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ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

種たねは どうして、おもい 土の 中から 芽めを 出せるの?

種はどうして土の中から芽を出せるのか ── 水を吸う、根が先に出る、先を曲げる

土をかぶった種は、重さをどう感じ取って芽を出すのか ── 吸水・幼根の突出・頂端フックとエチレン

分野:生きもの

土の 中の 種たねは、まっくらで、うえから 土が のしかかって います。それでも 芽めは、土を おしのけて 上へ 出て きます。

ふしぎな ことに、芽めは 土の おもさを 「あいず」に して、からだの 曲がり方を かえて いると いわれます。どうやって 出て くるのか、じゅんばんに 見て みると、わかります。

土をかぶった種の芽は、土の重さを感じ取り、植物ホルモンの量を変えて、体の曲げ方まで調節しているという研究があります。真っ暗な土の中で、芽はどうやって上へ出るのでしょうか。

水を吸う段階、根が先に出る段階、先を曲げて土を押し分ける段階を順に見ると、芽が地上に出るまでの道すじが分かります。

土の中の芽は、かぶさった土の機械的な圧力を信号として受け取り、エチレンという植物ホルモンの経路を働かせ、胚軸を曲げる遺伝子のスイッチを入れる、と報告されている[5]。ただし、これはシロイヌナズナを使った実験室の条件での結果だ。

そもそも、乾いた種が水を吸うことと、芽が出ることは別の現象だ。吸水、根の突出、フックの形成、土圧への応答という順に、複数の論文を突き合わせると、地上に出るまでに何が必要なのかが分かる。

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1. 水を すっただけでは、芽めとは いえないの?

1. 水を吸って膨らんだだけでは、まだ発芽ではない

1. 吸水と発芽は別の現象 ── 死んだ種でも水は入る

かわいた 豆を 水に つけると、ひとばんで ぷっくり ふくらみます。これで 芽めが 出た、と 思いたく なりますが、じつは まだ 「はじまり」です。

水を すうだけなら、死んだ 種たねでも おこる と いわれます[2]。水に ひかれて すい こまれる、ただの 水の うごきだからです。

理科では、ねの 先が 種たねを つつむ かわを つきぬけた ときを、発芽めの おわりと かんがえます[2]。そのためには、水の ほかに、ちょうど よい あたたかさと、空気の 中の 酸素さんそも いります[1]。

水を すった あと、種たねの 中では 何が おきて いるのでしょう。

乾いた豆を水につけると、ひと晩でふくらみます。しかし、水を吸ったことと、発芽したことは同じではありません。

種の吸水は、はじめに急速に水が入る時期から始まります。この時期の吸水は、乾いた種の中の水への「引力」で起こるもので、死んだ種でも起こると説明されています[3]。水は表面全体から均等に入るのではなく、おもに胚(のちに芽になる部分)の近くや、種の付け根の跡(へそ)から入るとされます[1]。

では、どこからが発芽なのでしょうか。研究では、幼根(最初に出る根)の先が、種を包む層をすべて突き抜けた時点を、発芽の完了と定義します[2]。発芽には、水に加えて、適当な温度と酸素も必要です[1]。

水を吸ったあと、根が出るまでの間に、種の中では何が起きているのでしょうか。

乾いた種の水の吸収は三相に分けられる。phase Ⅰは急速な初期吸水(imbibition)、phase Ⅱは水の量がほぼ一定の平坦期、phase Ⅲは発芽が完了した後の再吸水で、成長に伴うものだ[2]。国内の辞典類もA〜C期の三つに分け、水は表面全体からではなく、おもに胚の近くやへそから入ると説明する[1]。

phase Ⅰの吸水は、乾いた種子の低い水ポテンシャルに引かれて起こる物理的な過程で、死んだ種子でも起こる[3]。したがって、吸水は生きていることの証拠にならない。吸水しただけでは、発芽したことにはならない。発芽の完了は、幼根の先が種を包む組織をすべて突き抜けた時点と定義される[2]。

環境条件としては、水・適当な温度・酸素が挙げられ、温度は植物ごとに適した範囲がある[1]。では、水が入ったのに根が出ない平坦期に、種子の内部では何が進んでいるのか。

2. 水の りょうが かわらない あいだ、中は なにを して いるの?

2. 吸水が止まって見える時間に、種皮が割れ、根が先に出る

2. 平坦期(phase Ⅱ)── 種皮の破裂と幼根の突出、ホルモンによる調節

水を すい おわると、水の りょうは ほとんど ふえなく なります。外から 見ると、止まって いるようです。

けれども 中では、まず 種たねの かたい 皮かわが ぱくっと われます。そして 根が 先に 出て きます[3]。芽めでは なく、根が いちばん はじめです。

この タイミングは、体の 中の 「ホルモン」と いう 小さな 合図で、はかられて います。ある ホルモンは、根が 出るのを おさえる はたらきを します[3]。

ただし、すべての 種たねが おなじ じゅんばんで われる わけでは ありません。

止まって見える間に起きること

吸水の量が頭打ちになる時期は、外から見ると止まっているようです。しかし、この間に種皮が割れます。シロイヌナズナのように、種皮の内側に胚乳という養分の層がある種は、続いて胚乳が破れ、そのすき間から幼根が出ます[3]。

エンドウのように胚乳のない種は、種皮が割れると、そのまま次の段階(芽の成長)に入ります。割れる順番は、種のタイプによって違うということです[3]。

ホルモンが「出るタイミング」を決める

植物ホルモンのアブシジン酸は、胚乳が弱って破れるのを抑えます。実験で外から加えると、胚乳の破れは抑えられましたが、種皮が割れる時期には影響しませんでした[3]。アブシジン酸とジベレリンなどのホルモンが、発芽の時期を調節しているとされます。

根が先に出る理由は、ここでは説明できません。ただ、根が出たあと、芽が地上へ向かう道のりが始まります。次はその道のりです。

phase Ⅱでは水の量は一定のままだが、内部では種皮が割れる。胚乳をもつシロイヌナズナなどでは、種皮の破裂に続いて胚乳が破れ、その後に幼根が突出する。エンドウやセイヨウアブラナのように胚乳をもたない種は、種皮が割れると、そのまま芽の成長の段階に進む(一段階の発芽)[3]。すべての種が同じ順で割れるわけではなく、種の型による。

調節にはホルモンが関わる。アブシジン酸(ABA)を外から与えると、胚乳が弱まって破れる過程は抑えられるが、種皮が割れる時期には影響しない[3]。つまり、ABAは二段階のうち片方だけに効く。ABAとジベレリン(GA)などの釣り合いが、発芽の時期を決めると整理されている[3]。

根が先に出る理由は、ここでは説明できない。確かなのは、幼根の突出が発芽の完了の目印だという点だ[2]。根が出たあとの芽は、地上へ向かう。その途中で、芽はどんな形をしているのか。

3. 芽めは どうして、先を 曲げて 出て くるの?

3. 暗い土の中で、芽は先を「フック」の形に曲げている

3. 頂端フック ── 胚軸の約180度の屈曲と、その形成の仕組み

マメなどが 土から 出る ところを 見ると、はじめから まっすぐ では ありません。芽めの 先が、つりばりの ように、くるっと 曲がって います。これを 「フック」と いいます。

フックは、2まいの 小さな 葉と、のびる ところを、まもって いると かんがえられて います[4]。土を おしわける とき、かたい 先に ぶつからず、曲がった せなかで 土を おすのです。

では、どちらが 上か わからない 土の 中で、どうして 上へ のびる むきに 曲がるのでしょう。じゅうりょく(ものを ひっぱる 力)が、むきを きめる てがかりに なります。体の りょうがわで 細ぼうの のびる はやさに さが できると、曲がります[5][8]。

先を曲げて、土を押し分ける

暗い土の中で育つ双子葉の芽は、子葉の下の部分(胚軸)の先を、約180度曲げた形をつくります。これを頂端フックと呼びます[4]。

フックは、子葉と、茎の先の成長点を、土を押し分けるときの傷から守ると考えられています[4]。かたい先端を前に出さず、曲がった背中で土を押す、という形です。

曲がるのは、細胞の伸び方に差があるから

曲がる仕組みには、重力が向きを決める手がかりとして関わります。植物ホルモンのオーキシンの働き方が内側と外側で違い、細胞の伸びる速さに差ができることで、曲がるとされます[5][8]。重力を植物がどう感じるかは、別の話題なので、ここでは深入りしません。

曲げて守るなら、ずっと曲げたままで良さそうです。ところが、地上に出たあとも曲がったままでは、光を受けて葉を広げられません。フックはいつ開くのでしょうか。

暗所で育つ双子葉植物の芽ばえは、子葉の直下で胚軸が約180度屈曲した頂端フック(apical hook)をつくる。これは一時的な構造で、子葉と茎頂分裂組織を、土を押し分けるときの機械的な損傷から守ると考えられている[4]。守る役目は「考えられている」段階で、実証の度合いは資料によって異なる。

屈曲の機構として、重力が向きを決める手がかりとなり、オーキシンの非対称な働きによって内側と外側の細胞の伸長速度に差が生じることが示されている[5][8]。オーキシンと重力の関係は別の題材なので、ここでは深入りしない。

では、フックはいつまで維持され、いつ開くのか。早すぎても遅すぎても都合が悪いとすれば、そこにもタイミングの調節があるはずだ。

4. フックは、いつ ひらくの?

4. フックを開く時期は、早すぎても遅すぎても困る

4. フックの開く時期 ── 傷と、蓄えの使い切りのあいだ

フックを ひらく じきは、たいせつです。芽めが 土から 出る まえに ひらくと、先の やわらかい ところが 土で きずつきます[4]。おそいと、種たねに ためた えいようを つかいきって しまう かもしれません[4]。

ある 草(シロイヌナズナ)を くらい ところで 調べた 研究では、フックが できるのは、芽めが 出てから 1日と 2じかん ほど あとでした。ひらくのは、4〜5日 あとです[4]。

そして、光が あたると、6じかん いないに フックが ひらき はじめます。

ただし この じかんは 1つの 草の 場合で、ほかの 植物では ちがいます。

早すぎれば傷つき、遅ければ蓄えが尽きる

フックが地上に出る前に開くと、子葉や成長点が傷つくおそれがあります。逆に開くのが遅いと、種の蓄えを使い切るおそれがあります[4]。

シロイヌナズナを暗所で育てた研究では、発芽後およそ26時間でフックができ、約90〜120時間後(4日弱から5日ほど)に開きます。光が当たると、約6時間以内に開き始めます[4]。つまり、土から出て光を受けたことが、フックを開く合図になっています。ただしこの時間はシロイヌナズナの値で、ほかの植物では異なります。

フックができる前は、伸びを抑える

フックをつくる間、胚軸は伸びを抑えられています。フックができる前に伸びると、土との摩擦が増えて突き抜けにくくなる、という説明があります。

曲げ方、伸ばし方、開く時期。どれも、地上に出るために決まった順番があるようです。では、芽はどうやって「いま、土の下にいる」と知るのでしょうか。

フックの開く時期は、損傷の回避と養分の節約の両方から制約される。地上に出る前に開けば子葉や分裂組織が傷つくおそれがあり、遅く開けば種子の貯蔵物質が消費されるおそれがある[4]。

具体的な数字は、シロイヌナズナを暗所で育てた場合のものだ。発芽後約26時間でフックが形成され、約90〜120時間後に開く(約3.75〜5日)。光が当たると、約6時間以内に開き始める[4]。したがって、フックの維持は暗闇(土の中)の信号に、開口は光(地上)の信号に結びついている。ただし、この時間は種によって異なり、一般化はできない。

この制御には、土をかぶっているという情報がどう関わるのか。土の重さを芽が検知するという報告がある。

5. 芽めは、土の おもさを、どうやって しるの?

5. 土の重さが、芽のホルモンのスイッチを入れる

5. 土圧とエチレン ── HLS1遺伝子と胚軸の太さ

いちばん おどろく のは、ここです。土を かぶせると、その おもさが 合図に なって、芽めの 中で エチレンと いう ホルモンが はたらき はじめます[5]。

エチレンは、フックを つくる ための 遺伝子いでんし(体の せっけいの もと)の スイッチを 入れます[5]。さらに、エチレンは、芽めが ながく のびるのを おさえて、ふとく します[6]。ふとい 芽めの ほうが、土を おしわけやすい のです。

草(シロイヌナズナ)の 実験じっけんでは、うすい 土を 3ミリ かぶせると 70%いじょうが 土の 上に 出ました。4ミリでは 30%ほどでした[5]。フックが つくれない 草は、10%みまんでした。

ただし 3〜4ミリは、実験じっけんの うすい 土です。畑の 種たねまきの ふかさ では ありません。

土の重さは、ホルモンへの合図になる

土をかぶせたときの機械的な圧力は、植物ホルモンのエチレンの経路を働かせ、フックづくりに必要なHLS1という遺伝子のスイッチを入れる、と報告されています[5]。別の研究でも、土による抵抗が、エチレンの生産を量に応じて高めると示されています[6]。

エチレンは、胚軸の伸びを抑えて太くします(トリプルレスポンスと呼ばれる反応の一部です)。太くなった胚軸は、土を押し分けやすくなると説明されています[6]。

数字で見る

シロイヌナズナを使った実験室での研究では、野生型は3mmの土をかぶせると70%超、4mmでは約30%が土の上に出ました。HLS1が働かない変異体では、土の下から出られる割合が10%未満に落ちました[5]。

土が3mmから4mmになっただけで、出る割合は70%超から約30%に下がっています。ただし、3〜4mmは実験用の薄い土で、畑での種まきの深さの話ではありません。

土から出るためには、上に伸びるだけでなく、下の守りも必要になります。根はどうでしょうか。

かぶせた土の抵抗が、HLS1遺伝子の発現を刺激することが示されている。土をかぶせたときの機械的ストレスがエチレンの経路を介してHLS1を誘導し、フック形成を促す[5]。別の論文は、土による機械的インピーダンスが芽ばえのエチレン生産を量に依存して高めるとし、エチレンが胚軸の伸長を抑え、肥大させる(三重反応)ことで貫通を助けると整理する[6]。

数字は次のとおりだ。野生型は、3mmの覆土で70%超、4mmで約30%が出芽した。hls1変異体は、土の下での出芽率が10%未満に落ち、重い出芽欠損を示した[5]。3mmから4mmへの1mmで、出芽率は70%超から約30%に下がった。ただし、これは実験室条件の薄い覆土であり、農地の播種深度とは関係がない。

注意すべきは、この結論が主にシロイヌナズナの結果だという点だ。ほかの植物で、土圧がどの程度同じ経路を通るかは、ここの資料からは言えない。芽の上側の事情は分かった。では、根は何をしているのか。

6. 根は、芽めを おし上げる 土の 中で なにを して いるの?

6. 土を押し分けるには、根がしっかり固定されていることも必要

6. 根の固定 ── ダイコンの芽ばえが持ち上がった実験

芽めが 土を おし上げる とき、そこには 同じ 大きさの 力が、下向きにも かかります。もし 根が ふんばらないと、芽めではなく、種たねぜんたいが うえに もちあがって しまうかも しれません。

ダイコンの 芽めで、かたく しめた すなに うえた 実験じっけんが あります。水を すって 1日の 芽めは、根が さされず、芽めごと もち上がる ことが ありました。2日 たって 根の 細かい 毛(根毛)が できた 芽めは、ちゃんと さされました[7]。

根毛などが、根を 土に とめる やくに 立つ かもしれません。ただし これは、かたい すなでの 実験じっけんで、ふつうの 土で いつも おこる わけでは ありません。

芽を押し上げると、根は押し返される

芽が土を押し上げるとき、根は反対向きの力を受けます。ダイコン(ラディッシュ)の芽ばえを固く締まった砂に植えた実験では、根が刺さらず、根が芽ばえごと地面の上に持ち上げることがありました。吸水から1日の芽ばえは持ち上がり、2日たって根毛ができた芽ばえは刺さりました[7]。

この結果から、根毛などが根を土に固定するのに役立つ可能性が考えられます[7]。ただしこれは、締まった砂という実験条件の結果です。普通の土で、いつも起こるわけではありません。

水を吸い、根を出して支え、芽は先を曲げて土を押し分ける。地上に出るまでには、いくつもの段階があります。自分の目で、その順番を確かめてみましょう。

芽ばえが上方へ土を押し分ける際、根は反力を受ける。ダイコン(ラディッシュ)の芽ばえを固く締まった砂に播いた実験では、根が砂に刺さらず、芽ばえの上部とともに根が地表面上へ持ち上げられた例が報告されている。吸水後1日の芽ばえは持ち上がり、2日後に根毛が形成された芽ばえは刺さった[7]。

この結果から、根毛などの構造が根の固定を助ける可能性が指摘される。ただし、持ち上がるのは締まった砂の実験条件であり、通常の土でいつも起こるとは言えない[7]。

上方では「水を吸う→根が出る→先を曲げる→土の重さに応じて太くなる」、下方では「根が体を固定する」という二面の過程が、地上へ出る一連の動きだ。この順番を自分の目で確かめる方法は、家にあるもので用意できる。

7. 豆の 芽めの 曲がり方を、見て みよう

7. 種をまいて、根とフックの出る順番を見てみる

7. 観察の道すじ ── 根の突出とフックを、容器の外から確かめる

ダイコンや マメの 種たねを、水に ぬらした キッチンペーパーの 上に のせます。ふたの ある いれものに いれて、へやの すずしい ところに おきます。水びたしに しないで ください。酸素さんそも いります。

1日に 1回、見て、根が 先に 出る ようすを 見ます。芽めの 先が 曲がって いる かどうかも、よく 見て みましょう。

はこの 中など、くらい ところに おくと、どうなるでしょう。まどの ちかくに おいた ものと、ならべて くらべます。

むしを 見るときの ように、種たねは 口に いれず、見たら すぐ てを あらって ください。

ダイコンや豆などの種を、水で湿らせたキッチンペーパーの上に置き、ふたのある容器に入れます。水に浸しきらないでください。酸素も必要だからです[1]。

1日に1回、根が先に出る様子を見ます。次に、根が出たあとの芽の先がフックの形をしているか、よく見てください。暗い箱の中と、窓の近くに置いたものを並べて比べると、光の有無で何が違うかも観察できます。

この観察では、土の重さの影響までは確かめられません。そこは、論文を読んで補う部分です。

観察したら、根が出た日、フックができた日、開いた日を書きとめて、豆とダイコンで比べてみてください。種の種類で順番や速さがどう違うかが、自分のデータになります。

観察の道すじは次のとおりだ。ダイコンや豆などの種を、湿らせたペーパーの上に置いて容器に入れ、水に沈めすぎないようにする(発芽に酸素が必要[1])。毎日、幼根が先に出る順番と、胚軸の先がフックの形をしているかを見る。暗所と窓辺に分けて置けば、光の有無による違いも見られる。種を口に入れない、観察後は手を洗う、という点は守る。

この観察では土の重さの効果は検証できず、「3mmで70%超」といった数値は実験室の再現条件でしか得られない。資料を読むなら、フックの形成と開口の時期は頂端フックのレビュー[4]、土圧の信号は[5]と[6]、根の固定は[7]が原典に近い。いずれも英語の論文だ。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

出典について:辞典、査読論文(植物生理学の雑誌)を使った。何に使ったかは、それぞれの項目の最後に書いている。

  1. コトバンク「発芽」。https://kotobank.jp/word/発芽 (発芽に必要な条件と、吸水の時期の分け方について。二次資料)
  2. Manz et al. (2005) Plant Physiology(タバコ種子のNMR画像)。https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC1176424 (吸水の三段階と、発芽の完了の定義について)
  3. Weitbrecht et al. (2011) Journal of Experimental Botany「First off the mark」。https://academic.oup.com/jxb/article/62/10/3289/528747 (種皮と胚乳の破れ方、アブシジン酸の働きについて)
  4. Frontiers in Plant Science (2014) 頂端フックのレビュー。https://frontiersin.org/articles/10.3389/fpls.2014.00052/full (フックの形と役目、開く時期について)
  5. Frontiers in Plant Science (2016) 土からの出芽とHLS1。https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fpls.2016.01571/full (土の圧力とエチレン、出芽の割合、フックが曲がる仕組みについて)
  6. Meng et al. (2025) Stress Biology。https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC12753622/ (土の抵抗とエチレン、胚軸が太くなる反応について)
  7. Scientific Reports (2023) 根と土圧の力学理論。https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC10170176 (ダイコンの芽ばえの実験について)
  8. Zhu et al. (2019) Development「Root gravity response module guides differential growth determining both root bending and apical hook formation in Arabidopsis」。https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31391194/ (フックが曲がるときの重力とオーキシンの働きについて)

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