1. おなじ ゲームなのに、数が ちがうのは なぜ?
1. 同じゲームなのに、表によって本数が違うのはなぜか
1. 「販売本数」の表は、数える範囲を表ごとに決めている
すきな ゲームが、なんぼん うれたかを しらべて みます。ところが、のっている ページに よって、数が ちがう ことが あります。
まちがいが あるのでは ありません。「ダウンロードで 買った 分も 数えるか」「世界ぜんぶか、日本だけか」を、表ごとに きめて いるからです。
まず、いちばん はっきり 書いて ある ところを 見て みましょう。
好きなゲームが何本売れたかを調べると、サイトや記事によって数字が違うことがあります。どれかが間違っているというより、各表が「何を数えるか」を決めていて、その範囲が違うためです。
この記事では、数え方を自分で明記している資料を順に見ます。まず、注記がいちばんはっきりしている任天堂の表からです。
同じソフトでも、公表される数字が資料によって違う。理由は、表ごとに「何を1本と数えるか」「どの地域・どの期間を対象にするか」を決めているからで、数字の優劣ではなく数える範囲の違いだ。
注記を読む限り、この違いは各社・各媒体が自分で書いている。まず、注記が最も具体的な任天堂のIR資料から確認する。
2. 任天堂の 表には、どんな ことが 書いて ある?
2. 任天堂の表は、ダウンロード版もかぞえている
2. 任天堂のIR資料は、ダウンロード版と同梱分を明記して集計している
任天堂の ホームページには、ソフトが 世界で なんぼん うれたかの 表が あります。その 下の 注記に、「ダウンロードで 買った 分の 数も ふくめます」と 書いて あります[1]。
ゲームの 本体に セットで ついてきた 分も、数に 入って います[1]。
もうひとつ、おもしろい きまりが あります。Switch 2 Edition という ソフトは、お店で 買う 箱の 分は「Switch 2 の ソフト」の ところに、ダウンロードの 分は「Switch の ソフト」の ところに 入れる、と きめて あります[1]。
これは 表を わける ためのきまりです。どちらが よく 売れたかを しめす ものでは ありません。
注記に書いてある数え方
任天堂のIRページには、主要タイトルの全世界の累計販売数量が載っています。注記には、ダウンロード版の販売数量も含めること、ハードウェアに同梱して売った数量も含めることが明記されています[1]。2026年6月末時点のページでの記載です。
どの欄に入れるかも決まっている
Nintendo Switch 2 Editionのソフトは、パッケージ版がSwitch 2ソフトに、ダウンロード版がSwitchソフトに入ると注記にあります[1]。同じ「Edition」でも、買い方で入る欄が分かれる、という数え方のルールです。
これは表の分類の話で、どちらがよく売れたかを示す話ではありません。
任天堂のIR「主要タイトル販売実績」は、全世界の連結累計販売数量を載せ、注記で、ダウンロード版の数量とハードウェア等に同梱して販売した数量を含めると明記する(2026年6月末時点)[1]。したがってこの表の「本数」は、店頭のパッケージだけの数字ではない。
注記には分類のルールもある。Nintendo Switch 2 Editionソフトは、パッケージ版をSwitch 2ソフトに、ダウンロード版をSwitchソフトに含める[1]。これは機種別の欄への振り分けを決める規則で、売れ方の優劣を意味しない。同じタイトルでも、欄ごとの数字は購入方法の内訳で変わりうる。
この表がダウンロード版を数えるなら、店のランキングはどうなのか。次の章で、国内の代表的な週間ランキングの注記を読む。
3. おみせの ランキングは、なにを 数えて いる?
3. 店のランキングの数字は、何を足し合わせたものか
3. ファミ通の週間ランキングの推定販売本数は、何を合算するか
こんどは、日本の ゲームの 本「ファミ通」の、1しゅうかんごとの ランキングです。ここには「すい定 はんばい本数」と いう 数が のって います。
この 数は、お店で 売る 箱の ソフトと、お店で 買う ダウンロードカード、ゲームの 本体に はじめから 入って いる ソフトを、ぜんぶ 足した もの、と 書いて あります[2]。
注記には、この 3つが 書かれて います。
ファミ通の 20年ぶんの ランキングは、箱の ソフトだけを 数えて います。1い は『あつまれ どうぶつの森』で、802万本でした[3]。
でも、これを 任天堂の 表の 数と くらべては いけません。数える 国も、期間も、ダウンロードを 入れるかも、ちがうからです。
ファミ通の週間ランキングの注記
ファミ通の週間ランキングの推定販売本数は、パッケージソフト、ダウンロードカード、本体プリインストール版を合わせたものだと注記されています[2]。ダウンロードカードは、店で買うカードです。
注記が挙げているのはこの3つです。店を通さずにダウンロードで買う分は、挙がっていません。ただし、含まないと書いてあるわけではないので、「入るものの列挙」として読むのが安全です。
20年分のランキングは、パッケージ版が対象
『ファミ通ゲーム白書2025』の紹介記事では、過去20年のソフト売上ランキングはパッケージ版が対象で、1位は『あつまれ どうぶつの森』の802万本、2位は『New スーパーマリオブラザーズ』の643万本、3位は『マリオカート8 デラックス』の616万本です[3]。
任天堂のIRの世界累計は、地域も期間もダウンロード版の扱いも違うため、この数字とそのまま並べて比べることはできません。
ファミ通.comの週間ランキング記事は、推定販売本数を「パッケージソフトおよびダウンロードカード、本体プリインストール版を合算したもの」と注記する[2]。ダウンロードカードは店頭で買うカードで、注記が挙げるのはこの3種である。店を通さないダウンロード購入が入るかは、注記には現れない。ただし「含まない」と書かれているわけでもないため、含む・含まないを断定せず、挙がっている範囲だけを読むのが妥当だ。
20年分のランキングも同じ考え方で読める。『ファミ通ゲーム白書2025』の紹介記事によれば、過去20年のソフト売上ランキングはパッケージ版が対象で、『あつまれ どうぶつの森』802万本、『New スーパーマリオブラザーズ』643万本、『マリオカート8 デラックス』616万本が上位に並ぶ[3]。任天堂IRの世界累計とは、対象地域・期間・ダウンロード版の扱いが異なるため、直接の比較はできない。
では、パッケージに対象を絞った表だけで、ゲーム会社の売れ行きを語るとどうなるか。次は、デジタルの比率が極端に高いカプコンの数字を見る。
4. うれた ゲームの 93%が、ダウンロードの 会社が ある
4. 売れた本数の93%がデジタル販売の会社がある
4. カプコンの販売本数は93.0%がデジタルで、パッケージ中心の集計では全体が見えない
カプコンは、2026年3月までの 1年間に 5907万本を うりました。その 内わけは、ダウンロードなどの デジタルが 5493万本、箱の ソフトが 413万本です[4]。
100本の うち、デジタルが 93本、箱が 7本、という 見方が できます。たして 5906に なるのは、万本の 下の けたを まるめて いるからです。
カプコンの 公式の 一覧にも「ダウンロードの 数には、いろいろな デジタルで 売った 本数を ふくむ」と 書いて あります[5]。『モンスターハンター:ワールド』は 2240万本です[5]。
お店の ランキングだけを 見て いたら、この 大きな 数は 見えません。
5907万本のうち、93%はデジタル
カプコンの2026年3月期の販売本数は5907万本で、内訳はデジタル販売5493万本(93.0%)、パッケージ413万本(7.0%)と報じられています[4]。足して5906万本になるのは、万本未満を丸めているためです。次の期の予想はデジタル6200万本、パッケージ約300万本と伝えられています。
カプコンの公式ミリオンセラー一覧(2026年6月30日時点)の注記には、「DL(ダウンロード)には、各種デジタル販売本数が含まれています」とあります[5]。ここに載る『モンスターハンター:ワールド』は2240万本です。
パッケージ中心の集計では見えない部分
ダウンロード版を一切数えない集計だけでは、このゲーム会社の販売の大部分が見えにくい、ということになります。
カプコンの2026年3月期の販売本数は5907万本で、デジタル5493万本(93.0%)、パッケージ413万本(7.0%)と報じられている[4]。5493+413は5906で端数が合わないが、万本単位の丸めによる。次期の予想はデジタル6200万本・パッケージ約300万本とされる。
カプコンIRのミリオンセラー一覧(2026年6月30日時点)は、注記で「DL(ダウンロード)には、各種デジタル販売本数が含まれています」と述べる[5]。『モンスターハンター:ワールド』は2240万本(アイスボーン マスターエディションを含めると3040万本)である。数字の桁には注意がいる。要約記事は単位を落としやすい。
こうした数字の比率は、他社でも開示されることがある。ただし割合の分母が何かは、読む側が確かめる必要がある。最後の章で考える。
5. 「9わり」「82%」と 見たら、なんの わりあいか たしかめよう
5. 「デジタル比率」を見たら、何の割合かを確かめる
5. 比率の分母は本数か金額か ── 数字の注記を読む習慣
ソニーも、PS4と PS5の ゲームソフトの デジタルの わりあいが 82%だった、と 発表した と つたえられました(2026年度の はじめの 3か月間)[7]。
この 82%は、ソニーの 資料の 注記で、デジタルで 売れた 本数を、ソフト ぜんぶの 本数で わった もの、と 書いて あります[6]。お金の わりあいでは ありません。
数を 見たら、「なにを 数えた 数かな」を さがします。それが、数字を 正しく 読む 近道です。
ソニーが、PS4・PS5ゲームソフトのデジタル版比率を82%と開示したと報じられました(2026年度第1四半期、前年同期は83%)[7]。
この比率は、ソニーの決算補足資料の注記で「デジタル販売本数÷フルゲームソフト総販売本数」と定義されています[6]。金額の割合ではありません。本数と金額は別の数字です。数字を見たら、まず「何を数えた数か」を探す。それが、注記の読み方です。
ここまで見てきたとおり、同じ「売れた」でも、ダウンロード版を数える表も、パッケージ中心に数える表もあります。違いは注記に書かれています。
ソニーは、PS4・PS5ゲームソフトのデジタル版比率が82%(前年同期83%)と開示された、と報じられた(2026年度第1四半期)[7]。補足資料の注記は、この比率を「デジタル販売本数÷フルゲームソフト総販売本数」と定義しており、分母は金額でなく本数である[6]。本数と金額は別の指標で、片方の数字を他方と並べて論じることはできない。
この記事で見た3つの資料は、数え方が異なる。任天堂IRはダウンロード版と同梱分を含む全世界の累計を、ファミ通の週間ランキングはパッケージ・ダウンロードカード・本体プリインストール版の合算を、カプコンIRはデジタルを含む本数を載せる[1][2][5]。数字を比べる前に、注記で何を数えた表なのかを確かめる。
6. すきな ゲームの 注記を、さがして みよう
6. 好きなゲームの「注記」を探してみる
6. 出口 ── 資料の注記を自分で読む
おうちの 人と いっしょに、パソコンか タブレットで、すきな ゲームの 会社の ホームページを ひらいて みましょう。「IR」という ページに、売れた 本数の 表が ある ことが あります。
表の 下の 小さい 字を 読みます。「ダウンロードの 分を ふくむ」と 書いて あるかな? 見つかったら、ほかの 会社の 表と くらべて みましょう。
もっと 知りたく なったら、任天堂や カプコンの ホームページの IRを 見て みてください。
しらべた もとの じょうほう
参考にした情報源
参考にした情報源と、その使い方
出典について:任天堂・カプコンの公式IRページ、ファミ通.comの記事、報道記事を使った。何に使ったかは、それぞれの項目の最後に書いている。
- 任天堂 IR「主要タイトル販売実績」。https://www.nintendo.co.jp/ir/finance/software/index.html (数え方の注記、Switch 2 Editionの扱い)
- ファミ通.com 週間販売ランキング記事(2024-03-14)。https://www.famitsu.com/news/202403/14337278.html (推定販売本数の注記)
- ファミ通.com「ファミ通ゲーム白書2025」紹介。https://www.famitsu.com/article/202508/49165 (パッケージ版20年ランキング)
- 電ファミニコゲーマー カプコン決算記事(2026-05-14)。https://news.denfaminicogamer.jp/news/260514k (カプコンの販売本数の内訳)
- カプコン IR「ミリオンセラータイトル」。https://www.capcom.co.jp/ir/finance/million.html (DLの数え方の注記、モンスターハンター:ワールドの本数)
- ソニー 2026年度第1四半期 決算補足資料。https://www.sony.com/ja/SonyInfo/IR/library/presen/er/pdf/26q1_supplement.pdf (デジタル版比率の定義の注記)
- Game*Spark ソニー決算(2026-07-31)。https://www.gamespark.jp/article/2026/07/31/170014.html (PS向けソフトのデジタル版比率)
なおした ところ
更新履歴
更新履歴(改版の記録)
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