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ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

しんごうは どうして 赤・きいろ・青 なの? ── ばくはつした 世界さいしょの しんごう

信号の色はなぜ赤・黄・青なのか ── 爆発した最初の信号と、「白が進め」だった時代

信号機の色の由来 ── 1868年のガス灯式信号、鉄道の白・赤・緑、「青信号」の呼び名

分野:技術

1868ねん、イギリスの ロンドンに、世界で はじめての しんごうが できました。ところが、まもなく ガスが もれて、ばくはつして しまったと いわれます。

その しんごうも、赤と 緑の 光を つかって いました。色は だれが、どうやって えらんだの でしょう。緑なのに 「青しんごう」と よぶ わけも、しらべて みます。

1868年、ロンドンに世界で初めての交通信号が立ちました。夜は赤と緑のガス灯で合図を出す仕組みでしたが、まもなくガスが漏れて灯が爆発し、使われなくなったと伝えられています。

信号の色は、その前から鉄道で試されていました。しかも初めのころは「白が進め、緑は注意」でした。どうやって今の赤・黄・緑に落ち着いたのか、緑を「青」と呼ぶ日本語の習慣まで、資料を見比べます。

世界初の交通信号(1868年、ロンドン)は、夜は赤と緑のガス灯を使い、爆発事故で姿を消したとされる。ただ、信号の色の取り決めは、それ以前の鉄道の夜間信号に始まる。

1841年の英国では「赤=危険、緑=注意、白=進行」だった。その後の色の変遷、視認性と光の散乱の関係、日本での導入、法令上の「緑色信号」が「青信号」になった経緯を、出典の強さを区別しながら整理する。

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1. さいしょの しんごうは、どう なったの?

1. 世界初の信号は、赤と緑のガス灯だった

1. 1868年ロンドン ── 赤と緑のガス灯式信号

1868ねんの 12月9日、ロンドンの ウェストミンスターばしの ちかくに、せかいで さいしょの しんごうが おかれました[1]。

ひるは、うでのような 板を うごかして あいずを しました。よるは、赤と 緑の ガスの あかりです。けいかんが、手で うごかして いたそうです。

ところが、ガスが もれて、あかりが ばくはつしました。うごかして いた けいかんは、大きな けがを しました。この しんごうは、それから つかわれなく なりました[1]。

ばくはつが 1か月たらずの ことか、つぎの 年か、しりょうに よって ちがいます。ここでは 「まもなく」と おぼえて おいて ください。

では、赤と 緑は、この とき はじめて えらばれた 色なの でしょうか。

1868年12月9日、ロンドンのウェストミンスター橋の近くに、世界で最初の交通信号が設置されました。昼は腕木を動かし、夜は赤と緑のガス灯で合図を出し、操作は警官が手で行いました[1]。

ところが、ガス漏れで灯の一つが爆発し、操作していた警官が大けがをしました。この信号はそのまま使われなくなったといいます[1]。爆発の時期は「1か月足らず後」とも「1869年」とも書かれ、資料によって揺れています。

ただ、赤と緑という組み合わせは、この信号のために初めて考えられたものではありませんでした。その前に、鉄道が夜の合図として使っていたのです。

1868年12月9日、ロンドンのウェストミンスター橋付近に世界初の交通信号が設置された。昼は腕木式、夜は赤と緑のガス灯で、警官が手動で操作した[1]。

その後ガス漏れにより灯の一つが爆発し、操作していた警官が重傷を負い、信号は使われなくなった[1]。爆発の時期は「設置から1か月足らず」とする記述と「1869年」とする記述があり、一致しない。本稿では「間もなく」にとどめる。

なお赤と緑の組み合わせは、この信号が初出ではない。鉄道の夜間信号に先例がある。

2. むかしは 「白」が すすめ だったの?

2. 鉄道の夜の合図では、進んでよい色は白だった

2. 1841年の鉄道信号 ── 白=進行、緑=注意、赤=危険

1841ねん、イギリスの てつどうがいしゃの 人たちが、バーミンガムに あつまりました。そして、よるの あいずの 色を そろえようと すすめました[2]。

そのとき きめられた ことは、こうです。赤は 「あぶない、とまれ」。緑は 「ちゅういして」。白は 「すすんで よい」[2]。

いまと ちがい、緑は 「すすめ」では ありません。「すすめ」は 白でした。

そのあと、じこが きっかけで、すすんで よい あいずが 白から 緑に かえられたと せつめい されています[3]。どの じこかは、しらべた しりょうには のって いませんでした。

1841年、英国の鉄道会社の代表がバーミンガムに集まり、夜間の信号の色を標準にするよう勧告しました。赤は「危険」、緑は「注意」、白は「進んでよい」です[2]。

今の感覚では、進んでよいのは緑です。ところが最初の取り決めでは、緑は「注意」で、「進め」は白でした。

国立国会図書館の調べもの案内は、その後、事故をきっかけに進んでよい合図が白から緑に変わったと説明しています[3]。どの事故だったのかは、調べた資料には出ていません。

1841年、英国の鉄道会社の代表がバーミンガムで会合し、リヴァプール&マンチェスター鉄道の夜間信号色(赤=危険、緑=注意、白=進行)を標準とするよう勧告した[2]。

国立国会図書館のレファレンス回答は、1841年に色が統一されたこと、のち事故を契機に進行信号が白から緑へ変更されたことを、『運転協会誌』(1998・1999年)を典拠に記す[3]。契機となった事故の名称・年は、確認した範囲では不明である。

3. 赤は どうして 「とまれ」に なったの?

3. 遠くから見える色を探した ── 赤が「止まれ」になった理由の一つ

3. 視認性の実験と赤 ── 波長・散乱との関係は「理由の一つ」

おなじ 回答には、イギリスの てつどうでの じっけんの ことも あります。どの 色が いちばん とおくから 見えるか、ためしたと いうのです。

とおくから 見えた じゅんは、白、赤、緑、青と いう けっかです。青は 見えにくくて、緑と まちがえる おそれが あるので、白・赤・緑が つかわれた、と せつめい されています[3]。

赤が 目立つ わけには、光の せいしつが かかわると されます。光は、波長はちょうが みじかい 青い 光ほど、空気に ぶつかって ちらばりやすい ものです[4]。夕日が 赤いのも、空気の 中を 長く とおる あいだに 青い 光が ちらばって、赤い 光が のこるからです[4]。

ある しりょうは、赤は 波長が 長くて きりの 中でも とおくに 見えるので 「とまれ」に えらばれた、と 書きます[5]。ただし、これは 理由の ひとつと される せつめいです。

先ほどの回答には、英国の鉄道で行われた実験の話も出ています。どの色が最も遠くから見えるかを試すと、白、赤、緑、青の順に見えたというのです。青は見えにくく、緑と間違えるおそれもあるため、白・赤・緑が採用されたと説明されています[3]。青が見えにくいというのは一つの資料の記述なので、そのつもりで読んでください。

赤が遠くまで届く理由として、光の性質が挙げられます。光は波長が短いほど空気の分子に散乱されやすく[4]、夕日が赤いのも、空気の中を長く通るうちに青い光が散らされ、赤い光が残るからです[4]。

赤が「止まれ」に選ばれた理由として、波長が長く霧の中でも遠くまで見える点を挙げる参考資料もあります[5]。「理由の一つとされる」と読むのが安全です。

同回答は、英国鉄道での実験で「白、赤、緑、青の順に遠くから見える」ことが分かり、青は見えにくく緑と誤認されるおそれがあるため、白・赤・緑が採用されたと述べる[3]。この視認性の順は一資料の記述であり、実験の詳細は確認できていない。

光は波長が短いほど空気分子による散乱が大きい[4]。夕日が赤いのは、空気中を通る距離が長いため青い光が散乱でほぼ失われ、赤い光が残るからである[4]。

これを信号の色選びに結びつけ、赤は波長が長く霧の中でも遠くに見えるため「止まれ」に選ばれたとする参考資料がある[5]。物理(散乱)と歴史(色の採用)は別の話として区別し、「理由の一つとされる」にとどめる。

4. きいろは、いつ くわわったの?

4. 黄色が加わって、赤・黄・緑の3色になる

4. 黄の追加と3色化 ── 電気式信号と国際照明委員会の規定

そのあと、「ちゅうい」の あいずには、だいだいがかった きいろが くわわりました。こうして 赤・きいろ・緑の ならびに なったと されます[3]。

電気で 光る じどうしゃ用の しんごうは、1914ねんの 8月に、アメリカの クリーブランドに つくられました。赤と 緑に きいろも くわえた 3色の しんごうは、1920ねんに デトロイトで つくられたと いう しりょうが あります[6]。ただ、年は しりょうに よって ちがうので、1920ねん ごろと おぼえて ください。

いまは、光の 色の きまりを きめる 国さい しょうめい いいんかいが、しんごうの 色を 赤・緑・きいろ・白・青の 5色と きめて います。そのうち、こうつうしんごうには 赤・きいろ・緑が あてられて います[7]。

きいろは、赤と 緑の まんなかの 色です。あめや きりでも みわけやすい ことも、えらばれた わけかも しれない、と いわれます[7]。

その後、注意の合図に橙がかった黄色が加わり、赤・黄・緑の並びになったとされます[3]。

電気式の自動車用信号は、1914年8月に米国のクリーブランドで設置されました。赤・緑に黄(注意)を加えた4方向・3色の信号は、1920年にデトロイトでウィリアム・ポッツが作ったという資料があります[6]。3色の最初の年と場所は、別の資料では1918年のニューヨークとも書かれており、一致しません。

現在は、国際照明委員会(CIE)が信号の色を赤・緑・黄・白・青の5色と規定し、交通信号にはそのうち赤・黄・緑が割り当てられています[7]。黄は赤と緑の中間の色で、雨や霧でも比較的見分けやすいことも採用の理由かもしれない、と日本自動車連盟(JAF)は説明しています[7]。

その後、注意信号に橙黄色が加わり、赤・黄・緑の並びになったとされる[3]。

電気式の自動車用信号は1914年8月に米国クリーブランドで設置された。赤・緑に黄(注意)を加えた4方向・3色式は1920年にデトロイトでW・ポッツが作ったとされる[6]。3色式の最初を1918年ニューヨークとする資料もあり、年・場所は断定できない。

CIE(国際照明委員会)は信号の色を赤・緑・黄・白・青の5色と規定し、交通信号には赤・黄・緑が割り当てられている。黄は赤と緑の中間色で、雨や霧でも比較的見分けやすいことが採用理由かもしれない、とJAFは推測の形で述べる[7]。

5. 日本に しんごうが きたのは いつ?

5. 日本の最初は「トマレ」「ススメ」の木の板だった

5. 日本への導入 ── 1919年の手動式と1930年の電気式

日本で さいしょの しんごうは、1919ねん(大正8ねん)、東京の 上野ひろこうじに おかれました。木の 板に 「トマレ」「ススメ」と 書いて、まわす しくみでした[8]。

電気で 光る しんごうは、1930ねん(昭和5ねん)に、東京の ひびやこうさてんに できました。アメリカから 買った もので、赤・きいろ・緑の 3色でした[8]。

ここで ふしぎな ことが おきます。ならんで いるのは 赤・きいろ・緑なのに、日本では 「青しんごう」と よびます。

日本で最初の交通信号は、1919年(大正8年)に東京の上野広小路に置かれました。木の板に「トマレ」「ススメ」と書いて回す方式です[8]。

電気式の信号は、1930年(昭和5年)に東京の日比谷交差点に設置されたものが最初です。米国から輸入した信号機で、赤・黄・緑の3色でした[8]。

3色そろった今の形が、こうして日本にも入ってきました。ただ、緑色の灯を私たちは「青信号」と呼んでいます。

日本初の交通信号は1919年(大正8年)、東京・上野広小路に設置された。木の板に「トマレ」「ススメ」と書いて回す方式である[8]。

電気式は1930年(昭和5年)に東京の日比谷交差点に設置された米国からの輸入品が最初で、赤・黄・緑の3色の灯器が使われた[8]。

この時点で灯の色は緑だが、日本では「青信号」の名が定着している。次章でその経緯を見る。

6. 緑なのに、どうして 「青」なの?

6. 緑の灯が「青信号」になった理由

6. 「緑色信号」から「青信号」へ ── 法令上の呼称と言葉の習慣

おおさかふけいの せつめいでは、日本で しんごうを おきはじめた ころ、ほうりつの うえでは 「緑色しんごう」と よんで いました。けれど、ふつうの 人たちの あいだでは 「青しんごう」と いう よび方が ひろまりました[9]。

赤・青・きいろと ならべた ほうが 言いやすかったから だろう、とも 書かれて います[9]。いまは、ほうりつでも 青と よびます。

ほかにも、新聞が 「青しんごう」と 書いて ひろまったと いう せつが 有力だと いわれます。日本語には、緑いろの ものを 「青」と よぶ くせが あります。青葉や 青りんごが そうです[10]。

大阪府警の説明では、日本で信号機を置き始めた当時、法令上は「緑色信号」と呼んでいました。しかし一般には「青信号」の呼び名が定着していき、現在は法令でも青色と呼びます。赤・青・黄と3色が並べて呼びやすかったからだろう、と述べています[9]。

乗りものニュースは、1933年の文書は「緑信号」で、戦後の1947年に法令上も「青信号」に改められたと記しています。新聞が「青信号」と書いて広まったという説が有力で、緑のものを「青」と呼ぶ日本語の習慣(青葉、青りんご)も背景にあるとされます[10]。ただ、年号は法令の原典では確かめていません。

大阪府警本部の回答によれば、日本で信号機を設置した当初、法令上は「緑色信号」だったが、一般には「青色信号」「青信号」の呼称が定着し、現在は法令も青色と表記する。赤・青・黄の三色の並びが分かりやすかったためだろう、と説明する[9]。

乗りものニュースは、1933年の文書が「緑信号」であり、1947年に法令上も「青信号」に改められたと述べる。新聞が「青信号」と書いて普及した説が有力で、緑のものを「青」と呼ぶ語彙の習慣(青葉・青りんご)も背景とされる[10]。年号は二次資料によるもので、法令の原典は未確認である。

自分でも しらべて みたく なったら

自分でも調べてみたくなったら

自分でも調べてみたくなったら

今日 できること

夕がた、空が 赤く なる ときが あれば、夕日の 色を 見て みましょう。ひるの 青い 空との ちがいが わかります。

まわりに ある 「青」と よぶ 緑の ものも、ひとつ さがして みると いいでしょう。

しりょうを 読むなら

くわしく 読みたい ときは、国立国会図書館の 「レファレンスきょうどうデータベース」を のぞいて みてください。「しんごうきの 色について」と いう 回答が あります。

今日できること

夕方、太陽が低くなったころに空の色を見てください。昼の青い空と夕日の赤の差が、光の散乱の話とつながります。

身の回りで、緑なのに「青」と呼んでいるものを探すのも、言葉の習慣を知る入口になります。

資料を読むなら

国立国会図書館のレファレンス協同データベースに、信号機の色に関する回答があります。参考資料の一覧もあるので、興味が湧いた資料から読んでみてください。

今日できること

夕方の空の色と昼の空の色を比べ、散乱による説明(理科年表)と対応させる。

資料を読むなら

国立国会図書館レファレンス協同データベースの「信号機の色について」「信号機はなぜ赤黄青の3色か」は、本稿の出典[3][5]である。参考資料の書名(『運転協会誌』ほか)が挙がっており、一次資料へ進む足がかりになる。青信号の法令表記の年号は、法令原典で確認する余地がある。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

本文で使った資料です。ウェブの資料は2026年9月29日に確認しました。

  1. J. P. Knight(Wikipedia) https://en.wikipedia.org/wiki/J._P._Knight (1868年の信号とガス爆発)
  2. Early Signals(railsigns.uk) https://www.railsigns.uk/sect1page3.html (1841年の鉄道信号色)
  3. レファレンス協同データベース「信号機の色について」 https://crd.ndl.go.jp/reference/entry/index.php?id=1000185353&page=ref_view (白から緑への変更・視認性の実験・黄の追加)
  4. 理科年表オフィシャルサイト https://official.rikanenpyo.jp/posts/6656 (光の散乱と夕日)
  5. レファレンス協同データベース「信号機はなぜ赤黄青の3色か」 https://crd.ndl.go.jp/reference/entry/index.php?page=ref_view&id=1000026860 (赤が「止まれ」になった説明)
  6. Traffic light(Wikipedia) https://en.wikipedia.org/wiki/Traffic_light (電気式と3色信号の年)
  7. JAF クルマ何でも質問箱 https://jaf.or.jp/common/kuruma-qa/category-drive/subcategory-sign/faq166 (CIEの5色と黄の理由)
  8. 長野県警察「交通信号機・運転免許証の歴史」 https://www.pref.nagano.lg.jp/police/rekishi/shingomenkyo.html (日本の最初の信号)
  9. 大阪府警本部「青信号は緑色に見えるのに」 https://www.police.pref.osaka.lg.jp/sodan/faq/kotsu/hyoshiki/3196.html (緑色信号と青信号の呼び名)
  10. 乗りものニュース「青信号は法令上も緑だった」 https://trafficnews.jp/post/129844 (法令名の変更と言葉の習慣)

なおした ところ

更新履歴

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