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おなじ 看板かんばんの コンビニは、ぜんぶ おなじ かいしゃの おみせなの?

同じ看板のコンビニは、だれが運営しているのか:直営店と加盟店は見分けられるのか

コンビニの直営店は約144店に1店:加盟店との違いと見分けにくい理由

分野:歴史・文化

セブン-イレブンの おみせは、日本に 2万ちかく あります。その中で、ほんぶが じぶんで はたらく 人を やとって うごかして いる おみせは、約やく144みせに 1みせ しか ありません。

のこりの おみせは、だれの おみせなのでしょう。外から 見て、わかるのでしょうか。この ページでは、そのこたえと、わかりにくい わけを お話しします。

セブン-イレブンの店舗を、本部が自分で運営する「直営店」とそれ以外に分けて数えると、直営店は2024年度末で150店。全体の約0.7%、およそ144店に1店だけです[2]。看板も制服も同じなのに、店の運営者はほとんどの場合、本部ではありません。

では、ふつうに見かける店を運営しているのは何者なのか。外から見て直営かどうかは分かるのか。この記事を読むと、直営店と加盟店のちがい、直営店が減ってきた数字、そして複数の店を経営する法人オーナーがいることを紹介し、外から見分けにくい理由も説明します。

セブン&アイ・ホールディングスの店舗数の表では、セブン-イレブンの直営店は2014年度末の470店から2024年度末の150店へ、10年で約3分の1に減った[2]。同じ表で加盟店(フランチャイズ店)は17,021店から21,402店に増えている。看板が同じ店の大半は、本部とは別の事業者が運営していることになる。

では、その加盟店の運営者とはどういう存在か。外観や店内から直営かどうかを判別できるのか。この記事を読むと、法的な位置づけ、割合の計算、複数店経営の実態、そして判別の手がかりが限られる理由を扱う。

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1. おなじ かんばんの おみせは、おなじ かいしゃが やって いるの?

1. 看板が同じなら、運営している会社も同じなのか

1. 同じ商標を掲げる店は、同じ法人が運営しているとは限らない

コンビニの かんばんや、はたらく 人の 制服せいふくは、どの おみせでも おなじに 見えます。だから、ぜんぶ ひとつの かいしゃの おみせだと 思いがちです。

でも、そうとは かぎりません。コンビニには、ふたつの やりかたが あります。ひとつは、ほんぶが じぶんで おみせを うごかす 「ちょくえいてん」。もうひとつは、ほんぶと やくそくを して、かんばんを つかわせて もらう 「かめいてん」です。

かめいてんの オーナーは、ほんぶの 人では ありません。ほんぶとは べつの 事業者じぎょうしゃで、じぶんの おみせとして 経営けいえいして います。

では、ちょくえいてんは どれくらい あるのでしょう。つぎの しょうで、すうじを 見て みます。

夜道で光るコンビニの看板、決まった色の制服、棚に並ぶ見慣れた商品。どの店に入っても同じに見えるので、全部ひとつの会社の店だと思いがちです。

実際には、運営のしかたが2つに分かれています。本部が自分で店を運営し、従業員も本部が雇うのが直営店。一方、フランチャイズの加盟店は、本部と契約を結んだ別の事業者が運営します。公正取引委員会のガイドラインは、フランチャイズを「本部が加盟者に特定の商標や商号などを使う権利を与える仕組み」と説明し、加盟者は法律的には本部から独立した事業者だとしています[1]。

つまり、看板が同じことと、運営する会社が同じことは別の話です。日本フランチャイズチェーン協会の定義を紹介した資料でも、同じイメージのもとで商品やサービスを提供する権利を、事業者どうしが契約で結ぶ形として説明されています[4]。

そこで気になるのが、直営店はどのくらいあるのか、という数字です。

コンビニの店頭には、同じ商標、同じ制服、ほぼ同じ品ぞろえが並ぶ。利用者の側からは、全店が一つの会社の店に見える。しかし、運営の形は二つある。本部が自ら運営し、従業員を雇う直営店と、本部と契約した別の事業者が運営するフランチャイズの加盟店である。

公正取引委員会のガイドライン(2002年4月に策定され、2010年・2011年・2021年に改正)は、フランチャイズを、本部が加盟者に特定の商標や商号などを使用する権利を与えるものと位置づけ、加盟者を法律的には本部から独立した事業者としている[1]。日本フランチャイズチェーン協会の定義を引用した資料も、事業者(フランチャイザー)と別の事業者(フランチャイジー)が契約を結び、商標など営業の象徴となる標識と経営ノウハウを用いて同一のイメージで販売する権利を与える形と整理している[4]。したがって、商標が同じことは、運営主体が同じことの根拠にならない。

では、本部が自ら運営する直営店は、実際にどれほど残っているのか。次の章で、公表されている店舗数から割合を計算する。

2. ちょくえいてんは、なんみせに 1みせ?

2. 直営店は何店に1店なのか:2つの年度を計算で比べる

2. 直営店の割合を計算する:2014年度と2024年度の比較

セブン&アイの かいしゃが こうひょうして いる すうじを 見ましょう。2024ねんどの おわりには、かめいてんが 21402みせ、ちょくえいてんが 150みせです。

ぜんぶで 21552みせ。ちょくえいてんは、その うちの 150みせです。21552を 150で わると、約やく144に なります。つまり、約やく144みせに 1みせが ちょくえいてん。ほとんどの おみせは かめいてんです。

10ねん 前の 2014ねんどは、ちょくえいてんが 470みせ。ぜんぶで 17491みせ なので、約やく37みせに 1みせでした。ちょくえいてんは、10ねんで 470みせから 150みせまで へって います。

セブン&アイ・ホールディングスが公表している国内コンビニ事業の店舗数の表で確かめてみます[2]。

2024年度末は、フランチャイズ店が21,402店、直営店が150店。合計は21,552店です。直営店の割合は150÷21,552で約0.007、つまり約0.7%。逆に、全体を直営店の数で割ると21,552÷150で約144なので、「約144店に1店」が直営店という計算になります。100店に1店ではありません。

10年前の2014年度末は、フランチャイズ店が17,021店、直営店が470店で、合計は17,491店。直営店の割合は約2.7%、約37店に1店でした。直営店の数は470店から150店へ、約3分の2も減っています。一方、加盟店は4,000店あまり増えました。

数字だけを見ると、店が増えた分は、ほとんど加盟店が受け持ってきたことになります。ここで、加盟店のオーナーとは誰なのか、という疑問がわきます。

この割合は、セブン&アイ・ホールディングスのIR資料にある店舗展開の表から計算できる[2]。2024年度末はフランチャイズ店21,402、直営店150で、合計は21,552店。直営店の割合は150÷21,552≒0.0070、約0.7%で、逆数は約143.7となるから、約144店に1店である。よく「100店に1店」と丸めて語られそうだが、実際の数字はそれより少ない。

比較のために2014年度末を見ると、フランチャイズ店17,021、直営店470、合計17,491店で、直営店の割合は約2.7%(約37店に1店)だった。10年間で、直営店は470から150へ約68%減り、加盟店は4,381店増えている。2022年度(265店)、2023年度(193店)と、減少は途中の年度でも続いている。

ただし、この表の対象範囲には注意が要る。表の注記から、セブン-イレブン・ジャパンと沖縄の店舗を合わせた数字である可能性があり、別ページの公式データにある2026年2月末の国内店舗数21,927店[6]とは、時点も範囲も異なる。このため、本稿の割合は「この表の年度末時点の比率」として読む必要がある。また、他の大手コンビニ各社の直営店の割合は、同じ基準で比べられる資料を使っていないので、「コンビニ全体で0.7%」とは言えない。

では、残りの大多数を運営する加盟店のオーナーとは、どのような経営者なのか。

3. かめいてんの オーナーは、どんな 人なの?

3. 加盟店のオーナーは、どんな経営者なのか

3. 加盟店オーナーの実像:法人による複数店経営という例

かめいてんの オーナーと 聞くと、ひとつの おみせを 家ぞくで やって いる 人を 思いうかべる かもしれません。もちろん、そういう 人も います。

でも、それだけでは ありません。国の しらべでは、コンビニの 約やく1わりに あたる 5911みせが、10みせ いじょうを うごかす 323の 法人ほうじんの オーナーに よって 運営うんえいされて いました。中には、100みせ いじょうを もつ オーナーも いると いいます。

5911を 323で わると、1つの オーナーあたり、へいきんで 約やく18みせです。かんばんは おなじでも、おみせの うしろには、いろいろな 大きさの 会社が あるのです。

加盟店のオーナーというと、1軒の店を家族で守る姿を思い浮かべる人が多いかもしれません。そういう店ももちろんあります。ただ、それだけではありません。

経済産業省が2019年10月から2020年8月にかけて行った調査の資料では、コンビニ全体の約1割にあたる5,911店が、10店舗以上を経営する法人オーナー323名によって運営されていました。100店舗以上を経営する「メガ・フランチャイジー」もいるそうです[3]。

5,911店を323名で割ると、1名あたり平均で約18店。この数字は、10店以上を経営する法人オーナーだけを取り出した平均です。全オーナーの平均ではありません。それでも、加盟店の運営者の中に、複数の店を束ねる経営者がいることは分かります。加盟店は、本部の出張所ではなく、本部とは別に経営の判断をする事業者なのです。

数字は2020年前後のもので、現在は変わっている可能性があります。

加盟店のオーナーを、1店を家族で営む個人事業主とだけ想像すると、実態を見誤る。経済産業省の「新たなコンビニのあり方検討会」の資料によれば、調査期間(2019年10月〜2020年8月)の時点で、コンビニの約1割にあたる5,911店は、10店舗以上を経営する法人オーナー323名によって運営されており、100店舗以上を経営するメガ・フランチャイジーも存在した[3]。契約の型の割合は、本部店舗型が82.8%、自前店舗型が17.2%と報告されている。

5,911÷323≒18.3から、この層は平均で約18店を経営している計算になる。ただしこれは「10店以上の法人オーナー」だけの平均であり、全オーナーの平均ではない。また、これは2020年前後の調査で、現在の数字ではない。それでも、フランチャイズ制度では加盟者が独立した事業者だ、という公正取引委員会の整理[1]が、実際には「複数の店を持つ企業が、本部と契約している」という形でも成り立つことを示す例になる。

ここまでで、「ほとんどの店は本部とは別の事業者が運営する」という答えは出た。残る問いは、外から見てそれを知る手がかりがあるのか、という点である。

4. そとから 見て、わかるの?

4. 外から見て、直営店か加盟店かは分かるのか

4. 外観や掲示物から、直営と加盟を判別できるのか

かんばんも 制服せいふくも おなじなら、外から 見て、ちょくえいてんか かめいてんかを あてられるでしょうか。

じつは、外から ちょくえいか かめいかを たしかに 見わけるのは、むずかしそうです。おなじ かんばんや 制服せいふくで、おなじ ようすの おみせに そろえる しくみだからです。

ひとつの ヒントは、おみせに はって ある 許可きょかの ふだです。食べものを だす おみせの 多くは、保健所ほけんじょの きょかが、おみせごとに ひつようです。きょかの ふだは、入口や レジの ちかくなど、見えやすい ところに かざる ことに なって います。ただ、ふだに 本部の 人の なまえが 書いて あるかどうかは、まちによって ちがいます。ここから ちょくえいか かめいかを 見わけられる とは いえません。

看板も制服も同じ店で、直営か加盟かを外から当てることはできるのでしょうか。

外観や店内だけで、直営店か加盟店かを確実に見分けるのは難しそうです。フランチャイズは、同じ看板のもとで統一したイメージの商品やサービスを提供する仕組みで、看板や制服、売り場の見た目がそろえられているからです。

手がかりの候補として、営業許可証があります。食品を扱う店のうち営業許可が必要な業種では、許可は店ごとに必要で、許可証は入口やレジの近くなど見えやすい場所に掲示するよう、自治体が案内しています[5]。食品衛生責任者も、店ごとに1名置くことになっています。ただし、許可証に載る営業者名の書き方は自治体によって細かい決まりがちがうため、そこから直営か加盟かを判断できるとは言えません。

見分けにくいことは、利用者にとっては悪いことではありません。どちらの店でも同じ看板の約束にそって、同じような買い物ができるのが、この仕組みの強みだからです。

利用者が外観や店内から直営店と加盟店を見分ける手段は、公的資料の範囲では特定できていない。商標、制服、商品構成を統一し、同一のイメージで販売することがフランチャイズの前提である[4]以上、見た目が同じになることは制度の設計に含まれている。

手がかりとして検討できるのは営業許可証である。営業許可が必要な食品関係の施設では、保健所の許可を施設ごとに取得し、許可証は入口やレジ付近など見えやすい場所に掲示するよう、自治体が案内している[5]。食品衛生責任者も施設ごとに1名の選任が求められる。だが、許可証に営業者名が載る範囲や書式は自治体ごとに細則が異なるため、掲示から直営と加盟を判別できると断定することはできない。

このように、掲示物だけでは直営か加盟かを判別できず、見た目も統一されているため、外から見分けるのは難しい。次の章では、これを自分の手で確かめる道すじを示す。

5. じぶんで しらべて みよう

5. 近所のコンビニで、数字と掲示物を確かめる

5. 数字を検算し、原典に当たる

きょう できる こと

電たくを つかって、21552 ÷ 150 を 計算して みましょう。約やく144に なります。ほかの 数字でも、おなじように やって みます。17491 ÷ 470 は 約やく37です。

おでかけで できる こと

おうちの 人と いっしょに、ちかくの コンビニに 行って、入口や レジの ちかくに 許可きょかの ふだが あるか さがして みましょう。おみせの じゃまに ならないように、見るだけに します。かんばんは おなじでも、ふだに 書かれた ことは、おみせごとに ちがうかも しれません。

家でできること

セブン&アイ・ホールディングスの国内コンビニ事業の店舗数の表を開き、2014年度と2024年度の数字で、直営店の割合を電卓で計算してみてください。150÷21,552と、470÷17,491。答えが約0.7%と約2.7%になれば、本文と合っています。

出かけてできること

家の人といっしょに近所のコンビニに行き、営業許可証がどこに掲示されているかを探してみてください。店の邪魔にならないよう、見るだけにします。書いてある内容や掲示の場所を、別のコンビニと比べるのもおもしろいでしょう。

公式の資料

公正取引委員会のフランチャイズ・システムに関するガイドラインや、経済産業省の検討会の資料は、インターネットで日本語で読めます。加盟者の立場や契約の考え方が、公式の言葉で書かれています。

検算

セブン&アイHDのIR資料の店舗展開表から、年度ごとの直営店の割合を自分で計算してみる。2014年度470/17,491、2022年度265/(20,987+265)、2023年度193/(21,170+193)、2024年度150/21,552。割合が単調に下がるかを確かめられる。

範囲の確認

表の注記を読み、集計の範囲(会社名、沖縄の扱い)を確認する。範囲が変われば割合も変わりうる。他社のコンビニチェーンの店舗数表と比較する場合は、直営の定義が同じかどうかを先に読んでおく。

原典

公正取引委員会のフランチャイズ・システムに関するガイドライン、経済産業省の検討会資料、自治体の食品営業許可の案内が、日本語で読める。制度の言葉がどう使い分けられているかを読み比べると、「独立した事業者」という言葉の重みが分かる。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

店舗数の表の範囲や調査時期は、本文のとおり資料ごとに異なります。計算は本文のとおり筆者が行いました。

  1. 公正取引委員会「フランチャイズ・システムに関する独占禁止法上の考え方」 https://www.jftc.go.jp/dk/guideline/unyoukijun/franchise.html (加盟者が独立した事業者であること、ガイドラインの改正経緯)
  2. セブン&アイ・ホールディングス IR「国内コンビニエンスストア事業」 https://www.7andi.com/ir/library/co_financial/2025/convenience_store (直営店とフランチャイズ店の年度末店舗数)
  3. 経済産業省「新たなコンビニのあり方検討会」資料 https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/new_cvs/follow_up/pdf/001_02_02.pdf (法人オーナーによる複数店経営の調査)
  4. e-Stat 調査項目の解説(日本フランチャイズチェーン協会の定義の引用) https://www.e-stat.go.jp/surveyitems/items/422020005 (フランチャイズの定義)
  5. 横浜市「食品営業許可の案内」 https://en.city.yokohama.lg.jp/business/bunyabetsu/eisei/shokuhin.files/0028_20230707.pdf (許可証の掲示、食品衛生責任者)
  6. セブン-イレブン・ジャパン「データで見るセブン‐イレブン」 https://www.sej.co.jp/company/data/index.html (国内店舗数)

なおした ところ

更新履歴

更新履歴(改版の記録)

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