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ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

緊急きんきゅう地震じしん速報そくほうの もとに なった かんがえは、むかし「鐘かねを ならす」ことだったの?

緊急地震速報より150年以上前に、「電信で鐘を鳴らす」案があった ── 数秒前の知らせは、どう作られてきたか

1868年の「電信で鐘を鳴らす」案から緊急地震速報へ ── P波を使う早期警報の系譜、ユレダス、観測網、限界と改良

分野:技術

いまから 150ねん いじょう まえの 1868ねん、しんぶんに「じしんを ちかくで みつけて、鐘かねを じどうで ならそう」という あんが のりました。でも、この あんは かたちに なりませんでした。

ゆれが くる まえに しらせる なんて、どう やって できるのでしょう。緊急きんきゅう地震じしん速報そくほうの もとに なった かんがえかたと、だれが どんな ものを つくり、どこが むずかしいのかが わかります。

緊急地震速報より150年以上前の1868年、アメリカの新聞に「震源の近くで地震を見つけ、電信で自動的に鐘を鳴らして知らせる」という案が載りました[3]。この案は実現しませんでした。

揺れが来る前に知らせるという発想は、どのように形になっていったのでしょうか。P波を使う考え方、新幹線のユレダス、全国の地震計、そして「間に合わない場所がある」という限界と改良までが分かります。

1868年11月3日付のサンフランシスコの新聞に、震源近くで地震を検知し、電信で自動的に鐘を鳴らして知らせる案が載った。中村豊の概説は、これを「最初の構想」として紹介する[3]。案は実現せず、約100年後の1972年に、東京向けの「10秒前検知システム」が提案された。

発想が同じでも、実際に知らせるには何が要るのか。P波の性質、国鉄のユレダス、全国の観測網と自動計算、震源近くには原理的に間に合わない限界、そして後年の改良までが分かる。

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1. 150ねん まえの あんは、なぜ うまく いかなかったの?

1. 1868年の新聞に載った案は、なぜ形にならなかったのか

1. 1868年の構想と1972年の「10秒前検知」

1868ねんの しんぶんに、いがくの 博士はかせが かいた あんが のりました。じしんが おきた ばしょの ちかくで ゆれを みつけて、電信でんしんで しらせ、鐘かねを じどうで ならす、という ものです[3]。

この あんは、じっさいには つくられませんでした。それから 100ねんほど たった 1972ねんに、こんどは 日本の 博士はかせたちが、東京の ために「10びょう まえに みつける しくみ」を かんがえました[3]。

「ゆれる まえに しらせる」という ゆめは、ずいぶん 長く、あたためられて いたのです。では、ゆれを 先に みつけるって、どういう ことでしょう。

1868年11月3日付のサンフランシスコの新聞に、J.D.クーパー医学博士の案が載りました。震源の近くで地震の発生を見つけ、電信を使って、自動的に鐘を鳴らして知らせるというものです。中村豊さんの概説は、これを「最初の構想」として紹介する案としています[3]。

案は実現しませんでした。約100年後の1972年には、伯野元彦博士らが、東京向けの「10秒前検知システム」を提案しています[3]。なお、この概説の著者はユレダス関連の会社の人なので、開発の経緯は「こう紹介されている」という位置づけで読むのがよさそうです。

「揺れの前に知らせる」という考えは、100年以上、人の頭の中にありました。では、その「前」はどこから生まれるのでしょうか。

1868年11月3日付の San Francisco Daily Evening Bulletin 紙に、J.D.クーパー医学博士が、震源近傍で地震を検知し、電信で自動的に鐘を鳴らして知らせる案を寄せた。中村豊の概説は、これを「最初の構想」として紹介している[3]。案は実現しなかったという。

約100年を経た1972年、伯野元彦博士らが東京向けの「10秒前検知システム」を提案した[3]。2つの案に共通するのは、「震源に近い場所で先に検知し、遠い場所へ先回りして知らせる」という構図である。

ただし、著者の中村はユレダス関連企業の関係者であり、開発史の評価は「と紹介されている」という強さで受け取るべきだろう。では、先回りを可能にする「先に届くもの」とは何か。

2. ゆれを「先に」みつけるって、どういうこと?

2. 強い揺れの前に、弱い波が先に着く

2. P波とS波の到達差を、警報の猶予に変える

じしんの ゆれは、2しゅるいの なみで つたわります。さきに つくのが P波、あとから くるのが S波です。ゆれが つよいのは、S波の ほうです[1]。

P波は 1びょうに 7キロメートルほど、S波は 4キロメートルほど すすみます[1]。この はやさで たんじゅんに けいさんすると、じしんが おきた ところから 28キロメートル はなれた ばしょなら、P波は やく 4びょう、S波は やく 7びょうで つきます。あいだは やく 3びょうです。

とおくなれば、あいだは のびます。140キロメートルなら、やく 20びょうと やく 35びょうで、あいだは やく 15びょうです。

これは、かみなりの「ぴかっ」と「ごろごろ」に にています。この 先に つく P波と、あとから くる S波の あいだに しらせるのが、ねらいです。

ただ、けいさんに じかんが かかるので、じっさいの ゆとりは、これより みじかく なります。

地震の波には、先に届くP波と、あとから届いて揺れが強いS波があります。P波は秒速約7km、S波は秒速約4kmです[1]。この差が、知らせる時間のもとになります。

たとえば、震源から28km離れた場所では、この速さで単純に計算すると、P波が約4秒、S波が約7秒で届き、差は約3秒です。140km離れると、約20秒と約35秒で、差は約15秒に広がります。どちらも上の速さで割っただけの計算上の値で、実際には検知と計算に時間がかかるので、使える時間はこれより短くなります。

雷の光と音の時間差に似ていますが、決定的に違う点があります。雷は光が先に見えても音が来るまで何もできませんが、地震は、先に届く波を機械がその場で解析して、離れた場所へ先回りして知らせられるのです。

波の速さそのものは別の記事で詳しく扱っているので、ここでは「先に届く波を使う」という点だけ押さえて、先へ進みます。

地震波にはP波(秒速約7km)とS波(秒速約4km、揺れが強い)があり、震源付近でP波を検知した地震計のデータから、震源・規模・予測される揺れの強さを計算して、S波が届く前に知らせる。気象庁はこの処理がすべて自動で行われると説明している[1]。

差の大きさは距離に比例する。震源から28kmではP波約4秒・S波約7秒で差約3秒、140kmでは約20秒・約35秒で差約15秒となる。この値は上記の概数の速さで単純に割った上限の目安であり、検知・計算・伝達の時間を引いた実際の猶予はそれより短い。

逆にいえば、近いほど差は小さい。10km地点では約1.1秒しかない。ここに後述の限界が生じる根拠がある。では、この先回りを、最初に「仕事」として形にしたのは誰か。

3. さいしょに おおきく はたらいたのは、どこ?

3. 先回りの発想を新幹線で実用化した、ユレダス

3. ユレダス ── 単一観測点のP波初動から警報を出す

この かんがえかたを、はやくから つかったのが、鉄道です。国鉄が 1983ねんに つくった「ユレダス」は、P波の さいしょの ゆれを 1つの じしんけいで つかまえます[3]。

ゆれの はじまりの ようすから、じしんの 大きさ、どのくらい とおいか、どちらの ほうこうかを けいさんして、あぶない はんいに けいほうを だします[3]。1992ねんに 東海道新幹線しんかんせんで つかわれ はじめました[3]。

はじめは、けいほうを だすまでに 3びょう かかりました。もっと はやく したい。そこで、1998ねんには 1びょうで だせる「コンパクトユレダス」が うまれました[3]。

けいほうを だすまでの じかんは、3びょうから 1びょうに みじかく なりました。

ユレダスは、国鉄で1983年に開発に成功し、1992年に東海道新幹線で実用化されたシステムです[3]。特徴は、たった1か所の観測点で、P波の最初の揺れ(初動)を3方向から捉えて判断することです。

初動の周期から地震の規模を、初動の振幅と規模から震源までの距離を、波の入り方から方角と深さを推定します。そして、被害が出そうな範囲を予想して警報を出します[3]。

ただ、規模を出すための周期の見積もりに、当初は約3秒かかりました。1995年の阪神・淡路大震災のあと、この3秒が課題として強く意識されます。1997年に新しい警報の出し方が考えられ、検知後1秒で警報できる「コンパクトユレダス」が1998年にJR東日本で作られました[3]。

3秒から1秒へ。ユレダスは、先回りの発想が鉄道という現場で実際に使われ、少しずつ速くなっていった例です。ただし、ユレダスと今の緊急地震速報の関係について、資料は「P波を使う点が共通している」以上のことは示していません。

ユレダスは、国鉄で1983年に開発に成功し、改良を重ねて1992年に東海道新幹線で実用化された[3]。単一観測点で3成分の波形を取り、P波初動の周期から規模、初動の振幅と規模から距離、波の入り方から方位と深さを推定して、被害の出そうな範囲に警報を出す方式である[3]。

初動周期の推定には当初3秒を要した。1995年の阪神・淡路大震災を受け、警報処理に3秒かかることが問題として認識され、1997年に新たな警報発信方法が考案された。これにより、直近の地震には検知後1秒で警報を出せる設計となり、JR東日本のコンパクトユレダス(1998年)になった[3]。

なお、現在の気象庁の緊急地震速報との関係は、資料からは「P波を使う」という点の共通性までしか言えない。鉄道の警報が国の仕組みへ直接つながったとは断定できない。では、国の側はどのような観測網で、何を材料にしているのか。

4. ぜんこくの じしんけいは、どう つかわれて いるの?

4. 全国の地震計が、震源に近い1台から計算を始める

4. 観測網と自動処理 ── 少ない観測点で震源と規模を推定する

いまの 緊急きんきゅう地震じしん速報そくほうでは、気象庁きしょうちょうの じしんけいと 防災科学技術研究所ぼうさいかがくぎじゅつけんきゅうじょの じしんけいが つかわれて います[1]。

気象庁きしょうちょうの ページには、気象庁きしょうちょうの じしんけいが 全国 やく 690か所、防災科学技術研究所ぼうさいかがくぎじゅつけんきゅうじょの じしんけいが やく 1000か所と 書いて あります[1]。数は とし ごとに かわる ことが あるので、ページで たしかめて みて ください。

じしんが おきると、しんげんの ちかくの じしんけいが P波を みつけます。ほかの じしんけいの データも いっしょに つかって、コンピュータが じしんの ばしょ、大きさ、ゆれの つよさを けいさんします。この しごとは ぜんぶ じどうで、あっと いう まに おわります[1]。

すこしの データでも、はやく けいさんできるのは、コンピュータが よく なったからと、1つの じしんけいの P波から 場所と 大きさを おおよそ 出す やりかたが あるからです[1]。

気象庁のページによれば、気象庁の地震計・震度計は全国約690か所、それに加えて防災科学技術研究所の観測網(全国約1,000か所)のデータも使われています[1]。数は年によって変わるため、この数字は記載時点のものです。

地震が起きると、震源の近くの地震計がP波を捉えます。複数の観測点のデータも使って、震源、規模、予想される揺れの強さが計算されます。処理はすべて自動で、瞬時に行われると説明されています[1]。

少ない観測点のデータから素早く震源と規模を見積もれる理由は2つあります。コンピュータの性能が上がったことと、1つの観測点のP波データから震源とマグニチュードを推定する手法などが使えるようになったことです[1]。

震源に近い1台が先に気づき、そこから全国へ知らせが広がる。これが全国の網の役割です。1点で判断するユレダスと考え方は近いのですが、直接のつながりを示す資料はありません。

気象庁の説明では、同庁の地震計・震度計は全国約690か所、これに防災科学技術研究所の観測網(全国約1,000か所)を加えて利用している(記載時点)[1]。観測点の数は年により変わるので、最新値は元のページで確認すべきである。

処理の流れは次の通り。震源付近でP波を検知した地震計のデータを解析し、震源・規模・予測される揺れの強さを計算する。これらはすべて自動で瞬時に行われる[1]。

少数の観測点から迅速に震源とマグニチュードを推定できるのは、計算機の性能向上に加え、1観測点のP波データから推定する手法などを併用しているためという[1]。単一点推定はユレダスと発想が近いが、両者の直接の系譜は資料からは断定できない。

5. きんきゅうじしんそくほうは、いつでも まにあうの?

5. 震源に近い場所には、なぜ間に合わないのか

5. 提供の開始と、原理的な限界 ── 2007年の中越沖地震から

この しくみは、2004ねんに ためしに つかわれ はじめ、2006ねんに、いっぱんより くわしく つかう 人たち むけの ていきょうが はじまりました。そして 2007ねん10がつ1にちに、みんなに ていきょうされる ように なりました[4]。

その 2007ねん7がつ、新潟県にいがたけんで 地震じしんが おきました。気象庁きしょうちょうは、みつけてから 3.8びょうで さいしょの しらせを だしました。でも、じしんの ばしょに ちかい ところには まにあわず、まわりの 場所には、数びょうから 数十びょう まえに とどきました[6]。

これは、しっぱいでは なくて、しくみの せいしつです。気象庁きしょうちょうは「しんげんに ちかい 場所には、つよい ゆれに まにあわない ことが ある」と、はじめから せつめいして います[2]。

また、しらせる 大きさには、ずれが あることも あります。ゆれの つよさは、1だんかいぶん くらい ずれる ことが あります[2]。

一般向けの緊急地震速報は、2007年10月1日に始まりました。気象庁は2004年2月に試験提供を始め、2006年8月に高度利用者向けの提供を始めています[4]。

2007年7月16日の中越沖地震(M6.8、震源の深さ約17km)では、気象庁は検知から3.8秒で第1報を出しました。ただ、この3.8秒は「検知から第1報まで」の時間で、揺れまでの猶予ではありません。震源に近い地域には間に合わず、周辺の地域には数秒から数十秒前に届いたという報告があります[6]。当時は、先行提供の利用者向けの発表でした。

気象庁は、限界を利用上の注意として公開しています。発表から強い揺れまでは数秒から長くても数十秒ほどで、内陸の浅い地震では、震源に近い場所への速報が強い揺れの到達に原理的に間に合いません。予想震度にも、±1階級程度の誤差があります[2]。

「間に合わない場所がある」と知っておくこと自体が、この仕組みを上手に使うための大事な一歩です。では、間に合う場所を増やし、誤差を減らすために、何が工夫されてきたのでしょうか。

一般向けの緊急地震速報は2007年10月1日から提供された。それに先立ち、気象庁は2004年2月に試験提供、2006年8月に高度利用者向けの提供を始めている[4]。

2007年7月16日の新潟県中越沖地震(M6.8、震源の深さ約17km)では、検知から3.8秒で第1報が出された。ただし3.8秒は検知から第1報までの処理時間であり、揺れまでの猶予ではない。震源に近い地域には間に合わず、周辺には数秒〜数十秒前に届いたとされる。当時は先行提供の利用者向けの発表だった[6]。

気象庁の特性ページは、発表から強い揺れまでが数秒〜長くても数十秒程度で、内陸の浅い地震では、震源に近い場所への速報が強い揺れの到達に原理的に間に合わないこと、予想震度に±1階級程度の誤差を伴うことを明記する[2]。前節の差の計算(近いほど差が小さい)と一致する。

限界を利用者に明示することが、誤解を減らす前提になる。では、限界そのものは改善されてきたのか。

6. ゆれの 大きさを まちがえる ことは、へらせるの?

6. 複数の地震を見分ける方法と、揺れを直接見る方法

6. 過大予測への対処 ── IPF法(2016年12月)とPLUM法(2018年3月)

ほとんど おなじ ときに、べつべつの ばしょで じしんが おきる ことが あります。むかしは、それを 1つの じしんと まちがえて、ゆれを 大きく 見つもる ことが ありました[5]。

そこで、2016ねんに、いくつかの じしんを みわける やりかた(IPFという やりかた)が はいりました。2018ねんには、じしんの ばしょを もとめず、じっさいに はかった ゆれから、すぐ さきの ゆれを よそくする やりかた(PLUMという やりかた)も くわわりました[5]。

いまの しくみは、そうやって すこしずつ、ちょうせいされて きたのです。

ていきょうが はじまって やく 10ねんの あいだに、11,343かい はっぴょうされ、しんど4いじょうの じしんで、よそくした しんどが はかった しんどと 1だんかい いないの ちがいで あったのは、おおむね 8わりだったと されて います[5]。

これまでの仕組みには弱点がありました。ほぼ同時に起きた別々の複数の地震を、1つの地震として処理してしまい、正しい震源と規模が求められず、過大な震度を予測する事例があったのです[5]。

そこで2016年12月に、複数の地震を見分けるIPF法が、2018年3月には、震源を求めず、実際に観測した揺れから先の揺れを予測するPLUM法が導入されたと紹介されています[5]。

前者は「見分ける工夫」、後者は「震源を求める手順自体を省く工夫」です。同じ問題に、方向の違う2つの答えが出されたことになります。

一般提供の開始から約10年で、予報を含めて11,343回が発表され、震度4以上を観測または予測した地震のうち、予測震度が観測震度の±1階級以内だった割合が、おおむね80%だったとコラムは紹介しています[5]。

初期の手法には、ほぼ同時に発生した複数の地震を1つの地震として処理するため、正しい震源位置と規模が求められず、過大な震度を予測する事例があった[5]。これへの対処として、2016年12月にIPF法(複数地震の識別)、2018年3月にPLUM法(震源を求めず、実際に観測した揺れから先を予測)が導入されたと、地震調査研究推進本部のコラムは紹介する[5]。

2つの手法は、方向が異なる。IPF法は「震源を求める枠の中で、複数地震を切り分ける」。PLUM法は「震源と規模の推定という、誤差の生じやすい手順そのものを避け、観測済みの揺れから外挿する」。IPF法は複数地震の識別を改善し、PLUM法は観測された揺れから震度を予測する。

コラムによれば、一般提供開始から約10年で予報を含めて11,343回が発表され、震度4以上を観測または予測した地震のうち、予測震度が観測震度の±1階級以内だった割合はおおむね80%だったとされる[5]。

7. じぶんでも たしかめて みよう

7. 距離ごとの「あいだの時間」を、自分で計算してみる

7. 出口 ── 猶予を自分で計算する/原典に当たる

けいさんきと かみを よういして、P波を 1びょうに 7キロメートル、S波を 4キロメートルと して、まえの 場所の びょうすうを もとめて みましょう。

たとえば、じしんが おきた ところから 14キロメートルなら、P波は 2びょう、S波は 3.5びょうです。あいだは 1.5びょうです。28キロメートルの 3びょうと くらべて、どう かわりましたか。

ちかいほど、あいだが みじかく なります。緊急きんきゅう地震じしん速報そくほうが「まにあわない ことも ある」ことの わけが、じぶんの けいさんで わかるはずです。

もっと しりたい ときは、気象庁きしょうちょうの ページ「緊急きんきゅう地震じしん速報そくほうの しくみ」を、おうちの 人と よんで みましょう[1]。

電卓を使って、P波を秒速7km、S波を秒速4kmとして、震源からの距離ごとの到達時間と差を計算してみましょう。距離を14km、56km、140kmなどに変えて、表にしてみてください。

たとえば14kmなら、P波2秒、S波3.5秒で差は1.5秒です。距離が短いほど差が小さいことが、数字で見えるはずです。緊急地震速報が「震源に近い場所には間に合わないことがある」理由を、自分の手で確かめられます。ただし、実際に使える時間は、検知や計算の分だけ短くなります。

原典に当たるなら、気象庁の「緊急地震速報のしくみ」[1]と「特性や限界、利用上の注意」[2]が日本語で読めます。開発の歴史は、中村豊さんの概説[3]が手がかりになります。

P波を秒速7km、S波を秒速4kmとして、距離ごとの到達時刻と差を計算し、表かグラフにしてみるとよい。10km、28km、70km、140kmなど、いくつか選ぶと、差が距離にほぼ比例することが確かめられる。近距離ほど、検知・計算・伝達の時間を引いた猶予が消えやすいことも見える。

原典は、気象庁「緊急地震速報のしくみ」[1]、「特性や限界、利用上の注意」[2]、中村豊「実用早期地震検知警報システムの開発概史」[3]、内閣府防災の経緯[4]、地震調査研究推進本部のコラム[5]。ただし、開発史の資料は著者の立場を意識して読むこと。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

出典について:気象庁の解説2点、開発史の概説(学会予稿)、内閣府防災の経緯、地震調査研究推進本部のコラム、気象庁新潟地方気象台の解説を使いました。

  1. 気象庁「緊急地震速報のしくみ」。 https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/jishin/eew/shikumi/shikumi.html (P波の検知から自動計算までの流れ、観測網の規模について)
  2. 気象庁「緊急地震速報の特性や限界、利用上の注意」。 https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/jishin/eew/shikumi/tokusei.html (間に合わない場合と誤差について)
  3. 中村豊「実用早期地震検知警報システムの開発概史」(日本地球惑星科学連合2016年大会)。 https://www2.jpgu.org/meeting/2016/session/PDF/S-SS01/SSS01-12.pdf (1868年の構想、1972年の提案、ユレダスの仕組みと改良について)
  4. 内閣府防災「緊急地震速報」の経緯。 https://www.bousai.go.jp/kyoiku/keigen/torikumi/ssh19001.html (試験提供から一般向け提供までの時期について)
  5. 地震調査研究推進本部コラム「緊急地震速報の精度向上」。 https://jishin.go.jp/resource/column/column_17aut_p08/ (複数地震の誤認と、その改善手法、発表回数について)
  6. 気象庁 新潟地方気象台「緊急地震速報」。 https://www.jma-net.go.jp/niigata/menu/bousai/eq_early_warning.html (2007年中越沖地震での第1報について)

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