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ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

みちに まく 塩しおに、なぜ 塩しおみずを まぜるの?

道路にまく塩を、なぜ塩水でしめらせてからまくのか

湿らせた塩は、乾いた塩と何がちがうのか

分野:技術

ふゆの みちに まく 塩しおは、みずに とけて 塩しおみずに なると、こおりに はたらきます。つぶの ままだと、とけるまでに じかんが かかる ことが あります。

それなら、さいしょから ぬらして おけば いいのでは? じっさいに、塩しおに 塩しおみずを まぜて まく くるまが あります。ぬらすと、とけはじめるのが はやく、みちにも のこりやすく なると いわれます。ぬらした 塩しおと、かわいた 塩しおの ちがいが わかります。

道路にまく凍結防止用の塩は、水に溶けて塩水になると、凍る温度を下げて氷に働きます。粒のままだと、溶けるまでに時間がかかることがあります。そこで、塩に塩水を混ぜてしめらせてからまく車が使われています。しめらせると、塩が溶け始めるまでが早まり、路面にも残りやすくなるといわれます。

しめらせると何が変わるのでしょうか。塩が働くしくみと、粒が車に飛ばされる問題、塩水の濃さに上限があることから、湿らせた塩と乾いた塩のちがいが分かります。

道路の凍結防止で、固形の塩は溶けて塩水になってから凝固点を下げる。そのため、まく直前に塩水を混ぜて湿らせる湿塩散布には、塩が働き出すまでの時間を縮め、路面に残りやすくする効果が期待される。

では、湿らせると具体的に何が変わり、塩水は濃くすればするほど効くのか。凝固点降下、飛散、濃度の上限、使い分けの順に、公的機関の資料から考え、湿塩散布と乾いた塩のちがいが分かるようにする。

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1. よるの みちで、トラックは なにを まいて いるの?

1. 夜の高速道路で、トラックは何をまいているのか

1. 気温が下がる前に出動する ── 固形の塩と塩水、そして湿塩散布

ふゆの よる、気温きおんが さがり はじめる まえに、トラックが みちに でかけます。みちが こおらない ように、塩しおなどを まく ためです[2]。

まく ものには、つぶの 塩しおと、塩しおみずが あります[2]。そのなかに、塩しおと 塩しおみずを まく すぐ まえに まぜて、しめらせて から まく くるまも います[1]。

この しめった 塩しおを まく やりかたは、かわいた つぶを そのまま まく やりかたと、なにが ちがうのでしょう。

冬の夜、気温が下がり始める前に、道路の維持を担当する車が出動します。路面が凍らないようにするために、凍結防止剤をまくのが目的です。NEXCO中日本の説明では、凍結防止剤には固形の塩と塩水などがあり、どちらも散布されます[2]。

その中に、湿塩散布車があります。道路にまく直前に塩と塩水を混ぜ、しめった状態の塩をまく車です[1]。首都高の紹介では、粒状の塩化ナトリウムと塩水を混ぜながらまけて、主に勾配のあるジャンクションや出入口で使われるとされます[3]。塩水だけをまく塩水散布車とは別の車です[3]。

この記事では、塩と塩水を混ぜる方式を「湿式」、塩の粒をそのままふりまく方式を「乾式」と呼びます。湿式の資料には、塩水などの溶液だけをまく方式を並べて書くものもあるため、ここでは固形の塩に塩水を混ぜる方式に絞って読みます。

湿らせると、何がよくなるのでしょうか。その答えは、塩が氷に働くしくみの中にあります。

路面凍結の対策では、凍結防止剤として固形の塩と塩水の両方が使われ、気温が下がり始める前に散布車が出動する[2]。湿塩散布はその一つで、散布の直前に塩と塩水を混ぜ、しめった状態の塩をまく方式だ。NEXCO中日本は、まく幅や量、塩の濃さを雪の量や道幅に合わせて調整できる車両として紹介している[1]。

首都高の資料では、湿塩散布車は粒状の塩化ナトリウムに塩水を混ぜながらまくことができ、勾配のあるジャンクションや出入口で使われる。塩水だけをまく塩水散布車とは区別されている[3]。

「湿式散布」という語は資料によって指す範囲が揺れる。北海道の試験資料のように、溶液散布と並べて扱うものもある[8]。この記事では、固形の塩に塩水を混ぜてまく方式を湿式、塩の粒をそのままふりまく方式を乾式とする。

では、湿らせると何が変わるのか。それを知るには、塩が氷に働くしくみから確かめる必要がある。

2. 塩しおは、とけて はじめて こおりに きく

2. 塩の粒は、溶けて塩水になって初めて氷に効く

2. 凝固点降下 ── 固形の塩は溶けてから働く

みずは ふつう、0どで こおります。ところが、塩しおが とけた みずは、0どでは こおりません。塩しおが とけるほど、こおる おんどが さがって いきます[4]。

塩しおが みずに とけると、その みずは 0どより ひくく ならないと こおりはじめない ことが あります[4]。

つまり 塩しおの つぶは、みずに とけて 塩しおみずに なって、はじめて こおりに はたらきます。あめだまが、くちの なかで とけて あじが ひろがるのと すこし にています。ただし ほんとうは、あめと 塩しおは べつの ものなので、たとえ話は ここまでです。

だから、さいしょから 塩しおみずで しめらせて おくと、とける じゅんびが すんだ 塩しおを まけます。アメリカの しりょうでは、しめらせた ざいりょうの ほうが 塩しおが 塩しおみずに なるのが はやく、こおりも はやく とけると まとめられています[7]。

塩を溶かすと、凍る温度が下がる

水は0℃で凍りますが、塩が溶けた水は0℃では凍りません。塩の量が多いほど、凍り始める温度(凝固点)は下がります。国土交通省の国土技術政策総合研究所(国総研)の資料では、散布しない路面では水分が0℃で全部凍るのに対し、散布すると0℃で全部凍ることはなくなる、と整理されています[4]。

粒のままでは、まだ働けない

ここで大切なのは、働くのは塩水であって、乾いた塩の粒ではないことです。粒は、路面の水分や氷の表面の水に溶けて、はじめて塩水になります。舌の上のあめ玉が、唾液に溶けてから味が広がるのに少し似ています。ただし、塩の溶け方はあめ玉とは別の話で、これはたとえにすぎません。

湿式の利点は、この「溶けて塩水になる」までの手間を、まく前に一部すませておけることです。ワシントン大学などの文献整理では、湿らせた材料は塩が塩水になるのが早まり、氷がとけるのも速くなるとされています[7]。

ただし、これは主にアメリカの文献をまとめた報告です。日本の湿式にそのまま同じ大きさで当てはまるとは限りません。

水に塩を溶かすと凝固点が下がる。国総研の資料は、無散布では路面の水分が0℃で全部凍るが、散布すると0℃で全部凍ることはなくなる、と整理している[4]。

塩が水に溶けて塩水になると、凍る温度が下がる。乾いた塩は、路面の水分や氷の表面の水に溶けてから働く。だから乾式では、塩が溶けるまでの時間が、効き始めるまでの遅れになりうる。北海道の資料の整理でも、固形剤の散布は即効性がやや劣るとされている[8]。

湿らせた塩は、この段階の一部をまく前に進めてある。ワシントン大学・WSDOT(ワシントン州交通局)などの文献整理(Review and Summary of Pre-Wetting Methods and Procedures)では、湿らせた材料は塩が塩水になるのが早まり、氷がとける速さも増すという[7]。米国連邦道路庁(FHWA)の指針は、乾いた塩に液体を加える方法の一つとして、事前に湿らせるプレウェッティングを挙げている[6]。

これらは主に米国の資料で、日本の湿塩散布の効果をそのまま数値で示すものではない。では、湿らせると効き始めが速くなるだけなのか。もう一つ、路面での「残りやすさ」が関わっている。

3. かわいた つぶは、くるまに とばされる

3. 乾いた粒は、まいた直後から飛ばされることがある

3. 乾いた塩は飛びやすく、湿らせた塩は路面に残りやすい

みちに まいた つぶは、じっと して いるとは かぎりません。まいた すぐあとに はねて ちらばったり、とおる くるまに まきあげられたり します[5]。

ボールを ゆかに なげると はねるように、かわいた つぶも はねやすいのです。つぶが みちの はしへ とんで いくと、まんなかには 塩しおが のこりません。

しめった 塩しおは、みちに ながく とどまり、くるまに とばされにくいと いわれます[7]。ほっかいどうの しけんでは、しめらせて まく やりかたで、くるまが とおった あとも みちの すべりにくさが よくなり、そのこうかが つづいたと ほうこくされて います[8]。

なお、ほっかいどうの しけんでいう「しめらせて まく」は、塩しおと 塩しおみずを まぜる やりかただけを さすとは かぎりません。

まいた塩は、そのままそこに残るとは限らない

国総研の資料は、散布した凍結防止剤が、散布直後の散乱・飛散と、一般の車による巻き上げなどで路面から失われると整理しています[5]。乾いた粒は、床に投げたボールのようにはねやすく、通る車の風にも動かされます。

湿らせると、路面にとどまりやすい

湿らせた材料は路面に長くとどまり、車の通行で飛ばされにくいと、ワシントン大学などの文献整理は述べています[7]。北海道開発局系の試験資料でも、湿式散布は車が通ったあとも、すべり抵抗値が改善し、散布効果の持続性が確認されたと報告されています[8]。ただし北海道の資料でいう「湿式」は、固形の塩に塩水を混ぜる方式だけとは限らず、溶液散布を含む場合があります。

米国の現場では、事前に湿らせると塩の使用量を減らせるという経験が報告されています。ニューハンプシャー州の指針は、塩1トンに対して湿らせる液を8〜10ガロン(約30〜38リットル)使う目安と、削減は15〜20%程度が典型だとしています[10]。ガロンは米国で使う体積の単位で、1ガロンはおよそ3.8リットルです。

日本の北陸地方整備局の事前散布の標準は、乾式で1平方メートルあたり20g、湿式で15gと引用されています[11]。差は5gで、乾式の25%にあたります。ただし、湿式の15gが塩だけの量なのか、塩水を含む量なのかは、この記事で使った資料では分かりません。

数字で見ると湿式は少なくてすみそうですが、それは「湿らせれば必ず減る」という意味ではありません。では、塩は多いほど、濃いほど効くのでしょうか。

まいた塩が路面に残らなければ、凝固点を下げる働きも続かない。国総研の資料は、散布された薬剤が、散布直後の散乱・飛散と、一般車両による巻き上げ等で失われると整理する[5]。乾いた粒は、はね返りやすく、通行する車に動かされやすい。

これに対し、湿らせた材料は路面に長くとどまり、通行で飛ばされにくいとされる[7]。北海道開発局系の試験資料でも、湿式の散布は車両が走行したあとも、すべり抵抗値が改善し、散布効果の持続性が確認されたと報告された[8]。ただし、この資料の湿式は溶液散布と並べて記されることがあり、固形の塩に塩水を混ぜる湿塩散布だけを指すとは限らない。

この残りやすさは、使う塩の量にも関わる。ニューハンプシャー州の指針は、塩1トンあたり液8〜10ガロン(約30〜38リットル)を目安とし、削減は15〜20%程度が典型的としている[10]。いずれも米国の経験則で、日本の湿塩散布の削減率ではない。

日本の数字としては、北陸地方整備局の事前散布の標準散布量が、乾式20g/m²、湿式15g/m²と、福井県の報告に引用されている[11]。湿式は乾式より5g少なく、25%の差になる。ただし15gが塩だけの量か、塩水を含む量かは、引用元の範囲では分からない。比較は北陸の標準値に限って読む必要がある。

では、塩水は濃いほど、塩は多いほど効くのか。そこには、物質の性質で決まる上限がある。

4. 塩しおは、こければ こいほど いいの?

4. 塩水は、濃ければ濃いほど効くのか

4. 共晶点 ── 濃度23.3%で下げ止まる凝固点

じつは、塩しおみずは こく しても、こおる おんどが どこまでも さがる わけでは ありません。

塩しおみず 100グラムの なかに 塩しおが 23.3グラムの とき、こおる おんどは マイナス21どぐらいまで さがります。これより こくしても、それいじょうは さがりません[4]。

だから まく 塩しおみずは、この こさに ちかく しながらも、こさを こえない ように します[6]。ゆきや あめで うすまると、みちで また こおる ことが あるので、こさを みはる ひつようも あります[6]。

それに、マイナス21どは りろんの うえの かぎりです。ふつうの つかいかたでは、もっと あたたかい とき、マイナス9どから マイナス7どより うえの ときが めやすと いわれ、さむく なるほど ききかたは ゆっくりに なります[9]。

濃さには上限がある

塩水の濃さは、塩の質量が塩水全体の何%にあたるかで表します。塩化ナトリウム(食塩)の水溶液では、濃度が23.3%のとき、凍り始める温度が約マイナス21℃まで下がります。これが下限で、それ以上濃くしても、これより下がりません[4]。塩水1kgなら、塩はおよそ233g、水はおよそ767gという割合です。

米国連邦道路庁(FHWA)の資料は、まく塩水は、この限界の濃さにできるだけ近く、ただしそれ未満にして使う必要があると述べています。雪や雨でうすまると路面で再び凍ることがあるため、濃さを見守るともされます[6]。

マイナス21℃は、実用の限界ではない

マイナス21℃は、理論上の下限です。塩の販売会社の資料では、実用的には、約マイナス9〜マイナス7℃(華氏15〜20度)より暖かい範囲で使うのが目安で、温度が下がるほど効きが遅くなるとされます[9]。これは販売企業の資料で、公的な基準ではありません。

湿らせることは、塩の濃さの限界を変えるわけではありません。限界のある塩水を、路面に残して、速く働かせるための工夫です。

塩水を濃くすれば、凝固点はいくらでも下がるわけではない。塩化ナトリウム水溶液では、質量濃度23.3%(塩化カルシウムは32%)で凝固点曲線が終わる[4]。この点が共晶点で、凝固点は約マイナス21℃まで下がり、これ以上塩を足しても下がらない。塩水1kgなら、塩は約233g、水は約767gの割合になる。

だから、散布する塩水は共晶組成にできるだけ近く、ただし、それ未満の濃度で使う必要があると、FHWAの指針は述べる。雪や雨でうすまると路面で再び凍りうるので、濃度を見守る[6]。共晶組成より濃くしても凝固点はそれ以上下がらず、薄すぎれば路面の水分でさらにうすまって効かなくなる。この範囲の中で運用するわけだ。

もう一つの現実は、マイナス21℃が実用の限界ではないことだ。塩の販売企業であるCargillは、実用的な作動温度を、約マイナス9〜マイナス7℃(華氏15〜20度)より暖かい範囲とし、温度が下がるほど効きが遅くなると説明している[9]。企業の資料なので公的な基準ではないが、凝固点降下の理論値と、現場で使える温度が一致しないことの手がかりになる。

ここまでをまとめると、湿式は濃さの上限を変える方法ではない。上限のある塩水の働きについて、塩が溶け始めるまでの時間を短くし、路面に残りやすくする工夫だ。では、実際の現場では、乾いた塩と湿らせた塩はどう使い分けられているのか。

5. しめった 塩しおは、どんな ところで かつやくするの?

5. 湿らせた塩と乾いた塩、どう使い分けるのか

5. 湿らせた塩は、どんな場所で使われるのか

しめった 塩しおを まく くるまは、さかに なって いる ところや、でいりぐちで つかわれると しょうかい されて います[3]。くるまが すべりやすい ところで、塩しおが のこって くれると たすかるのです。

この くるまは、まく はばや りょう、塩しおの こさを、ゆきの りょうや みちの はばに あわせて かえられると いわれます[1]。

かわいた 塩しおが だめ、というわけでは ありません。塩しおみずと つぶの 塩しおは、どちらも つかわれて います[2]。ばしょや てんきに あわせて、えらんで いるのです。

首都高の紹介では、湿塩散布車は、主に勾配のあるジャンクションや出入口で活躍するとされています[3]。坂道では車が滑りやすく、粒が転がったり飛ばされたりしやすいため、路面に残る塩が役に立つのでしょう。ただし、この「ため」は筆者の推測で、資料が理由として述べているわけではありません。

NEXCO中日本は、湿塩散布車について、まく幅・量・塩の濃さを、雪の量や道幅に合わせて調整できるとしています[1]。具体的な濃度の数値は、この資料には書かれていません。

乾いた塩が使われなくなったわけでもありません。凍結防止剤は、固形の塩と塩水の両方が使われています[2]。湿式は、乾式の代わりというより、場所や状況によって選ぶ道具の一つです。

首都高の資料は、湿塩散布車を、勾配のあるジャンクションや出入口で主に活躍する車両として紹介している[3]。こうした場所は車が滑りやすく、粒が転がったり飛ばされたりしやすいと考えられるが、これは筆者の推測で、資料が理由として述べているわけではない。

NEXCO中日本は、湿塩散布車について、まく幅・量・塩の濃さを雪の量や道幅に合わせて調整できるとする[1]。濃度の具体値は、このページには示されていない。

固形の塩と塩水は、現在も両方が使われている[2]。湿式が乾式に置きかわったのではなく、気温、路面、場所に応じた選択肢が増えたと読むのが自然だ。

なお、この記事で使えなかった情報も多い。日本の公的資料で、湿式と乾式の飛散量を数値で直接比べたものは、取り上げられていない。湿塩の塩水の濃度や混合割合も、日本の具体値を挙げられていない。読み手が一次資料をたどるときは、この点を最初に確かめるとよい。

6. こおりに 塩しおを ふって みよう

6. 氷に塩をふって、溶けるまでを見てみる

6. 家の冷凍庫の氷で、塩が水を必要とすることを確かめる

おうちの 人と いっしょに、こおりを 2つ、おさらに のせます。ひとつには 塩しおを ひとつまみ ふり、もうひとつには なにも かけません。

すこし まって、塩しおの つぶの まわりを よく 見て みましょう。つぶの まわりに、みずが にじんで くるかも しれません。塩しおが こおりの おもての うすい みずに とけて、塩しおみずに なって いく ようすです。

さむい ときは、こおりを つかむと 手が いたく なります。ながく さわらないで ください。塩しおを なめるのも やめましょう。

家の冷凍庫の氷を2つ、皿にのせて試せます。一つには塩をひとつまみふり、もう一つには何もかけません。しばらく待って、塩の粒のまわりを観察してみましょう。

塩をかけなかった氷と見比べて、粒のまわりだけに水がにじんでいれば、塩が表面の水に溶けたためと考えられます。乾いた粒でも、周りの水に溶ければ働くことが、目で見えるはずです。

氷は冷たいので、長く素手で持たないでください。塩は口に入れず、実験が終わったら水で流して手を洗いましょう。

家の冷凍庫の氷を2つ皿にのせ、一方に塩をひとつまみふる。もう一方は対照として何も加えない。時間をおいて、塩の粒のまわりに水がにじむかを観察する。

水がにじむなら、氷の表面のうすい水に塩が溶けて塩水になり、凝固点が下がって氷がとけ始めたと解釈できる。塩の量や氷の温度を変えたとき、にじみ方がどう変わるかを比べると、「塩が溶けて初めて働く」という本文の考えを自分で試せる。

資料にあたるなら、NEXCO中日本の湿塩散布車のページ[1]と、国総研の凍結防止剤の資料[4][5]が日本語で読める。米国連邦道路庁の指針[6]は英語だが、塩水の濃さの考え方が詳しい。いずれも検索抜粋ではなく、本文でどう書かれているかを確かめるとよい。

氷は長く素手で持たないこと。塩は口に入れないこと。この点は子どもが行うときも守る。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

本文の[ ]の番号は、下の一覧の番号と同じです。

  1. NEXCO中日本 ドライバーズサイト「湿塩散布車」。https://www.c-nexco.co.jp/special/vehicle/cold/salt.html (湿塩散布の説明、散布の幅・量・濃さの調整について)
  2. NEXCO中日本 冬の安全運転「凍結防止剤」。https://www.c-nexco.co.jp/special/snow/attention.html (固形の塩と塩水の両方が使われること、出動の時期について)
  3. 首都高 乗り物プロファイル「塩水散布車・湿塩散布車」。https://www.shutoko.jp/ss/shutokonews/archive2022/profile/2021_12.html (湿塩散布車が活躍する場所と車両の種類について。検索抜粋で確認)
  4. 国土交通省 国土技術政策総合研究所 凍結防止剤の資料。https://www.nilim.go.jp/lab/bcg/siryou/tnn/tnn0412pdf/ks0412007.pdf (塩化ナトリウム水溶液の凝固点と、散布の効果について。検索抜粋で確認)
  5. 国土交通省 国土技術政策総合研究所 凍結防止剤の資料。https://www.nilim.go.jp/lab/bcg/siryou/tnn/tnn0412pdf/ks0412010.pdf (散布後の飛散について。検索抜粋で確認)
  6. 米国連邦道路庁(FHWA)Manual of Practice for an Effective Anti-icing Program。https://www.fhwa.dot.gov/publications/research/safety/95202/005.cfm (塩水の濃さと、事前に湿らせる方法について)
  7. ワシントン大学・WSDOTなど Review and Summary of Pre-Wetting Methods and Procedures。https://depts.washington.edu/trac/research-news/maintenance/review-and-summary-of-pre-wet-methods-and-procedures/ (湿らせた材料の残りやすさや溶けるまでの早さについて。米国の文献整理)
  8. 北海道開発局 技術資料(湿式散布の残留)。https://www.hkd.mlit.go.jp/ky/jg/gijyutu/slo5pa000000vlyj-att/slo5pa000000vv0b.pdf (湿式散布の残留と持続性について。検索抜粋で確認)
  9. Cargill "At What Temperature Does Rock Salt Stop Working?"。https://www.cargill.com/at-what-temperature-does-rock-salt-stop-working (塩の実用的な温度の目安について。塩の販売企業の資料)
  10. ニューハンプシャー州環境サービス局 Pre-wetting 資料。https://www.nhms4.des.nh.gov/sites/g/files/ehbemt636/files/documents/2022-09/prewetting.pdf (湿らせる液の量の目安と削減の程度について。検索抜粋で確認)
  11. 福井県の報告(北陸地方整備局の標準散布量を引用)。https://www.fklab.fukui.fukui.jp/yk/publication/download/2012/houkoku/25-2_touketsubousi.pdf (事前散布の標準散布量について。引用元の記述)

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