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ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

きゅうりは、はなが さいてから どのくらいで たべる 大きさに なるの?

キュウリの実は、花が咲いてから、どうして10日ほどで食べごろになるの?

キュウリの実は、なぜ開花から10日ほどで食べごろまで育つのか

分野:自然

きゅうりは、はなが さいてから 7日〜10日ほどで、15〜20センチの 大きさに なる ことが あります[1]。

そんなに はやく、どうして 大きく なれるのでしょう。はなの うらに かくれて いる ものと、つるの ふしぎな しかけが わかります。

畑で黄色いキュウリの花を見つけて、その日から数えると、1週間から10日ほどで15〜20センチの実になっていることがあります。山梨県の栽培資料は、開花後7〜10日、実の長さが15〜20cmほどになったころを収穫の目安にしています[1]。

水分が多く、やわらかそうな実が、なぜそんなに速く育つのでしょうか。花の裏のようす、受粉しなくてもふくらむ性質、つるを支える巻きひげの動きが分かります。

キュウリの実は、開花後7〜10日、長さ15〜20cm前後で収穫の目安に達する(山梨県の栽培資料)[1]。食べる部分の水分が約95%という野菜が、これほど短い日数で成長するのはなぜか。

この記事では、雌花の下にある子房、花粉がなくても肥大する単為結果、温度による日数の違い、巻きひげがつるを支える動きを、県の栽培資料や研究報告で読み比べて、どこまで言えるかが分かる。

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1. はなが さいてから、1日に どれくらい のびるの?

1. 咲いてから10日で15〜20cm ── 1日に直すと、どれくらい伸びるのか

1. 開花から収穫までの日数と、1日あたりの平均の伸び

はたけで、きいろい きゅうりの はなを みつけたと します。この はなが さいた 日から かぞえて、7日から 10日で、もう たべる 大きさです[1]。

長さは 15センチから 20センチが、とる ころの めやすです。めやすの ながさを 日すうで わって けいさんすると、へいきんで 1日に 1.5センチから 3センチほど のびる ことに なります。ただし これは へいきんの けいさんで、まいにち おなじ だけ のびると いう ことでは ありません。

それに、きゅうりは みずの おおい やさいです。たべる ぶぶん 100グラムの うち、みずが 95グラムほど だと、しょくひんの ひょうに のって います[7]。

こんなに はやく 大きく なる みは、いつ どこで できるのでしょう。さいた はなを、もっと よく みて みましょう。

黄色い花が咲いた日を1日目として、収穫の目安までが7〜10日。長さの目安が15〜20cmですから、1日あたりに直すと、短いほうの組み合わせ(15cmを10日)で1.5cm、長いほうの組み合わせ(20cmを7日)で約2.9cmです。つまり平均して、1日に1.5〜3cmほどのびる計算になります。これは開花から収穫までをならした値で、毎日同じように伸びたわけではありません。

佐賀県の試験でも、開花から13日後に収穫した実の長さは、温度の管理のしかたによって16.5〜27.5cmと幅がありました[2]。13日で割ると、1日あたり約1.3〜2.1cmです。県も条件もちがう二つの資料ですが、計算した幅は約1.5〜2.1cmの範囲で重なります。計算の参考にはなりますが、実際の伸びを測った値ではありません。

しかも、この実は水分が多い野菜です。日本食品標準成分表では、食べる部分100gあたりの水分は95.4gです[7]。ただし、この約95%は食べる部分での値で、実の全体の値ではありません。

この実は、花のどこから育つのでしょうか。咲いたばかりの花を、のぞいてみます。

開花から収穫までは、山梨県の資料で7〜10日、実の長さの目安は15〜20cmとされる[1]。これを1日あたりの平均に直すと、15cm÷10日で1.5cm、20cm÷7日で約2.9cmとなり、幅をもたせて1.5〜3cm程度である。収穫の目安の長さを日数で割っただけの値なので、成長が一定だったという意味ではなく、日による差は読み取れない。

別の資料を当ててみる。佐賀県の促成栽培の試験では、開花13日後に一斉収穫した果実の長さが16.5〜27.5cmで、温度管理によって差が出た[2]。13日で割れば1.3〜2.1cmで、先の1.5〜3cmと同じ桁に収まる。県も栽培条件も異なる二つの資料だが、計算した幅は約1.5〜2.1cmの範囲で一部重なる。計算の参考にはなるものの、実際の伸びを測った値ではない。

この実は水分が多い。日本食品標準成分表では、可食部100gあたり水分95.4gである[7]。可食部の値であって果実全体の値ではなく、水分が多いことと成長の速さに因果関係があるかどうかは、取得した資料に書かれていないので結びつけない。

では、この実はどこから育つのか。答えは、咲いたばかりの花の下にある。

2. はなの うらに、もう ちいさな きゅうりが いるの?

2. 咲いた花の裏には、すでに小さなキュウリがついている

2. 雌花の下の子房 ── 実になるのは雌花だけ

きゅうりの はなは、きいろい はなびらを もって います。でも すべての はなが みに なる わけでは ありません。

きゅうりは、おばなと めばなが、ちがう ふしに さきます[5]。みに なる のは、めばなの ほうです。

めばなの はなびらの うらを のぞくと、とげの ある ちいさな きゅうりが もう ついて います[4]。はなが さいた ときには、みの もとが できて いるのです。おばなには この ふくらみが ありません。

では、めばなは おばなの こなが つかないと、この ちいさな みを 大きく できないのでしょうか。

キュウリは、雌花と雄花が同じ株の別々の節につきます。日本大百科全書は、これを基本の形としています[5]。実になるのは雌花のほうです。

島根県の研究センターのコラムには、キュウリの花の裏を見ると、とげのある小さなキュウリがついていると書かれています[4]。つまり雌花は、咲く時点で、のちに実になる部分をすでにもっています。雄花に、この小さなふくらみはありません。

雌花の下には、花が咲く前から子房があります。子房は、のちに実になる部分です。花が咲いたあとに実ができ始めるのではありません。畑や、育てている鉢で雌花を見かけたら、花びらの下をのぞいてみてください。トゲのある小さなものが、すでにあります。

では、その小さな実は、雄花の花粉を待たないとふくらまないのでしょうか。

キュウリは雌雄同株で、黄色の雌花と雄花が別々の節につくのが基本の型である[5]。実になるのは雌花で、島根県の研究センターのコラムによれば、花の裏にはすでにトゲのある小さなキュウリ(植物学でいう子房)が見える[4]。雄花には、この子房にあたるふくらみがない。

この点が、題名の「10日ほどで育つ」の前提になる。開花の時点で、のちの実の土台が、花の下にできているからだ。ただし、すべての品種で同じ見え方かどうかまでは、この資料からは分からない。

残る問いは、この子房が成長するのに雄花の花粉が要るかどうかである。

3. おばなの こなが なくても、きゅうりは ふくらむの?

3. 花粉がなくても実がふくらむ品種がある

3. 単為結果の性質と、品種による程度の差

きゅうりには、おばなの こなが なくても みが 大きく なる ひんしゅが あります[3]。ひんしゅを かいりょうして、そう なるように して ある のです。

ただし、すべての ひんしゅが おなじでは ありません。ふくしまけんの なつから あきに そだてる ひんしゅは、この せいしつが ふじゅうぶんと かんがえられると ほうこくされて います[10]。

めばなが たくさん ないと、みも たくさん できません。ひが ながく あつい じょうけんほど、めばなより おばなが ふえやすい と、さいたまけんの しりょうに あります[6]。

みが ふくらむ はやさは、おんどでも かわるのでしょうか。

キュウリは、雄花の花粉がなくても実が大きくなる性質をもつように、品種改良されてきたと埼玉県のページは説明しています[3]。花粉を受け取る手間をはぶいても、実ができるわけです。

ただし、どの品種もそうだとは言い切れません。東北農業研究の報告では、一般にキュウリは受粉しなくても肥大すると言われる一方、福島県の夏秋キュウリの品種では、その性質が不完全と考えられると述べられています[10]。性質の強さは、品種ごとに違うということです。

もう一つ、雌花の数にも条件があります。埼玉県の農業技術の資料によると、一般にキュウリは日が長く高温の条件ほど、雌花より雄花が出やすくなります[6]。実になる雌花が減る方向の条件ですから、暑い時期ほど、育てる人は雌花の出方を気にするのでしょう。

花が咲けば実ができる、とは限りません。では、実の育つ速さも、気温で変わるのでしょうか。

キュウリは品種改良の結果、雄花の花粉がなくても果実が大きくなる性質(単為結果性)をもつと埼玉県の農産物ページは述べる[3]。花粉の運び役が少ない環境でも実がつくので、栽培では都合がよい。

ところが、すべての品種が同じ程度というわけではない。東北農業研究(59号、2006年)には、キュウリは受粉なしでも実が太る性質(単為結果性)が強いと一般に言われるものの、福島県の夏秋キュウリの品種ではその性質が不完全と考えられる、という報告がある[10]。「キュウリは受粉不要」と一般化はできず、品種ごとの確認が要る。

もう一つの条件が、性の現れ方である。埼玉県の技術資料は、一般にキュウリは長日・高温の条件ほど、雌花より雄花が発生しやすくなると述べる[6]。実がなるのは雌花なので、この傾向は、実の数を減らす方向に働く。単為結果性が高くても、雌花そのものが減れば収量には響く。ただし、資料はこの傾向が起きる仕組みまでは述べておらず、ここでは仕組みを論じない。

残る問いは、同じ品種でも、気温や管理で実の育つ日数が変わるのかどうかである。

4. 「10日」は、いつも おなじ なの?

4. 「10日」は決まった数ではなく、温度で変わる目安

4. 日数の幅と、温度管理による肥大の促進

じつは、10日は めやすで、きまった かずでは ありません。

さが県の しけんでは、はなが さいてから 13日めに とった きゅうりの ながさが、16.5センチから 27.5センチまで ありました。おんどの かけかたで ちがいが でたのです[2]。

ひるは あたたかく、ゆうがたに きゅうに すずしく する やりかたでは、みが ふとりやすく なり、さいてから とるまでの 日すうが みじかく なったと ほうこく されて います[2]。ただし これは さが県の しけんの はなしで、どこでも おなじと いう わけでは ありません。

つるは、どうやって ささえに つかまるのでしょう。

山梨県の資料は開花後7〜10日が目安ですが、佐賀県の試験は13日後に収穫して、長さは16.5〜27.5cmと大きく開いていました[2]。この差は、温度の管理のしかたによるものでした。実の育ち方は、温度に左右されます。

同じ試験では、午後は高温にして、夕方に急に温度を下げる管理で、日没後の実の温度が葉の温度より高く保たれ、実の肥大が進んで、開花から収穫までの日数が短くなったと報告されています[2]。この結果は佐賀県の促成栽培の試験で、そのまま家庭の畑に当てはまるかどうかは分かりません。

ですから「10日」は、目安として読む数字です。実をつけている株は、つるを伸ばして支えにからむことで、高いところへ広がっていきます。そのとき働くのが、巻きひげです。

次は、実ではなく、株を支えるつるを見てみます。

山梨県の資料の「7〜10日」に対して、佐賀県の試験(九州沖縄農業研究の成果情報)では、開花13日後の収穫でも果実長が16.5〜27.5cmと広がった[2]。幅の原因は温度管理の違いである。この試験では、同じ13日後でも、温度管理によって実の長さに幅があった。

この試験では、午後高温・夕方急速降温の管理が、日没後の果実温を葉温より高く保って果実肥大を促進し、開花から収穫までの日数を短縮した[2]。注意したいのは、試験が佐賀県の促成栽培という限られた条件でのものだという点である。夏の畑や家庭の鉢でも同じ効果が出るかどうかは、この資料からは判断できない。

以上から、「開花10日で収穫」は、平均的な目安として使える数字であって、一定の法則ではない。実をつける株がどう体を支えるかに、話を移す。

5. まきひげは、ひっぱると どうなるの?

5. 巻きひげは、引っぱるとほどけずに、巻きが増える

5. 巻きひげの逆転点と、「ばね」としての働き

きゅうりの つるは、げんきな ときに 1日に すう センチも のびる ことが あります。つるは のびながら、ふしに はと はなの もとを つけて いきます[3]。

のびた つるは、まきひげを だして、ささえに からみます。まきひげは、はじめ まっすぐです。まきおわると、ひだりまきと みぎまきの 2つの らせんが でき、まんなかで むきが ぎゃくに なります[8]。

アメリカの けんきゅうでは、まきひげを ひっぱると、ほどけずに まきの かずが ふえる、ばねの ように はたらくと ほうこく されました[8]。まきひげは、ひっぱられると、ほどけるかわりに まきが ふえる ことが あります。

ダーウィンが かんがえた「ばね」の せつを、けんきゅうしゃが すうしきで たしかめたと ほうこく されて います[8]。まきひげが なぜ まくのかは、ほかにも かせつが あります[9]。

ささえに つかまった きゅうりは、いよいよ とりごろです。とる ことが、つぎの みに どう かかわるのでしょう。

キュウリのつるは、生育が盛んな時期には1日に数cmも伸びることがあります。つるを伸ばしながら、節に葉と花芽をつけていきます[3]。

伸びたつるは、巻きひげで支えにつかまります。ハーバード大学の報道記事によると、巻きひげは最初まっすぐで、巻いたあとには左巻きと右巻きの二つのらせんが見られ、その真ん中に向きが入れかわる「逆転点(perversion)」ができます[8]。この形が、風や動物がふれても切れない柔軟さを与えるとされます[8]。

2012年の論文(Science誌)は、巻きひげの内側にある特別な細胞の繊維が、片側だけ縮むことで巻くと報告しました。そして、ひっぱるとほどけずに巻き数が増える「ばね」として働くことを示し、ダーウィンの考えた「ばね」の説を数式で裏づけたとされます[8]。普通のコイルばねは引くと伸びますが、巻きひげは巻きが増える点で、少し違った動きです。

巻く仕組みには別の説もあります。基礎生物学研究所のページは、背側の硬い繊維が、背側と腹側で非対称に縮むことが原因だとする説を紹介しています[9]。どちらもまだ仮説の段階で、一つに決まっているわけではありません。

こうして支えにしっかりつかまった株は、次々と実をつけます。その実を収穫することは、株にとって何を意味するのでしょうか。

生育が盛んな時期、つるは1日に数cm伸びることがある[3]。これは常にではなく、盛んな時期の目安である。伸びた先で、巻きひげが支えに巻きつく。ハーバード大学の報道記事によれば、巻きひげは最初まっすぐで、巻いたあとには左巻きと右巻きのらせんが見られ、その境目に「perversion(逆転点)」という向きの切りかわりができる[8]。この構造は、風や動物が触れても切れない柔軟さを与えるという[8]。

Gerbodeらの論文(Science 337:1087、2012年)の要旨は、巻きひげは内部の特殊な細胞の繊維リボンが非対称に縮むことで巻き、張力がかかると、ほどけるのではなく巻き数が増える(twistless overwinding)と述べる[8]。つまり引っぱられるほど巻きが増えるため、衝撃を受け止めるばねとして働く。ダーウィンが考えた「ばね」の説を、数式で裏づけた研究とされる。逆転点(perversion)という言葉は、ダーウィンの用語である[8]。

ただし、巻く仕組みの説明は一つではない。基礎生物学研究所の解説は、背側のリグニン化した繊維が、背側と腹側で非対称に収縮して巻く、という説を紹介している[9]。巻きひげが接触を感じる仕組みには、ここでは立ち入らない。

支えを得て育つ株から、実を取る作業に話を移す。収穫のしかたは、株の次の動きに関わる。

6. とるのを わすれた きゅうりは、どう なるの?

6. 収穫しないでおくと巨大になる ── 取るほど次の実が早くつく

6. 収穫の頻度と、実のつきかた

きゅうりを とるのを わすれて、たねが じゅくすまで おいて おくと、とても 大きな きゅうりに なります[3]。

やまなしけんの しりょうには、とり はじめると、はなが さくのも みが つくのも はやく なるので、まいにち、または すう日に 1回 とるのが よいと かいて あります[1]。

とるほど、つぎの みが はやく つく。きゅうりは、とる 人と 二人で すすむ そだてかたを して いるようです。

収穫を忘れて、種が熟すまで置いておくと、巨大なキュウリになってしまうと埼玉県のページは書いています[3]。

山梨県の資料は逆の面も伝えています。収穫が始まると、開花や実をつけるのが早くなるので、毎日または数日に一度は収穫するのが望ましい、というのです[1]。実を取るほど、次の実が早くつく。取らずに置けば、種が熟して巨大になる。同じ株でも、取り方で実のつき方が変わるようです。

「10日ほどで食べごろ」という速さは、1本の実だけでなく、株全体が次々と実をつけていく流れの中にあります。

種が熟すまで収穫せずに置くと、巨大な果実になる(埼玉県の資料)[3]。一方、山梨県の資料は、収穫が始まると開花や着果が早くなるため、毎日または数日おきの収穫が望ましいとしている[1]。両方の記述は、収穫の頻度が株の次の動きに関わることを示す。

なお、収穫が開花や着果を早める理由は、取得した資料には書かれていないので、ここでは理由を論じない。資料から言えるのは、収穫の頻度と着果の早さに関係があるという栽培上の目安までである。

以上を一本の線にまとめると、キュウリの「約10日で食べごろ」は、雌花の子房、品種による単為結果、温度、巻きひげで支えられた株、収穫の頻度が重なった結果である。

7. きゅうりの 1日ぶんを、じぶんで けいさんして みよう

7. 家のきゅうりの長さから、「1日に何cm」を逆算してみる

7. 数字を自分で動かす ── 家のキュウリと、資料の幅

おうちに きゅうりが あったら、じょうぎで ながさを はかって みましょう。たとえば 18センチなら、10日で わると 1.8センチです。7日で わると 2.6センチほどです。

さいた はなから とる ころまでの 日すうは、おんどや ひんしゅで かわります。ですから「1.5センチから 3センチ」は、あくまで めやすです。

はたけや ベランダで めばなが さいて いたら、はなびらの うらを そっと のぞいて みましょう。はなが なければ、むりに さがさなくて だいじょうぶです。さわる ときは、とげに ちゅうい しましょう。

冷蔵庫にキュウリがあれば、定規で長さをはかってみましょう。たとえば18cmなら、開花後10日と考えて1日1.8cm、7日と考えて約2.6cmです。この計算は、この記事で使った「1日に1.5〜3cm」の幅と同じ考え方です。この計算で分かるのは、10日または7日と仮定したときの平均の伸びです。

畑や庭、プランターで雌花が咲いていたら、花びらの下をのぞいてみてください。花がなければ、無理に探さなくて大丈夫です。さわるときは、トゲに気をつけます。巻きひげがあれば、まっすぐな部分と、らせんの真ん中の向きが入れかわるところも探せます。

もう少し深く読みたいときは、山梨県の栽培資料[1]と、佐賀県の試験の成果情報[2]が、日数と長さの数字を載せています。

自分でできる計算がある。家にあるキュウリの長さを定規ではかり、開花後7日・10日・13日のそれぞれで割ると、1日あたりの平均の伸びが出る。たとえば18cmなら、7日で約2.6cm、10日で1.8cm、13日で約1.4cmである。資料の「1日1〜3cm」の幅と並べて、どこまで一致するかを見られる。ただし、この計算で分かるのは、仮定した日数で割った平均の伸びで、実際に何日かかったかではない。

観察としては、畑や鉢で雌花の下の子房を確かめる方法がある。咲いた日にすでにトゲのある小さな実がついていることは、島根県のコラムの記述と照らして確かめられる[4]。

資料としては、収穫の目安や栽培管理を山梨県の資料[1]と佐賀県の成果情報[2]で、巻きひげの力学はGerbodeらの論文(Science 2012)とその報道記事[8]で、それぞれ原典に当たれる。この記事は論文の要旨と報道記事に基づく。家では、巻きひげのらせんと逆転点を観察するのが手軽である。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

出典について:県の栽培資料、国の食品成分表、研究機関のページ、論文の要旨と報道記事を使った。何に使ったかは、それぞれの項目の最後に書いている。

  1. 山梨県 農業技術情報(栽培資料)。https://www.pref.yamanashi.jp/documents/122569/hanndayori5.pdf (収穫の目安の日数と長さ、収穫の頻度について)
  2. 九州沖縄農業研究 成果情報「午後高温・夕方急速降温管理」(佐賀県)。https://www.naro.go.jp/karc/prefectural_results/files/28_5_03.pdf (開花13日後の果実長と、温度管理による肥大の促進について)
  3. 埼玉県 農産物ページ「きゅうり」。https://www.pref.saitama.lg.jp/b0903/hikinonousanbutu/20kyuuri.html (花粉がなくても肥大する性質、つるの伸び、収穫しない場合について)
  4. 島根県 中山間地域研究センター コラム。https://www.pref.shimane.lg.jp/admin/region/kikan/chusankan/column/column24/column1208/20120831.html (花の裏の小さな実について)
  5. コトバンク「キュウリ」(日本大百科全書)。https://kotobank.jp/word/%E3%82%AD%E3%83%A5%E3%82%A6%E3%83%AA (雌花と雄花のつき方について)
  6. 埼玉県 テクノスコープ(農業技術)2015年8月号。https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/63952/201508techno.pdf (日長・温度と雌花・雄花の出やすさについて)
  7. 文部科学省 食品成分データベース「きゅうり 果実 生」。https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=6_06065_7 (可食部の水分について)
  8. Harvard Gazette「Clues in the cucumber's climb」(2012年)。https://news.harvard.edu/gazette/story/2012/08/clues-in-the-cucumbers-climb (巻きひげの巻き方とばねの働き、Gerbodeらの論文 Science 337:1087 の紹介。英語)
  9. 基礎生物学研究所 植物辞典ブログ。https://www.nibb.ac.jp/plantdic/blog/?p=59 (巻きひげが巻く仕組みの別の説について)
  10. 東北農業研究 59(2006), p.207(福島県の夏秋キュウリの単為結果性について)。 (品種による性質の違いについて。ページの存在は未確認のため書誌のみ)

なおした ところ

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