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ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

いきものの がくめいは、どうして ふたつの ことばで できて いるの?

リンネの二名法では、なぜ生きものの名前を2つの語で表すのか

リンネが余白に添えた1語は、どう学名になったのか:二名法で名前と説明が分かれた理由

分野:生きもの

リンネは、長い なまえの よこに、「べんりの ため」の 1この ことばを そえました。それが、のちに がくめいの はんぶんに なります。むかしの ヨーロッパでは、ある 草の なまえが、8つの ことばを つなげた 文でした。いまは、たった ふたつの ことばで あらわします。

どうして ふたつなのでしょう。ふたつの ことばは、それぞれ なにを して いるのでしょう。この ページを 読むと、なまえと せつめいを わけた わけと、ふたつ そろえる わけが わかります。

リンネは、長い名前の横に「便宜のため」の1語を添えました。その1語が、のちに学名の半分になります。いまは Plantago media という2語で呼ばれる植物が、リンネより前には、8つの語をつないだ長い文で呼ばれていました[2]。8語が2語になったのは、名前を短くしたかったから、だけではなさそうです。

2語のうち、なぜ1語では足りないのか。なぜ説明の文を名前から外したのか。この記事を読むと、名前と説明の役目を分けたリンネの工夫と、2語がそろわないと種が決まらない理由が分かります。

のちに Plantago media と名づけられる植物は、リンネ以前には「Plantago foliis ovato-lanceolatis pubescentibus, spica cylindrica, scapo tereti」という8語の句で呼ばれていた[2]。種の名は同時に種の説明でもあったのである。

では、名前を2語にしたのは、単に短くするためだったのか。なぜ、その2語は両方が要るのか。この記事を読むと、多名式が行きづまった理由、リンネが「便宜」として余白に添えた1語が学名の半分になった経緯、2語を組にしないと種を指せない理由が分かる。

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1. 8つの ことばの なまえって、どんな なまえ?

1. 8語の文が、1つの植物の名前だった

1. 種の名が「8語の句」だった時代:名前と説明の兼任

オオバコの なかまに、いま Plantago media(プランタゴ・メディア)と いう なまえの 植物が あります。この なまえは、ふたつの ことばだけです。

ところが リンネより 前の ヨーロッパでは、この 植物を 「毛の ある たまご形の 葉、まるい ほ、まるい 花の くき…」と いう いみの ラテン語の 文で よんで いました。ことばの 数は、なんと 8つです[2]。

この 長い 文は、なまえで あると 同時に、どんな 植物かを つたえる せつめいでも ありました。ひとつで、ふたつの しごとを して いたのです[1]。

この 記事の ポイントは ここです。リンネの ふたつの ことばは、なまえと せつめいの しごとを わけるための くふうでした。

いまは Plantago media という2語で呼ばれる植物があります。オオバコの仲間ですが、日本語の名前は、資料で確かめられていないので、ここでは学名のまま書きます。

リンネより前、この植物は「Plantago foliis ovato-lanceolatis pubescentibus, spica cylindrica, scapo tereti」と呼ばれていました。毛のある卵形から披針形の葉、円柱形の穂、丸い花茎、という特徴を並べたラテン語の文で、語の数は8つです[2]。

当時の種の名は、属の名に、その種を他と区別する数語を足した形でした(多名式)。つまり名前が、そのまま説明文だったのです[1]。

この記事の答えを先に言うと、2語の名前は、名前と説明という2つの役目を分けるための工夫でした。説明は説明として残し、名前は短い札にしたのです。

リンネ以前の種の名は、属名に、その種を限定するラテン語の数語を添えた多名式であった[1]。たとえば、のちに Plantago media とされる植物は、「Plantago foliis ovato-lanceolatis pubescentibus, spica cylindrica, scapo tereti」、すなわち毛のある卵形から披針形の葉、円柱形の穂、丸い花茎をもつ Plantago という句で呼ばれた[2]。8語が2語になったことになる。和名は資料では確認できていないため、学名のまま扱う。

この句は、名前として種を指すと同時に、説明としてその種を他と区別する特徴を述べている。名前と説明を兼ねていたことが、多名式の特徴であり、後に述べるように弱点でもあった[3]。

この記事の結論を先に述べれば、二名法の2語は、名前の役と説明の役を分離するための工夫である。では、兼任のどこが困るのか。

2. ながい なまえは、どうして こまるの?

2. 説明を兼ねた名前は、新種が見つかると見直しが必要になった

2. 兼任が行きづまる理由:新種が見つかると名前の文を見直すことになる

クラスに めがねを かけた 子が ひとりだけなら、「めがねの 子」で だれか わかります。でも めがねの 子が ふえたら、「めがねを かけて、せが 高くて…」と ことばを ふやす ひつようが 出ます。

草の なまえも おなじでした。ほかの 草と ちがう ところを ことばに して なまえに していたので、新しい 草が 見つかると、なまえの 文を 見直す ことが ありました。ほかの 草との ちがいが かわる ことが あるからです[3]。

リンネ 本人も、1751年の 本で、ちがいを のべる 文は 長く なりやすく、あつかいにくいと 書きました。新しい しゅが 見つかると かわって しまう、とも のべて います[4]。

そこで 本人は、ひとことの ふだん 用の なまえを 使っても よいかもしれない、と 書きました[4]。

クラスにめがねの子がひとりなら「めがねの子」で通じます。でも、同じめがねの子が増えたら、「めがねで背の高い子」のように、見分けるための説明を足すことになります。

多名式にも、同じ困りごとがありました。名前が説明を兼ねているので、新しい種が見つかって区別のしかたが変わると、名前の文を見直すことがありました。名前と説明という2つの役目は、結局うまく両立しなかったと説明されています[3]。種が増えるほど、名前の一覧は扱いにくくなっていきました。

リンネ自身も同じ問題を意識していました。1751年の『哲学的植物学』(第257節)で、種のちがいを述べる説明文はしばしば長く扱いにくくなり、新種が見つかると変わりうる、と書いています。そこで、スウェーデンの牧草の論文(後述)で使ったような、自由に選んだ1語のふだん用の名を認めてもよいかもしれない、と述べました[4]。

では、リンネは、その1語を実際にどう使い始めたのでしょうか。

多名式が行きづまった理由は、名前と説明の兼任にある。名前の文が種の識別特徴を含んでいるため、新種が記載されて区別のしかたが変わると、既存の名の文の調整が必要になることがあった。2つの役は、結局は両立しなかった[3]。種の数が増えれば、この調整の手間は増える一方である。

リンネ自身も、この問題を理解していた。1751年の『哲学的植物学』(Philosophia Botanica)第257節で、種を識別する説明文(differentia)は長く扱いにくくなりがちで、新種の発見によって変わりうると述べ、スウェーデンの牧草論文 Pan Suecicus の例のように、自由に選んだ1語のふだん用の名(nomen triviale)を認めてもよいかもしれない、と書いた[4]。「よいかもしれない」という控えめな言い方に注意したい。

したがって、問題は説明文そのものではなく、説明文に名前の役まで負わせたことにある。ならば、説明文は残したまま、別に1語を足せばよい。実際にそうなった経緯を見る。

3. よはくの 1ごは、どうして ほんとうの なまえに なったの?

3. 余白に添えた1語が、本当の名前になった

3. 「便宜」のはずだった1語が名前になるまで:Pan Suecicus から『植物の種』へ

リンネが 1749年に 出した ろんぶん『スウェーデンの パン』では、牛や 馬などの えさに なる 草 856しゅに、ひとつずつ ふたつの ことばの なまえを つけて います。そして、かちくが 食べるか 食べないかを ひょうに しました[5]。

4年後の 1753年、リンネは 『植物の しゅ』と いう 大きな 本を 出しました。ここには 5940ほどの しゅが のって います。せつめいの 長い 文は ほんぶんに のこし、1この ことばを 本の よはくに そえた、と いわれます[6][7]。

リンネは、この 1この ことばを 「べんりの ため」と 考えて いました。せつめいの 代わりでは ない、と 強調して います[8]。

ところが、この べんりな ほうが、のちに 「ほんとうの なまえ」と して 使われるように なりました。そして せつめいの 文は、あたらしい しゅを のせる ときの ラテン語の せつめいに なりました[8]。

ちなみに、2ごに 近づける くふうは、リンネより 前にも ありました。ボーアンと いう 人は、長い ラテン語の せつめいを 短くしましたが、しゅの なまえとして ふたつの ことばを いつも 使ったわけでは ありません[3]。

1語のふだん用の名は、リンネの思いつきというより、少しずつ形になっていったようです。

初期の例の一つが、1749年12月9日に審査された学位論文『スウェーデンのパン』(Pan Suecicus)です。リンネは、自分の『スウェーデン植物誌』(1745)にあるえさ用の植物856種に、それぞれ2語の名前をつけ、家畜が食べる草と避ける草を表にしました[5]。

その4年後の1753年、『植物の種』(Species Plantarum)が2巻で出版されました。約5,940の名前を収め、約1000の属、24の綱に分けた本です。リンネは、植物の種類は1万に満たないと見積もっていました[6]。この本では、各種の説明文(多名式)を本文に残したまま、1語の名を余白に添えたとされます[7]。

注目したいのは、リンネがこの1語を「便宜のため」のものと位置づけていたことです。種を見分ける説明文の代わりではない、と強調しています[8]。名前を置きかえる大発明のつもりではなかったのです。ところが、使ってみると1語のほうが便利だったため、のちにこの1語が本当の名として使われ、説明の文は、新種を記載するときのラテン語の診断文に役目を移しました[8]。

また、リンネ以前にも、2語に近づけようとした人がいます。ガスパール・ボーアン(1560〜1624)は多くの説明を短くし、2語に近い形にしました。ただし種名として一貫して2語を使ったわけではありません[3]。リンネだけが思いついた、と言い切れない理由です。

1語の名を各種に付けた初期の例が、1749年12月9日に審査された学位論文 Pan Suecicus である。リンネは『スウェーデン植物誌』(1745)に載せた飼料植物856種に二語の名を付け、家畜が食べる草と避ける草を表にした。Hunt Institute の記録によれば、これはリンネにとって二語名を付した2番目の出版物である(最初は同年の Gemmae arborum)[5]。この論文から、リンネが1語を使う動機が「表を短く書くため」だったと断定する資料は、本稿で用いた範囲にはない。動機として確かなのは、前章の『哲学的植物学』で本人が述べた、説明文が長く変わりやすいという理由である。

1753年の『植物の種』(Species Plantarum)は2巻で出版され、約5,940の名を約1000の属・24の綱に整理した。リンネは植物の総数を1万種に満たないと見積もっていた[6]。説明文(多名式)は本文に残し、1語の名(nomina trivialia)を余白に添えたとされる。1762年の第2版序文では、1語でそれぞれの草を呼べるよう余白に置いたと述べ、十分な違いのない種に1語の名を提案しないよう注意したという。[7]。

決定的なのは、リンネがこの1語を「便宜」にすぎないと強調した点である。種を識別する説明(nomen specificum)の代わりではない、という立場だった[8]。したがって、「リンネが二名法を発明して名前を置きかえた」という理解は正確でない。便宜として添えた1語が、使いやすさゆえに本当の名として定着し、説明文のほうが新種記載の診断文に回った、という順序である。

先行者も忘れてはならない。ガスパール・ボーアン(1560〜1624)は、多くの説明を短く、しばしば2語に近い形に縮めた。彼が導入した属名の多くはリンネが引き継いでいる。しかし種名として一貫した2語を使ったわけではない[3]。リンネの貢献は、2語に近い名を、特定の本で一貫して使い、広めたことにある。

4. ふたつ そろえないと、どうして だめなの?

4. 2語の両方が要る理由:同じ小さな名は、別の属にもある

4. なぜ2語とも必要か:種小名だけでは種が決まらない

がくめいは、ふたつの ことばの くみあわせです。ひとつめは 「ぞく」と いう なかま分けの なまえ。ふたつめは、その なかまの 中の どの しゅかを しめす なまえです。

たとえば、オオカミは Canis lupus(カニス・ルプス)、コヨーテは Canis latrans(カニス・ラトランス)です。どちらも Canis ぞくの なかまです[9]。

ふたつめの ことばだけでは、どの しゅか きまりません。おなじ ことばが、ほかの なかまにも 使われる ことが あるからです。たとえば 学校に 「ゆうた」くんが 2人 いても、「3組の ゆうた」と 言えば きまるのと にています。ただし、がくめいでは、名字の ほうが 「なかま分け」の ほうに あたります[9]。

ふたつに すると、みじかくて おぼえやすく、人の 名前に ちなんだ なまえも つけられます。名前は、せつめいを しなくても よい 「ふだ」に なったのです[3]。

学名が2語なのは、1語の名前が「札」として短く、もう1語が「どの仲間か」を示すからです。

前の語が属名、後ろの語が種小名です。たとえばオオカミは Canis lupus、コヨーテは Canis latrans で、どちらも Canis 属の仲間です[9]。

では、なぜ後ろの語だけではだめなのでしょうか。種小名は、属が違えば同じ語が使われることがあります。そのため種小名だけでは種を表せず、属名と並べて初めて1つの種が決まります[9]。学校で同じ名前の子が2人いても「3組の誰々」と言えば決まる様子に近いのですが、学名では属名が名字のような役を担っています。

1語の名を「札」にすると、いくつか良いことがあります。短くて覚えやすく、種の説明をしなくてよいので、人にちなんだ名前もつけられます。また、各国の言葉でばらばらな呼び名と違って、国をこえて比較的安定して通じます[3]。

説明のほうは、なくなったのではなく、別の場所に移りました。名前が札になったおかげで、種の説明が変わっても、名前は変えずに済むようになったのです。

二名法の2語は、属名と種小名である。たとえばオオカミは Canis lupus、コヨーテは Canis latrans で、どちらも Canis 属の仲間である[9]。属名は仲間分けの上位の札であり、種小名は属の中で種を区別する札である。

種小名が単独では種を決められないのは、同じ種小名が別の属にも認められるからである。種を表すには属名との併記が必須である[9]。言いかえると、全体で一意なのは2語の組であって、種小名の1語ではない。

では、前章のリンネの「便宜」は、実際にはどんな利点を生んだのか。名前が一意の札であればよく、種を説明しなくてよいので、人名にちなんだ名もつけられる。短く覚えやすい。さらに、各言語で異なる通称とは違い、国をこえて通じる比較的安定した名になる[3]。

多名式で行きづまった「新種が見つかると名前を直す」問題は、名前から識別の説明を外すことで緩んだ。説明は診断文として別に維持され、名前の文字列は説明の更新から独立した。

5. 「はじまりの 日」は、いつ きまったの?

5. 学名の出発点は、植物は1753年、動物は1758年

5. 学名の起点日:1753年5月1日と1758年1月1日

ふたつの ことばの なまえは、いつから「きまり」に なったのでしょうか。

植物の がくめいの はじまりは、リンネの 『植物の しゅ』が 出た 1753年5月1日と、きまりで 決められて います[10]。ただし、これは たねで ふえる 植物と シダの ばあいです。こけの なかまなどは、べつの はじまりの 日が あります。

動物の がくめいの はじまりは 1758年1月1日です。リンネの 『しぜんの たいけい』第10はんを、その日に 出た ものとして あつかいます。動物の なまえの きまりの 出発点に なる 本です[11]。

リンネが 「べんりの ため」に そえた 1ごが、ほんとうに 世界の きまりの 出発点に なった ことに なります。

リンネの2語は、のちに世界共通のきまりの出発点になりました。

植物のうち、種子植物とシダ植物の学名の起点は、国際的な命名規約で「1753年5月1日(リンネ『植物の種』初版)」と定められています[10]。これは古い版の規約で、コケの仲間などには別の起点があるため、「すべての植物」の起点とは言えません。

動物の学名の起点は1758年1月1日です。リンネの『自然の体系』第10版が、この日に出版されたものとみなされます。この本は、動物の命名法の起点として扱われる本です[11]。

ここでの日付は、起点として「定められた」日付です。リンネが1語の名を最初に書いたのは、前の章で見たように、もっと早い1749年の論文でした。便宜として余白に添えた1語が、数年後に、世界の命名の基準日になったのです。

二名法が世界共通の約束に組み込まれたのは、リンネの著作を起点とする命名規約による。種子植物とシダ植物の起点は、1753年5月1日(リンネ『植物の種』初版)と定められている[10]。ここで引いたのは古い版の規約で、コケ類などには別の起点があるため、「全植物」の起点とは書けない。『植物の種』は2巻が5月と8月に出たが、5月1日出版として扱われる(『植物の種誌』とも訳される)[6]。

動物では、国際動物命名規約が、起点を1758年1月1日と定める。リンネの『自然の体系』第10版がその日に出版されたとみなされる[11]。動物の命名法の起点として扱われる本である[11]。

起点は分野ごとに違い、植物の1753年と動物の1758年は5年ずれる。どちらも、リンネが1語の名を最初に使った1749年とは別の、本の出版日を基準にした日付である。便宜のはずだった1語が、数年のうちに、各分野の命名の起点になった点が、この物語の驚きである。

では、私たちが学名を見かけたとき、どこを見れば、その仕組みを確かめられるのか。

6. みぢかな 本で、ふたつの ことばを さがして みよう

6. 身近な図鑑や苗のラベルで、2語の学名を探す

6. 学名を手がかりに、原典と規約に当たる

きょう できる こと

いえや 学校に 植物の ずかんや、花の なえに ついて いる ふだが あれば、アルファベットの ふたつの ことばを さがして みましょう。ずかんの うしろの ほうに 書いて あることが 多いです。

みつけたら、ひとつめの ことばが おなじ 植物を ならべて みます。なかま だと わかる かもしれません。

じぶんで やって みる

じぶんの もちものを 1つ えらんで、「ふだ」と 「せつめい」を 書いて みましょう。ふだは 1ことで、せつめいは ながくて かまいません。もちものが ふえても、ふだの ほうは かえずに すみます。

図鑑や苗のラベルで探す

家や学校の図鑑、園芸店の苗に付いたラベルには、学名が書かれていることがあります。アルファベットの2語を探し、同じ前半の語(属名)をもつ植物を並べてみましょう。それらは同じ仲間として扱われていることが、手がかりになります。

名前と説明を分けてみる

自分の持ち物の中から1つ選び、短い「札」と、長くてもよい「説明」を書き分けてください。持ち物が増えて、説明を直すことになっても、札は変えずに済むことが、実感できます。

資料を読むなら

リンネの『哲学的植物学』第257節は、原文がウェブで公開されています[4]。ラテン語ですが、英語の解説が付いているので、リンネの言葉を確かめてみたい人に向いています。

資料に当たる

学名の前半の語(属名)が同じ植物を図鑑で並べ、仲間として扱われる範囲を確かめる方法がある。名前と説明の分離は、自分の持ち物に短い札と長い説明を付けてみると、実感できる。持ち物が増えて説明を直すことになっても、札は変えずに済む。

原典と規約

リンネ自身の理由は『哲学的植物学』第257節[4]、1749年の論文は Hunt Institute の記録[5]、起点日は命名規約[10][11]にある。これらは英語やラテン語だが、第257節は解説付きで読める。

残る問いは、起点が1753年・1758年に決まった後で、同じ種に複数の学名が付いた場合や、属の見直しがあった場合に、どの名を使うかという規則である。この記事では扱っていないので、命名規約を読んで確かめてほしい。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

本文で使った資料です。

  1. 世界大百科事典「リンネ」(コトバンク). https://kotobank.jp/word/リンネ-3175470 (多名式と、のちの小名)
  2. Wikipedia: Species Plantarum(英語). https://en.wikipedia.org/wiki/Species_Plantarum (Plantago media の例)
  3. Wikipedia: Binomial nomenclature. https://en.wikipedia.org/wiki/Binomial_nomenclature (多名式の弱点・ボーアン・2語の利点)
  4. Scientific Latin: Philosophia Botanica §257. https://scientificlatin.org/philbot/pb257.html (リンネ自身の理由)
  5. Original Linnaean Dissertations(Hunt Institute). https://db.huntbot.org/linndiss/26/ (1749年の学位論文)
  6. Wikipedia: Species Plantarum(日本語). https://ja.wikipedia.org/wiki/Species_Plantarum (1753年の本の規模)
  7. Species Plantarum 初版(Internet Archive). https://archive.org/stream/speciesplantar01linn/speciesplantar01linn_djvu.txt (余白の1語)
  8. Wikipedia: Philosophia Botanica. https://en.wikipedia.org/wiki/Philosophia_Botanica (1語は便宜とした点)
  9. Wikipedia: 二名法. https://ja.wikipedia.org/wiki/二名法 (属名と種小名、オオカミとコヨーテ)
  10. International Code of Botanical Nomenclature Art.13(Hamburg大学アーカイブ). https://www-archiv.fdm.uni-hamburg.de/b-online/code/Art_13.htm (植物の起点)
  11. ICZN Code Article 3. https://code.iczn.org/zoological-nomenclature/article-3-starting-point/ (動物の起点)

なおした ところ

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