1. おさらの ひょうめんには、なにが あるの?
1. お皿の表面は、うすいガラスでおおわれている
1. 釉薬 ── 焼くと融けてガラス状の層になる
つるつるした おさらの ひょうめんには、「うわぐすり」という うすい ガラスの まくが かかって います[1]。
うわぐすりは、やく 前は どろどろした ざいりょうです。やくと とけて、ガラスに なります。
ガラスの まくが あると、土の 小さな あなが ふさがって、水が しみにくく なると いわれます[7]。つるつる、ぴかぴかにも なります。
2. 絵を ガラスの 下に かくと?
2. 下絵付け ── 絵をガラスの下に閉じこめる
2. 下絵付け(釉下彩)── 染付と呉須
おさらの 青い 絵は、うわぐすりを かける 前に かきます。まず、かるく やいた おさらに、青い 絵の具で 絵を かきます。
その 上から、すきとおった うわぐすりを かけて、ほんとうに 高い おんどで やきます[2]。
絵は、ガラスの まくの 下に なります。まどガラスの 内がわに はった 絵は、外から こすっても とれませんね。それと にています。
ただし 本当は、はって いるのでは ありません。ガラスの 下に あるので、こすれにくい、と いう ことです[3]。
3. 絵を ガラスの 上に かくと?
3. 上絵付け ── もう一度焼いて、ガラスの上に定着させる
3. 上絵付け(色絵)── フリットと発色剤、600〜800度
おさらの 金いろや 赤い 絵は、べつの 作りかたです。うわぐすりを かけて、いちど やき あげた おさらの 上に、絵を かきます[1]。
そして、もういちど やきます。こんどは、ひくい おんどです。八百どくらいと いわれます[2]。
絵の 具には、ガラスの こなが はいって います。やくと ガラスの こなが とけて、おさらの ひょうめんに くっつきます[4]。
まどの 外がわに はった シールの ようです。ただし、本当は シールでは なく、とけた ガラスで くっつけて います。
焼いたお皿に、もう一度絵を描く
上絵付け(色絵)は、釉薬をかけて一度焼いた器の表面に、低い温度で融ける絵の具で文様を描き、もう一度焼く方法です[1]。焼く温度は600〜800度とされ、資料によって幅があります[2]。下絵付けの1200〜1300度と比べると、ずっと低い温度です。
絵の具の中身はガラスの粉
佐賀県窯業技術センターの説明では、上絵具はガラスの粉(フリット)と、色を出す成分(金属酸化物や顔料)でできています。この絵の具で釉薬の表面に描いて焼くと、フリットが融けて表面に定着します[4]。
お皿の表面のガラスの上に、もう一枚、絵の具のガラスを焼きつける。そう考えると、絵が「上」にある意味が見えてきます。
4. どうして ひくい おんどで やくの?
4. なぜ、低い温度で焼くのか
4. 低火度焼成の理由 ── 高温に耐えない絵具
金いろや 赤い 絵の具は、とても 高い おんどに すると、どろどろに なって しまう ことが あるからです[2]。
だから、ひくい おんどで そっと やきます。じつは、ガラスの こなを ひくい おんどで とかすのも、かんたんでは ありません[4]。
ひくい おんどで とける ガラスを 作るには、ざいりょうの まぜかたを くふうする ひつようが あります。とかす おんどと、ねつに よる のびちぢみと、さんへの つよさを、うまく そろえなければ なりません。
5. おさらを あらう きかいに 入れても、だいじょうぶ?
5. 上絵や金彩は、洗い方に注意が要る
5. 上絵の耐久性の限界 ── 食洗機・電子レンジの注意表示
ガラスの 上に ある 絵は、こすれや 高い ねつに、よわい ことが あります[2]。
おさらを あらう きかいの せつめいには、上に 絵が ある おさらや、金や 銀の いろが ついた おさらは、へんしょくしたり、はがれたり する ばあいが ある、と 書かれて います[5]。
「かならず おちる」では ありません。「おちる ことが ある」です。うちの おさらに、なんて 書いて あるか、見て みましょう。
6. 口に 入る ものだから、たしかめて いるの?
6. 食器から溶け出す成分を測る試験の決まりがある
6. 上絵具と食品衛生法 ── 鉛・カドミウムの溶出試験
おさらは、たべものを のせる ものです。だから、ほうりつの きまりには、なまりや カドミウムが どれだけ とけだすかを しらべる しけんの やりかたが 書かれて います[6]。
しけんでは、すっぱい 水(さくさん)を おさらに いれて、一日 おいて から、とけだした ものを はかります。
むかしの 上絵の 具には、なまりの 入った ガラスの こなが つかわれて きました[4]。いまは、なまりを つかわない 絵の 具も 作られて います。
自分でも しらべて みたく なったら
自分でも調べてみたくなったら
自分でも調べてみたくなったら
おうちの おさらを 1まい えらんで、ふちの 金いろや 絵の ところを、ゆびで そっと なでて みましょう。ごしごし こすっては いけません。
つるつるか、すこし でこぼこか、見て みます。おさらの うらや はこに、「しょくせんき」や 「でんしレンジ」の ひょうじが あるかも、さがして みましょう。
今日できること:家の食器を1枚選び、縁の金色や絵柄の部分を、指でそっとなでてみます。ざらつきや段差を感じるものも、感じないものもあるかもしれません。ちがいがあれば、絵がガラスの上か下か、どちらにありそうか考えてみます。強くこすって試すのはやめましょう。
あわせて、裏や箱にある「食洗機」「電子レンジ」の表示も見てみます。表示のあるお皿とないお皿で、絵の付け方にちがいがあるか、想像するきっかけになります。
公式情報:食洗機メーカーのFAQや、陶磁器の解説サイトは日本語で読めます。食器の扱いは、必ず購入した製品の表示や説明書に従ってください。
しらべた もとの じょうほう
参考にした情報源
参考にした情報源と、その使い方
本文で使った資料です。ここに書いたのは、本文の主張の根拠として実際に確かめたものだけです。
- 大阪市立東洋陶磁美術館「陶磁入門 鑑賞の手引」 https://www.moco.or.jp/intro/guidance/ (釉薬の定義、焼成温度、染付・上絵付けの定義)
- 陶路「陶磁器の基礎知識 下絵と上絵」 https://touroji.com/elementary_knowledge/sitaetouwae.html (下絵・上絵の温度、電子レンジの注意)
- 大倉陶園「呉須」 https://www.okuratouen.co.jp/technique/gosu/ (下絵の耐久性についての窯元の説明)
- 佐賀県窯業技術センター「無鉛上絵具 誕生ストーリー」 https://www.scrl.gr.jp/main/1432.html (上絵具の成分、低温で融かす難しさ、鉛ガラス)
- Panasonic「ビルトイン食洗機 FAQ」 https://jpn.faq.panasonic.com/app/answers/detail/a_id/84375/ (上絵付け・金銀彩の食洗機での注意)
- 厚生労働省「食品、添加物等の規格基準 新旧対照条文」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000019691.html (陶磁器の溶出試験の方法)
- Wikipedia「釉薬」 https://ja.wikipedia.org/wiki/釉薬 (釉薬の成分と耐水性。二次資料)
なおした ところ
更新履歴
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