1. フリスビーは、もとは なんだったの?
1. 海辺の見知らぬ人が、ケーキ皿に25セントを出そうとした
1. 皿の遊びが商品になった:1938年の海辺と「フリスビー」の名
こうえんで なげて いる フリスビー。もとは、おみせで うって いる おさらだった、と いわれて います。
1937ねんごろ、アメリカの 17さいの フレッドさんは、ともだちの ルーシーさんと、ポップコーンの かんの ふたや、ケーキの おさらを なげて あそびました。
つぎの とし、うみべで あそんで いると、しらない ひとが「その おさら、25セントで うって くれない?」と いいました。ケーキの おさらは、5セントで かえた そうです。フレッドさんは「これは しょうばいに なる」と おもいました。
そこで、なげやすい かたちの えんばんを つくって、うる ことに しました。
では、いまの「フリスビー」と いう なまえは、どこから きたのでしょう。
1937年ごろ、17歳だったフレッド・モリソンは、のちに妻になるルーシーと、ポップコーン缶のふたやケーキ皿を投げて遊んでいました。翌1938年、海辺で見知らぬ人が、そのケーキ皿に25セントを払うと申し出ます。ケーキ皿は5セントで買えるものでした。この申し出が、「これは商売になる」という考えのもとになったと伝えられています[1]。
モリソンは円盤の形を作り直し、当時のUFOへの関心に乗って「Pluto Platter(冥王星の皿)」と名づけました。玩具会社のワムオー社が、この名前で1957年1月23日に最初に売り出したとされます[1]。
では、いまの「フリスビー」という名前は、どこから来たのでしょうか。米国の遊具博物館の説明では、ニューイングランドの学生が、コネチカット州のフリスビー・パイ会社(Frisbie)の皿を投げて遊び、通行人に「Frisbie!」と声をかけたことにちなむといいます。それを、つづりを変えて商品名にしたそうです[2]。
改名の年は、1957年とする資料と1958年とする資料があり、割れています。この記事では「1950年代後半」と書きます。
モリソン本人は、最初この名前を気に入らなかったそうです。のちに使用料で大金持ちになると、この名前に愛着を示す言葉を残したと伝えられています[1]。ところで、こうして商品になった円盤は、公園で何に使われるようになったのでしょうか。
公園で投げる円盤の出発点は、売り物ではなく、投げて遊ぶ皿だった。1937年ごろ、17歳のフレッド・モリソンは、のちに妻となるルーシーとポップコーン缶のふたやケーキ皿を投げて遊び、翌1938年に海辺で見知らぬ人から、ケーキ皿に25セントを払うと申し出られた。ケーキ皿が5セントで買えたため、これが商売の着想になったとされる[1]。なお、最初に投げた皿の種類は資料によって違うので、「パイ皿だけが起源」とは言えない。
では、いまの名前はどこから来たのか。モリソンは円盤を作り直して「Pluto Platter」と名づけ、ワムオー社が1957年1月23日に最初にこの名で売り出した[1]。これとは別に、コネチカット州のフリスビー・パイ会社(Frisbie)の皿を学生が投げて遊び、通行人に「Frisbie!」と声をかけた習慣があった。この呼び名を、つづりを変えて商品名にした、というのが米国の遊具博物館の説明である[2]。改名の年は、WFDFが1957年、TIMEと博物館が1958年とし、資料が割れるため、本記事は「1950年代後半」にとどめる。
モリソンは当初この名を気に入らなかったが、のちには愛着を示す言葉を残したという[1]。一つの皿遊びが、複数の逸話のつながった名前を持つ商品になった。では、その商品は公園でどう使われるのか。
2. こうえんで、なにを して あそんで いるの?
2. 投げて遊ぶだけでなく、ルールのある競技にもなっている
2. 遊びから競技へ:日本の協会が掲げる「みんなのスポーツ」
こうえんで なげる ほかにも、フリスビーには、ちゃんと した ルールの ある きょうぎが あります。
ひとつは「アルティメット」です。1チーム 7にんで、えんばんを パスして、あいての ゴールの ところまで はこびます。えんばんを もった ひとは、はしれません。
この きょうぎには、しんぱんが いません。はんそくかな、と おもったら、せんしゅが じぶんたちで はなしあって きめます。せかいの おおきな たいかいでも おなじだ、と いわれて います。
にほんの きょうかいは、フリスビーを「だれでも たのしめる みんなの スポーツ」と しょうかい して います。
公園で投げる遊びとは別に、フリスビーには、ルールのある競技がいくつもあります。その代表がアルティメットです。1967年に米国ニュージャージー州のコロンビア高校で生まれたとされます。1チーム7人で、100m×37mのコートで行い、ディスクを持った人は走れません。パスをつないで、エンドゾーンまで運びます[3]。
アルティメットでいちばん話したくなるのは、審判がいないことです。反則や違反は、選手自身が判断して解決します。この決まりは「スピリット・オブ・ザ・ゲーム」と呼ばれ、世界選手権でも同じだと、世界連盟(WFDF)は説明しています[3]。
WFDFは、1985年にスウェーデンの総会で正式な規約を採択しました。世界フリスビー選手権は、米国のローズボウルでも開かれています[4]。皿の遊びが、世界大会を持つところまで来たことが分かります。
日本フライングディスク協会は、フライングディスクを全11種目の競技とし、「誰でも楽しめるみんなのスポーツ・生涯スポーツ」と紹介しています。2020年2月時点の登録会員は約5,200人で、47都道府県すべてに県協会があります[5]。これは会員の数であり、公園で遊んでいる人の数ではありません。
では、ほかの競技では、円盤をどう使うのでしょうか。
公園での投げ合いと並んで、円盤には規則を持つ競技がある。アルティメットは、1967年に米国ニュージャージー州メイプルウッドのコロンビア高校で生まれたとされ、1チーム7人、100m×37mのコートで、ディスクを持った人は走れず、パスでエンドゾーンへ運ぶ[3]。
この競技の際立った点は、あらゆるレベルで審判を置かないことである。選手が自ら反則や違反を判断して解決する「スピリット・オブ・ザ・ゲーム」が競技の前提で、世界選手権でも同じだとWFDFは述べる[3]。だから、勝敗の決着だけでなく、相手と話しあって決める姿勢そのものが、競技の一部になっている。
制度面では、世界フリスビー選手権が米国のローズボウルで開かれ、WFDFは1985年(スウェーデン・ヘルシングボリの総会)に正式規約を採択した。WFDFはIOC・IPC・FISUに承認されている[4]。
日本では、日本フライングディスク協会が全11種目の競技を掲げ、「誰でも楽しめるみんなのスポーツ・生涯スポーツ」と位置づける。2020年2月時点の登録会員は約5,200人で、47都道府県に協会がある[5]。ただし会員数は協会に登録した人数であり、公園で遊ぶ人の数ではない。では、アルティメット以外の使い道はあるのか。
3. ゴルフや いぬと いっしょに あそぶことも あるの?
3. ゴルフのように投げ、犬と演技もする
3. ディスクゴルフとディスクドッグ:同じ円盤の別の使い方
「ディスクゴルフ」も あります。ゴルフの ボールの かわりに、えんばんを なげます。ゴールの かごに、すくない かいで いれた ひとが かちです。
にほんの こうえんにも、コースが あります。たとえば、ふくおかの うみの なかみち かいひん こうえんに あると いわれます。
いぬが えんばんを うけとる「ディスクドッグ」も あります。ひとが なげた えんばんを、いぬが はしって キャッチします。
おなじ えんばんでも、あそびかたは いろいろです。
4. なぜ、まっすぐ とぶの?
4. 回して投げると、向きが安定して飛ぶ
4. 回転は何に効くのか:揚力ではなく姿勢の安定
フリスビーを なげる ときは、てくびを きかせて くるくる まわします。まわすと、ぐらぐら しないで、まっすぐ とびやすいのです。
ふちの ところは、とりの つばさのような かたちを して います。この かたちが、とんで いる あいだ、ういた ままで いる ちからを うみます。
まわす ことは、うかせる ためではなく、むきを そろえる ため。コマが まわって いる あいだ、たおれにくい のと にて います。ただし、ほんとうの しくみは、もう すこし こまかく、ふくざつです。
5. こうえんで なげるとき、なにに きを つけるの?
5. 公園のルールは、公園ごとにちがう
5. 公園の規則は一律ではない:大田区の例を読む
フリスビーが なげられるかは、こうえんごとに ちがいます。「ボールあそび きんし」の ところも あります。
とうきょうの おおたくの こうえんでは、ほかの ひとの きけんや めいわくに ならない かぎり、ボールあそびが できると いう ルールです。かたい ボールや おもい ボールは だめです。フリスビーが かいて あるわけでは ありません。
だから、こうえんの けいじばんを みて、ひとの いない ところで なげましょう。おとなの ひとにも、きいて みましょう。
東京都大田区の公園ルールは、「ほかの公園利用者や近隣住民への危険や迷惑にならない限りで、ボール遊びをすることができる」としています。硬い球や重い球、バットを使う遊びは禁じられています[9]。フリスビーの名前は、このルールには書かれていません。
ここから、公園ごと、自治体ごとにルールがちがうことが分かります。円盤は軽くても、人に当たれば痛い場合があります。投げる前に、その公園の掲示を見て、人のいない広い場所を選ぶのが基本です。
全国の公園での、フリスビーの利用のされ方の統計は、資料から得られません。この記事では、自治体の一例を紹介するにとどめます。
公園での円盤の使用は、全国一律の規則では決まっていない。大田区の公園ルールは、他の公園利用者や近隣住民への危険や迷惑にならない限りでボール遊びができるとし、硬い球・重い球やバットでの遊びを禁じる。円盤そのものの記載はない[9]。
したがって、「フリスビーは公園で自由に投げられる」とは書けない。公園ごと、自治体ごとにルールは違い、掲示の確認が前提になる。全国の公園での利用統計や統一ルールは、資料から得られなかったため、本記事は自治体の一例にとどめる。
ここまでの見取り図は、皿の遊びが、商品、世界大会の競技、犬との演技、そして公園での遊びへ、複数の使い道を持つようになった、というものである。
回して なげるのと、まわさずに なげるのを くらべよう
回して投げるのと、回さずに投げるのを見くらべる
確かめる手がかり:回転の有無の観察と、原典の当たり方
こうえんの けいじを みて、なげても よい ところを みつけたら、ひとの いない ひろい ばしょで、おうちの ひとと いっしょに ためして みましょう。
くるくる まわして なげるのと、ほとんど まわさずに なげるのを、くらべます。どちらが まっすぐ とぶでしょうか。
ひとの ほうには なげません。そして、まわりかたは、じぶんの めで たしかめて みましょう。
公園の掲示を見て投げてよい場所を選び、人のいない広い所で、回して投げたときと、ほとんど回さずに投げたときの飛び方を見くらべてみます。回すと向きが安定する、という報告を、自分の目で確かめられます。人や壊れやすいものに向けて投げないことが条件です。
犬を連れている人は、犬が円盤を追う様子も観察できるかもしれません。ただし、犬がどう追うかは、別の記事の話題です。
もっと調べたいときは、出典欄の日本フライングディスク協会やWFDFのページから、競技の種目やルールを読めます。
家庭や公園での手がかりは、回転の有無による飛び方の違いの観察である。ただし、これは個人の観察であり、風洞実験の結果の代わりにはならない。観察する場合も、公園の掲示と周囲の安全を先に確かめる。
原典に当たるなら、WFDFの競技規則の説明、日本フライングディスク協会の種目紹介、米国の遊具博物館の円盤の解説がある。回転と揚力の関係を詳しく知るには、風洞実験の研究(Potts & Crowther)の原典が必要である。
残る疑問は、日本の公園でフリスビーがどれだけ使われているかである。これを答える統計は、この記事の資料の範囲には無い。
しらべた もとの じょうほう
参考にした情報源
参考にした情報源と、その使い方
本文で使った資料です。改名の年など、資料によって食いちがう箇所は「資料が割れる」と書きました。
- TIME「Frisbee history」 https://time.com/3667058/frisbee-history (円盤の起源とPluto Platter)
- Strong National Museum of Play「Frisbee」 https://www.museumofplay.org/toys/frisbee/ (名前の由来・外縁の断面・殿堂入り)
- WFDF「Ultimate」 https://wfdf.sport/ultimate/ (アルティメットの規則と審判のないこと)
- WFDF「History」 https://wfdf.sport/history/ (世界選手権と規約)
- 日本フライングディスク協会「協会について」 https://www.jfda.or.jp/about/ (種目数・会員数)
- ウィキペディア「ディスクゴルフ」 https://ja.wikipedia.org/wiki/ディスクゴルフ (ディスクゴルフの概要)
- ウィキペディア「フライングディスク」 https://ja.wikipedia.org/wiki/フライングディスク (関連競技の紹介)
- Frisbee Aerodynamics(AIAA 2002 会議録の書誌) https://www.sponet.de/sponet/Record/4013272?lng=en (回転と空気力の研究)
- 大田区「公園のルール」 https://www.city.ota.tokyo.jp/shisetsu/park/rule_park.html (公園のボール遊びの規則)
なおした ところ
更新履歴
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