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ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

スマホが ない ころ、どうやって まちあわせを したの?

「0840」で「おはよう」── スマホの前の待ち合わせ、4つの道具

スマホ以前の待ち合わせと連絡 ── 伝言板・公衆電話・ポケベル・携帯電話の変遷

分野:技術

数字しか 出ない きかいで、「おはよう」を つたえた 人たちが います。「0840」と おくると、「オ・ハ・ヨ」と 読めたからです[3]。

数字しか 出ない きかいで、どうやって 言葉を つたえたのでしょう。スマホが なかった ころの れんらくの しかたを、4つの どうぐで 見て いきます。読んだあとで、家の 人に 「まちあわせ どうしてた?」と 聞きたくなる かもしれません。

ポケベルの画面に「0840」と出たら、「おはよう」の合図でした。0を「オ」、8を「ハ」、4を「ヨ」と読ませる、数字の語呂合わせです[3]。

数字しか出ない機械で、どうやって言葉を伝えたのでしょうか。スマートフォンの前の時代に使われた、ポケベル、駅の伝言板、公衆電話、携帯電話の4つを取り上げ、連絡の手段がどう移り変わったかが分かります。

ポケベルに表示された「0840」は「オハヨー」と読まれた。0を「オ」、8を「ハ」、4を「ヨ」に当てる数字の語呂合わせである[3]。

数字だけの端末で会話が成り立った背景には、何があったのか。ポケベル、駅の伝言板、公衆電話、携帯電話の4つの普及と衰退の時期と規模から、待ち合わせのやり方がどう変わったかが分かる。

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1. 数字だけで、どうやって おしゃべり?

1. 数字だけで話す ── ポケベルと語呂合わせ

1. ポケベルの最盛期と数字の語呂合わせ(1968〜1996年)

ポケベルは、ちいさな よびだしの きかいです。1968年に、電電公社(いまの NTT)が サービスを はじめました[1]。

数字を 送れる ポケベルが ひろがると、数字を 言葉に 読みかえる あそびが うまれたと いわれます。0840が 「おはよう」に なるのも、その ひとつです[3]。

1995年には、東京テレメッセージという 会社で あたらしく 入った 人の 8わりほどが 高校生でした[3]。1996年には、けいやくの 数が 1000万台を こえています[1]。

ただし、「おはよう」の ほかに どんな 数字の 言葉が あったのかは、この 記事では わかりません。しらべて みたく なります。

ポケベルは、電話をかけてほしい相手に知らせを送る、小さな呼び出し機です。1968年に電電公社(今のNTT)がサービスを始め、最盛期の1996年には契約数が1000万台を超えました[1]。契約数のピークは、1996年8月の1077万8000台という報道もあります[2]。

数字を送れるポケベルが広まると、数字を言葉に読みかえる遊びが自然に生まれました。画面に出るのは数字だけでも、読み方を仲間で決めれば言葉になります。0840を「オハヨー」と読むのは、その一例です[3]。

1995年には、東京テレメッセージ社の新規契約者のおよそ8割が高校生で、その大半が女性だったと伝えられています[3]。使い方を作ったのは、使う人たち自身だったことが読み取れます。

ただし、数字の語呂合わせがいつ全盛期を迎えたかは、資料によって年に差があります。この記事では年を1つに決めません。

画面に数字しか出ない端末で、どうして会話が成り立ったのか。その端末、ポケベル(ポケットベル)は、1968年に電電公社(現NTT)がサービスを開始した。1996年には契約数が1000万台を超えている[1]。

数字を表示できる端末が普及すると、数字の語呂合わせ(いわゆるポケベル暗号)が利用者のあいだで広まった。0840=「オハヨー」は、0を「オ」、8を「ハ」、4を「ヨ」に当てた例である[3]。使い方を作ったのは誰か。1995年の東京テレメッセージ社の新規契約者は約8割が高校生で、その大半が女性だったという[3]。

ところが、この繁栄は長くは続かなかった。1999年の報道は、ピークを1996年8月の1077万8千台とし、PHSや携帯電話が文字メッセージを始めたことで加入が減ったと伝えている[2]。

語呂合わせが流行した年、数字表示が始まった年は、確認できた資料の間で差があり、ここでは特定の年を断定しない。

2. えきの 黒板は、どんな 役に たった?

2. 駅の伝言板 ── 書いて、人から人へつなぐ

2. 駅の伝言板 ── 携帯電話の普及まで

スマホが ない ころ、多くの えきには 伝言板でんごんばんが ありました。まちあわせの 場所や 時間を、チョークで 書きこむ 板です[4]。

「さきに 行って います」と 書いて おけば、あとから 来た 人が 読めます。しらない 人の 言葉が ならぶ 板でも、その 人に とどけば ありがたい 手がかりに なりました。

いまは、チョークを かたづけて いる えきも 多いそうです[4]。

携帯電話が広まるまで、多くの駅には伝言板がありました。待ち合わせの場所や時間を書き込み、人から人へ伝言をつなぐための板です[4]。

通信のしくみは、黒板にチョークで書くだけです。相手が今どこにいるか分からなくても、書いておけば、あとから来た人が読めます。

今は、チョークが撤去されている駅も多いと紹介されています[4]。役目が変わった道具の、いまの姿です。

相手が今どこにいるか分からないとき、駅ではどうやって連絡を取ったのか。乗りものニュースは、携帯電話などが普及するまで多くの駅に伝言板があり、待ち合わせの場所や時間を書き込んで伝言をつなぐ役割を果たした、と紹介している[4]。

相手と同時につながる必要がない、書き置き型の連絡手段である。書いておけば、あとから来た人が読める。ところが現在は、チョークが撤去された駅も多い[4]。

3. 公衆電話こうしゅうでんわは、いま どうなって いるの?

3. 公衆電話 ── ピークから5分の1へ

3. 公衆電話の台数の推移(1984年度〜2014年度)

まちの 道ばたに ある 公衆電話こうしゅうでんわも、外に いる 人の れんらくの 道具でした。おくれそうな とき、ここから 電話を かけた 人も いたでしょう。

ある ニュースでは、公衆電話こうしゅうでんわは 1984年度に 93万台ほど ありました。2014年度の おわりには、18万台ほどに へって います[5]。5分の 1 くらいです。

公衆電話も、外にいる人の連絡手段でした。ある報道によると、NTT東西の公衆電話は1984年度の約93万台がピークで、2014年度末には約18万台になりました[5]。ピークの約5分の1です。

ただし、この台数は報道の紹介にとどまるので、おおよその目安として読んでください。

外にいる人が電話をかけるための公衆電話は、街からどれくらい減ったのか。報道によれば、NTT東西の公衆電話は1984年度の約93.4万台をピークに、2014年度末に約18.3万台まで減った。ピークの約5分の1にあたる[5]。

これらの数字は報道の引用であり、発表資料の本文とは照合していないため、報道の数字として扱う。

4. けいたい電話で、なにが かわったの?

4. 携帯電話 ── 高い保証金がなくなり、文字が届くようになる

4. 携帯電話の普及と料金制度の変更(1993〜1999年)

むかしの 携帯電話けいたいでんわは、もっている ことじたいが 大きな ことでした。1993年には、NTTドコモが、10万円 だった あずけ金を なくしました[6]。

1996年には、りょうきんを 国が 決める 仕組みも なくなりました[6]。少しずつ、もちやすく なって いったのです。

1999年には、iモードが はじまりました。けいたい電話だけで、インターネットに つながる ように なった といいます[7]。ポケベルの 数字から、文字の メッセージへ。れんらくの しかたが、大きく かわっていきます。

1993年、NTTドコモは、当時10万円だった携帯電話の保証金を廃止しました。1996年には、料金を国が認可する制度もなくなりました[6]。買う側の負担が、少しずつ軽くなっていったことがうかがえます。

1999年にはiモードが始まり、携帯電話だけでインターネットにつながるようになったと説明されています[7]。ポケベルの契約数が減ったのは、PHSや携帯電話が文字メッセージを始めたためだとする報道もあります[2]。

数字で気持ちを伝える工夫の時代から、そのまま文字を送る時代へ。連絡の手段が入れかわっていったことが分かります。

携帯電話は、いつ、誰にでも持てるものになったのか。総務省の白書キッズによれば、1993年にNTTドコモは当時10万円だった携帯電話の保証金を廃止し、1996年には料金認可制が廃止された[6]。加入の負担を下げる制度の変化が、1990年代半ばに重なる。

さらに1999年にはiモードが始まり、携帯電話だけでインターネットに接続できるようになった[7]。一方、ポケベルの加入が減った理由について、1999年の報道はPHSや携帯電話が文字メッセージを始めたことを挙げている[2]。数字で気持ちを伝える工夫の時代から、文字をそのまま送る時代へと、連絡の手段が入れかわっていった。

5. 伝言板でんごんばんが、もういちど よみがえったのは なぜ?

5. 2020年、伝言板がもどってきた

5. JR東神奈川駅の伝言板の臨時復活(2020年)

2020年の 春、JRひがしかながわえきで、伝言板でんごんばんが 少しの あいだ もどりました。4月30日から 6月22日までの あいだです[8]。

この ころは、コロナで 人と 会いにくい 時期でした。書きこみは、1日あたり やく20件けん、期間中に やく1000件けんだったそうです[8]。

伝言板でんごんばんには、期間中に たくさんの 書きこみが ありました。

2020年4月30日から6月22日まで、JR東神奈川駅では、伝言板が臨時に復活しました。コロナ禍で閉塞感があった時期の企画で、1日あたり約20件、期間中に約1000件の書き込みがあったそうです[8]。

伝言板は、20年ほど前までは多くの駅で日常的に使われていましたが、携帯電話が広まって姿を消しました[8]。連絡の道具としての役目を終えても、人が書いた言葉を読みたい気持ちは残っていたのかもしれません。

役目を終えたはずの伝言板は、その後どうなったのか。伝言板は約20年前まで多くの駅で日常的に使われていたが、携帯電話の普及で姿を消していた[8]。

ところが、BCNの報道によれば、JR東神奈川駅は2020年4月30日から6月22日まで、コロナ禍の閉塞感が漂うなかで伝言板を臨時に復活させた。書き込みは1日あたり約20件、期間中に約1000件あった[8]。

連絡手段としては役目を終えた道具に、別の使い道が生まれた一例と読める。

自分でも しらべて みたく なったら

自分でも調べてみたくなったら

自分でも調べてみたくなったら

今日 できること

自分の 名前や 「ありがとう」を、数字だけで あらわす あそびを 作って みましょう。「0840=おはよう」の ように、ひらがなに 数字を 当てはめて、友だちに 当てて もらいます。

家の 人に 「まちあわせは どうしてた?」と 聞いて みるのも おすすめです。

出かけて できること

公衆電話こうしゅうでんわを 見つけたら、どんな ものか 見て みましょう。道の まん中では 立ちどまらず、あぶなくない 場所で 見てください。

今日できること

自分の名前や「ありがとう」を、数字だけで表す語呂合わせを作ってみましょう。「0840=おはよう」のように、ひらがなに数字を当てはめ、友だちや家族に当ててもらいます。

家の人に、スマートフォンがなかったころの待ち合わせを聞くのも1つの方法です。伝言板や公衆電話をどう使っていたのか、話が聞けるかもしれません。

出かけてできること

公衆電話を見かけたら、どんな形をしているか見てみましょう。歩道の真ん中で立ち止まらず、安全な場所で見てください。

今日できること

0840のような数字の語呂合わせを、自分で作ってみる。ポケベルの時代の遊びを、数字の読みかえとして体験できる。作ったものを家族に見せ、当時の連絡の手段を聞いてみよう。

出かけてできること

公衆電話や駅の掲示板を見つけたら、観察してみる。歩行の妨げにならない場所で見ること。

公式情報・原典

公衆電話の台数は、NTT東日本・西日本や総務省の発表資料にあたると確かめやすい。携帯電話の普及の統計は、総務省の情報通信白書にまとまっている[7]。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

数字や年は、公的機関の資料と報道の記事から確かめた。公衆電話の台数は、報道の紹介にとどまる。何に使ったかは、それぞれの項目の最後に書いている。

  1. iPhone Mania「ポケベル終了」報道。 https://iphone-mania.jp/news-234369/amp/ (ポケベルの開始年、契約数が1000万台を超えたことについて)
  2. INTERNET Watch「東京テレメッセージ関連」(1999年5月25日)。 https://internet.watch.impress.co.jp/www/article/1999/0525/ttm.htm (ポケベル契約数のピークと減少の理由について)
  3. Real Sound「ポケベルの歴史」(2022年)。 https://realsound.jp/tech/2022/10/post-1159113_2.html (1995年の新規契約者の内訳、数字の語呂合わせの例について)
  4. 乗りものニュース「駅の伝言板」。 https://trafficnews.jp/post/99013/2 (駅の伝言板の役割と現在の様子について)
  5. 東洋経済オンライン「公衆電話」関連記事。 https://toyokeizai.net/articles/-/87290?display=b (公衆電話の台数の推移について。報道の数字の引用)
  6. 総務省 白書キッズ「携帯電話」。 https://www.soumu.go.jp/hakusho-kids/life/what/what_13.html (保証金の廃止、料金認可制の廃止について)
  7. 総務省「平成15年版 情報通信白書」。 https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h15/html/F2202700.html (iモードと携帯電話の普及について)
  8. BCN「JR東神奈川駅の伝言板」(2020年8月)。 https://www.bcnretail.com/market/detail/20200802_184532.html (伝言板の臨時復活の期間と書き込み数について)

なおした ところ

更新履歴

更新履歴(改版の記録)

  •  初版を公開。
  •  中学生むけの文章を、問いとつなぎのある書き方に直した(事実・数字・出典は変えていない)。

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