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ジャムは、くだものを さとうで にると、どうして かたまるの?

ジャムが固まるのはなぜか ── ペクチン・砂糖・酸の3つがそろうとき

ジャムはなぜ固まるのか ── ペクチン・糖・酸の条件と、煮詰めの終わりの見きわめ

分野:技術

いちごを なべに 入れて、さとうと いっしょに にると、サラサラの しるが、とろっと した ジャムに なります。

ところが、くだものに よっては、おなじように にても ゆるいままの ことが あります。この きじでは、ジャムが かたまる ひみつを 見ていきます。

果物と砂糖を鍋で煮ると、サラサラだった汁が、冷めるころにはとろりと固まります。同じように煮ても、果物によっては、いつまでもゆるいままのことがあります。

この記事では、ジャムが固まるための条件と、煮るのをやめる目安を、公的機関の資料で確かめます。

果物に砂糖を加えて煮ると、冷める過程でゲル状に固まる。しかし、果物の種類や、砂糖・酸の量しだいで、固まったりゆるいままだったりする。

この記事では、ジャムが固まる条件(ペクチン・糖・酸)と、煮詰めを終える目安を、公的機関の資料をもとに確かめる。

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1. かたまる ために いる もの

1. 答え:ペクチン・砂糖・酸の3つ

1. 結論:ペクチン・糖・酸がそろうと固まる

くだものから つくる ふつうの ジャムが かたまるには、3つの ものが そろう ひつようが あります。

1つめは、くだものの 中に ある「ペクチン」という もの。2つめは、さとう。3つめは、すっぱさの もと(酸さん)です。この 3つが ちょうど よく そろって、にて、ひえると、かたまります[1]。

ひとつでも たりないと、うまく かたまりません。このあと、1つずつ 見て、さいごに 「かたまった」と わかる やりかたも しょうかいします。

果物から通常の方法でつくるジャムが固まるには、ペクチン、砂糖、酸の3つが、ちょうどよい組み合わせでそろう必要があります[1]。ペクチンは、果物に含まれる、ゲル(ゼリーのようなもの)をつくる物質です。

広島県の食品工業技術センターは、通常のジャムはペクチン(0.7〜1.5%)、糖(60〜65%)、酸(pH 2.8〜3.2)の相互作用で固まり、どれか1つが欠けても固まりが悪くなる、と説明しています[3]。

この先は、3つの材料を1つずつ見たあと、煮るのをやめるタイミングの見きわめ方を紹介します。

米国のNCHFP(国立家庭食品保存センター)によると、ペクチンは果実に含まれ、酸と糖が適切な組み合わせにあるときにゲルをつくる物質である[1]。

数値の目安もある。広島県食品工業技術センターは、通常のジャムはペクチン(0.7〜1.5%)、糖(60〜65%)、酸(pH 2.8〜3.2)の相互作用で固まり、どれか1つの条件が欠けても固まりが悪くなる、と述べている[3]。以下、3つの材料の役割、煮詰めの終わりの見きわめ、砂糖を減らしたときの扱いの順に見る。

2. ペクチンが おおい くだもの、すくない くだもの

2. ペクチンは、果物によって量がちがう

2. ペクチン:果物ごとの量の差と、熟度

ペクチンは、くだものの 中に ある、ほそい ひものような ものです。たくさんの ひもが つながって、あみのように なり、水を かかえこみます。そんな イメージで 考えると わかりやすいでしょう。くだものに よって、ふくまれる りょうが ちがいます。

りんごや、すももと ぶどうの 一部は、ペクチンが おおくて、そのままでも かたまりやすい と いわれます。いちごや さくらんぼ、ブルーベリーは すくなくて、かたまりにくい くだものです[1]。

ふしぎな ことに、よく うれた くだものは ペクチンが すくなくなります。なので、ペクチンを くわえない ゼリーでは、まだ うれきって いない くだものを 4分の1ほど まぜると いい、と 書かれています[1]。

果物によって、ペクチンの量は大きく異なります。NCHFPによると、リンゴ、クラブアップル(小さな野生のリンゴの仲間)、スグリの仲間、一部のスモモやブドウは、自然のペクチンだけでも固まるだけの量を含むことが多いとされます。いっぽう、イチゴ、サクランボ、ブルーベリーは含む量が少なく、ペクチンの多い果物と混ぜるか、市販のペクチン製品を足す必要があります[1]。

また、よく熟した果物ほどペクチンは少なくなります。そのため、ペクチンを足さずにゼリーをつくるときは、使う果物の4分の1ほどを、熟しきっていないものにするとよい、と書かれています[1]。

NCHFPは、リンゴ、クラブアップル、スグリ類、一部のスモモ・ブドウは、天然のペクチンだけでゲルをつくるのに十分な量を含むことが多いと述べる。一方、イチゴ、サクランボ、ブルーベリーはペクチンが少なく、ペクチンの多い果実と混ぜるか、市販のペクチン製品を足す必要がある[1]。

果実の熟し具合によっても、ペクチンの量は変わる。同じ資料は、完熟した果実はペクチンが少ないため、ペクチンを加えずにゼリーをつくるなら、使う果実の4分の1ほどを未熟なものにするとよい、としている[1]。

3. さとうと すっぱさの やくわり

3. 砂糖と酸は、固まりかたを左右する

3. 糖と酸:固まり方と保存性にどう関わるか

さとうは、あまく する ためだけでは ありません。かたまるのを たすけ、ジャムを ながもち させる はたらきも あります[1]。さとうが すくなすぎると、かたまらず、カビや こうぼ(菌きんの なかま)が はえる ことも あります。

すっぱさも だいじです。すっぱさが たりないと、いつまでも かたまりません。ぎゃくに すっぱすぎると、かたまっても、水が にじみ出して きます[1]。

すっぱさが うすい くだものには、レモンの しるを くわえます。お店で うっている ペクチンの こなにも、すっぱさの もとが 入っています[1]。

NCHFPは、砂糖には、固まるのを助ける、味をつける、保存性を高める、という3つの役目があると説明しています。砂糖が少なすぎると固まらず、酵母やカビが増える原因にもなります[1]。このため、昔ながらのレシピでは、砂糖の量を勝手に減らさないように、と注意されています。

酸も条件のひとつです。「酸の量が適切であることが、ゲルができるのに欠かせない」とされています。酸が少なすぎるとゲルは固まらず、多すぎると水分がしみ出します[1]。酸の少ない果物にはレモン汁などを足します。市販のペクチン製品には酸が入っていて、固まりやすくなるようにしてあります[1]。

レモン汁は「香りづけ」だけではなく、固まるための条件を整える役割も持っています。

NCHFPは、砂糖の役割を「保存、風味づけ、ゲル化の補助」の3つとしている。砂糖が少なすぎるとゲルにならず、酵母やカビが増える余地も生じる。このため、従来のレシピの砂糖を勝手に減らさないよう注意している[1]。

酸については「適切な酸度がゲル形成に不可欠」とし、少なすぎるとゲルが固まらず、多すぎると離水(ゲルから水分がしみ出す)ことを挙げる[1]。広島県の資料が示す酸の範囲(pH 2.8〜3.2)は、この「ちょうどよい帯」の具体的な数字と読める[3]。

酸の少ない果実にレモン汁などを足すのは、風味のためだけでなく、この条件を満たすためである。市販のペクチン製品には、ゲル化を確実にするための酸が含まれている[1]。

4. にるのを やめる タイミング

4. 煮るのをやめる目安:温度とスプーン

4. 煮詰めの終わり:温度計とスプーンテスト

ジャムは、にて いる あいだと、ひえた あとでは、かたさが ちがいます。ひえると、もっと かたまる ので、「いつ ひを とめるか」が むずかしい ところです。ひを つかったり、あつい ジャムを あつかったり する ときは、かならず おとなと いっしょに しましょう。

ひとつの 目安は、おんどです。海の ちかくの ひくい ところでは、お湯ゆが わく 100度より 4、5度 たかい、およそ 104度に なったら できあがり、と 言われます。これは、ペクチンを くわえずに つくる ときの 目安です[2]。

もうひとつは、スプーンです。ペクチンを くわえない ゼリーの つくりかたで しょうかい されて います。つめたい スプーンで にて いる しるを すくい、かたむけます。しるが 2つぶ くっついて、まくの ように 落ちたら、かたまる しるしです[2]。にすぎても ペクチンが こわれて かたまらなく なる ことが あります[1]。

ジャムは、煮ている間と冷めたあとでは、かたさが違います。冷めるとさらに固まるので、「いつ火を止めるか」が難しいところです。火や熱いジャムを扱うときは、必ず大人と一緒に行い、熱いまま味見をしないようにしましょう。

NCHFPは、ペクチンを加えないゼリーの終わりの見きわめでは、温度計で測る方法を「最も確実」としています。海面に近い場所では、水が沸騰する温度(100℃)より8°F(約4.4℃)高い、220°F(約104℃)が目安です。標高が1,000フィート(約300m)上がるごとに、2°F(約1.1℃)ずつ低くします[2]。

同じ資料には、スプーンテストも載っています。冷たい金属のスプーンで、煮ている液をすくい、側面から流れ落ちるのを見ます。2つのしずくがくっついて、膜のようになって落ちるときが目安です[2]。ほかに、小皿にたらして冷凍庫で冷やす方法もあります。試すあいだは、鍋を火から外しておきます[2]。

ただし、煮すぎると、ペクチンが壊れて固まらなくなることがあります[1]。

煮詰めの終わりの見きわめには3つの方法がある。NCHFPは、ペクチンを加えないゼリーの場合、温度計で測る方法を「最も確実」とする。火や熱い液を扱う作業は大人と一緒に行い、熱いまま味見をしないこと。海面付近では沸騰水より8°F高い220°F(約104℃)で仕上がり、標高が1,000フィート(約300m)上がるごとに2°F(約1.1℃)ずつ下げる[2]。

スプーンテストは、冷たい金属のスプーンで煮詰め中の液をすくって側面から流し、2つのしずくがつながって膜状(シート状)に落ちたら終点とする。冷凍庫テストは、少量を皿にとって数分冷やし、固まれば終点である。冷凍庫で試すあいだは、残りを火から外しておく[2]。

過度の加熱は、ペクチンを分解して適切なゲル化を妨げうる[1]。終点を過ぎてしまわないことも、条件のうちである。

5. さとうを へらした ジャムは どう つくるの?

5. 砂糖を減らしたジャムは、どうやって固めるのか

5. 低糖ジャム:砂糖を減らすと、何が変わるか

お店には、「さとうを へらした ジャム」も うって います。ふつうの ジャムとは、つくりかたが すこし ちがいます。

さとうが すくないと かたまりにくい ため、ふつうの ペクチンの かわりに、さとうが すくなくても かたまるように つくった ペクチンを つかいます[1]。

市販の低糖・無糖用のペクチン製品を使えば、砂糖を減らしても固まるジャムをつくれます。NCHFPは、砂糖を減らしたいときの方法として、こうした製品を挙げています[1]。

砂糖には保存の役目もあるので[1]、砂糖を減らしたジャムは、固まり方だけでなく保存のしやすさも変わります。買ったときは、ラベルの保存方法を読んでおきましょう。

NCHFPは、低糖・無糖用のペクチン製品を使えば砂糖を減らしてもジャムをつくれる、としている[1]。

砂糖は保存の役目も担う[1]。したがって、砂糖を減らしたジャムは「ゲル化の条件」と「保存性」の両方が変わる。広島県の資料は、通常のジャムの糖を60〜65%としている[3]。

6. じぶんでも しらべて みたくなったら

6. 自分でも調べてみたくなったら

6. 自分でも調べてみたくなったら

おうちに ある ジャムの びんを 見て、うしろの ひょうじを 読んで みましょう。「ペクチン」や「レモンの しる」「さんみりょう」と 書いて あるでしょうか。

いちごの ジャムと、りんごの ジャムを くらべると、書いて ある ものが ちがうかも しれません。ジャムを つくる ときは、ひを つかうので、かならず おうちの 人と いっしょに しましょう。

冷蔵庫や戸棚にあるジャムの瓶を見て、原材料の表示を読み比べてみてください。ペクチン、レモン果汁、酸味料などが入っているか。いちごとりんごのジャムで違いはあるか。表示の下のほうにある、糖度や保存方法の記載も見てみましょう。

もっと詳しく知りたいときは、NCHFPのページが読みやすいです。ジャムやゼリーの「失敗したときの直し方」も、同じサイトにまとまっています[1]。

身近なジャムの原材料表示から、ペクチンなどの添加の有無を果物ごとに比べると、この記事の条件がどう使い分けられているかが見えてくる。

数値を確かめたい場合は、NCHFPのページと、広島県の資料を原典として読むとよい。ただし、広島県の数値は日本の通常のジャムの目安であり、NCHFPの資料は米国の家庭向けの手引きである。同じ問いでも、対象とする条件が少し異なる点に注意したい。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

本文で使った資料です。

  1. National Center for Home Food Preservation(米国ジョージア大学)「Jams and Jellies」。 https://nchfp.uga.edu/how/make-jam-jelly/jams (ペクチン・酸・砂糖の役割、果物ごとのペクチン量、熟度、低糖用ペクチン)
  2. National Center for Home Food Preservation(米国ジョージア大学)「Testing Jelly without Added Pectin」。 https://nchfp.uga.edu/how/make-jam-jelly/testing-jelly-without-added-pectin (220°F=海面付近で沸騰水より8°F高い温度、標高による補正、スプーンテスト、冷凍庫テスト)
  3. 広島県食品工業技術センター「ジャムをゲル化させる方法」(食品に関するよくある質問)。 https://www.pref.hiroshima.lg.jp/soshiki/26/foodfaq1-8.html (ペクチン0.7〜1.5%、糖60〜65%、酸pH 2.8〜3.2)

なおした ところ

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