがえす ことと、おさえる こと。職人しょくにんさんの 手は、ずっと いそがしそうです。

3秒おきの裏返し

手焼きの店では、生地を約3秒おきに裏返します[4]。1分間なら、60÷3で20回ほどです。もし1分焼くなら、その間に20回、手が動くことになります。

押し瓦で、反りと気泡を防ぐ

焼いている最中に、生地は反ったり、気泡ができたりします。そこで、押し瓦という道具で、上から平らに押さえます。これを押し焼きと呼ぶと紹介されています[4]。

焼いたら、すぐ醤油

焼き上がったせんべいには、熱いうちに醤油を主体としたたれを塗ります[1]。その醤油は、どこから来たのでしょうか。

焼きの工程では、生地をこまめに裏返しながら、押し瓦で反りやふくらみを押さえ、きつね色に焼く[1]。手焼きの店では約3秒おきに裏返し、押し瓦で反りや気泡を防ぐと紹介されている[4]。60÷3で、1分間に20回ほどの計算になる。

焼き上がったせんべいには、熱いうちに醤油を主体とした「たれ」を塗る[1]。草加せんべいを紹介する記事も、醤油を熱いうちに刷毛で薄く塗ると説明している[4]。

では、この醤油は、せんべいの歴史とどうつながっているのか。

5. そうかせんべいと、しょうゆの まち

5. 草加せんべいと、近くの醤油づくり

5. 草加せんべいと、醤油醸造の盛んな土地

そうか せんべいは、かんとうの まわりの けんで とれた うるち米を つかうと しょうかいされて います[4]。

江戸えどの 中ごろ、ちかくの のだ などで、醤油しょうゆづくりが さかんに なりました。そこで、醤油しょうゆを ぬった せんべいが、にんきに なったと つたえられます[4]。

たいしょうの ころには、てんのうに さしあげられて、日本じゅうに しられた とも いわれます[4]。

関東の米と、近所の醤油

草加せんべいは、関東近県で収穫したうるち米が原料と紹介されています[4]。

醤油を塗って、人気に

江戸中期になると、近隣の野田などで醤油の醸造が盛んになり、醤油を塗ったせんべいが人気を得たとされます[4]。大正時代には天皇に献上され、全国に知られるようになったとも紹介されています[4]。

醤油が近くで作られていれば、手に入れやすく、塗って焼く味もつけやすかったのかもしれません。ただし、この因果は資料に書かれていないので、一つの見方にとどまります。

ところで、草加せんべいには「おせん」という有名な話もあります。これはどこまで本当なのでしょうか。

草加せんべいは、関東近県で収穫されたうるち米を原料とし、米を製粉して練り、蒸して搗き、伸ばして型抜きし、乾燥させて、熱いうちに醤油を刷毛で薄く塗る、と紹介されている[4]。

この記事によれば、江戸中期に近隣の野田などで醤油醸造が盛んになり、醤油を塗ったせんべいが人気を得た。大正時代には天皇へ献上され、全国に知られたとされる[4]。

ただし、近くに醤油の産地があったことと、塗ったせんべいが人気になったことのつながりは、資料に並べて書かれているだけで、因果の説明まではない。産地の近さが味づくりに有利だった可能性は考えられるが、断定はできない。

草加せんべいには、おせんという女性の話が伝わる。これを史実と見てよいのか。

6. 「おせんさん」の はなしは ほんとう?

6. 「おせん」の話は、史実なのか

6. おせん伝説の扱い:諸説と、創作ともされる点

そうか せんべいの はじまりには、「おせんさん」という 人の 話が あります。そうかしで したしまれて いる おはなしです[5]。

でも、はじまりについては、いろいろな かんがえが あります。「おせんさん」の 話は、昭和しょうわに なってから つくられた ものらしい、と する 本も あります[4]。

ほかには、のこった お米を だんごの かたちに して かわかした ほぞんしょくを、やいて うった のが はじまりだと いう かんがえも あります。さいしょは、しおあじの せんべいだった そうです[4]。

どれが ほんとうか、いまの ところ はっきり いいきる ことは できません。

親しまれている「おせん」の話

草加市の概要では、草加せんべいの起源には諸説あるとされ、そのなかで親しまれているのが「おせんさん」のエピソードと紹介されています[5]。

昭和の創作ともされる

ところが、nippon.comの記事は、このおせんの話を、昭和になって創作された物語らしいとも書いています[4]。つまり、史実として断定できる話ではありません。

保存食から、せんべいへ

別の説明では、余った米を団子状にして乾かした保存食を焼いて売ったのが始まりとされ、当初は塩味のせんべいだったといいます[4]。

おせんの話も、保存食の説明も、どちらも一つの記事に書かれた説です。起源がはっきり決まっているのではなく、いくつかの説が並んでいる、と読むのが近いでしょう。

草加市の概要は、起源には諸説があり、その中で親しまれているのが「おせんさん」のエピソードだと紹介している[5]。一方でnippon.comの記事は、この話を昭和に創作された物語らしいとも記している[4]。

同じ記事は、余った米を団子状にして乾かした保存食を焼いて売ったのが始まりとされ、当初は塩せんべいだったと紹介している[4]。

これらは起源について併存する説であり、使った資料の範囲では、どれか一つに決められない。伝説を史実として書かないこと、創作とされる点まで含めて紹介することが、読む側の確かめ方として大切になる。

7. せんべいと あられを みくらべて みよう

7. 家のせんべいとあられを見比べる

7. 家にあるものと、原典で確かめる

おうちに、せんべいや あられが あったら、うらの ひょうじを みて みましょう。つかっている お米が、うるち米か もち米か、かいて あるかも しれません。

おかしを おってみて、わった ところや、かたさ、くちの なかで とける ようすを くらべます。せんべいと あられで、どんな ちがいが あるでしょうか。

なお、たべものの アレルギーが ある 人は、おうちの 人と いっしょに ひょうじを みて ください。

パッケージの表示を見る

家にせんべいやあられがあれば、原材料表示を見てみましょう。うるち米かもち米か、書いてあるかもしれません。

割って、かじって、見比べる

割ったときの断面の様子、かたさ、口の中でのほどけ方を、せんべいとあられで見比べます。この記事で読んだ「粉から作るか、粒から作るか」というちがいと、食感の幅の話を思い出しながら、自分の感じたことを書き留めてみてください。

原典にあたるなら

全国米菓工業組合の「あられ・おせんべいができるまで」のページには、写真つきで、せんべいとあられの工程が並べて説明されています[1]。

家にあるせんべいとあられの原材料表示を見て、うるち米かもち米かを確かめられる。断面や割れ方、口どけを見比べたうえで、組合の説明(粉からか粒からか、搗いてすぐ成型するか冷まし固めて切るか)と、自分の感覚が合うかを、書き出してみるとよい。

工程の説明は、全国米菓工業組合の工程ページと種類のページで読める[1][2]。米のでんぷんの成分は、農林水産省の資料で確かめられる[3]。草加せんべいの起源については、草加市の概要と、nippon.comの記事を並べて読むと、諸説あることと、創作とされる点が分かる[5][4]。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

本文は、ここにある資料の内容を、自分の言葉で言いかえたものです。工程の時間や名称は、会社や店によってちがうことがあります。

  1. 全国米菓工業組合「あられ・おせんべいができるまで」 https://www.arare-osenbei.jp/make/ (せんべいとあられの工程、乾燥の時間、焼き)
  2. 全国米菓工業組合「種類」 https://www.arare-osenbei.jp/type/ (あられ・おかき・せんべいの食感)
  3. 農林水産省「お米の概要(健康)」 https://www.maff.go.jp/j/syouan/keikaku/soukatu/okome_summary/03/health01.html (うるち米・もち米のでんぷん成分)
  4. nippon.com「草加せんべい」 https://www.nippon.com/ja/guide-to-japan/gu900216/ (押し瓦、草加せんべいの原料・醤油・起源)
  5. 埼玉県「草加市概要」 https://www.pref.saitama.lg.jp/b0104/sityougaiyou/soukagaiyou.html (草加せんべいの起源の諸説)

なおした ところ

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