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ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

4じげんの りっぽうたいは、なにで できて いるの?

4次元の立方体は、8個の立方体で包まれている ── 見えない形を「影」と「断面」で考える

4次元立方体(テッセラクト)── 頂点は2倍ずつ増え、表面は8個の立方体になる。断面と影で考える方法と、時空という別の4次元

分野:歴史・文化

りっぽうたいの おもては、せいほうけいが 6まいで できて います。では 4じげんの りっぽうたいの おもては、なにで できて いるのでしょう。しりょうでは、8この りっぽうたいだと されて います[4]。

見た ことが ない かたちを、どうして かぞえられるのでしょうか。かどの かずの ふえかたと、「かげ」と「きりくち」で かんがえる ほうほう、そして じかんを くわえた べつの 4じげんが わかります。

立方体の表面は、6枚の正方形でできています。では、4次元の立方体の表面は何でできているのでしょうか。資料では、8個の立方体だと説明されています[4]。

誰も見たことのない形なのに、なぜ数えられるのか。次元が1つ上がるたびに起きる規則と、見えない形を「影」と「断面」で考える方法、そして時間を足したもう1つの「4次元」があることが分かります。

立方体の表面は6枚の正方形だが、4次元の立方体であるテッセラクトの表面は、8個の立方体でできている[4]。誰も実物を見られない形について、頂点も辺も面も数えられるのはなぜか。

次元が1つ上がるたびに頂点が2倍になる規則(資料の数字からの計算)、小説『フラットランド』の断面の考え方、影としての描き方、そして物理学で時間を加えて使う別の「4次元」との違いが分かる。

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1. てん・せん・めん・りっぽうたいは、なにが ちがうの?

1. 点・線・面・立体は、何が1つずつ増えているのか

1. 次元は何を数えるものか ── 座標の数と、それだけでは言い切れない点

かみに てんを うつと、てんは 大きさが ありません。てんを うごかすと せんに なります。せんを よこに ずらすと めんに なります。めんを もち上げると りっぽうたいです。

この ひろがりの ことを「じげん」と いいます。せんは 1じげん、めんは 2じげん、りっぽうたいは 3じげんです[1]。ばしょを きめる ための 数が、1つずつ ふえて います。

では 4つめは、どこに あるのでしょう。

紙に点を1つ打つと、それは大きさのない場所です。点を動かすと線になり、線を横にずらすと面になり、面を持ち上げると立体になります。方向が1つ増えるたびに、点は0次元、線は1次元、面は2次元、立体は3次元と呼ばれます。

数学では、次元は広がり方の度合いのことで、場所を決めるのに必要な数の個数で表されます[1]。線の上なら位置は1つの数で決まり、面の上なら2つ、部屋の中なら3つ(たて・よこ・高さ)です。同じ考え方で、位置を決めるのに4つの数が要る空間を、3次元空間をのばした「4次元空間」と数学では考えます[3]。

このように、場所を決める数の個数は、次元を考える手がかりの1つです[2]。

では、見たことのない4つめの方向を、頭の中に置くにはどうすればよいのでしょうか。手がかりは、点・線・面・立体の「かど」の数を数えることです。

点・線・面・立体を、それぞれ0・1・2・3次元と呼ぶのは、位置を決めるのに必要な座標の数が1つずつ増えるからである[1]。この数え方を延ばし、位置が4つの数(a1, a2, a3, a4)で決まる空間を考えれば、それが3次元空間を数学的に延長した4次元空間になる[3]。

ところが、座標の個数がそのまま次元だと言い切ると、例外にぶつかる。空間充てん曲線を使えば、1つの数で平面の点を指定できる。そのため次元の本質は座標の個数だけではない、と論じられている[2]。別の見方として、大きさを半径の何倍かにしたときの変化がある。線の長さは半径に比例し、円の面積は半径の2乗、球の体積は3乗に比例する。この「何乗か」から次元がうかがえる[2]。

この規則を延ばせば、4次元の球の「体積」は半径の4乗に比例するはずだが、実物は見えない。では、見えない形を調べる足がかりはあるのか。いちばん確実なのは、形を特徴づける頂点や辺の数を数えることである。

2. かどの 数を かぞえて みよう

2. かどの数を数えると、次元が1つ上がるたびに2倍になる

2. 頂点の数は2倍ずつ増える ── 立方体の表面は6枚の正方形、テッセラクトの表面は8個の立方体

かどの 数を かぞえて みましょう。てんは 1こ、せんは りょうはしの 2こ、せいほうけいは 4こ、りっぽうたいは 8こです。

1、2、4、8。ぜんぶ 2ばいずつ ふえて います。この 2ばいは、しりょうの 数から わたしが けいさんして 見つけた ことです。

この きまりの とおりなら、4じげんの りっぽうたい(テッセラクト)の かどは 16こです。しりょうの 数も 16こでした[4]。

おどろくのは おもてです。りっぽうたいの おもては、せいほうけい 6まいです。テッセラクトの おもては、りっぽうたい 8こです[4]。この 8こは「へや」の ような ものです。

見えない かたちを、どうやって あたまに うかべるのでしょう。

立方体のかどの数(頂点)は8個です。その手前の正方形は4個、線は両はしの2個、点は1個。1、2、4、8と、次元が1つ上がるたびにちょうど2倍になっています。この「2倍」は、資料の数字から私が計算して気づいたことです。

この規則のとおりなら、4次元の立方体(テッセラクト)の頂点は16個になるはずです。資料にある数も、頂点16、辺32、正方形の面24、立方体の部屋8でした[4]。

いちばん驚くのは表面です。立方体の表面は6枚の正方形でできています。それと同じように、テッセラクトの表面は8個の立方体でできています[4]。この8個は「面」ではなく、立方体の形をした「部屋」(セル)です。面は別に24枚あるので、混ぜないように注意が要ります。

数は数えられても、形は想像しにくいままです。この壁を越えるヒントが、1884年の小説にあります。

立方体の頂点は8、辺は12、面は6である。その手前の正方形は頂点4、線分は頂点2、点は1。並べると1、2、4、8となり、次元が1つ上がるたびに頂点がちょうど2倍になる。資料の頂点数から私が計算して得た関係であり、4次元の立方体では16になる[4]。

辺にも規則がある。同じ形を2つ並べ、対応する頂点どうしを線でつなぐと考えると、新しい辺の数は「前の辺×2+前の頂点の数」になる。正方形は1×2+2=4、立方体は4×2+4=12、テッセラクトは12×2+8=32で、資料にある辺32と一致する[4]。

この規則の先に現れるのが、冒頭の結果である。テッセラクトは頂点16、辺32、正方形の面24、立方体のセル8をもつ[4]。立方体の表面が6枚の正方形でできているのと同様に、その表面は8個の立方体でできている。ただし、8個は立方体の形をしたセルで、24の面と別の数えである点を混同してはならない。

数は確実に数えられる。残るのは、この形を目で追う方法である。19世紀の小説が、その考え方を先に用意していた。

3. ぺちゃんこの せかいの 人は、きゅうを どう 見るの?

3. 平面の世界に球が来ると、住人には何が見えるのか

3. 『フラットランド』(1884) ── 2次元の住人には線分以外が見えず、球は「大きくなる円」になる

ぺちゃんこの 2じげんの せかいに、人が すんで いると しましょう。この 人には「上」が ありません。ですから 見えるのは、ぜんぶ せん(せんぶん)だけです[5]。

そこへ 3じげんの きゅうが とおりぬけます。2じげんの 人には、ちいさい 円が とつぜん あらわれて、だんだん 大きく なるように 見えます[5]。

これは 1884ねんの しょうせつ『フラットランド』の はなしです。かいた 人は エドウィン・アボットです。きゅうは「あなたは へいめんを 見て、りっぽうたいを あてて いる のです」と、せつめいします[5]。

もし わたしたちが、4じげんの ものを 見たら?

1884年、エドウィン・アボットは『フラットランド』という中編小説をロンドンで出しました[5]。語り手は、平らな世界に住む「正方形さん」です。この世界には「上」がないので、住人に見えるのは線分だけです[5]。

そこへ3次元から球が訪れます。球が平面を通りぬけるあいだ、住人には小さな円が突然現れ、だんだん大きくなっていくように見えます[5]。球は、住人が平面を見て立体を推測しているのだ、と3次元の存在を説明します[5]。

平面の住人は、3次元の物を「切り口の連なり」として見ているわけです。この立場を、私たちに置きかえてみます。もし4次元の物が、私たちの部屋を通りぬけたら、何が見えるのでしょうか。

1884年にロンドンで出たエドウィン・アボットの中編『フラットランド』は、次元の考え方を物語にした本である[5]。語り手は2次元世界の住人の正方形で、その世界の住人には、直線(線分)以外のものは見えず、見えうるはずもない、と書かれている[5]。

3次元の球がこの平面を通りぬける場面では、住人にはまず小さな円が現れ、球が進むにつれて大きくなる。通りぬける間の断面が、変わっていくのである[5]。球の訪問者は、住人が平面を見て立体を推測しているのだ、と3次元を説明する[5]。この推測は、1枚の断面ではなく、断面の移り変わりをたどってできる。

この小説が強いのは、「見えないものは、1つ下の次元の連なりで想像できる」という筋道を示したからである。では、この筋道を私たちの世界に1段上げて使うと、何が見えるのか。

4. 4じげんの 球が とおると、どう 見えるの?

4. 4次元の球が通りぬけると、部屋には何が現れるのか

4. 断面と影 ── 4次元の物体を3次元の私たちが見る3つの方法

フラットランドの かんがえを、1つ 上に あげて みます。3じげんの へやに、4じげんの 球が とおりぬけると しましょう。

はじめに 点が あらわれます。つぎに 球に なって 大きく なり、やがて ちぢんで 点に なって きえる、と せつめいされます[3]。

もう 1つの ほうほうは「かげ」です。りっぽうたいに ひかりを あてると、かげが かみに うつります。テッセラクトも、2じげんや 3じげんに うつした かげで えが かれます[4]。

りっぽうたいを ひらいた 図は、じゅうじの かたちです。テッセラクトを ひらくと、8この りっぽうたいが じゅうじに ならびます[4]。

フラットランドの類推を、そのまま1段上げてみます。3次元の部屋に4次元の球が通りぬけると、まず点が現れ、次に球になって大きくなり、やがて縮んで1つの点になって消える、と説明されます[3]。平面の住人が見た「ふくらむ円」の、1次元上の版です。

見る方法はもう1つあります。立体に光を当てると、影が紙に映ります。立体が平面に映るのと同じように、テッセラクトも、2次元や3次元に映した「影(投影)」として描かれます[4]。見えるのは影だけですが、影から元の形を考えるのは、平面の住人が円から球を推測したのと同じ筋道です。

展開図という手もあります。立方体を切り開くと、6枚の正方形が十字に並びます。テッセラクトは、8個の立方体が十字に並ぶ形に展開できます[4]。展開のしかたは、資料では261通りあるとされています[4]。

断面、影、展開図。どれも、1つ下の次元で表す方法です。この方法で、4次元の立方体を「頭の中で組み立てる」練習をした人がいます。

フラットランドの筋道を1段上げると、3次元の私たちが4次元の物体を見る方法は2つに分かれる。1つは断面で、4次元の球が3次元空間を通りぬけると、まず点が現れ、次に大きくなる球になり、縮んで1点になって消える[3]。平面の住人が見た円の拡大と対応している。

もう1つは影、すなわち投影である。立体を平面に映すと、奥行きの情報が失われる代わりに、辺のつながりは残る。テッセラクトも2次元・3次元への投影として描かれ、これが本でよく見る図になる[4]。投影の細かい形は見る向きで変わるので、1枚の図から形を決めつけず、頂点16・辺32という数と照らして読むのがよい。

展開図も同じ発想である。立方体の展開は6枚の正方形の十字形であり、テッセラクトの展開は8個の立方体の十字形になる。展開のしかたは261通りと紹介されているが、これは二次資料の数字である[4]。

見えない形を、断面・影・展開という「1つ下の次元の絵」に直して読む。この方法を頭の中だけでやりとげようとした人物が、19世紀にいた。

5. 名前を つけた 人は、あたまの 中で れんしゅうした

5. ヒントンは「テッセラクト」と名づけ、色つき立方体で頭に描く練習を考えた

5. ヒントン(1888)の造語 tesseract と、色つき立方体による視覚化の訓練

4じげんの りっぽうたいに「テッセラクト」と いう 名前を つけたのは、チャールズ・ハワード・ヒントンだと いわれます。1888ねんの 本に でて くる ことばです[6]。

ギリシャごの「4」と「ひかり」から つくった、と せつめいされて います[6]。

ヒントンは 色を ぬった りっぽうたいを たくさん つかって、じゅんばんに あたまの 中で くみ合わせる れんしゅうを かんがえました[6]。見えない ものを、れんしゅうで 見えるように しようと した 人が いたのです。

では、いま「4じげん」と いうとき、いつも この かたちの はなしでしょうか。

4次元の立方体を「テッセラクト」と名づけたのは、チャールズ・ハワード・ヒントンだとされています。1888年の著書『A New Era of Thought』で使った言葉で、ギリシャ語の「4」(tessara)と「光線」(aktis)から作ったと説明されることがありますが、語源には諸説あります[6]。最初の綴りは tessaract でした[6]。

ヒントンは名づけただけではありません。色をぬった立方体を順番に頭の中で組み合わせていくと、4次元の立方体を思いうかべられる、という練習法を考えました[6]。見えない形を、練習で見えるようにしようとしたのです。

ヒントンは1880年ごろから、4次元を世に紹介した人の1人でもありました[3]。ここまでの話は、すべて「形」の4次元でした。では、ニュースや映画で聞く「4次元」も、同じ意味なのでしょうか。

「テッセラクト」は、チャールズ・ハワード・ヒントンが1888年の著書『A New Era of Thought』で作った語とされ、ギリシャ語の tessara(4)と aktis(光線)に由来すると説明されることがあるが、語源には諸説ある[6]。最初の綴りは tessaract だった[6]。

ヒントンの関心は命名だけにとどまらない。色をぬった立方体を順に頭の中で組み合わせていけば、超立方体を視覚化できるという訓練法を考えた[6]。断面や投影のような「外から眺める」方法ではなく、「内側から組み立てて慣れる」方法である。Wikipediaによれば、ヒントンは1880年ごろから、4次元を世に紹介する人の1人だった[3]。

ここまで扱った4次元は、空間に4つめの方向がある、という意味だった。しかし同じ言葉は、物理学ではまったく別の意味でも使われる。その違いを押さえないと、議論がすれちがう。

6. もう 1つの 4じげんは、じかんの ことだよ

6. 「4次元」にはもう1つ、時間を足した意味がある

6. 時空 ── ミンコフスキー(1908)が示した、空間3つと時間1つの4次元

ともだちと やくそくを するとき、「えきの かいさつ、2かい、3じ」と いいます。ばしょを きめる 数が 3つ、じかんが 1つ。ぜんぶで 4つの 数で、1かいの やくそくが きまります[1]。

この 4つを「4じげん」と よぶ ことが あります。ばしょの ほうこうが 1つ ふえたのでは なく、じかんを くわえたのです[1]。

1908ねんに、ミンコフスキーと いう 数学の 先生が、くうかん 3つと じかん 1つを くっつけて かんがえる ことを すすめました[7]。

かたちの 4じげんと、じかんの 4じげん。なまえは おなじでも、べつの はなしです。

ニュースや映画で聞く「4次元」は、時間を含む意味で使われることもあります。出来事を指定するには、「どこで」を表す3つの数に、「いつ」を表す時間を足した、4つの数が要ります[1]。待ち合わせの約束なら、「駅の改札前、2階、3時」です。場所3つと時間1つで、はじめて1回の約束が決まります。

これは、空間にもう1つ方向があるという意味ではありません[1]。数学者のヘルマン・ミンコフスキーは、1908年にケルンで「空間と時間」という講演をして、空間3つと時間1つを合わせた4次元の幾何学(時空)を提案しました。空間だけ、時間だけで考える見方は影のように薄れ、2つの結びつきだけが独立した実在として残る、という意味のことを述べたと紹介されています[7]。

時間を4つめの次元とみる考えは、1754年のダランベールにさかのぼるとされます[3]。

「形の4次元」と「時間の4次元」は、同じ名前の別の話です。前者は数を数えて想像し、後者は出来事の場所と時刻をひとまとめにします。どちらも、自分の手で試せるところがあります。

物理学で使う「4次元」は、空間に4つめの方向を足したものではない。出来事、つまり「いつ・どこで」を指定するには、場所の座標(x, y, z)に時間tを加えた4つの座標が要る。これが時空の4次元である[1]。ここまでの形の4次元とは、同じ「4」でも数えているものが違う。

この考えを幾何学として示したのが、ヘルマン・ミンコフスキーである。1908年のケルンでの講演「空間と時間」で、空間3つと時間1つを合わせた4次元の幾何学を提案した[7]。空間それだけ、時間それだけは影のように薄れ、両者の結びつきだけが独立の実在を保つ、という趣旨の言葉でも知られる[7]。引用は図書館の解説ページ経由なので、原文を読むときは訳を自分で確かめたい。

時間を4つめの次元とする発想自体は、1754年のダランベールにさかのぼるとされる[3]。ただしこれは二次資料の記述であり、「提案した」年として読むのがよい。

形の4次元は、断面や影で頭に描く。時間の4次元は、場所と時刻を一組の座標で扱う。この区別が見えたところで、自分の手を動かしてみたくなる。

7. かどの 数から、つぎの 数を よそうして みよう

7. 頂点と辺の数を計算して、5次元の立方体を予想する

7. 頂点・辺・面の数を計算して、次の次元を予想する ── 原典への手引き

かみと えんぴつで できます。てん、せん、せいほうけい、りっぽうたいの「かどの 数」を、ひょうに かいて みましょう。1、2、4、8です。

つぎは「せんの 数」です。てんは 0、せんは 1、せいほうけいは 4、りっぽうたいは 12です。りっぽうたいの 12は、せいほうけいの 4を 2ばいして、かどの 4を たした 数です。

この きまりで、テッセラクトの せんを けいさんしましょう。12の 2ばいは 24。そこに りっぽうたいの かど 8を たすと、32です。しりょうの 数と おなじです[4]。

きまりが つづくなら、5じげんの りっぽうたいの かどは 32こに なりそうです。「めん」の 数も、きまりが あるのでしょうか。

紙と鉛筆だけでできる遊びです。点・線・正方形・立方体の頂点の数と辺の数を、表にして書きます。頂点は1、2、4、8。辺は0、1、4、12です。

頂点は毎回2倍です。辺には別の規則があります。同じ形を2つ並べて、対応するかど同士を線でつなぐと考えると、辺の数は「前の辺×2+前の頂点の数」になります。立方体は4×2+4で12。テッセラクトは12×2+8で32になり、資料の数と合います[4]。

規則が続くなら、5次元の立方体の頂点は32個、辺は32×2+16で80本になりそうです。これは私の計算による予想で、見えなくても数だけで考えられるところが、この題材の面白さです。

面の数でも試せます。面は点0、線0、正方形1、立方体6、テッセラクト24です。立方体の6は「前の面×2+前の辺の数」の1×2+4で出ます。テッセラクトも6×2+12で24になるでしょうか。計算して、資料の数と見比べてみてください[4]。

日本語で読める入り口としては、コトバンクの「次元」の項目があります[1]。紙に点・線・面を描いて、それぞれの場所を決めるのに何個の数が要るかを比べてみるのも、次元を考える手がかりになります。

手元で試せる検算を示す。点・線・正方形・立方体・テッセラクトの頂点は1・2・4・8・16。辺は0・1・4・12・32。面は0・0・1・6・24である。頂点は前の2倍、辺は「前の辺×2+前の頂点」、面は「前の面×2+前の辺」で次が出る。たとえば面なら、立方体は1×2+4で6、テッセラクトは6×2+12で24となり、資料の数と合う[4]。これらの規則は資料の数字に当てはめて確かめた私の計算であり、資料に書かれた公式ではない。

規則が次の次元でも続くと仮定すれば、5次元の立方体は頂点32、辺80、面は24×2+32で80と予想できる。ただし予想であり、実際の数は専門の資料で確かめる必要がある。

まず紙と鉛筆で、0次元から4次元までの頂点・辺・面の数を表に並べ、次の行を規則から予想してみる。さらに、立方体の展開図を描き、8個の立方体が1つのテッセラクトを囲むようすを図にしてみると、「見えない形を数と図で追う」感覚がつかめる。日本語で次元の定義を押さえるなら、コトバンクの項目がある[1]。座標の個数だけで次元が決まるのか、という問い[2]を持って読むと、読みどころが見つけやすい。

原典に進みたい人への補足。『フラットランド』は著作権が切れた古い本で、原文はプロジェクト・グーテンベルクで読める[5]。球が円として現れる場面を追うとよい。ヒントンの練習法やテッセラクトの語源を扱った解説は、パブリック・ドメイン・レビューにある[6]。いずれも英語である。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

出典について:事典・解説記事・古典の原文・図書館の解説ページを使った。何に使ったかは、それぞれの項目の最後に書いている。

  1. コトバンク「次元」。https://kotobank.jp/word/%E6%AC%A1%E5%85%83-72965 (次元の定義、座標の数、時間を4つめの座標にする見方について)
  2. GIGAZINE「次元とは何か」。https://gigazine.net/news/20171216-what-is-a-dimension/ (座標の数だけでは次元が決まらない議論と、体積と半径の関係について。解説記事)
  3. Wikipedia「Four-dimensional space」。https://en.wikipedia.org/wiki/Four-dimensional_space (4次元空間の定義、断面のようす、ヒントンとダランベールの位置づけについて。二次資料)
  4. Wikipedia「Tesseract」。https://en.wikipedia.org/wiki/Tesseract (テッセラクトの頂点・辺・面・セルの数、投影、展開図について。二次資料)
  5. Edwin A. Abbott『Flatland』(1884)、Project Gutenberg。https://gutenberg.org/cache/epub/201/pg201-images.html (線分しか見えない世界と、球が通りぬける場面について。原典)
  6. The Public Domain Review「Notes on the Fourth Dimension」。https://publicdomainreview.org/essay/notes-on-the-fourth-dimension (テッセラクトの語源と、ヒントンの練習法について)
  7. Linda Hall Library「Hermann Minkowski」。https://www.lindahall.org/hermann-minkowski (1908年の講演と時空の提案について。図書館の解説ページ)

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