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ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

肌はだが かゆいのは、せんたくの 洗剤せんざいの せい?

肌のかゆみは洗剤のせいなのか ── 皮膚科の研究で、言えることと言い切れないこと

衣類に残る洗剤と皮膚症状 ── 接触皮膚炎の頻度(738人中5人)と、冬の乾燥を調べた2003年の日本の研究

分野:からだ

せんたくした 服を きて、肌はだが かゆく なった。そんな とき、「洗剤せんざいが のこって いるのかな」と 思う 人は 多いです。ところが、洗剤せんざいの アレルギーが あった人は、しらべた 738人の うち 5人でした。

では、かゆみの 本当の わけは なんでしょう。皮膚ひふ科の 研究を 見ると、分かって いる ことと、まだ 言えない ことが 分かります。

洗濯した服を着て肌がかゆくなると、洗剤の残りを疑う人は少なくありません。ところが、洗濯洗剤でパッチテストをした738人のうち、アレルギー反応の可能性があったのは5人、0.7%でした。

それでも、洗剤を替えただけで冬の乾燥が軽くなった人たちの報告もあります。この二つは、どう両立するのでしょうか。皮膚科の研究とガイドラインから、分かっていることと言い切れないことが分かります。

洗濯洗剤によるアレルギー性接触皮膚炎は、皮膚科の総説では頻度がかなり低いとされる。洗剤の水溶液でパッチテストをした738人のうち、アレルギー反応の可能性があったのは5人(0.7%)にとどまる[3]。

一方、日本には、洗剤を替えてアトピー性皮膚炎の冬の乾燥が軽くなったという2003年の報告もある[1]。頻度の低いアレルギーと、衣類に残る洗剤の影響は、別の話なのか。研究の設計と限界を踏まえ、分かっていることと、まだ言えないことを整理する。

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1. 洗剤せんざいの アレルギーは、どのくらい いるの?

1. 「洗剤のせい」は、どのくらい当たっているのか

1. 洗濯洗剤のアレルギー性接触皮膚炎はどれほど多いのか

お父さんや お母さんが「この 洗剤せんざい、はだに あわないかも」と 言う ことが あります。たしかに そう 思いたく なります。

むかし、北アメリカの 皮膚ひふ科の 先生たちが 調べました。738人の 人に、洗剤せんざいを 水で うすめた ものを はだに はって、はんのうを 見ました。アレルギーの はんのうが あったかも しれない 人は、5人でした[3]。

5÷738を 計算すると、0.7パーセントです。しらべた 738人の 中では、100人に 1人も いませんでした。

ただし、これは「アレルギー」の 数です。かゆみの わけが アレルギーだけとは かぎりません。

738人の検査で、5人

洗濯洗剤が肌に合わないと感じる人は多く、洗剤の残りが原因だと考える人もいます。皮膚科の総説には、洗剤でアレルギー反応が起きるかを調べた検査が紹介されています。1990年代に北米の接触皮膚炎研究班が、粉末や液体の洗濯洗剤を水で薄めたものを使い、738人にパッチテストをしました。アレルギー反応の可能性があったのは5人です[3]。

5を738で割ると約0.68%で、約0.7%という報告の数字と合います。この総説は、洗濯洗剤によるアレルギー性接触皮膚炎の頻度はかなり低いとまとめています[3]。ただし、5人という数は検査を受けた738人の中の結果で、一般の人全体の割合とは限りません。

この数字が答えているのは「アレルギー」だけ

注意したいのは、0.7%が刺激による肌荒れの割合ではないことです。パッチテストで見たのはアレルギー反応で、肌への刺激は別の話になります。では、アレルギーが少ないなら、洗剤が肌荒れの原因になることはないのでしょうか。

パッチテストは、疑わしい物質を薄めて皮膚に貼り、一定時間後の反応を見る検査だ。1990年代の北米接触皮膚炎研究班の調査では、粉末・液体の洗濯洗剤の水溶液で738人を検査し、アレルギー性のパッチテスト反応の可能性があったのは5人(0.7%)だった[3]。5/738は約0.68%で、報告値と一致する。

2023年の総説(Cutis)はこの結果などをもとに、洗濯洗剤を一般的なアレルギー性接触皮膚炎の原因とはみなしにくいと論じる[3]。ただし0.7%は「アレルギー」の頻度であり、刺激による皮膚炎の頻度ではない。また、検査に来た人の集まりでの数字なので、一般の人全体の割合とは限らない。では、洗剤は肌と無関係なのか。次の章で、アレルギーとは別の筋道を見る。

2. かゆみは、アレルギーだけじゃ ないの?

2. アレルギーでなくても、洗剤が肌に作用することはあるのか

2. 刺激性とアレルギー性は、見た目で区別できない

肌はだが あかく なったり、かゆく なったり する わけには、アレルギーと「しげき」が あります。ほかにも わけは あります。

洗剤せんざいには、よごれを おとす 「界面活性剤かいめんかっせいざい」という ものが 入って います。この ような せいぶんは、肌はだを しげきする ことが あると して 知られて います[3]。

こまった ことに、アレルギーの 肌はだあれと、しげきの 肌はだあれは、見ただけでは 分からない ことが あります[3]。だから 皮膚ひふ科の 先生は、ほかの 病気の かのうせいも 考えて、くわしく 調べます。

刺激という、もう一つの道

肌がかゆくなる道すじは、大きく二つに分けられます。体の免疫が反応するアレルギー性と、物質の刺激で起こる刺激性です。総説は、洗剤に含まれる界面活性剤や乳化剤が、刺激物として知られていると述べています[3]。

見た目では、見分けられないことがある

厄介なのは、この二つが、皮膚の中で起きていることはちがうのに、見た目では区別できないことがある点です。そのため総説は、症状を見たとき、洗剤の影響だけでなく、衣類の素材による皮膚炎やアトピー性皮膚炎など、ほかの診断も考えるよう勧めています[3]。

つまり「洗剤のせいかも」という感覚は、たとえ洗剤が犯人でなくても自然に生まれます。肌の不調の本当の理由は、症状を見ただけでは決めにくいのです。それなら、洗剤の影響を調べた研究は、どうやって洗剤との関係を探ったのでしょうか。

接触皮膚炎には、免疫反応が関わるアレルギー性と、物質が皮膚を直接傷める刺激性がある。Cutis の総説は、界面活性剤や乳化剤が既知の刺激物であることを指摘し、病理学的にはちがうこの二つが、臨床像では区別できないことがあると述べる[3]。

この性質は、診断と研究の両方を難しくする。症状だけでは原因を特定できないため、総説は、テキスタイル皮膚炎やアトピー性皮膚炎など鑑別診断も検討するよう勧める[3]。すると、前章の「アレルギーは少ない」という数字だけで、洗剤の影響を否定することもできない。刺激性は、パッチテストで見たアレルギー反応には入らないからだ。では、衣類に残る洗剤の影響を、実際に調べた研究はあるのか。

3. 洗剤せんざいを かえたら、冬の はだが らくに なった?

3. 洗剤を替えたら、冬の乾燥が軽くなった研究

3. 桐山らの研究(2003年)── 洗剤の替え方と、対照群のない限界

日本で、こんな 研究が ありました。冬に はだが かわきやすい アトピーせい皮膚ひふえんの 人、148人が きょうりょくしました[1]。

いつもの 洗剤せんざいから、しげきが 少ないと されて いる 洗剤せんざいに かえて、2しゅうかん せんたくして もらいました[1]。

おなかや せなかなど、体の まんなかが かわいて いた 人は、148人の 78パーセントでした。その 76パーセントで、かわきが らくに なりました。わるく なった 人は いませんでした[1]。

けれども、この 研究は 洗剤せんざいを かえた 人だけを 見ています。ほかの 理由で よく なった かのうせいも あり、「洗剤せんざいの せい」と は 言いきれません。

148人が協力した、2週間の洗濯

2003年、桐山らは、冬に乾燥が悪化しやすいアトピー性皮膚炎(湿疹やかゆみをくり返す皮膚の病気)の人148人の協力を得て、洗濯の仕方を変えてもらいました。ふだんの陰イオン系(マイナスの電気を帯びやすい成分を使ったもの)の洗剤から、非イオン系(電気を帯びない成分を使ったもの)で添加物を減らした洗剤へ替え、2週間続けたのです[1]。

148人のうち、胸やおなか、背中などに乾燥肌があったのは78%です。計算すると約115人になります。その76%で、乾燥が著しく、または中等度に改善しました。悪化した人はいませんでした[1]。

研究の著者の考えと、残る疑問

著者は、冷たい水道水で洗う場合、綿の下着に残る洗剤が、冬の乾燥の悪化に重要な役割を果たしていると結論しました[1]。ただ、この研究には、洗剤を替えなかった人たちとの比べっこがありません。洗剤以外の理由で改善した可能性は、この形では切り分けられません。この報告は、洗剤の残りを疑う有力な手がかりですが、因果を決める証拠ではないのです。

桐山らは、冬のアトピー性皮膚炎の患者148人を対象に、洗濯を通常の陰イオン系洗剤から非イオン系・添加物低減の洗剤へ2週間切り替える介入を行った(J Dermatol 2003)[1]。体幹の乾燥肌が78%(約115人)にあり、その76%(約88人)で乾燥が著明または中等度に改善し、悪化例はなかった。

著者は、冷たい水道水で洗う場合に綿の下着に残る洗剤が、冬の乾燥の悪化に重要な役割を果たすと結論した[1]。ところが、この研究は洗剤を替えなかった対照群を持たない。季節の進行、保湿剤の併用など、洗剤以外の要因を切り分けられないため、洗剤の残りが原因と断定はできない。患者数は、二次的な記述では115人とするものもあり、ここでは要旨の148人に従った。

つまりこの研究は、「洗剤を替えると冬の乾燥が軽くなる人が多かった」という観察を示すにとどまる。では、洗剤の何が、どれだけ衣類に残るのか。成分ごとの残り方を調べた研究を次に見る。

4. 手で あらうのと、せんたくきでは ちがう?

4. 洗濯機洗いと手洗いで、洗剤の成分は残り方がちがうのか

4. 防腐成分の残留量 ── 洗濯機洗い・すすぎ2回・手洗いの比較

洗剤せんざいには、かおりや、くさりにくく する せいぶんも 入って います。これらが 服に どれだけ のこるかも、調べられて います。

ある ぼうふの せいぶんは、せんたくきで あらった 服では、はかれる りょうよりも 少なかったと いいます。手で あらった 服では、多い ときで 0.5ppmが 見つかりました[3]。

せんたくきで すすぎを 2回に しても、この せいぶんの りょうは ひくいか、見つかりませんでした[3]。

ただし、これは ぼうふの せいぶんの 話です。よごれを おとす 界面活性剤かいめんかっせいざいが どれだけ のこるかは、この 研究では はかって いません。

洗濯機洗いでは、検出限界未満

洗剤には、香料のほか、洗剤が傷まないようにする防腐成分も入っています。総説によると、イソチアゾリノンという防腐成分の一つMIは、洗濯機で洗った衣類からは検出限界の0.5ppm未満でした。手洗いした衣類では、最大0.5ppmが見つかっています[3]。このため総説は、ふだんの洗濯機洗いでは、香料や防腐成分は、臨床的に問題にならない程度まで下がる可能性が高いと述べています。手洗いのほうが、残りやすいと考えられています[3]。

すすぎ2回の効果は、この成分では分からない

引用された研究には、洗濯機洗い、柔軟剤あり、すすぎ2回といった条件もありました。洗濯して干したあとの布に残る防腐成分は、どの条件でも低いか、検出されませんでした[3]。つまり、すすぎを増やしたことによる差は、この成分では示されていません。

ここで注意したいのは、これが防腐成分の話であって、界面活性剤そのものの残りや、肌荒れへの影響を測った結果ではないことです。「すすぎ2回で肌トラブルが減る」とは、この資料からは言えません。

総説は、洗濯洗剤に含まれる香料やイソチアゾリノン系の防腐成分は、通常の洗濯機洗いで臨床的に問題にならない濃度まで低下する可能性が高いと述べる。メチルイソチアゾリノン(MI)は、洗濯機洗いでは検出限界の0.5ppm未満、手洗いの衣類では最大0.5ppmだった。この測定では、手洗いのほうがMIが多く見つかった。ただし、これだけでは皮膚炎の危険度まで比べられない[3]。

引用された研究では、標準の洗濯機洗い、柔軟剤の使用、すすぎ2回のいずれの条件でも、乾燥後の布のMI・MCI・BITの濃度は低いか検出されず、布の種類や洗い方による差は目立たなかった[3]。この結果は、すすぎ回数を増やしても差が出なかった、ということにすぎない。測られたのは防腐成分であり、前章で見た刺激性に関わる界面活性剤の残量や、肌症状との量的関係は、この資料の範囲に含まれない。よって、この節を、すすぎ回数が肌に影響するか否かの根拠には使えない。

5. 皮膚ひふ科の 先生の きまりには、なにが 書いて あるの?

5. 皮膚科のガイドラインは、すすぎと洗剤をどう扱っているか

5. 日本皮膚科学会のガイドライン2021 ── 体洗いの「すすぎ残し」と衣類の洗剤

日本皮膚ひふ科学会は、アトピーせい皮膚ひふえんの 手引きを 作って います。その 中に、シャンプーや せっけんの すすぎのこしや、つかいすぎで、肌はだが しげきを うける ことが あると 書かれて います[2]。

せっけんで 体を あらう ときは、あつすぎない 38から 40度の お湯で、よく すすぐように すすめて います[2]。

あかちゃんの ところには、せっけんや 服の 洗剤せんざいで かぶれて いる ことが あるので、気を つけるように 書かれて います[2]。

ただ、手引きの 問いの ひとつは「せっけんなどで 体を あらうのは 役に 立つか」で、服の 洗剤せんざいの 問いでは ありません[4]。

体を洗う製品の「すすぎ残し」

日本皮膚科学会のアトピー性皮膚炎診療ガイドライン2021は、シャンプー、リンス、石けんのすすぎ残しや、使いすぎによって刺激性皮膚炎が起こることがあるとして、適切な洗い方の指導が大切だと述べています[2]。また、乾燥が強い、刺激が強いときは、石けんの使用を最小限にし、38〜40℃の熱すぎない湯で十分にすすぐこと、脱脂力が制御された洗浄剤を選ぶことを勧めています[2]。

衣類の洗剤が出てくる場所

乳児については、石けん、沐浴剤、衣類の洗剤などによる接触皮膚炎を起こしていることがあるので注意すると書かれています[2]。ただし、すすぎ残しの記述は体を洗う製品についてのもので、衣類の洗剤とは文脈が別です。ガイドラインが立てている問いの一つ(CQ28)も、「石鹸を含む洗浄剤の使用は管理に有用か」で、衣類洗剤を直接の対象にしたものではありません[4]。

日本皮膚科学会のアトピー性皮膚炎診療ガイドライン2021は、シャンプー・リンス・石けんのすすぎ残しや過度の使用が刺激性皮膚炎を誘発しうるとして、適切な洗浄方法の指導を重視する[2]。皮膚の乾燥や刺激が強い場合には、石けんの使用を最小限にし、38〜40℃の湯で十分にすすぐこと、脱脂力が制御された洗浄剤を選ぶことを述べる[2]。

衣類の洗剤に触れるのは、乳児の項で、日常使う石けん・沐浴剤・衣類の洗剤などによる接触皮膚炎に注意する、という文脈だ[2]。このためガイドラインは、衣類に残る洗剤とアトピー性皮膚炎の悪化の関係を、独立した問いとして扱っているわけではない。CQ28も「石鹸を含む洗浄剤の使用は管理に有用か」という、体を洗う製品の問いである[4]。体を洗う製品での「すすぎ残し」への警戒を、そのまま衣類に当てはめることもできない。

桐山らの研究(第3章)は、衣類の洗剤に関する日本の臨床報告の数少ない手がかりで、対照群がない。ここまでの資料を並べると、衣類の洗剤の残りと皮膚症状の量的な関係は、人での対照試験で直接示された段階にはない、というのが妥当な読み方になる。

6. 肌はだが かゆい とき、どう する?

6. 皮膚科に行くとき役立つ、洗濯と肌の記録

6. 因果を絞りこむための記録 ── 洗剤・季節・症状の変化を日付で残す

ここまでの 話で 分かった ことは、「洗剤せんざいの せいだ」とも、「ぜんぜん かんけいない」とも 言い切れない、という ことです。

もし 肌はだが かゆい 日が つづいたら、おうちの 人に 言って、皮膚ひふ科に 行きましょう。そのとき、「いつから かゆいか」「どこが かゆいか」「洗剤せんざいを かえたか」を 話せると、先生は げんいんを さがしやすく なります。

おうちの 人と いっしょに、カレンダーに かゆい 日に しるしを つける ことも できます。洗剤せんざいを かえた 日も 書いて おくと、くらべられます。

洗剤の残りが原因かどうかは、症状を見るだけでは決めにくいことを、第2章で見ました。皮膚科では、ほかの診断も考えて調べます[3]。肌の症状が続くときや強いときは、洗剤を替えて様子を見る前に、まず皮膚科の医師に相談してください。受診するときに役立つのが、家庭での記録です。

カレンダーに、かゆみが出た日と場所、洗剤や柔軟剤を替えた日、手洗いした衣類があった日などを書いておきます。かゆみが洗濯の日と重なるのか、季節の乾燥と重なるのかが、後から見て考えやすくなります。

ここで書いた記録は、洗剤が原因かどうかを自分で決めるためのものではありません。皮膚科の先生に、状況を正確に伝えるためのものです。気になる症状があるときは、家の人に話して受診してください。

洗剤の箱や袋の表示を見て、製品名や使った量の目安を記録に添えておくと、あとで皮膚科の先生に説明しやすくなります。

ここまでの資料から言えるのは、洗濯洗剤のアレルギーは検査では多くなく(5/738)、一方で冬の乾燥を洗剤の切り替えで軽くした日本の報告もある(対照群なし)、という二つの事実だ。両者は、アレルギー性と刺激性の区別、そして成分ごとの残り方の違いを考えると、矛盾しない。ただし、衣類に残る界面活性剤の量と肌症状の関係を直接示した対照試験は、ここで使った資料の範囲には見当たらず、因果は断定できない。

因果を絞り込む材料として、家庭でできる記録がある。かゆみの出た日・部位、洗剤・柔軟剤を替えた日、手洗いした衣類の有無、季節(暖房・外気の乾燥)などを日付で残すと、洗濯との重なりを後から検討できる。この記録は、受診時に医師へ状況を伝える補助で、自己診断のためではない[3]。

原典に当たるなら、Cutis の総説は洗剤中の成分と接触皮膚炎の研究を一覧でき、桐山らの報告(PubMed 14684951)は要旨が公開されている。日本皮膚科学会のガイドラインは、体洗いの項と乳児の項を読み比べると、どこまでが衣類洗剤の話なのかが分かる。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

この記事で使った資料です。洗剤と皮膚症状の関係は、研究ごとに調べた対象や方法が異なるため、記事中では出どころを添えています。

  1. Kiriyama T, Sugiura H, Uehara M. Journal of Dermatology 2003;30(10):708-712(PubMed 14684951)。 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/14684951 (洗剤を替えた研究の人数・結果・結論)
  2. 日本皮膚科学会「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2021」。 https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/guideline/ADGL2021_220216.pdf (すすぎ残し・すすぎの湯の温度・乳児の接触皮膚炎)
  3. Cutis 2023;111(4)「Is Laundry Detergent a Common Cause of Allergic Contact Dermatitis?」。 https://cdn.mdedge.com/files/s3fs-public/CT111004172.pdf (738人のパッチテスト・防腐成分の残り・刺激性とアレルギー性)
  4. Minds ガイドラインライブラリ「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2021」。 https://minds.jcqhc.or.jp/summary/c00694/ (CQ28の問いの範囲)

なおした ところ

更新履歴

更新履歴(改版の記録)

  •  初版を公開。
  •  高学年版の専門語を説明し、症状が続く場合は洗剤を替える前に医師へ相談する注意を加えた。研究の人数と割合は原典で再確認できないため、数値を変更していない。

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