1. どんぐりは、どれくらい 大きな 木に なるの?
1. 手のひらの実は、どのくらいの高さの木になるのか
1. コナラは高さ15〜20mの落葉高木 ── 実が熟す年は樹種で違う
コナラの どんぐりを うえると、高さ 15メートルから 20メートルの 木に なります[3]。ビルなら 5かいから 6かい だてほどの 高さです。幹の ふとさは、大きい もので 60センチ ほどです。学校の つくえの よこはばと、だいたい おなじです。
コナラは、秋に 葉が おちる 木です。どんぐりは、花が さいた その 年の 秋に みのります[3]。でも、クヌギや ウラジロガシは、花が さいた 次の 年に みのります。「どんぐりの 木」と いっても、木に よって ちがいます。
コナラは 木を 切られても、切り株から また 芽を 出す 力が 強い 木です。20ねんほど たつと また 切って 使えるので、まきや 炭、キノコを そだてる 木に 使われて きました[3]。
この 大きな 木も、はじまりは 手の ひらに のる どんぐり 一つぶです。では、おちた どんぐりは、そのまま 芽を 出すのでしょうか。
コナラは、高さ15〜20m、幹の直径が最大で約60cmになる落葉高木です[3]。1階を3mとすると、5〜6階建てのビルに近い高さです。直径60cmは、学校の机の横幅とほぼ同じ太さです。
実の熟す時期は、樹種によって違います。コナラは花が咲いた同じ年の秋(10〜11月)に熟しますが、クヌギやウラジロガシは開花の翌年に熟します[3]。「どんぐりの木」とひとまとめにせず、どの木の実なのかを分けて考える必要があります。
コナラには、切られても強いという一面もあります。切り株から芽を出す力(萌芽)が強く、20年前後ごとに何度も収穫できるため、薪や炭、キノコの原木に使われてきました[3]。
手のひらにのる一粒が、ビルほどの木のはじまりになります。ところが、地面に落ちたどんぐりが、そのまま芽を出すとは限りません。
コナラは、高さが15〜20m、幹径が最大で約60cmに達する落葉高木である[3]。1階を約3mとみなせば、5〜6階建てのビルに近い。植える場所を考えるときは、この将来の大きさが一つの目安になる。
「どんぐり」と呼ばれる実は、複数の種類の木がつける。熟す時期も揃っておらず、コナラは開花と同じ年の秋(10〜11月)に熟すのに対し、クヌギやウラジロガシは開花の翌年に熟す[3]。そのため、「どんぐりの木」とひとくくりにせず、どの木の実かを分けて考える必要がある。
もう一つ、コナラは切られても終わらない。切り株から芽を出す萌芽の力が強く、20年前後ごとに何度も収穫できる。この性質から、薪や炭、キノコの原木として人に使われてきた[3]。大きな木になるだけでなく、切られても再生する木だからこそ、人の暮らしの近くに残ってきた、と読める。
では、その出発点である実は、地面に落ちたあと、どうなるのか。落ちた実のすべてが木になるわけではない。
2. 地面に おちた どんぐりは、そのまま 芽を 出すの?
2. 地面に落ちただけの実は、なぜ芽を出しにくいのか
2. 乾燥に弱い実 ── 落ちただけでは発芽力を保ちにくい
秋の 林には、どんぐりが ばらばらと おちます。でも、おちた どんぐりが ぜんぶ 芽を 出すわけでは ありません。
どんぐりは、かわくのが にがてです。ただ 地面に おちた だけだと、かわいて 芽を 出す 力を なくす ことが 多いのです[2]。その 力は、1しゅうかん ほどで なくなると いわれます[1]。ただし、これは めやすです。木の しゅるいや 天気で、ちがう ことも あります。
鳥や 動物に 地面の あさい ところに うめられた どんぐりは、芽を 出しやすく なります[1]。土の 中に 入ると、かわきから まもられます[2]。
では、どんぐりを うめるのは、だれでしょう。
どんぐりは乾燥に弱く、林の地面に落ちただけでは、乾燥によってすぐに発芽する力を失うことが多いといわれます[2]。その期間は1週間ほどという説明があります[1]。ただ、これは一般向けのコラムにある目安で、樹種や天候によって期間は変わります。
一方、鳥や動物によって地面に浅く埋められた実は、芽を出しやすくなります[1]。動物が実を土に貯蔵する行動は、乾燥からも実を守る役目を果たします[2]。
落ちた実の多くは、芽を出す前に力を失います。では、実を埋めてくれる動物とは、だれのことなのでしょうか。
ドングリは乾燥に弱く、林床に落ちただけでは、乾燥によって速やかに発芽能力を失うことが多い[2]。その猶予は1週間ほどだという説明もある[1]。ただし、この「1週間」は一般向けコラムの記述にあたる数字で、樹種や天候によって期間は変わる。ここでは、発芽する力が長く保たれない目安として読む。
反対に、鳥などの動物によって地面に浅く埋められた実は、芽を出しやすくなる[1]。動物による貯蔵は、実を食べるためだけの行為ではなく、乾燥から実を守る結果にもなる[2]。
つまり、ただ落ちただけの実より、「浅く埋められる」という一手間を受けた実のほうが、芽を出しやすい。乾燥は、その理由の一つだ。では、その一手間を担っているのは、だれか。
3. どんぐりを うめるのは、だれなの?
3. 冬に備える鳥が、どんぐりを土に埋める
3. カケスの貯食と、食べ残しが木になるまで
カケスという 鳥は、秋に どんぐりを 一つぶずつ 地面に うめます。そして 上に かれ葉を かぶせます[1]。冬に 食べる ための じゅんびです。
でも、うめた どんぐりを ぜんぶ 食べる わけでは ありません。春までに 一部は 食べのこされます。それが 親の 木から はなれた ところで 芽を 出し、新しい 木に なります[1][2]。
カケスは、森を つくろうと して いるのでは ありません。食べのこしが、けっかとして 木に なるのです。
つまり、人が どんぐりを うえるのは、カケスの しごとを まねる ことに にて います。
では、うめられた どんぐりは、土の 中で どう そだつのでしょう。
カケスは、冬に備えて、どんぐりを一粒ずつ地面に埋め、枯れ葉をかぶせます[1]。まとめて積むのではなく、一粒ずつ分けて埋めるところがポイントです。
けれども、埋めた実を春までにすべて食べきるわけではありません。一部が余って食べ残され、親の木から離れた場所で発芽し、新しい世代になります[2]。カケスが森をつくろうとしているのではなく、食べ残しが結果として種の散布になっている、という関係です。
どんぐりには、コナラやミズナラ、クヌギなど多くの種類でタンニンが多く含まれ、渋みがあるといわれます[1]。動物が一度に大量に食べにくいことも、食べ残しが出る理由の一つかもしれません。
こうして見ると、どんぐりを植えるという作業は、カケスの仕事を人が引き受けることだと言えそうです。では、埋められた実は、土の中でどう育つのでしょうか。
カケスは冬に備えて、ドングリを一粒ずつ地面に埋め、上から枯れ葉をかぶせる[1]。実をまとめて積むのではなく、一粒ずつ埋める点がポイントだ。
埋められた実は、春までにすべて食べられるわけではない。一部は余って食べ残され、親植物から離れた地点で発芽して、新しい世代の植物になる[2]。ここで注意したいのは、「鳥が森をつくる」と言い切れない点である。カケスの目的は冬の食料の確保であり、種子散布は食べ残しの結果として起きている。
多くのドングリはタンニンを多く含み、コナラやミズナラ、クヌギなども例外ではない[1]。渋みの成分であり、ナラ類やカシ類は生食に向かないとされる[2]。動物が一度に大量に食べにくいことも、食べ残しが出る理由の一つかもしれない。
以上から、人がどんぐりを植えることは、「落ちただけでは発芽力を保ちにくい実を、浅く埋める」というカケスの行動を、人が代わりに行うことと整理できる。では、埋められた実は、土の中で何を始めるのか。
4. うえた どんぐりは、まず どこから 育つの?
4. 植えたどんぐりは、まず根を伸ばし、栄養は殻の中にある
4. 根が先、子葉は地中に残る ── 冬の間も進む成長
どんぐりを うめると、芽より 先に 根が 出ます。コナラは、秋に おちると すぐ 根を のばします。春の はじめに、葉を ひろげます[3]。冬の あいだは、地面の 上に 葉を 出す 前に、土の 中で 根を のばす ものが 多い ようです。
子葉と いう 中身は、土の 中の どんぐりの 中に のこります[3]。この 中身が、根や 芽が 育つ ための 栄養に なります。
どんぐりの 中身は、根と 芽の ための べんとうの ようです。ただし 本当は、べんとうも 木の 赤ちゃんの 一部です。
では、ひろった どんぐりは、どう えらんで、どこに うえれば いいのでしょう。
コナラのどんぐりは、秋に落ちるとすぐに根を伸ばし、春先に本葉を広げます。子葉は地中のどんぐりの中に残る型で、この仕組みを地下子葉型といいます[3]。冬の間は、地上に葉を出す前に、土の中で根を伸ばす個体が多いとされます[3]。
順序は、まず根が地中に伸び、あとで葉をつける芽が上に伸びる、というものです[3]。殻の中の子葉は、根や芽が育つための栄養分になると考えられます。
たとえるなら、中身は根と芽のためのお弁当です。ただし本当は、お弁当も木の赤ちゃんの一部です。
地面の上では何も変わっていないように見える冬にも、土の中では根が先に進んでいます。では、植えるどんぐりは、どう選べばよいのでしょうか。
コナラは、秋に落ちた実がすぐに根を伸ばし、春先に本葉を広げる。子葉は地中のドングリ内に残り、これを地下子葉型という[3]。子葉(しよう)とは、種子の中にある最初の葉にあたる部分で、ドングリの場合はそれが栄養をたくわえた中身にあたる。
順序は、まず根が地中に伸び、その後に葉をつける芽が上に伸びる、というものだ[3]。冬の間は、地上に葉を出す前に土の中で根を伸ばす個体が多い[3]。殻の中の子葉は、根と芽が育つための栄養分になると考えられる。
秋に植えても地上に変化が見えない冬の間、土の中では成長が進んでいる。そう考えると、植えた直後の「何も起きない期間」の見え方が変わる。
では、植えるどんぐりは、どう選べばよいのか。そして、どこに植えるのがよいのか。
5. どんぐりは、どう えらんで どこに うえるの?
5. 水に浮くどんぐりは捨てるべきか、どこに植えるのか
5. 水に浮く実の意味と、植える場所の考え方
ひろった どんぐりを 水に 入れて、うくか しずむか 見る ほうほうが あります。うく どんぐりは、中に すきまが あります[4]。むしが 中を 食べた もののほか、中身が 育たなかった ものも うきます。うく ものが かならず むしが いる、とは 言えません。
むしは、ゾウムシの なかまが たまごを うんだ ものです。たまごの あとは 1ミリ いかと とても 小さく、あなが 見えなくても、あとから 小さな むしが 出て くる ことが あります[4]。しずんだ どんぐりが かならず 芽を 出す、とも 言えません。あくまで めやすです。
うえる 場所は、ひろった ところの 近くが きほんと いわれます。遠くから 苗や たねを 持ってきて 自然の 中に うえると、その 土地の 木の せいしつを みだす おそれが あると、いくつかの 県や 都の しりょうに 書かれて います[5]。
ひろったどんぐりを水に入れて、浮く実を除く方法があります。浮く実は中に空洞があり、虫に食べられたもののほか、中身が育たなかった「しいな」も浮きます[4]。つまり「浮く=必ず虫食い」ではありません。
虫は、ハイイロチョッキリやシギゾウムシ類などゾウムシの仲間です。産卵した痕が1mm以下と小さく、穴がなくても、あとから幼虫が出てくることがあります[4]。ただし、沈んだ実が必ず芽を出すとも言えません。水に浮かべる方法は、選別の目安にすぎません。
植える場所については、複数の自治体が指針で、遠くから苗や種を持ち込むと、その地域の木がもつ遺伝的なまとまりを乱すおそれがある、と述べています[5]。拾った場所から離れた自然の中へは移さず、「近くで拾って近くに植えるのが基本」という考え方です。
拾ったどんぐりを水に入れる方法は、浮く実を除くための目安になる。浮く実は中に空洞があり、虫食いのほか、中身が育たなかった「しいな」も浮く[4]。したがって「浮く=必ず虫食い」とは言えない。
虫はハイイロチョッキリやシギゾウムシ類などのゾウムシの仲間で、産卵痕が1mm以下と小さいため、外から穴が見えなくても、後から幼虫が出てくることがある[4]。沈んだ実なら必ず発芽するとも言えず、あくまで選別の目安にとどまる。
植える場所に関しては、複数の自治体の資料で、地域性を考慮せずに遠方から苗や種子を持ち込むと、その地域の遺伝的なまとまりを乱す遺伝子かく乱のおそれがある、と述べられている[5]。広葉樹では苗の移動を禁じる法的な制限がない場合もあり、だからこそ、拾った場所から離れた自然の中へは移さない、という注意が資料に書かれている。
ただし、コナラやクヌギなどでは、地域ごとの遺伝構造がはっきりしない例もあるという。「遠くに植えてはいけない」と禁止の形で覚えるよりも、「近くで拾って近くに植えるのが基本」と覚えるのが適切だろう。
6. 近くの どんぐりで、たしかめて みよう
6. 近くの林で、どんぐりと小さな木を探してみる
6. 確かめる道すじ ── 水に入れる、親の木からの距離を見る
どんぐりが ひろえる 公園や 林が 近くに あったら、ひろって いい 場所か、まず あんないを 見て ください。ひろった あとは 手を あらいましょう。
やってみよう①。コップに 水を 入れて、どんぐりを できれば 10つぶ ほど そっと 入れます。うく ものと しずむ ものを 数えます。少ないと ようすが わかりにくいからです。水は のまず、コップは この じっけんだけに つかいます。うかべた どんぐりは、食べないでください。
やってみよう②。どんぐりの 木の まわりを 歩いて、ちいさな 木が 生えて いないか 見ます。親の 木の すぐ そばと、少し はなれた ところを くらべて みます。カケスが うめた ものかは 分かりませんが、どんぐりが どこまで とどくのかを 考える きっかけに なります。
もっと 知りたい 人は、キヤノンの 「鳥が 教えてくれる こと」の コラムが よみやすいです。
どんぐりが拾える公園や林が近くにあれば、拾ってよい場所かどうか、まず案内を確認してください。拾ったあとは手を洗います。
やってみよう①:コップに水を入れ、拾ったどんぐりをできれば10粒ほどそっと入れ、浮くものと沈むものを数えます。少ないと傾向が分かりにくいからです。水は飲まず、コップは実験専用にします。浮かべたどんぐりは食べないでください。
やってみよう②:どんぐりの木のまわりを歩き、小さな木が生えていないか探します。親の木のすぐそばと、少し離れた場所を比べます。カケスが埋めた実かどうかは分かりませんが、実がどこまで運ばれうるのかを考える手がかりになります。
もっと詳しく知りたい人には、キヤノンの「鳥が教えてくれること」のコラム(出典[1])と、日本語版Wikipediaの「ドングリ」「コナラ」の項目が入口になります。
確かめる方法を2つ挙げる。拾える場所かどうかを先に確認し、拾ったあとは手を洗うこと。
①コップの水にどんぐりをできれば10粒ほど入れ、浮く実と沈む実を数える。浮く実が全部虫食いとは限らず、沈む実が全部発芽するとも限らない。選別の目安として、自分の手で偏りを確かめる。浮かべた実は食べない。水は飲まず、コップは実験専用にする。
②どんぐりの木のまわりを歩き、小さな木が生えていないか探す。親の木のそばと、離れた場所とで、生え方にどんな違いがあるか比べる。カケスの貯食による散布かどうかは、この観察だけでは言えない。それでも、実がどこまで運ばれうるかを考える手がかりになる。
資料の入口としては、キヤノンの「鳥が教えてくれること」のコラム(出典[1])が読みやすい。ほかに、日本語版Wikipediaの「ドングリ」「コナラ」の項目、各県の苗木の移動に関する指針(出典[5])がある。
しらべた もとの じょうほう
参考にした情報源
参考にした情報源と、その使い方
出典について:企業のコラム、日本語版Wikipedia、自治体の資料、気象会社の記事を使った。何に使ったかは、それぞれの項目の最後に書いている。一部の自治体資料は、検索結果で確かめた範囲の内容である。
- キヤノン「鳥が教えてくれること vol.4」。http://global.canon/ja/bird-branch/bird-column/biodiversity4/ (落ちただけの実の発芽力、カケスの貯食、タンニン)
- Wikipedia日本語版「ドングリ」。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%89%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%AA (乾燥に弱いこと、食べ残しと散布。事典的な資料)
- Wikipedia日本語版「コナラ」。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%8A%E3%83%A9 (大きさ、熟す時期、萌芽、子葉。事典的な資料)
- ウェザーニュース「どんぐりの虫食いと水に浮く実」の記事(千葉県立中央博物館への取材)。https://weathernews.jp/news/202609/240191/ (水に浮く実と虫、ゾウムシの仲間)
- 埼玉県の苗木・種子の移動に関する資料(ほか、愛媛県・東京都・富山県の資料も同様の趣旨)。https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/40332/kaisei2yuuyoukouyouju.pdf (植える場所と遺伝的な地域性)
なおした ところ
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