1. たねを まくと、なん日で めが でるの?
1. 種をまくと、芽はいつ出て、間引いた苗はどうなるのか
1. 発芽と間引き:資料ごとの目安の幅
たねを まくと、だいたい 2日から 3日で めが でます[2]。あたたかい ほうが、めが でやすいと いわれます。
めが ならんで でて きたら、すこしずつ ぬいて、まびきます。ほんばが 3まいの ころまでに、1ぽんに して いきます[1]。
ぬいた 小さな なっぱも、たべられます。そだてた 人だけの、ごほうびです。
芽が出るまでは、2〜3日
種をまいてから、芽が出るまでは、だいたい2〜3日だと説明されています[2]。芽が出やすい温度は、20〜25℃とする資料と、15〜30℃とする資料があり、資料によって幅があります[2][1]。
間引いた菜も食べられる
芽が出そろったら、混み合ったところから順に抜いて、本葉が3枚ごろまでに1本ずつにします[1]。この間引きのとき、抜いた菜もおいしく食べられると書かれています。残す株の根を傷めないよう、本葉が出たあとは、根元をハサミで切ります[1]。
では、こうして1本ずつになった株は、何日で食べごろになるのでしょうか。
種まきから発芽までは、2〜3日とされる[2]。発芽適温は、マイナビ農業が20〜25℃、トーホク種苗が15〜30℃とし、資料で幅がある[2][1]。ここでは、1つの値に決めない。
発芽後は、順次間引く。トーホクは、本葉3枚ごろまでに1本立ちにするとし、間引いた菜も食用にできるとする[1]。マイナビ農業は別の段階表示で、本葉1〜2枚で株間3〜4cm、本葉5〜6枚で15cm程度とする[2]。同じ「間引き」でも、示し方が資料で違うため、この2つは1本の基準として重ねない。本葉が出たあとは、残す株の根を傷めないよう、根元をハサミで切る[1][2]。
では、1本立ちの株は、どのくらいで収穫の大きさになるのか。
2. たべごろは、いつ? どれくらいの おおきさ?
2. 食べごろは、季節で大きく変わる
2. 収穫までの日数:作期による差と、収穫の目安の大きさ
たべごろまでの 日かずは、あつい 時きは 30日ごろ、はると あきは 40日から 50日ごろと いわれます[1]。さむい 時きは、もっと かかります。
めやすの おおきさは、草の たけが 20センチから 25センチくらい。かぶの あたりが、ふっくら して きたら、とる ころです[1]。
ここで とらずに おくと、どうなるのでしょう。
3. とらずに おくと、はるに 花を さかせる
3. 取り遅れると、冬の寒さを受けて春に花へ向かう
3. とう立ち:低温を受けて、葉を作る成長から花を作る成長へ
とらずに おいた チンゲンサイは、ふゆの さむさで、花の もとが できます。そして つぎの はるに、花を さかせます[1]。これを 「とうが たつ」と いいます。
のうけんきゅうきこうは、ハクサイや コマツナの なかまは、さむさに あたると、はを つくる そだちかたから、花を つくる そだちかたに うつる、と せつめいします[3]。
とうが たつと、はや ねが、あまり おおきく なりません。だから たべごろは、花に なる まえなのです。
冬の低温で花芽ができる
チンゲンサイは、冬の低温を受けると花芽ができ、翌年の春に花を咲かせます[1]。大きくなって取り遅れた株をそのままにしておくと、春にとうが立つ、と説明されています。
葉を作る成長から、花を作る成長へ
農研機構の東北農業研究センターは、ハクサイ、ミズナ、コマツナ、チンゲンサイ、カブなどの野菜は、冬の低温にさらされると、「葉を作る成長」から「花を作る成長」に移ると説明しています[3]。とう立ちが起こると、葉や根が十分に育たなくなります。
ただ、花がつぼみのうちなら、つぼみを茎ごと摘んで食べられるとも説明されています[1]。ところで、冬の寒さを「感じて」花の準備を始めるのは、体の中の何なのでしょうか。
チンゲンサイは冬の低温で花芽を作り、翌春に開花する。大きくなった株を取り遅れると、春にとうが立つ[1]。ただし蕾の段階なら、茎ごと摘んで食べられるとされる[1]。
農研機構東北農業研究センターは、ハクサイ・ミズナ・コマツナ・チンゲンサイ・カブなどが同じ種に属し、冬の低温にさらされると栄養生長(葉を作る成長)から生殖生長(花を作る成長)に移るとする[3]。とう立ちが起こると、葉や根が十分に育たない。収穫が遅れた株が食用に向かなくなるのは、この切り替えのためである。
なお、花芽ができるのに必要な低温の温度や時間は、チンゲンサイ自身の数値を、今回の資料から示せない。別の野菜の数値で代用せず、ここでは「冬の低温」と書くにとどめる。
では、寒さは、体の中のどこに働いて、花への切り替えを起こすのか。
4. 「もんばん」が さむさで ひっこむ?
4. 開花を止める「門番」は、寒さで引っこむ
4. 遺伝子BrFLC:開花を抑える門番と、低温で働きを止める仕組み
さむさで 花が さく じゅんびが はじまるのは、からだの なかに「もんばん」の ような はたらきが あるからだと、けんきゅうの 人は せつめいして います[3]。
この もんばんは、とても さむがりです。さむく なると、しごとを やめて ひっこみます。すると、花の じゅんびが はじまります。もちろん、からだの なかに ほんとうに もんばんが いるのでは なく、たとえの はなしです。
ただし これは、ハクサイや つけなの なかまで しらべた けんきゅうです。チンゲンサイで おなじ ことを たしかめた はなしでは ありません。
遺伝子の「門番」というたとえ
農研機構は、花を咲かせるのを抑える遺伝子BrFLCを、「門番」にたとえています[3]。この門番は、晩秋から初冬に気温が下がると働きを止めて、引っこんでしまいます。すると、花を咲かせる準備が始まります。
これは、ハクサイやミズナなどで調べられた成果です。チンゲンサイ自身で同じ実験をした報告として読むのは、ふさわしくありません[3]。
寒さではなく、昼の長さで反応する仲間もいる
同じ種のなかには、低温ではなく、昼の長さに反応して花に向かう系統もあります。つけなの「中間母本農2号」は、花が咲くのがとても遅い系統として紹介されています[3]。
農研機構は、ハクサイで作った目印(DNAマーカー)が、チンゲンサイなどの、とうが立ちにくい品種づくりにも使えるとしています[3]。
農研機構は、開花を抑える遺伝子BrFLCを「門番」にたとえ、晩秋〜初冬に気温が下がると働きを止め、開花の準備が始まると説明する[3]。低温を受けた株が春に花を咲かせる性質は、この門番の働きから説明できる。
ただし、この成果はハクサイやつけな系統での研究であり、チンゲンサイでBrFLCの働きを直接調べた実験ではない[3]。同じ種に属する野菜に共通する見方として読むのが、資料の範囲に合う。
また、同じ種のなかには、低温ではなく長日(昼の長さ)に反応する極晩抽性の系統(つけな中間母本農2号)もある[3]。花への切り替えのきっかけが、系統で1種類に決まらない点は、この分野の面白さのひとつである。
さらに、同資料は、ハクサイで作ったDNAマーカーを、チンゲンサイなどの極晩抽性品種づくりにも使える、としている[3]。とう立ちしにくい品種は、すでに研究の対象になっている。
5. 日本では、いつごろ ひろまったの?
5. 日本では、いつごろ、どんな名前で広まったのか
5. 日本での普及と名称:1970年代と、青軸・白軸の呼び分け
チンゲンサイは、中国の やさいです。千葉県は、1970年代に、日本と 中国の 国交が もどった ころに ひろまり、千葉県の かしわ市で はじめに つくりかたが ととのった、と せつめいして います[4]。
むかしは、あおい くきの ものを「チンゲンサイ」、しろい くきの ものを「パクチョイ」と、よび わけました。のうりんすいさんしょうが、なまえを そろえたと いわれます[4]。
1970年代、日中国交回復のころに広まった
千葉県は、チンゲンサイは1970年代、日中国交回復のころに広まり、柏市で最初に栽培が確立されたと説明しています[4]。もっと早く、1960年ごろから国内で栽培されたとする説もあり、資料で時期に幅があります。
青軸と白軸を、名前で分けた
もとは「青軸」「パクチョイ」などの呼び名が入り乱れていましたが、農林水産省が名称を統一し、青軸をチンゲンサイ、白軸をパクチョイとしました[4]。名称が統一された年は、資料で分かれるため、ここでは年を書きません。
千葉県産チンゲンサイの出回り期は、10月から4月中旬です。アクやクセが少なく、歯ごたえのよさが持ち味とされます[4]。
チンゲンサイは中国原産の野菜で、日本では1970年代の日中国交回復のころに広まり、柏市で最初に栽培が確立されたと千葉県は説明する[4]。ただし、国内栽培は1960年ごろからとする説もあり、「導入」と「普及」は分けて読む必要がある。柏市が最初という点も、今回の資料では千葉県の説明のみである。
名称は、もともと青軸・パクチョイなどと呼ばれていたが、農林水産省が青軸をチンゲンサイ、白軸をパクチョイとして統一した[4]。統一の年は資料で割れるため、年は示さない。
出回り期は千葉県産で10月〜4月中旬で、アクやクセが少なく歯ごたえが持ち味とされる[4]。栽培上は、ハクサイやキャベツなど、ほかのアブラナ科野菜との連作を避け、アオムシなどの害虫には防虫ネットをトンネル状にかけると効果がある、と説明される[1]。
6. たべごろを、見つけて みよう
6. 野菜の「食べごろ」を、売り場で見てみよう
6. 次に確かめられること
おうちの ひとと いっしょに、チンゲンサイを 見て みましょう。くきの いろは、あおいですか、しろいですか。
すこし 大きな ものと 小さな ものが ならんで いたら、どちらが 草の たけが 高いか くらべて みましょう。ほんの 1本でも、花に なる まえの すがたです。
売り場でチンゲンサイを手に取ったら、茎の色(青軸か白軸か)と、全体の高さを見てみましょう。収穫の目安は草丈20〜25cmほどですが、品種や時期で変わります[1]。
もし、自分で育てる機会があるなら、間引いた小さな菜も食べられます。収穫が遅れると春に花が咲く、ということも、鉢やプランターで観察できるかもしれません。次の問いは、同じアブラナ科のコマツナやカブは、どんなタイミングで花へ向かうのか、です。
この記事の数値は、種苗会社の栽培手引き、民間の農業情報サイト、農研機構のニュース、千葉県の野菜図鑑を、それぞれ単独で参照したものである。日数や適温は資料で幅があり、1つの値に決めていない。
確かめるとすれば、農研機構のたより([3])の、BrFLCとDNAマーカーの説明が一次資料に近い。チンゲンサイでの低温の量(温度・時間)は、この記事では示せていない。読者が同じ問いを調べるなら、品種ごとの栽培暦で、種まきの月と収穫の月の組み合わせを見比べるとよい。
しらべた もとの じょうほう
参考にした情報源
参考にした情報源と、その使い方
栽培の目安は種苗会社と農業情報サイト、花への切り替えの仕組みは農研機構、広まった経緯と名称は千葉県の資料にもとづく。
- トーホク種苗「トーホクのチンゲンサイ栽培方法」 https://www.tohokuseed.co.jp/uploads/Manual/contents_0_64effb610ea47.pdf (発芽・間引き・収穫の目安・とう立ち・栽培上の注意)
- 農研機構 東北農業研究センター「東北農業研究センターたより 第44号」(2014年) https://www.naro.go.jp/PUBLICITY_REPORT/publication/files/tohoku_news44p3.pdf (栄養生長から生殖生長への移行・BrFLC・極晩抽性品種)
- 千葉県「ちば食彩 野菜図鑑 チンゲンサイ」 https://www.pref.chiba.lg.jp/ryuhan/pbmgm/zukan/yasai/chingensai.html (日本での広まり・名称・出回り期)
なおした ところ
更新履歴
更新履歴(改版の記録)
- 初版を公開。
このサイトでは、公開した記事の本文は原則として書き直しません。誤りが見つかったときや、内容が古くなったときだけ手を入れ、その理由をこの欄に残します。